時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

防衛省も情報隠し

2007年10月24日 | 政治問題
海上自衛隊の補給艦が2003年2月にインド洋で米補給艦に給油した量をめぐり、防衛省が20万ガロンから80万ガロンに訂正した問題で、海上幕僚監部が2003年当時から誤りに気づいていたにもかかわらず、当時の石破茂防衛庁長官らに報告せず、隠蔽していたことがわかった。
防衛省は当時の担当者を処分する方針という。
問題の給油は2003年2月25日、海自の補給艦「ときわ」が米補給艦ペコスに対して実施。ペコスは同日、米空母キティホークに給油し、同空母がその後ペルシャ湾内に入って対イラク作戦に従事したことから、燃料の転用疑惑が浮上した。
当時の福田康夫官房長官や石破防衛庁長官は、給油量を20万ガロンと説明。キティホークの1日の燃料消費量に過ぎないとして転用疑惑を否定した。しかし、防衛省は今年9月になって、80万ガロンだったと訂正した。
防衛省首脳によると、同省が当時の担当者から聞き取り調査したところ、2003年の福田氏や石破氏の説明直後に、海上幕僚監部の担当部署が実際の補給量は20万ガロンではなく80万ガロンだったことを把握しながら、石破氏や海自トップの海上幕僚長に報告していなかったことが判明したという。情報は佐官クラスでとどまり、上層部には伝えられなかったと報じられている。
さらに、守屋前次官やその家族が、取引先の商社元幹部から飲食やゴルフの接待をはじめ、さまざまな利益供与を受けていた疑惑も発覚しているが、防衛省自らが積極的にこれらの情報を調査し、開示しようという姿勢はまったくない。
これらの問題を棚上げし、給油新法の成立を急ぐことは許されない。これらについては、関係者を国会に招致し、徹底的に真相を究明すべきである。