新・本と映像の森 331 岸本聡子『水道、再び公営化! ー 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと ー』集英社新書、2020年
3月22日、216ページ、定価本体820円
著者は1974年生まれの研究者です。2003年からオランダの「トランスナショナル研究所」に所属して活躍しています。
「水道民営化」という一部大企業、とくに外資系資本の動きとそれに対抗する世界と日本の市民の反撃を細かく追っています。
ヨーロッパではフランスやイギリスやスペインなどの最新の動向が精細にわかってためになります。
2012年の時点では世界の水道の12%にすぎないこと。
同じ2012年の国単位でみたとき、世界でフランス・イギリス・チェコ・チリ・アルメニアの5カ国のみだったこと。
水道民営化大国フランスでは2001年から2016年で水道公営化率が28%から40%に増加、下水の公営化率は45%から57%に増加した。
再公営化の動きは革新自治体だけでなく保守自治体でもあること。
日本では外資系資本の「コンセッション」を狙った動きとそれにたいする浜松など市民の反撃が語られます。。
とくに浜松市民のボクとしては「浜松市の水道民営化を考える市民ネットワーク」のことを好意的にとりあげてくれるだけでうれしい。
「浜松市の水道民営化を考える市民ネットワーク」のブログでは岸本さんのこの本のことがとりあげられているので見て欲しいです。
ボクは「浜松市の水道民営化を考える市民ネットワーク」を応援しています。