超人日記・俳句

自作俳句を中心に、自作短歌や読書やクラシックの感想も書いています。

ブログ短歌・自選歌集その2

2022-03-16 22:53:22 | 自作短歌
ブログに書いてきた短歌を選んで一挙公開第2弾。

荒れた手が波止場で無人船を待つ天の陽差しを迎え入れよう
立っている大地は丸くはっとする空の青さがまた泣けてくる
さぁ今宵ミスター・カイトの施しでトランポリンでショーが始まる
紙面にも形を変えて現れる日々の秘密を明日は知らない
聖堂にギリシャ神話の星空を描いてみたい旅の終わりに
十字架の息絶えるとき目に映る花に静かな天の陽が差す
気がつけば日記の数が二十冊記憶の粒は友のあの顔
蘇える詩人の声が歌い出す養蜂箱の冥界の秘密
無理してもできないことはできないが扉は開く思いがあれば
ヤマガラのさえずりを聞きブランコで一段落と取り敢えず書く
年の瀬に聖なるときを連れて来る乳飲み子の日が町の隅にも
雪ぞりで配って歩く幸せを山高く乗せ地の塩が行く
珈琲の深煎りを飲み帰宅して友を励みにもう一歩だけ
人生がまた交差して再会の共鳴深く町に粉雪
遠くから謎掛けをする老賢者ヨーダの問いにフォースで答える
真夏日に微風の窓に助けられ眠りに落ちて詩片みつける
いつの日か私の下手な絵をみつけ屈託のない笑みが漏れれば
北国は全てが白い聖人日肩にも降りる無垢の結晶
同じ空見ているはずの友だちを目蓋に浮かべ書けぬ字を書く

誕生日こころの穴を繕って蟹座A型また歩き出す
コメント
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