はてなばばあ

気まぐれに自分メモ的に書いてます。

1日目つづき(男木島、女木島)

2010年10月28日 | 旅行
瀬戸内国際芸術祭とは、アートを道しるべに、7つの島々を巡る芸術祭。

アートが、地域の資源、宝物を見つけ、光をあてる。それぞれの島に住む人たちは、見に来る人たちを歓迎し、アートをきっかけに人と人が結ばれる。日本、世界、どこの場所も祖先が生きてきた場所であり、財産であり、素晴らしい。そんなことを想い出させてくれるお祭りで、3年に1度のお祭りにするらしい。

今回は1回目。主催者側は、3ヶ月で30万人の人出予想を大きく上回る倍以上の人出に、てんやわんや状態だったと思われる。小さな島に渡る船の大きさ(収容人数)、本数、島内移動のバスの本数、完全にオーバーフロー状態。島にも宿はあるのだが予約で満杯。ほとんどの人が高松市内、岡山市内で泊まり、または、車で港へ来て、そこから船で島々へ渡る。だから、まずは島へ渡らなければ始まらないのだ。

我々が、電車を降りて港に着くと、「待ってました!」と、いわんばかりに12時発の男木島行きの船が停泊していた。本数が少ないので、これを逃すと14時まで待たねばならない。急いで乗り込むと同時に離陸・・・やったー

喫煙氏(すでに解禁)の「え?港で昼飯食べるんじゃなかったんか?島に食べる場所ないんちゃう?」と、不機嫌そうな顔をよそに、「いいの。いいの。とにかく渡るが先!」と、なだめて島に向かったのだった。(事実、土日は食べ物にありつけないこともあるらしい)

しかし、ほとんどの日程をワタスが計画したので、喫煙氏は文句言えない。言わせません。
これだけ人が集まる混雑の中では、なるようになんてならないのだから。

男木島到着!平日なので、そんなには人が多くなかったと思う。
 

まずは、腹ごしらえ。地元のおばちゃんの店でうどんを食べる。船から下りた人たちは、急ぎ足で集落の中へ消えていった。それを眺めながら、ゆっくりうどんを食べて、おばちゃんと少し話をしてから散策開始。この島は、平地が少なく斜面を這うように集落ができており、迷路のような路地をすすみながら宝探しのように散策できるので、非常にわかりやすくて、老若男女、子供も楽しめる島だった。

船が着くと一斉に人が散策を開始するので、その流れから少し出遅れたほうがのんびりできて結果的には良かった。撮影可の場所が多かったので、写真もたくさん撮りながら楽しめる。廃屋を利用した展示の数々、路地にパイプを張り巡らして遊ぶ作品、地元の竹を使った音の鳴る作品、どれも島になじんで溶け込んで無理なく楽しめる。そして、なによりこの島の持つ雰囲気、ゆったりとした時間が流れ、どんな路地も絵になる。朽ち果てた廃屋さえも美しく感じるのだった。

 

 

 

男木島のスペシャルアドバイザーsaoちゃん、ありがとう
デジャブーのように観てきましたよ



さて、早い便で男木島に来れたおかげで、思いがけず余裕で過ごせたので、ついでに女木島へと渡ってみることにした。女木島は、高松から一番近い島で同じ路線上にある。15時発女木島行きの船に乗り込む時、大量の人が男木島に降りてきたのを見ると、ああ、やっぱり人多いかも・・・???と、少々明日からのコトを不安に思うのでありました。

女木島では、1時間くらい港周辺のみ散策。



鏡を使った体験型作品など、単純に楽しめた。福武ハウス(休校中の学校を利用した展示)は、学園祭ノリで自分的にはイマイチ物足りない感じだったが、時間が余ってたのでヨシとする。最後は、浜辺に置かれたグランドピアノで、おきまりの記念撮影などをして楽しみ、夕方高松港へ戻り、長い一日目が終わった。




瀬戸内1日目(イサム庭園)

2010年10月28日 | 旅行
昨日、無事帰宅しました。なんて濃厚な1週間だったことか・・・・
忘れないうちに自分メモとして旅日記を記します。(くどいくらいに続きます

1日目、まずは、念願だった高松市イサム・ノグチ庭園美術館へ
ここは往復はがきで鑑賞申し込みをしてからしか鑑賞できない不便な所だが、行って正解!大正解!今回一番良かった場所になった。

イサム・ノグチが晩年アトリエを高松に構え、一年の数ヶ月をここで製作に没頭したというアトリエと住まいと作品(途中で終わってしまったものも含む)が、そのままの状態で保存されている。使用している石は、すべて高松の石(石の産地)というわけではなく、海外の堅い石をつかったものが多かった。(持ってくるだけで相当な費用もかかるんだろうなあ・・・)

アトリエの前にゴロゴロと配置されている制作途中の石たちは、それぞれが、それぞれの出番を待ってるように、静かにそこに佇んでいた。ちょうど小雨が降っていたので、しっとり石肌が濡れて美しかった。そして、蔵の中には、完成後の大きな作品が堂々と展示されていた。戦争反対の意味を込めた作品は、押しつけがましくなく、一切の無駄が無く、時が止まったようにそこにあった。「芸術は、すべて未来への贈り物」というイサム・ノグチの贈り物を目にした瞬間だった。圧倒的な存在感。

しかし時間制なので長居できず、少し庭園内を散歩して美術館を出る。

非常に不便な場所で、最寄りの駅まで徒歩20分。最寄りバス停は、もう少し近いのだが、バスの本数が少ない。しかたないので駅に向かって歩く。タクシーを呼んだ人たちがタクシーに乗って横を通り過ぎていく・・・
駅に着いたら、ちょうど高松港方面の電車が来ていたので飛び乗る。電車内には、イサム庭園で一緒に鑑賞していた人たちがちらほら乗っていた。(多分タクシー組)

無理して小走りしたが、この電車に乗れたことが後々の旅程に余裕をもたらす幸運の鍵となったのだ
午後は、いざ瀬戸内国際芸術祭へ

つづく・・・