1本のわらしべ

骨肉腫と闘う子供とその家族とともに

小倉のホテルにて

2010-06-03 21:40:27 | Weblog
抗がん剤治療を始めて2ヶ月。抗がん剤の効果で癌細胞は小さく縁どられていた。
しかし喜んでいた矢先、死んだ癌細胞の中に新しい癌細胞が現れた。
「手術をするかどうか。」先生たちは手術を決心された。
手術を一ヶ月後に控えたある日、病室のテレビで「気功治療」の番組をやっていた。
九州の小倉の先生。たまたま、同室の○○さんのお友達のお兄さんだった。
藁にもすがる思いで、そのお友達に連絡をとってもらうと番組放送と同時に毎日1000通を超すファックスが届いているという。
無理をお願いして、治療の予約をとってもらった。
それから3週間、両親・姉が交代で付き添い小倉のホテルから治療に通った。
とても気持ちがよかったらしく、治療中に、よく眠っていた。
写真は小倉のホテルの窓から、外を見ながらメールを打っているところ。
抗がん剤の副作用で、髪の毛はなかった。病室でも家でも、この帽子をかぶっていた。
カツラをいくつか購入したが、使うことはなかった。

3週間の治療が終わり、病院に戻った。
手術前に、MRIとCTを撮って手術の計画が立てられる。
腫瘍細胞が小さくなっていることを期待して写真の出来上がりを待っていた。

効果は....なかった。
腫瘍細胞はさらに大きく育っていた。