桔梗おぢのブラブラJournal

突然やる気を起こしたり、なくしたり。桔梗の花をこよなく愛する「おぢ」の見たまま、聞いたまま、感じたままの徒然草です。

みんな夢の中

2009年04月30日 12時08分37秒 | つぶやき

 私の究極の夢はエール(アイルランド)に移住して、じゃが芋を栽培することです。
 アイリッシュウルフハウンドという大型犬を数頭飼い、さらに馬か驢馬のたぐいと一緒に暮らせたらいい。

 しかし、夢の実現に向けて着々と準備を整えているかというと、格別なことは何もしておりません。アイルランド大使館を訪ねてみたこともありません。
 むしろ自分が着実に年老い、身体への自信も日増しに心細くなって行く現実を直視すると、見果てぬ夢に終わるかもしれぬ、という思いのほうが強くなっています。
 だから、というのではありませんが、国内に代替地を求めるか-という、コスイ考えが顔を覗かせるようになりました。

 日曜日の二十六日午後、テレビで宮城県田代島のドキュメンタリーを視ました。民宿の女将さんが始めたブログで、島の野良猫たちが人気者になり、国内はもとより外国からも観光客がくるようになったという番組でした。

 インターネットを始めて以来、優れた海産物や農産物に恵まれていながら、まだ消費者とは充分に結びついていない地域を見つけ出して、そこに棲んで、それらをネット流通に乗せることはできないだろうか、と考えるようになりました。
 そう思って耳をそばだてるようになると、私より遙かに早く着目している人がいました。なるほど、なるほど、と感心するだけで、なんら行動を起こさない間に、食の安全に注目が集まるようになって、産地直送というのがブームにもなっていました。

 このままでは、知られざる食の秘境はなくなってしまうかもしれないと思いながら、夢が破れることに慣れっこになっている私は、まだ夢を見ながらのんびりと構えています。

 国内で移り棲むとしたら、農産物に関しては心当たりがないので、海産物です。
 海産物のあるところで土地勘があるのは、と思い浮かべてみると、江ノ島か西伊豆ぐらいしかありません。
 江ノ島はすでに立錐の余地はないでしょうから、私などのしゃしゃり出る幕はない。それに、家賃を含めた生活費が高い。温泉がない。

 西伊豆でも戸田(へだ)、土肥(とい)、松崎、というあたりは観光に毒されている(不穏当な表現ですが)気配濃厚です。しかし、井田、宇久須(うぐす)、安良里(あらり)、田子、岩地というあたりになると、観光客もまばら、土地によっては温泉もあります。
 それぞれ漁港がありますから、海産物には恵まれているはずです。交通は修善寺か下田に通じる道路しかないので、いまのところはそれらの海産物が世間にそれほど出回っているとは思えません。後発の私にもチャンスがあるかもしれないと思わせます。

 そんなところに棲めたら-と夢を膨らませています。

 伊豆では著名ブランドの下田でも、温泉の権利が買える中古住宅が結構安く手に入ります。私が挙げた土地においてをや、です。ひょっとしたら無償で手に入る廃屋があるかもしれない、と鼻の下も伸びます。

 メシのタネの見当をつけてから、というのが最重要事項ですが、夢見る夢男さんの夢は勝手に拡がって行きます。
 温泉付きの別荘ふうの家(見てくれではなく)に棲むようになれば、一気に友達が増えるかもしれません。私は基本的にはみんなでワイワイ騒ぐのが好きなのです。

 海も近い場所で、温泉もある、という好条件なのですから、夏になると、いま、私が飲んだくれている飲み屋のおねいさんたちがこぞって押しかけてくるようになるかもしれない。そうなったら貸し布団の手配やらなんやらと大変だぞと、実現するかどうかもわからないのに、シャツの袖をまくったりしています。

 海の近くに棲むからには、念願だったシーカヤックもやってみたい。
 そう思って関連のホームページを捜し当ててみたら、一人乗りでも二十五~四十五万円もするとわかって、頭から冷水をぶっかけられたような気分になってしまいました。

 毎朝の出勤時、流鉄の線路端を歩くのですが、時間が一定なので、いつも流山に向かう電車とすれ違います。転居してわずか一年とはいえ、毎朝同じことなので、とくに何も考えずにやり過ごすのですが、今朝の私は夢から覚めていませんでした。見慣れた電車ともお別れが近いかもしれないと思いながら、しばし立ち止まって去り行く車体を見送っていました。

 そして、踏切の警報音が鳴り熄んだとき、今朝もコンビニに寄って昼食用の弁当を買って行かなくては、と思い、夢から覚めました。
 そのとき、ふと口をついて出た歌が「みんな夢の中」でした。内容はまったく異質ではありますが……。

 浜口庫之助作詞作曲 高田恭子唄

 ♪恋はみじかい 夢のようなものだけど
 女心は 夢をみるのが好きなの
 夢のくちづけ 夢の涙
 喜びも悲しみも みんな夢の中

 ♪やさしい言葉で 夢がはじまったのね
 いとしい人を 夢でつかまえたのね
 身も心も あげてしまったけど
 なんで惜しかろ どうせ夢だもの

 ♪冷たい言葉で 暗くなった夢の中
 みえない姿を 追いかけてゆく私
 泣かないで なげかないで
 消えていった面影も みんな夢の中




「こざと公園」南園ではハス(蓮)の花が咲き始めていました。蓮華往生というまったく別の話を思い出しましたが、それについてはまた後日。


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