のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

バトルフィールド!

2010-05-26 | KA
 劇場のバトルフィールドの舞台で練習をさせて頂ける日が、いよいよきました。ベストを身に着け、リモコンのコードを腕に巻いて、リモコンを手に持つと準備完了です。私は一番右端のラインを使わせて頂くことになり、隣にバトルフィールドのキャプテンであるシャンがついてくれました。リモコンは、手を握ることでスイッチが入り、親指にあるボタンで上下させるようになります。またそのボタンを何度押すかにより、スピードが変わります。
 垂直の舞台に“立ち”、リモコンを操作してゆっくりと舞台を登って行きました。私はそれだけで嬉しくてワクワクしていました。
 バトルフィールドの舞台は長さ15メートルあります。この前いらして下さった方が、下から行く人より、上から来る人のほうが怖いのでは、とおっしゃっていましたが、確かにそうかもしれません。私は上を見て登っていたので、自分がどれほどの高さに居るかなど考えませんでした。ふと下を見ると、確かに高いです。
 上がる下がるをスピードを変えながら、歩いたり走ったりしていると、コーチのエイドリアンに「腹筋が使えていないので少し反ったような姿勢になっているから、腹筋が疲れないようにする“休みの姿勢”でリモコンに慣れる練習をしなさい。」と言われました。それは自分が吊られているケーブルを、方腕に抱え込む姿勢です。しばらくその姿勢で行いましたが、これは腕が疲れます。シャンにそれを言うと自分が疲れない姿勢でやっていいというので、反らないように気を付けながら元の姿勢に戻しました。
 1時間の練習中、途中2回の短い休憩がありました。休憩中、リモコンを休ませておくとスイッチが入らなくなるということで、時々手を握ってスイッチを入れるように言われていました。でも、私は習慣付いていないので、すぐ忘れてしまい、指摘されて動かすような感じでした。
 リモコンに慣れたので、歩く走るだけではなく、そのうちにジャンプをして移動をすることなども出来るようになり、今の自分にできることをいろいろ探して楽しんでいました。ところが、コーチが「もう降りていいよ。」と。でも、残されたのはあと数分のことでしょう。そして、もう今後この舞台に立つ、いや吊り下がることもないと思い、もし、このまま降りなくてもいいのなら残りたいと下に居るコーチに叫びました。そして、そのまま居させて頂けることになりました。
 その後、予想通り数分で練習時間が終わりました。降りて行くとコーチは、「疲れさせたくなかったから、降りるように言ったんだ。」と。私は、とても楽しかったことを伝えました。そして、劇場のバトルフィールドの舞台での練習は一度限りのことかと思っていましたが、次の練習にも入れて下さるとのこと。嬉しく、楽しみなことです。
 その後、ピラーティスを受けに行くと、いつもの先生の代わりにいらした先生が、突然思い出したように話し始めました。「『瀕死の白鳥』はバトンで出来るのかと思ったけれど、表現できていたわね。」バレエもされる先生からの嬉しい言葉でした。
 バトルフィールドの練習だけでは足りない感じでしたので、振付を少しだけ変えることにしました。ここは、振付家の方が「やってもやらなくても同じ。」とおっしゃっていたので、やらないでいたところ。ご覧頂く方に違いが分からなくても、私には刺激になります。この刺激で、今週が乗り切れますように。
 カンパニーマネージャーのダイアンさんがKAを去り、モントリオールへ行くことが報告されました。彼女はとても素敵な方で、みなに慕われていました。役職が上がるのでおめでたいことですが、私にとってはとても淋しいことで、話を伺い目に涙を浮かべてしまいました。それにしても、KAにいらっしゃるカンパニーマネージャーの方は、みなさん大昇進してKAを去っていきます。それだけ素晴らしい方がいつもいらして下さっているということでもあるので、私達にとっては有難いことなのでしょう。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 脳を支配するところは? | トップ | アンドリアン、ホイール・オ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

KA」カテゴリの最新記事