赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

小池新党「都民ファーストの会」安定過半数戦略 コラム(206)

2017-03-02 16:00:00 | 政治見解



コラム(206):
小池新党「都民ファーストの会」安定過半数戦略



民主党事務局長の経歴を持つ政治評論家の伊藤惇夫氏は、テレビ番組で「都民ファーストの会が同じ選挙区に複数の候補者を立てた場合、票割りができないため全員を当選させることは出来ない」と否定的な見解を示しています。

伊藤惇夫氏の発言は、民主党に追い風が吹いた前々回の都議選の際、定員8名の大田区で民主党が12万票を獲得したにもかかわらず、候補者4人のうち2人しか当選できなかった経験があるからです。

伊藤惇夫氏は旧来の政治手法を当然としているのでそうした発想になるのです。


中選挙区での立候補者数

都議選を選挙区ごとに分析すると、定数127議席のうち、都民ファーストの会は、現時点で63議席を獲得することができます。

定数1人区については全員当選、定数2の選挙区は1名の当選者、定数3の選挙区は豊島区で2名の当選を見込む以外は1名の当選者、定数4、5の選挙区は2名の当選者、定数6の選挙区は3名の当選者、定数8の選挙区は4名の当選者が見込まれ、総数が63議席になります。

さらに、定数3で2議席獲得可能選挙区が2か所、定数5で3議席獲得可能選挙区が3か所あり、全員が当選すると5議席増で安定過半数となります。

算定数値は、都知事選における小池氏の得票数に、筆者の選挙経験則データを加え、定数別のボーダーライン算定基準から導き出しました。ちなみに、千代田区長選の票分析をすると、石川雅己氏に区長実績があったとはいえ、得票数、得票率ともに都知事選での小池氏の票を上回っています。

この開票結果は、都知事選後の小池旋風の規模がさらに大きくなっていることを物語っています。


複数人立候補の戦い方

複数人が立候補する選挙区では、投票の割り振りをすることで、票の偏りを防ぐことが出来ます。
すでに都民ファーストの会で検討されているはずですが、方法論の一つを示してみたいと思います。


都民ファーストの会は新人が多数立候補するため、地域内に名前が浸透していません。そのため、有権者を後援会に入れるなどの方法ではなく、あらかじめ有権者に都民ファーストの会の会員として登録してもらう方式が有効です。

つまり、都民ファーストの会に入会した賛同者の住居分布を地図上で突き合わせ、A候補は○○町~△△町、B候補は□□町~◎◎町と候補者のテリトリーを決めます。

その上で入会者に、「あなたの地区の候補者は誰々です」と通知することで重なりがなくなり、票の偏りを防ぐことができます。

候補者と賛同者を結びつける事で、地盤のない新人候補者が新しい地盤を形成することが可能になります。

また、入会者は自ら集票活動の推進役になる可能性が高いので、友人知人への呼びかけが格段に広がることが予想されます。

各候補者は、指定された区域で効率的な選挙活動が出来るため、選挙費用も低く抑えることが出来、とりわけ新人候補にとっては最適な選挙方法となります。


選挙では、2人区で33%、3人区で25%、4人区で20%、5人区で16.7%、6人区で14.3%、8人区で11.1%の獲得票が当選ラインです。

都民ファーストの会の仲間作りをするという発想で臨むことで、小池都知事から発せられる強い風に乗って当選者が続出することが予想されます。




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