四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

福島県ただひとつの国宝です

2012-09-15 16:02:09 | 生かされて今日

 白水(しらみず)阿弥陀堂は850年前に尼さんが造られ、風雪に耐え現在は国宝指定の建造物です。去年の東日本大震災でお像に損傷を蒙り奈良で修復され、この7月に再開されたばかりでした。奇跡的に遺された平安時代のお堂です。屋根も吹き替えられた様子で、薄い板を重ねる板張りの屋根でとち葺きというそうです。一番薄いのはこけら葺きといいます。屋根のカーブが優雅ですし、尼さんの好みでしょうか阿弥陀三尊も小さく奥ゆかしいつくりです。この方は平泉で東北を支配し、世界遺産となった中尊寺を建立した藤原清衡の娘、お姫様だったそうです。

 白水という地名は、ふるさと平泉の泉の字を上下2つに分断して名付けたそうな。周りの楓は薄く紅葉し配置した池には蓮の花が咲き、浄土式庭園の遺構が復元されています。平泉の毛越寺や横浜金沢の称名寺と同じ庭園です。こんな山深い片いなかに、鮮やかな優美なお堂が出現したのですから当時は異次元の世界だったでしょうね。

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