時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

35歳時の年金通知、57万通が届かず

2007年10月12日 | 政治問題
社会保険庁が3月に始めた、35歳時に年金記録を通知する「ねんきん定期便」で、7月までの5か月間に送付した831万4000通のうち、6.9%に上る57万通が加入者宅に届かなかったことがわかったという。
4年目になる受給2年前の58歳向け「被保険者記録事前通知」も、年々、不達率が上がっており、すでに受給している人を含む全加入者を対象に、12月から始める年金記録漏れ対策の「ねんきん特別便」でも、同様の不達が懸念される。
同庁は、住所変更を届け出ない加入者が増えてきたのが主な原因として、「転居時には忘れず届け出を」と呼びかけているという。
国民も、不明年金であれほど騒いでおきながら、社会保険事務所に、転居の届出をしていないというのは、ちょっと情けないのではなかろうか。若い世代では、「将来は年金制度が破綻する」、「どうせもらえない」などの不信感もあって、転居の連絡もしていないのかもしれないが、58歳向けの「被保険者記録事前通知」も、不達率が上昇しているというから、若い世代にだけ特有な現象ではないのだろう。
主権者としての権利を放棄しないよう、自分の年金の状況を社会保険事務所で確認するようにすべきである。
同時に、今までの年金の仕組みは、40年間保険料を掛け続けて、支給段階になると「欲しければ自己申告せよ」という仕組みだったから、国民の年金への低い意識を生み出してきた根幹には、このような制度の仕組みそのものがあったと言わなければならない。社会保険事務所や自治体が、昔から定期的に、加入記録を送るようにし、もし、転居などで二つの場合は、すぐに転居届などで調査すれば、こういう問題は防げたことは言うまでもない。長年のツケが回ってきたということだろう。