四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

文月(七月)の句会

2011-07-24 10:17:22 | 生かされて今日
 私の作品は今月の句会でもはかばかしい評価を頂けませんでした。俳句は自然と人情と日本語が奥深くてなかなか手に負えません。芭蕉翁さえ「笈の小文」にこう書き残されており、自分を慰めています。

 『かれ狂句を好むこと久し。ついに生涯のはかりごとゝなす。ある時は倦(うん)で放擲せんことをおもひ、ある時はすゝむで人に勝たむことを誇り、是非胸中にたゝかふて、これが為に身安からず。
 しばらく身を立てむ(武士として出世)ことを願へども、これが為にさへられ、しばらく学んで愚をさとらこと(仏道出家)を思えども、これが為に破られつゐに無能無芸にして只この一筋(俳諧)に繋がる』

高点句・感銘句
・ゆく夏や蛸せんべいの真つ平ら  邦彦
・土用干梅ひと粒の陽の匂ひ    ミヤコ
・髪洗ふ心の中に水平線      好子
・金魚鉢かこみて誰も息平ら    寿美子主宰
・青簾ひと匙づつのスープかな   教子

・入口も出口も青葉鳥になる    量子
・ラムネ玉からころからころ倦怠期 量子
・夏痩せのジーンズの穴笑い出す  量子
・また入院医師の口見て汗を拭く  稔

私の作品
・さびしさが素足につのる日暮れかな
・プラットホームの瞑目灼くる沖縄忌
・新盆やひとり見てゐる水平線
コメント