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のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

笑顔のステージング

2006-08-18 | KA
「花道を出てきて中央まで来たら誰かがきたことに気付き、お客さんのところに飛び降りて、隠れながら通路のところまで来て欲しい。」
 とアーティスティックディレクターのピエールが言いました。その通りにしている自分の姿を想像しながら
「うそ・・・それって・・・どう?」
 と日本語で小さくつぶやいてしまいました。それに気付いたピエールが
「何で笑っているの?」
 と言い、(あ、まずかった・・・)と心の中で思いながらも、おかしいと思うので一例を、丁度一列目中央に座っていた指揮者を指差しながら堂々と言いました。彼は足を花道に掛けて座っていたのです。
「お客さんはリチャードみたいに座っているかもしれないですし、きちんと座っていても場所はあまり無いと思います。」
 するとピエールは一瞬そうかもしれないと思った様子はあったものの
「お客さんの脚を岩だと思って進めばいい。まあやってみようよ。」
 
 リチャードは私に
「ここに降りてきたらチップをもらえるかもしれないじゃない?」
 と、にやっとし、私が
「ここに?」
 とチップを胸元に挟むしぐさをするとリチャードもしていて二人と、それを見ていたステージマネージャーで大笑いをしました。
 
 さあ始めようという時にピエールはもう一度指示をし直しました。一列目があるセンターのセクションではなく一列目の席をはずして二列目からある脇のセクションまで歩いてからに飛び降りるように。
 
 “おかしい”と思う時、つい反応をしてしまうのですが、いつもは彼に気付かれない範囲でおさまっていて、とりあえず黙ってその通りにやります。それを知っているコーチのエイドリアンは「今日は本当におかしかったよ。ノリコはいつもおかしいと思うとき笑顔になっていくからね。今日も納得していないのがよくわかる顔の変化を見ているのが本当に面白かった。」といい、笑われてしまいました。


P.S.すっかり書き忘れましたが、昨日はクリントン前大統領にご覧頂きました。