桔梗おぢのブラブラJournal

突然やる気を起こしたり、なくしたり。桔梗の花をこよなく愛する「おぢ」の見たまま、聞いたまま、感じたままの徒然草です。

長い間のご無沙汰でした

2021年11月12日 06時21分15秒 | つぶやき

 長い間ご無沙汰を致しました。
 ご無沙汰の原因は、以下のような事件に見舞われたからでした。時は十一月十二日の午前十時ごろ……。

 私はその十日前から、いくつか持っている持病のうちの一つが発症していて、ようやく布団から起き上がり、立って歩けるようになったので、そろそろ病院へ行きましょうか、と考えていました。
 目覚めていましたが、まだ布団の中にいました。消防車のサイレンの音を聞いたような気はしますが、はっきりとした憶えはありません。少なくとも至近ではサイレンの音はありませんでした。
 ドンッ! とひと突きだけ玄関ドアが鳴らされました。アマゾンに注文しておいた品があって、それが届けられたのにしては時間が早いが、そうなのかなと思いました。返辞をしていないので、そうであればまたノックがあるはずですが、ドンッ! のあとは音はしませんでした。
 やがて野焼きのような臭いが漂っているのに気がつきました。我が庵付近では、いまごろになると野焼きをする畑があります。しかし、それにしては臭いが近すぎるように思えました。なんだろうと思いました。外では消火作業が始まっていて、決して静かではなかったはずですが、私にはそのような喧騒はまったく聞こえませんでした。
 私はルームウェアの上にちょっとだけ厚めのウィンドブレーカーを羽織って外に出ました。目覚めてから随分時間が経っていましたが、まだ寝ぼけているのかと思いました。流れてくる濃い煙と地面に伸びている黄色いホース、その向こうに消防隊員や、私と同じように着の身着のままで立ち尽くしているアパートの住人の姿を見ました。振り仰いでも、私の場所からは火は見えませんでした。



 同じアパートの住人に誘われるようにして向かいの空き地に坐り込みました。呆然としたまま過ごした時間。
 出火から二時間半。なんとか鎮火。
 燃え盛る火を呆然と見て……やがて少し落ち著きを取り戻したころ、滅多にない機会を写真に……と思いましたが、まさに着の身着のままです。私の手許にはいつもトートバッグに忍ばせているカメラもスマートフォンもありません。
 やがて消防団員がやってきて、「部屋からとってきてほしいものはありませんか」というので、枕許のあたりにあるはずのスマートフォンと布製のトートバッグ(財布とコンパクトデジカメが入っている)を、というと、とってきてくれました。
 遅ればせながらカメラを構えました。すでに警察官による事情聴取などが始まっていました。画像左が我が庵のあったアパートです。



 中央・二階の部屋が火元です。
 我が庵はその左下。カーテンが半分開けられています。前にはハゼ(櫨)とムクロジ(無患子)が植えられています。このときはまだ転居のことなど考えられませんでしたが、掘り返して持って行くわけにはいきません。二株あるツワブキ(石蕗)も同様です。



 原因はタバコの火の不始末。火元の部屋は天井まで抜けてしまっています。我が庵の右隣に当たる真下の部屋は直前に退去していて無人でした。



 緊急避難した旅館です。
 阿弥陀如来の縁日(十五日)、観音菩薩の縁日(十八日)、自分の月誕生日(二十七日)、と毎月三日はこの旅館の前を通って東漸寺(画像奥に見える林)に参拝していました。
 前を通りながら、一度こんな旅館に泊まってみたいものだが、そんな機会はないだろうな、と思ったことがあったのでしたが……。

 


 部屋へは外から直接出入りができました。むろん鍵は掛けられましたが、着の身着のままの独り身、財布以外は盗られて困るものもないので、いつも開けっ放しで出入りをしていました。



 玄関を開けると、こんな眺め。
 部屋はこたつのある、この一室と左奥にある寝室の二間。上がり框の左に洗面所、右にトイレと風呂場。
 食事付きではなかったので、三食買いに出なければなりません。食事を供する店でゆっくりと……というような気分にはならなかったので、いつもスーパーで買ってくる、おにぎりや弁当。電子レンジがないので、冷たい飯をモソモソと……。



 こたつのある部屋にはテレビと石油ファンヒーター。新居捜し、火災保険の調査員の立ち会い……等々で出かけることが多く、ゆっくりとくつろぐことはできませんでした。
 このようなところで過ごしたのは、新居が決まるまでのちょうど一週間。長かったような……あっという間に過ぎ去ってしまったような……。



 寝室は日中も布団が敷きっぱなし。二組ありますが、むろん私には枕を並べて寝る人はありません。

※デスクトップPCもノートPCも消火の水で水没。十一月二十六日に新居のインターネットが開通、友人から処分する寸前だったノートPCを譲り受けて、やっとブログを更新できる状態に戻りました。手書きで残しておいた日記兼メモを元にブログを更新したので、更新日はメモに残した日付で、実際とは異なっています。


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2 コメント

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大変でした (風月)
2022-02-14 17:43:30
昨年のことでしたか。なんという大変なことだったのでしょう。でもご無事で何よりでした。
そのような災難もあるのですね。火災は一番怖いです。地震雷火事親父です。おやじは今はあまり怖くはありませんが。私も火事が一番怖いです。
そんななか、よく風月庵にお立ち寄りくださいました。有難うございます。
お元気で。
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ありがとうございます (桔梗おぢ)
2022-02-14 21:47:06
ご心配いただきありがとうございます。一昨日で罹災から三か月が経ちました。歳のせいもあって、すでに忘れかけているところもありますが、いつまでも思い出してクヨクヨしなくても済んでいるのは、歳をとったことのありがたさかもしれません。罹災しても動転することがありませんでしたが、これも歳のせいで、感受性が鈍くなったからか、曲がりなりにも修行してきたつもりのせいなのか、どちらでありましょうか。
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