アマオケ活動記ブログ版

所属しているアマオケ(群馬シティフィル)での活動を中心に演奏会案内や練習状況など零します。

引き出しを増やす

2012年01月05日 | Weblog
今年は新年から目標にしたことをコツコツとやっております。
なかなか進まないのですが、怠けたくなった時は(何の為にオケ休んでいるんだよ)と自分にハッパを掛けております。今年一年で目標のことに目途をつけないことには休んだ甲斐がありません。

一方で楽器の練習はその時間を別の目標に充てるために休んだというのもあって、なかなかやらないのですが、また復団はしたいと思ってるのでさぼりっぱなしというわけにもいきません。
さて、どうするかと…とりあえずは基礎練習をポツポツやることと、出来る限り引き出しを増やすことを心がけようと思います。

引き出しを増やす?なんのこっちゃ?って感じですが
去年先生方の指導を受けていて痛切に感じたのが、音のイメージを確かに持つことの重要性です。
求めるイメージを先生方は言葉を探して一生懸命こちらに伝えようとされるのだけど、こちらの感度が悪ければ悪いだけその努力が徒労に終わるような気配です。
イメージをつかむにはこちらも主体的に演奏する曲のイメージを豊かに膨らませるようにしなくては、と。
その為には感受性の引き出しをもっと増やしたり深くしたり広げたりしなくてはと。
本を読んで感動したり、映画を見たり絵を見たり、様々な音楽を聴いたりなどなど、日常生活の中のことでも良いし。

私の好きな昔の少女漫画で「いつもポケットにショパン」という、くらもちふさこさんの傑作があるのですが、ピアニストを目指す主人公の少女と幼馴染の少年が小さい時からピアノを習い成長していく。物語は母親同士の確執があったりピアノを通して気持ちが複雑に絡み合っていくところを描くのですが
その中で、少女の母は有名ピアニストなので招かれた講演会で
「子供達にはピアノ以外のことでも料理でもなんでもやらせてください、それが表現につながっていくのです」というようなことを言います。
聴いていた人に「そんなことを言って先生は娘さんに包丁なんか持たせないでしょう?」と言われて「うちの娘は料理もします、シチューが得意です」みたいなことをにっこり嬉しそうに言うのでした。
この母親は非常に娘への愛情表現が不器用な人で、主人公はいつも母親に怒られ冷たい人だと思っていたのだけど、この時の母親の話と表情を垣間見て、自分が十分に母親に愛されていることと、普段日常生活でやらされている何気ないこと一つ一つにピアニストとしての成長の為に無駄なことなど一つもないのだと悟るのでした。
このエピソードが非常に好きで、表現者として一流にすべくピアノ以外の何もやらせないという教育者もしくは保護者がいたら、それは誤ったやり方なのだなあと思ったものでした。
テクニックを磨くには何時間も何時間も楽器と向かい合わなくてはいけないけども、音を豊かにイメージするのは音楽以外にもいろんな感性の巾を広げる生活が大事です。
それは楽器から離れていても出来るなあと思うのでした。


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