雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

本と映像の森(第3) 5 野尻抱介『ふわふわの泉』ハヤカワ文庫、2012年

2020年11月01日 16時14分31秒 | 本と映像の森
本と映像の森(第3) 5 野尻抱介『ふわふわの泉』ハヤカワ文庫、2012年


 早川書房、256ページ、定価本体600円、原書2001年4月ファミ通文庫。


 野尻抱介さんのSF。野尻抱介さんはこれまで次の作品を取り上げたので、好きな作家なんだろうと思う。


 本と映像の森 172 野尻抱介さん『沈黙のフライバイ』
 本と映像の森 177 野尻抱介さん『太陽の簒奪者』ハヤカワ文庫
 本と映像の森 174 野尻抱介さん「歌う潜水艦とピアピア動画」
 本と映像の森194野尻抱介さん著『南極点のピアピア動画』ハヤカワ文庫


 主人公は女子高校生の化学少女浅倉泉。タイトルの「ふわふわの泉」はもちろん、この主人公の名前です。


 でも「ふわふわの泉」は、アーサー・C・クラークさんの『楽園の泉』へのオマージュもあります。


 浅倉泉さんは「浜松西高校化学部部長」で、もう一人の部員保科昶(あきら)とおこなっていた化学実験に失敗し、とんでもない新物質をつくってしまう。


 その空気より軽く、ダイヤモンドより硬い物質を泉は「ふわふわ」と名づけ、企業化の世界的冒険に乗り出す。


 『南極点のピアピア動画』にコンセプトというか、とくに後半部分の構想が似ていて、好きです。


 後半「羽田を飛び立って十五時間後」「ツハミ共和国の首都があるツアマツ島に着いた」ツハミ共和国の大統領の人間描写がいい。


 野尻さんのSFには悪人っていないような気がする。だから好きなのかな。


 なおボクは浜松育ちでいまも浜松に住んでます。残念ながら「浜松西髙」ではないけど、浜松の高校が出てくれば、なぜか嬉しい。




 
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