はてなばばあ

気まぐれに自分メモ的に書いてます。

土偶展にも行ってみた

2012年12月26日 | 旅行(帰省編)
名古屋では、空いた時間に高校時代の友人と会い、大学時代の友人と飲み、同じように体のあちこちが故障していく話など盛り上がる。同級生の友人めっちゃ少ないけど同級生っていいね。ふっと時空を越えられる感覚。

幼い頃は身の回りの世界がすべてだったのが、歳を重ねるにつれて世界が広がり、今ではビジネスマンのように電車やバスの感覚で飛行機に乗って移動するようになり、一人でホテルに泊まったり、食事したり、飲みに行ったりすることも珍しくなくなった。一人で気の向くままにぶらりと散歩することが何よりも楽しい。

あまり先の予定を決めるのが好きじゃないので、その時の自分の気分を優先すると思いがけない出会いがあったりする。今回の帰省は、いわゆる家庭の事情ってやつだったけど、たくさんのご褒美をいただいた。

最後に滋賀県の「MIHO MUSEUM」っていう辺鄙な場所にある美術館に寄って帰ってきた。大阪から飛行機に乗るので帰り道といえば帰り道なのです。へへへ。

岐阜回りで2時間半JRを乗り継ぎ、京都の手前の駅から片道50分のバスに乗り、山奥にある美術館に辿り着いた。バスの中は年配の方で満員。それもそのはず?目的は「土偶展」平日の昼間に縄文時代の土で作った人形を物好きに観に行く人たちですから。

着いてみると、本館はエントランスの建物から少し離れた場所にあって、しだれ桜の並木道を満開の時期を想像しながら歩き、静かなトンネルを抜けるとお寺みたいな門が見えてきます。その門の先が本館でした。







美術館そのものが芸術品でもあり、景色も素晴らしく、ガラス張りのこの雰囲気、どっかでみたことあるなあ。と、思ったら、ルーブル美術館のガラスのピラミッドの作者のデザインだった。なるほど。っつーか、ここって個人美術館だよね?すごいねえ。





で、ようやく土偶たちと対面を果たすわけです。長かった~
さて土偶ですが、ひとつひとつがこれがまた面白い!体が三角だったり四角だったり、え?そのバランスは何?無数の穴には意味があるの?踊ってるのか?ポーズつけてるのか?もちろん図録は買うんだけど、こういう場合自分でスケッチしないと気がすまないのでメモ帳に走り描き。だって図録の写真って自分の印象と違うんだよね。どんな図録でも。特に立体の場合、角度は重要なのだ。自分のツボにはまったポイントをメモメモメモ。ああ、楽しい。楽しすぎる!なかなか先に進めない。

こういう時、一人だから気が楽。待たせる人もいない。ふと他のお客さんに目をやると、日曜美術館で紹介してた作品のところで「これだよね~」って年配のおばさまグループが確認している。え?で?それだけ?もう行っちゃうの?え?よく見たの?

まあ、皆さんそんな感じでした。
意外なことに外国人の旅行者が多かったこと。アジア人は団体、西洋人は個人旅行が多かった。今まで全く知らなかったけど、この美術館イイデス!車じゃないと不便だけど。





帰りも50分バスに揺られてJR乗り継いで伊丹空港近くのホテルまで。次の日の朝空港に行ってみると、悪天候で飛行機が2時間ぐらい遅れると?それくらい問題ないです。ワタクシ動じませんわ。無事帰宅できました。

そうそう、にゃーごやの街は、クリスマスシーズンでショーウインドウが可愛くて、夜景も美しくて、おのぼりさんになって写真をパチパチ。毎日はうんざりするけど、年に数回の街は楽しかったです。








舟越桂展に行ってきた。

2012年12月20日 | 旅行(帰省編)
先月の帰省中、舟越桂展をやっていたので寄ってみた。
何故か自分が帰省する時に日頃気になってた作家の個展とタイミングが合うことが多い。それはきっと必要があってタイミングが合うのかもしれないと最近は思う。

場所はメナード美術館(愛知県小牧市)の25周年イベントで、中部地区では初めての個展だったらしい。木彫第1作目から新作まで22点とドローイング、版画までの貴重な展示。



作品の写真が本などの装丁によく使われたりしているし、雑誌でもよく取り上げられるので、割と目にする機会はあるけれど実物を見るのは初めてで行く前から少し緊張。

小部屋に別れて展示してあり、まずひとつめの部屋に入る。
「うわっ!ホンモノだ!」と、感動しながら横に目をやると作風の異なる彫刻が展示してある。ん?

説明を読むと舟越さんが好きな作家の作品でマリノ・マリーニ「馬と騎手」1949年作と書いてあった。素朴で大胆で力強い作品。これも木彫だったのだが自分の好きなタイプの作品で、釘付け!動けません!急いでメモする。

その後は、部屋を進み舟越作品を次々観ていく。見据えられる眼差し、凛とした美しさ、蓄積されたゆるぎない技術に圧倒される。キレイなだけじゃないんだ。今でもデッサンの勉強をされているご自身が放つ言葉の数々に思わずメモメモメモ。

メナード美術館所蔵作品をピックアップして解説してくれる言葉もメモメモメモ。なかなか自分では解釈できないことを言葉にして説明してくれて講義を聴いてる気分になった。
現役作家の言葉は重い。

「ぬかりがないものより手応えのある作品を」
「新しいものは自分の中にみつけよう」

郊外のこじんまりとした小さな美術館だが内容は濃かった。
庭のケヤキの大木も気持ちが良くて。


2012.11 帰省編(その1)

2012年12月14日 | 旅行(帰省編)
あっという間に今年も終わろうとしている。
先月末で店を閉め、今は工房内の掃除、改造に日々休むことなく労働してます。店閉めてからの方が忙しい。長年たまった材料や道具や色々なガラクタなどで埋め尽くされて足の踏み場もない。
ま、そんなことはいいんだけど。

さて、先日帰省した時のことなど・・・

実家は郊外の住宅地にあるのだが、住宅地のまわりはぐるりと田んぼが広がっている田舎です。その田んぼの中の空き地に赤い二階建てバスがあることは前から知っていたのだが、ネットで調べると、なんとそこはビストロ?何?食べる所なのか?三年前ぐらいからやってるらしい。観光客に人気で予約しないと入れないことも多いとな?





両親は、父の入院中は母も24時間つきそっている為、自分は実家で気楽なお一人様生活をしていて暇っちゃあ暇なわけで。
夕食も一人分作るより外食しちゃえ!

と、内心ドキドキしながら自転車で出かけました。あ、歩いても行ける距離ですが。
開店時間に行ったのでもちろん客は1人。まずは二階へ上がってみる。





おお!すごい!店になってる!!!
窓からの景色は、真っ暗な田んぼの中に車の明かりが一列に連なって見えて、どこか遠くに来たような気分にさせてくれる。映画でも見てるような?って大げさか?



まあ、バスなので揺れるから不思議な空間。
マスターに「良かったら下でどうぞ。」と、言っていただき1階席のカウンターに座る。バスの1階部分の半分が調理場になっていて、ちゃんとコンロも流しもあって(って、当たり前か)目の前で料理をしてくれる。



前はレストランで働いていたらしく、ちゃんとした料理が出てくるし美味しいのだ。そして、次から次へと予約のお客様が来て二階席は満席になっていく。むむむ!にーちゃん、やるなあ!感動してワインも進む。



実家から歩いて行けるなんて最高ざんす。
次回帰省の際も絶対行きます!
それまで続けててね~!!!