四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

震災後の生き方をさがす

2011-07-03 11:50:50 | 生かされて今日
 在原業平は色好みのハンサムな貴族で、和歌も堪能で古典『伊勢物語』のモデルだそうです。天皇には不遇にしてなれなかったハイソな情熱的知識人でした。55才で亡くなりましたが『古今和歌集』に次の歌があります。

「つゐにゆく道とはかねてきゝしかど
            きのふ今日とは思はざりしを」

 すぐ後ろに死が迫っていることに気づいた人間らしさが悲しいですね。大震災や大津波、がん告知や交通事故など、人間には「想定外」の災厄が突然に降ってくるのが3.11でわかりました。
お釈迦さまは「無常」が真理、定めなのだと説かれ、それを乗り超える生き方を説かれていますが、少なくも私は病や死は自分の運命とは考えず、世事や気晴らしにうかうかと暮らして来ました。
さりながら国難ともいうべき3.11の前と後では次元の違う暮しが求められていると思案しています。

「脇目もふらず華をつみ集むる かかる人をばもろもろの愛欲に
            いまだ飽かざるうちに 死はその力に伏せしむ」

「その罪の熟するまで おろかの人はこれを蜜の如しと思い
            その罪まさに熟するの日 彼ははじめて苦しみをなむ」

『法句経』に釈尊のお言葉があります。
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