アッくんの長岡京新聞社

アッくんの周りで起きる小さくて明るい話題を贈ります。

二十四孝の孟宗(第2話)

2014年05月13日 | □ 長岡京市の伝説(ベイツガァーさん)
平成26年5月13日(火)

 しんしん しんしん 雪が降る
 中国のとある町に 孟宗は母と暮らしていた
 父は幼い頃に亡くしている。

 ゴホッゴホッ 母はまた 重たい咳をする

「寒くありませんか?母上」
「心配ありませんよ 孟宗
 しばらく横になっておれば 治ります」
 母は気丈だ 重たい咳は ずいぶん前から続いている

「やはり お医者さまに診ていただきましょう」
「お金がありません 大丈夫です」
 といい終えて 母はまた咳をした。
 胸の奥から音がする。重い咳だ

「私の稼ぎが少ないために 申し訳ありません」
 目に涙をためる。母のやせ細った手を握り締めた。

 しんしん しんしん 雪が降る

 つづく