四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

河野裕子さんを悼む(その3)

2012-07-02 13:25:12 | 歌の花束
 夫、永田和宏氏の歌
○待ち続け待ちくたびれて病みたりと
          悲しきことばはまっすぐに来る
 (こう言われたら夫としてはズーンとこたえますね・・・駿)

妻、河野裕子さん

●このひとをあんなに傷つけてしまつた日
          どの錠剤も白かつたのだけど

●終点まで乗りてゆかうかと君が言ふ
          ああいいよ他に誰も居ない

●『六年前に私が癌の手術をしてから、永田和宏の私に対する感じはずいぶん変わった。このひとは、いつ自分のそばから居なくなるかわからない、ということを結婚以来はじめて本気で案じ、そのことを深く考えるようになったのではないかと思う。』

●大泣きをしてゐるところへ帰りきて
          あなたは黙つて背を撫でくるる

●俺よりも先に死ぬな言ひながら
          疲れて眠れリ靴下はいたまま

 (「靴下はいたまま」があわれで悲しいですね。私もこうなると思う。 駿)
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