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●東電核発電人災から11年: 《原発事故は終わっていません。政府が復興の名のもとに困難に陥った人たちをさらに追い詰める…》

2022年03月11日 00時00分35秒 | Weblog

[※ ↑「原発さえなければと思います」(週刊金曜日、2021年03月12日、1320号)]


(20220226[])
マガジン9の記事【【寄稿】「おめでとう」と言えない正月(青木美希)】(https://maga9.jp/220112-5/)。

 《政府は生活できる環境がないまま、帰還政策を進めています。政府は、浪江町など帰還困難区域700世帯を含む2万世帯の避難住宅提供を打ち切りました。さらに浪江町や南相馬市などの避難者、帰還者らへの医療費無償の支援策も打ち切る方針を出しています。避難指示解除されれば固定資産税の減免もなくなっていきます。原発事故は終わっていません政府が復興の名のもとに困難に陥った人たちをさらに追い詰めることがないように、私は被災者の声を発信し続けていきたいと思っています》。

   『●お見舞い申し上げます…
   『●あの3・11原発人災から1年: 松下竜一さん「暗闇の思想」を想う
   『●3.11東京原発人災から2年が過ぎて
   『●「福島原発事故の今」
        『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号)について

   『●3.11東京電力原発人災から4年:
      虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」
   『●東電核発電人災から5年: 「今や世界の笑い者…
        政権批判をいとわないキャスターの首を差し出した」
   『●東電核発電人災から6年: 4つの「生」+「命」「活」「業」「態」…
                        どれか一つでも原状回復できたか?
   『●東電核発電人災から7年: 「村の生活は百年余りにわたり、
                 人生そのもの」…「やっぱりここにいたいべ」
   『●東電核発電人災から8年: 《11日の夜9時すぎには、
           東電の社員も家族もだれ一人双葉町に残って…》
   『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
            聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》
   『●東電核発電人災から10年: あの人災から何の教訓を得ることもなく、
      何も変わらないニッポン…核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないまま

 《原発事故は終わっていません政府が復興の名のもとに困難に陥った人たちをさらに追い詰める》…11年経っても何も変わらない。東電や政府、自公お維コミ議員達は、さっさと早く「原状回復」してみせて下さい。元の環境に戻してみせてよ。毎年、その事をお願いしているのですが、一向に「原状回復」する気がないようだ。そのくせ、汚染水を海洋放出したい? バッカじゃなかろうか。
 《「もともとあった肥沃な土は放射能で汚染されたため除染で取り除かれ、山砂が入れられました元の田んぼになるまでは長い年月がかかりますね」》《地産地消の豊かな暮らしが、かつて、ここにありました》《政府が「復興した姿を世界に発信する」とした復興五輪は終わりましたが、復興どころか、手付かずのまま108カ月過ぎた家々が、ありました》…さっさと元に戻してください、核発電「麻薬」中毒な皆さん。

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https://maga9.jp/220112-5/

特別企画
【寄稿】「おめでとう」と言えない正月青木美希
By マガジン9編集部 2022年1月12日

東京電力福島第一原発事故による被災者の方たちを取材し続けているジャーナリストの青木美希さんから、帰還困難区域の様子、避難指示が進められるなかでの被災者の声を映像とともに寄稿していただきました。
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避難先で迎えた11回目の正月

 2011年の福島第一原発事故から今年で11年となります。政府は今でも原子力緊急事態宣言を発令中で、数万人が避難を続けています。一方で、復興五輪が終わり、「もう復興したんでしょ」という声を聞くことが増えてきました。現地は復興しているのでしょうか。
 福島県浪江町の柴田明範(あきのり)さん(55)は今年も避難先の福島県二本松市内で正月を迎えました。二本松市内で、11回目の正月です。
 柴田さんは、これまで仮設住宅で知り合った人たちや支援者を含め100枚以上の年賀状をやり取りしてきましたが、10年を機に、年賀状を書くのをやめました。20人ほどがそれでも年賀状を送ってきてくれましたが、「迎春」と書いて返しました。
 「10年たっても戻れない。失礼とは思いますが抵抗がある。どうも、新年おめでとうという気持ちになれない。なんとなく1月1日が来た感じ。避難している人たちはおめでとうと言いたくない人が多いと思う心から言える人はいないと思います」と話しました。
 柴田さんと私は、長くフェイスブックでつながっています。
 柴田さんは毎年、正月に「おめでとうと言えない」と友達限定の投稿で書いていました。今年もまた、柴田さんにとってはおめでとうと言えない正月になりました。

     (柴田さんご夫妻)

 原発事故で、柴田さんの正月はまったく違ったものになりました。
 事故前は、柴田さんの家に親せきたち20人以上が集まり、飲んで騒いでつぶれ、泊っていっていました。家族と父母だけではなく、父の兄弟や浪江町にいる柴田さんの妹も来ていました。自宅で作った炭の炭ごたつや七輪で暖かく、臼と杵で餅をつき、七輪で焼きました。酒を飲めない柴田さんも楽しみました。
 いまは、避難先の二本松市の中古住宅で、柴田さんの家族が元日の昼に集まるだけです。酒もなく、騒ぐこともありません。自作の炭もなく、餅はオーブントースターで焼きます。柴田さんの妻が作った煮物をみんなで食べました。騒ぐことはできないと言います。「近所の人たちが自分たちを避難者とみている。バカ騒ぎはできないから」
 3歳と2歳の孫3人が走り回り、柴田さんに「じいじ」と抱っこをせがんできたのが唯一うれしかったことだと言います。それでも「子どもたちに明るい言葉はかけられなかった。かぜひくなよ、冬道気をつけろよ、ぐらいです」と話していました。

 2022年の正月を一緒に迎えた方々と喜びをわかちあいたい、という気持ちが「明けましておめでとう」なのだと思いますが、そのおめでとうですら違和感がある方々がいます原発事故被害が回復するどころか、いまも被害が生じ続けているからです
 私は、この現状を知ってほしくて、この原稿を書いています。
 現地で撮影してきた動画を掲載しました。原発事故の被災地がどのような状況にあるのか、記事と動画を交えて見ていただければと思います。


帰還困難区域にある柴田さんの自宅へ

 2カ月前の2021年11月7日、私は柴田さんと、福島県浪江町の帰還困難区域にある、柴田さんの自宅に向かいました。国道114号から津島地区の集落に入る道路は、「内閣府」と書かれた銀色のバリケードでさえぎられています。
 警備員に許可証を見せ、ゲートを越えた途端、柴田さんの線量計からピーピーというアラーム音が出ました。数値は0.7~0.8マイクロシーベルト/時。時間の経過とともに減ってきたとはいえ、まだ事故前の県内各地の大半の線量の20倍程度もあります
 東京電力福島第一原発の事故後、政府は除染を進め、少しずつ「避難指示」を解除してきましたが、原発から北西に延びる放射線量が高い地域、7市町村にわたって今も帰還困難区域があります。そのエリアの除染対象はわずか8で、そのほかの地域は、政府は2020年代に希望者が帰還できるよう一部を除染し、避難指示を解除する基本方針を決めています。柴田さんの自宅もこの地域です。これまで政府は地域一帯の除染をしてきたのに一部のみの除染になることに、住民から「まだら除染になり、放射線量が上がってしまう。ほかと同じように地域一帯を除染してほしい」と要望が出ています。

 帰還困難区域のうち、この津島地区には約1400人が住んでいましたが、放射性物質が多く飛散したため、国が道路にバリケードを張り、住民が自宅に行くためにはその都度、事前に許可手続きをしなければなりません。今も住むことができません
 ゲートを越えて草ぼうぼうになった細い道を車で進みます。線量計のアラームがピーピーと鳴り続け、放射線量は上がっていきます。車内で1.5マイクロシーベルト/時を超えました。事故前の30倍以上です
 ところどころ除染が行われている様子が見られました。この年の7月に来たときは森のようになっていたところが、除染が進められて草木が刈られ、重機で田んぼの畔(あぜ)が再建されていました。
 運転席で柴田さんが言いました。
 「もともとあった肥沃な土は放射能で汚染されたため除染で取り除かれ、山砂が入れられました元の田んぼになるまでは長い年月がかかりますね
 柴田さんの家は、私道を登っていたところにあります。町道から、柴田さんの家に入る私道に右折した途端、両側は森になりました。やぶに囲まれた細い道です。枝がところどころに落ちているため、車を何度も止めて、そのたびに車を降りて枝をよけなければ前に進めません。
 「両側にはうちの畑が広がっていました。ブルーベリーや白や紫、ピンクのリンドウを育てて、いつか奥さんとブルーベリーの観光農園をやろうと思っていました」
 柴田さんが住んでいた家と畑を切り開いたのは柴田さんの祖父母で、柴田さんで3代目。原発事故当時は父母と妻、子ども5人の計9人で暮らしていました。


止まったままの時計、イノシシの足跡……

 やぶの道をさらに進むと、瓦屋根の平屋住宅が見えました。サンルームや玄関の下部にオレンジ色のベニヤ板が張られています。
 「イノシシ除けだよ」
 ベニヤ板にはイノシシの茶色い足跡が残っていました。新しい足跡と古い足跡が混在しているように見えます。
 「汚染がひどくて、家にはもう住めないんです。新潟大学の教授に家の中の放射線量を測ってもらって『住めるレベルではない。解体しかない』って言われた。だから、もう住めない……それでも、イノシシに荒らされるのは許せない。将来は長男一家が住めるようにと思って、平屋の上に2階を建て増しできる作りにしたんですよ」
 柴田さんはカギを開けると、板をまたいで家に入りました。
 居間も子ども部屋も台所も、天井のあちこちにクモの巣がかかっています。居間の中央にはクリーム色の天板と布団のこたつがありました。
 「家の木を切って炭焼きをして木炭にして、こたつに入れてました。すごいあったかいから。足をいれると体がばーっとあったかくなる」
 柴田さんは木造の自宅の柱や鴨居を見ながら言います。
 「この家は、祖父がうちの土地で育てたスギやマツ、クリの木で建てたんだ」
 「山菜がとれると近所でお互いに交換してね。そういうのがすごく楽しみだったんだ」
 地産地消の豊かな暮らしが、かつて、ここにありました

 この場面の動画がこちらです。


https://youtu.be/b5HbqBgnPmw

 居間には黒く四角い掛け時計がかけてありましたが、地震があった2時46分で止まっています。月めくりカレンダーは2011年3月のまま。長女の部屋にはハンガーにセーラー服の夏服と冬服がかかっていました。
 柴田さんが長女の部屋で「あ」と声を上げ、紺色のファイルを手にしました。
 「311は長女の中学の卒業式だったんだよね。夜はみんなでお祝いしようねと言っていた……」
 「長女は、もう終わったことだからと言って、避難してから一度も家に足を踏み入れたことがない」
 ときが止まっていました
 客間の天井近くの高い場所に、紋付き袴の男性や着物姿の女性の写真が並んでいました。この土地を拓いた祖父や祖父の親族の写真だと言います。
 「先祖に見守っていてもらいましょう、と妻と言いあって、写真は飾ったまま、置いたままになっているんです何十年も住んだ場所。やっぱり自分の家は落ち着く。じいちゃんから親、親からおれ、本当は息子につなぎたかったけど、かなわないわね

 自宅の隣には柴田さんの両親の家がありました。ガラス戸が破られ、玄関のドアは開きっぱなし。ピンクの座布団が玄関に落ちています。中に入るとテーブルがひっくり返り、タンスが倒れ、足を踏み入れることはできません。私は思わず、「こんな風になりますか」と声を上げてしまいました。「イノシシが全部突き破って」。部屋の後ろ側、壁があるはずのところから、外のやぶが見えます。壁が外れています。「壁ぶちぬいて。……怖いね」。柴田さんは疲れ切ったように話していました。

 撮影してきた動画はこちらです。



https://youtu.be/5tSSrFkkW6o

 政府が「復興した姿を世界に発信する」とした復興五輪は終わりましたが、復興どころか、手付かずのまま108カ月過ぎた家々が、ありました
 「選手にここに来て、世界に実態を伝えてほしかった」と柴田さんは話していました。


生活環境が整わないまま、進められる帰還政策

 避難指示解除されたところでは何が起きているのでしょうか。
 私は2021年11月27日、双葉屋旅館を経営する小林友子さんに話を聞きました。
 小林さんは福島県南相馬市小高区のJR小高駅前の「双葉屋旅館」4代目。福島第一原発から20キロ圏内にあり、政府の避難指示で小高区の全員が避難しました。

 小林さんは原発事故後、長男が住む名古屋市に避難しました。ハローワークに行っても50代という年齢で仕事が見つからず、地元で旅館を再開することを決めました。政府は事故から5年4カ月たった2016年7月に小高区の避難指示を解除しましたが、小高区の原発事故時の住民登録者数は12,840人で、20211130日現在の居住者は3,800人ほど。居住者の半数が65歳以上です。
 小林さんは語りました。
 「多くの事業者が再開しておらず、家業と別の勤め先の兼業で暮らしていた人たちが多かったなかで、仕事は残念ながらやっぱりありません。3世代で住む家も多かったのですが、自分の代でいい、自分たちの代で完結するという思いの人たちが帰ってきています。建て替えの時に家を小さく、平屋にしたり」
 農業や商業を営みながら、さらに別の勤め先で働いて暮らしてきたのに、その兼業先がないため帰れないと言います。何より、小高は、南側で原発で栄えていた双葉郡と商圏の結びつきが強かったなかで、この商圏が壊れてしまいました
 「自分たちの代で完結する」という言葉が悲しく、重く響きました

     (双葉屋旅館の小林友子さん)

 「10年過ぎて見えてくることは、本来はずっと土と一緒に生きていた方が暮らせるんですよね生業なりわいがなくても生きていける土壌だったんですよね。今まではコメや野菜を自分たちで作っていました。それがみんなお金で買わないといけない。キノコだったり海のものだったり。そこで育った人たちの失ったものをちゃんと見てないよね本当にしんどいのが現実
 私は避難者の方々から「初めてコメを買った」という言葉を多く聞きました。買わなくても食べ物はほとんどまかなえる生活だったと。
 「両手にいっぱいの買い物袋を持っていると『いいな』って言われるけれども買わないと生きていけないから。『いいな』って言われましたけど、『なくなったんだよ』って。月10万円の慰謝料はあっという間になくなりました。全部買わないといけない。あんなにお金がなくなるとは」
 同じ言葉を、避難してきた多くの方から伺いました。そして、避難者を受け入れている人たちからは「避難者の人たちはものすごいたくさん買い物していくんだから」という非難めいた言葉も多く聞きました。賠償金の差、強制避難か否かの差、政府が生んだ多くの差が精神的な分断を生んでいます

 「家に帰らないでいると、隣の人から『草ぼうぼう、草刈りしろ』と言われるのが一番つらい。だから田んぼを人にまかせちゃう。そうすると太陽光発電が造られる。知らない間に虫食いのようにできていってしまう。山ががんがん切られて木も切られて里山から除染のあとを埋めるために山土がとられ、山がなくなっていく。それが災害の一つの原因になる。原発事故って放射能だけじゃない被害を起こしていると知ってほしいです。食料が不足すると言われているときに、どうしていい場所の農地をつぶしていくのか。ソーラーも都会ではなく、地権者、福島に収益や雇用を生み、経済が回るシステムを議論してほしい。帰れと言うのなら受け入れる素地をちゃんとしてほしい」

 帰れと言うのであれば、その環境を。それもその通りです。小林さんは「次に繋いでくれる人もいる事も現実」といいますが、雇用の場の整備がなければ生活できません
 小林さんに会う前に、私は50代の楢葉町の男性から話を聞いていました。
 その男性は、避難指示で避難し、政府が避難指示解除をしたから戻ってきたけれども、元々勤めていた事業所は閉まってしまった。再就職先も見つからず、結局非正規雇用しかない、と話していました。
 政府は生活できる環境がないまま、帰還政策を進めています
 政府は、浪江町など帰還困難区域700世帯を含む2万世帯の避難住宅提供を打ち切りました。さらに浪江町や南相馬市などの避難者、帰還者らへの医療費無償の支援策も打ち切る方針を出しています。避難指示解除されれば固定資産税の減免もなくなっていきます。
 原発事故は終わっていません政府が復興の名のもとに困難に陥った人たちをさらに追い詰めることがないように、私は被災者の声を発信し続けていきたいと思っています。


青木美希(あおき・みき)ジャーナリスト。北海タイムス(休刊)、北海道新聞を経て全国紙。「道警裏金問題」取材班で菊池寛賞など受賞。原発事故検証企画「プロメテウスの罠」、「手抜き除染」報道で各取材班で新聞協会賞を受けた。原発事故被害を描いた『地図から消される街』(講談社現代新書)は貧困ジャーナリズム大賞、日本医学ジャーナリスト協会賞特別賞、平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞を受賞。8刷に。新刊『いないことにされる私たち』(朝日新聞出版)を2021年4月に出版した。日本ペンクラブ言論表現委員。
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●四十年廃炉ルール無視、特例中の特例のはずが…日本原電は東海第二原発の再稼働をしたいらしい…

2019年03月10日 00時00分58秒 | Weblog


2017年11月25日の東京新聞の社説『東海第二原発 延命は割に合わない』(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017112502000162.html)。
2018年4月5日の東京新聞の社説【玄海原発 小さな穴の大きな教訓】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018040502000143.html
2018年4月6日の東京新聞の宮尾幹成記者・伊藤弘喜記者による記事【東電、他社原発を支援 東海第二再稼働へ資金 東北電と対策費】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201804/CK2018040602000145.html)。
2019年3月1日の東京新聞の山下葉月記者による記事【東海第二原発 100万人の逃げ場あるか】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201903/CK2019030102000146.html)。

 《日本原電は、来年四十年の運転期限を迎える東海第二原発二十年延命を、原子力規制委員会に申請した。3・11後の安全強化で、原発はもはや割に合わなくなった。老朽化が進めば、なおさらだ…3・11後、安全対策のハードルは高くなり、四十年廃炉のルールもできた。延長は、本来例外的に認められるが、さらに特別な対策が必要とされている》。
 《九州電力玄海原発3号機の配管で見つかった小さな穴は重大だ。原子力規制委員会の審査で「世界一厳しい基準」に適合とされ、再稼働した直後のトラブルだ。「アリの一穴」という故事もある》。
 《福島第一原発事故の賠償を続ける東電が他社の原発を支援することに、批判が集まるのは確実…千七百四十億円のうち、原電が自社で賄えない分について東電と東北電に協力を求め、両社は三月三十日にそれぞれ社長名の文書で支援の意向を表明…廃炉・賠償 援助の余裕なし 東電が原電を援助する意向を示した。だが東電は利用者の電気代や国からの支援がなければ、福島第一原発の廃炉や賠償費用などを賄えない身他社を援助している場合ではない》。
 《日本原子力発電が東海第二原発の再稼働を明言した。3・11の津波被災原発なのに、百万人近い周辺住民の避難計画はほとんどできていない。大地震の危険が再び迫る中、これで理解が得られるか。…原電側の唐突な「再稼働表明」に、茨城県の大井川和彦知事は「県の安全性評価結果を待つべきではないか」と不快感を表した》。

   『●寿命核発電所再稼働:「世界は既に廃炉時代…
       時代の先端を行く方が、地域の実りははるかに多い」
   『●玄海原発「MOXの安全性の立証」はできたのか!? 
            「プルトニウムは飲んでも大丈夫」だから??

 四十年廃炉のルール、トンだ「例外中の例外」…核発電「麻薬」中毒者達は一体誰に「忖度」? 何故にそこまでして再稼働したいのか?

   『●レトリックを吹聴する…「政治判断」乱発な
       最「低」裁を頂点とする裁判所の劣化がニッポンをメルトダウン
   『●中西宏明経団連会長《再稼働が進まない要因を、
       原発と原爆を同一視する地域住民の理解不足と決めつけ》?

 東京電力核発電人災という「致命的かつ超巨大な教訓」に何も学んでいない。
 そして、フザケルなー!、東電…《福島第一原発事故の賠償を続ける東電が他社の原発を支援》。東電は、東海第二再稼働へ資金…フザケルナー! 《廃炉・賠償 援助の余裕なし》のはず。

   『●東京電力原発人災、支援の幕引き:
      「区域外避難」者も含めて「“棄民”政策だというそしりは免れない」

 東京新聞の記事【浪江のADR 速やかな救済遠のいた】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018041002000160.html)によると、《福島県浪江町の住民が東京電力に対し、原発事故に伴う慰謝料の増額を求めた裁判外紛争解決手続きADR)は決裂した。未曽有の事故被害で早期解決を目指すとした制度は十分に機能したのか》。

   『●原状回復できない現実: 「12万円で、あとはもう黙ってろ、
                 自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」

 日刊ゲンダイの記事【どの口が言うのか 東電が原発再稼働支援に「適切な判断」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/227020)によると、《被災者をバカにするにも程がある。東電が日本原子力発電(日本原電)の東海第2原発(茨城県東海村)の再稼働に向けて資金援助を決めた問題は、被災者の気持ちを逆なでするものだ。11日の衆院予算委で立憲民主党の枝野幸男代表がこう吠えた。「まだ多くの人が東電の賠償方針に不満を持ち、争っている。こういう状況で他の会社の原発に資金支援する金があったら、『賠償に回せ、廃炉に回せ、電気料金を下げろ』ですよ」 答弁に立った東電の小早川智明社長は、日本原電への支援について「当社として適切な判断」「経済事業を通じて資金を確保することで、福島への責任をまっとうしていく」などとノラリクラリだったが、冗談じゃない》。

   『●3.11東京電力原発人災から4年:
      虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」

 東京電力社長の答弁が酷い。そんなことを、東電核発電人災の被災者の人々に向かって言えるのか!? 経済産業委員会での辰巳孝太郎(日本共産党)さんによる質疑(1時間40分あたり、http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=4756&type=recorded)。

 東京新聞の2018年6月15日の記事【東電、柏崎刈羽頼み 福島第二原発、廃炉へ】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018061590070233.html)によると、《福島第二原発(同県富岡町、楢葉町)の全四基を廃炉にする方向で検討すると表明》。
 何を今頃。当たり前でしょっ。さっさと廃炉作業を。柏崎刈羽再稼働やよその核施設への投資なんてやっている暇があるのか?

   『●今頃ようやく福島第二原発の廃炉を決断、
      一方、「あとは野となれ山となれ」な玄海原発4号機の再稼働…
   『●東電核発電人災から7年:
    「村の生活は百年余りにわたり、人生そのもの」…「やっぱりここにいたいべ」
   『●「これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入…
            でもって今、東電は巨大な利益を上げている…」

 東京新聞の記事【再稼働方針、6市村に伝達 東海第二 原電へ厳しい批判】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201903/CK2019030102000146.html)によると、《原電…村松衛社長は二十八日、再稼働の際に事前同意を必要とする協定を結んでいる六市村の首長と水戸市内で面会し、再稼働の方針を伝えた。再稼働に慎重な首長側からは厳しい意見が出た》。
 「あとは野となれ山となれ」…核発電「麻薬」中毒者のやることは正気じゃぁない。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017112502000162.html

【社説】
東海第二原発 延命は割に合わない
2017年11月25日

 日本原電は、来年四十年の運転期限を迎える東海第二原発の二十年延命を、原子力規制委員会に申請した。3・11後の安全強化で、原発はもはや割に合わなくなった。老朽化が進めば、なおさらだ。
 日本原子力発電(原電)は国内唯一の原子力発電専業会社、原発による電気を電力小売会社に販売する卸売会社である。
 沖縄を除く九電力などが出資して、一九五七年に設立された。
 茨城県東海村と福井県敦賀市に計四基の原発を持っていた。
 このうち六六年運転開始、日本初の商業用原子炉である東海原発は、三十二年で運転終了、廃炉、解体中。七〇年稼働の敦賀1号機も廃炉が決まっている。
 八七年稼働の敦賀2号機は、直下を活断層が走る恐れが指摘され、廃炉やむなしの公算大。七八年運転開始、来年操業四十年の東海第二を延命させないと、売るものがなく、電力卸売会社としての存続が困難になる。
 しかし、延長の前には高い壁がある。資金繰りの壁である。
 3・11後、安全対策のハードルは高くなり、四十年廃炉のルールもできた。延長は、本来例外的に認められるが、さらに特別な対策が必要とされている。
 東海第二ではこれまでに、規制委に防潮堤の設計変更や、新しい循環冷却システムの設置を求められ、再稼働にかかる予算は当初の二倍以上、約千八百億円に膨らんだ。原電は、積み立てが義務付けられた廃炉資金さえ、残高不足、自前の調達は困難な状況だ。
 東海第二だけではない。東京電力柏崎刈羽原発は、3・11後の新たな規制にこたえるため、これまでに六千八百億円を費やした。
 これは東芝を揺るがす原発関連の損失額に匹敵する金額だ。いずれにしても尋常な額ではない
 安全を追求すればするほど、対策費は当然かさむ。
 電力自由化の時代、電気料金に転嫁するにも限度がある。
 東海第二の場合、三十キロ圏内に全国最多の百万人近い人口を抱えている。県都の水戸市もすっぽり含まれる。事故の際、どこへ逃げればいいのだろうか。
 東海第二は“割に合わない原発”の典型なのだ。無理な延長、再稼働はすべきでない。
 それより原電は、実際の廃炉、解体を他社に先んじて進めている。その分野に業態を転換してはどうだろう。原発高経年化の時代。確実に、需要は伸びる。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018040502000143.html

【社説】
玄海原発 小さな穴の大きな教訓
2018年4月5日

 九州電力玄海原発3号機の配管で見つかった小さな穴は重大だ。原子力規制委員会の審査で「世界一厳しい基準」に適合とされ、再稼働した直後のトラブルだ。「アリの一穴」という故事もある。 

 直径約一センチの穴ひとつ、放射能を含まない水などを循環させる二次系の配管で見つかった。小さな穴で、放射能漏れもなかったとはいうものの、見過ごしにはできない出来事だ。

 政府や大手電力事業者が「世界一厳格だ」と胸を張る、3・11後の新たな原発規制基準。その基準をパスして再稼働した玄海原発3号機から蒸気漏れが見つかったのは、再稼働から八日目で、発電出力は75%に達していた。

 玄海原発2号機では二〇〇七年、核燃料に直接触れる一次冷却水につながる配管で、ひび割れが見つかった。

 地元住民らでつくる市民団体が「検査体制は未改善。(2号機同様)経年劣化による配管の破損で重大事故の恐れがある」などとして、3、4号機の再稼働差し止めを求めた仮処分申請で、佐賀地裁は昨年六月、「九電が必要な対策を実施しており、同様の事態が生じる恐れがあるとは認めがたい」と、申し立てを却下した。

 配管の小さな穴は、原子力規制委員会や司法による安全判断の信頼性に、大きな穴をあけてしまったのではないか。

 九電から佐賀県への連絡は、蒸気漏れが確認されてから、二時間後のことだった。電力事業者の安全認識にも、再び疑問符がついたと言えるだろう。

 九電の瓜生道明社長は「(3号機は)七年間停止しており、再稼働で何が起こるかわからないということが現実になってしまい、残念」と述べている。その通り。

 だとすれば、すでに再稼働した原発の総点検が、必要になるのではないか。

 3・11後、原発が再稼働されるたび、津波対策や非常用電源の多重化などが特に強調されてきた。もちろん大事なことである。

 だが、原発の配管は極めて複雑だ。福島の事故についても、地震の揺れによる配管や電気設備の損傷が過酷事故につながったという疑いは、まだぬぐえていないのだ。

 九電側は雨水による腐食らしいとしているが、予防はできなかったのか。老朽化や経年劣化の影響をもう一度精査せよ、場合によっては地震の揺れの影響もと、小さな穴が警告を発してくれている。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201804/CK2018040602000145.html

東電、他社原発を支援 東海第二再稼働へ資金 東北電と対策費
2018年4月6日 朝刊

 東海第二原発(茨城県東海村)の再稼働を目指す日本原子力発電(原電)は五日、原子力規制委員会の審査会合で、新規制基準適合と運転延長のための対策費千七百四十億円について、東京電力と東北電力から援助の意向が示されたと報告した。資金繰りのめどが付き、審査は大詰めを迎える。だが、福島第一原発事故の賠償を続ける東電が他社の原発を支援することに、批判が集まるのは確実だ。 (宮尾幹成

 原電は大手電力各社が出資する原発専業会社で、東電と東北電は電気を購入する契約を結んでいる。千七百四十億円のうち、原電が自社で賄えない分について東電と東北電に協力を求め、両社は三月三十日にそれぞれ社長名の文書で支援の意向を表明した。東北電は債務保証などをするとしたが、東電は具体的な支援方法までは示さなかった。

 東海第二の対策費は防潮堤など大規模工事が必要となり、当初想定の倍以上に膨れあがった。対策費が千七百四十億円を超えた場合は、原電は両社と再協議することも検討している。

 新基準審査は地震や津波対策など主な課題を終え、規制委が適合の条件として、対策費の資金繰りにめどを付けることを求めていた。今後、事実上の適合を示す「審査書案」を取りまとめる。ただ運転開始四十年となる十一月末までに、運転延長の審査も通らなければ廃炉となる。

 審査を通過しても、再稼働には地元同意が必要。原電は三月二十九日、立地する東海村以外の周辺五市にも事前の同意権を拡大した協定を結び、県と六市村の同意が不可欠となった。一つの自治体でも了解しなければ、再稼働できない。水戸市議会は再稼働反対の意見書を可決する見通しとなっている。


◆廃炉・賠償 援助の余裕なし

 東電が原電を援助する意向を示した。だが東電は利用者の電気代や国からの支援がなければ、福島第一原発の廃炉や賠償費用などを賄えない身他社を援助している場合ではない

 原電は原発で発電した電気を電力会社に売る卸売会社だが、稼働中の原発はない。収入源がない中で東電や中部電力など電力五社から毎年、一千億円規模の「基本料金」を受け取り、綱渡りの経営を続けている。

 原電が保有する原発四基のうち、東海(茨城県東海村)と敦賀1号機(福井県敦賀市)は廃炉作業中。敦賀2号機(同)は直下に活断層があると指摘され原子力規制委員会が活断層と判断すれば廃炉は必至だ。

 さらに東海第二も再稼働できず廃炉になれば、原電は発電の手段を失い経営破綻の恐れが出てくる。そうなれば原電の筆頭株主(出資比率約28%)の東電は打撃を受ける。これが東電が原電を援助する理由だ。

 だが東電に他社を援助している余裕はないはずだ。政府は福島事故の処理費用を二十一兆五千億円と見込むが、費用の一部には税金や利用者の電気代が充てられる。しかも処理費は見込みより膨らむ恐れがある。

 現状は火力発電や再生可能エネルギーで大半の電気が賄えており、今後電力需要が増える見込みは薄い。

 龍谷大の大島堅一教授(環境経済学)は「先細りの原発に依存する原電を一時的に支援しても問題の先送りになるだけ。原電をいかに『たたんでいくか』を議論する方が合理的だ」と話す。 (伊藤弘喜
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201903/CK2019030102000146.html

再稼働方針、6市村に伝達 東海第二 原電へ厳しい批判
2019年3月1日 朝刊

 東海第二原発(茨城県東海村)を運営する日本原子力発電(原電)の村松衛社長は二十八日、再稼働の際に事前同意を必要とする協定を結んでいる六市村の首長と水戸市内で面会し、再稼働の方針を伝えた。再稼働に慎重な首長側からは厳しい意見が出た。

 六首長との会合で方針を表明するのは初めて。村松社長は二十二日に東海村と水戸市に方針を伝えたが、他の四市は個別の面会に応じていなかった。

 会合は非公開。東海村の山田修村長によると、首長側は「住民の理解がないまま(防潮堤などの)工事を進めるのはどうなのか」などの声が出たという。今後は原電と首長らによる協議の前に、六市村と原電による事務レベルの連絡協議会をつくり、原電の説明事項を検討することを決めた。

 山田村長は面会後の取材に「原電が一方的に前に進むイメージが強い。協定に基づいて協議がされていくのか危機感を持った」と述べた。村松社長は「意見交換や調整が不足している。信頼関係をしっかり築いていきたい」と話した。

 六市村と原電は昨年三月、「再稼働の際、六市村の実質的な事前了解を得る」と規定する協定を結んだ。 (山下葉月)
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●今頃ようやく福島第二原発の廃炉を決断、一方、「あとは野となれ山となれ」な玄海原発4号機の再稼働…

2018年07月02日 00時00分12秒 | Weblog


東京新聞の記事【「使用済み核燃料」「廃炉」 課題山積】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201806/CK2018061602000239.html)と、
社説【福島第二原発 目の前の廃炉に全力を】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018061602000162.html)。

 《経営上は大きな前進だが、使用済み核燃料の扱いや安全性を確保した廃炉作業など原発を巡る課題は山積している》。
 《東京電力が福島第二原発廃炉を表明。遅きに失した感はある。だがこの上は計十基の廃炉事業に全力を傾注し、速やかに成果を上げること。東電という企業に残された恐らく最後のチャンスである。「(福島第二原発が)復興の妨げ、足かせになる」と、東京電力の小早川智明社長は言った。そこへたどりつくまでに七年以上もかけたとすれば驚きだ》。

   『●お見舞い申し上げます・・・
   『●あの3・11原発人災から1年: 松下竜一さん「暗闇の思想」を想う
   『●3.11東京原発人災から2年が過ぎて
   『●「福島原発事故の今」
        『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号)について

   『●3.11東京電力原発人災から4年: 
      虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」
   『●東電核発電人災から5年: 「今や世界の笑い者…
        政権批判をいとわないキャスターの首を差し出した」
   『●東電核発電人災から6年: 4つの「生」+「命」「活」「業」「態」… 
                        どれか一つでも原状回復できたか?
   『●東電核発電人災から7年: 「村の生活は百年余りにわたり、
                  人生そのもの」…「やっぱりここにいたいべ」

 あの玄海原発4号機の再稼働で、腐れっぷりが半端ではない九州電力は《経営上は大きな前進》?って、バカな~!! 福井地裁の名判決《経済活動よりも生存に関わる人格権を優先》…熟慮すべきではないのか?

   『●映画「チャイナシンドローム」のマネ!?
        ~玄海原発にはジャック・レモンは居るか?~
    「検査会社が、九州電力 玄海原発4号機の配管溶接の検査を
     行ったかのように偽装だってさ! 映画「チャイナシンドローム」に
     写真を偽装しての、同じような話が出てきます。
     映画をマネたようにさへ感じます。映画では、ジャック・レモン扮する
     原子炉の管理責任者が激怒し、管理会社の担当者に怒鳴り込む場面が
     あります。結局、彼は命をかけて、原子炉の危険性を若き
     ジェーン・フォンダやマイケル・ダグラスが扮するジャーナリストを介して
     告発し、原子炉を停止しようとします。玄海原発には、さて、
     「ジャック・レモン」は居るでしょうか?
     …玄海原発4号機、配管溶接検査せず記録も改ざん

   『●再稼働ありきの「世界最高水準の規制基準」という「世界一の無責任」さ
   『●原発再稼働という恥ずべき選択 ~「新基準は世界一」
           「世界最高レベル」ではなく、「世界一の無責任」~

   『●関西電力の「原発再稼働」への言い訳にさせてはいけない
    「原発の稼働が発電コストの低減になるという関電側の主張も退ける
     極めて多数の人々の生存そのものにかかわる権利と、電気代が
     高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されない
と、怒りさえ
     にじませているようだ。経済神話の否定である」
    「大飯再稼働、差し止め命じる 生存と電気代、同列許さず
    「また、生存権と電気代のコストを並べて論じること自体が法的には
     許されない
ことで、原発事故で豊かな国土と国民生活が取り戻せなく
     なることが「国富の喪失」だと指摘。福島事故は「わが国が始まって
     以来、最大の環境汚染」であり、環境問題を原発推進の根拠とする
     主張を「甚だしい筋違い」と断じた」
    「「極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの
     問題とを並べた議論の当否を判断すること自体、法的には許されない

     として、経済活動よりも生存に関わる人格権を優先した」

   『●関電による執行停止の申し立てを却下:  
     相変わらず「「安全より効率、命より経済」を優先」を関電は主張
   『●普通の社会通念: 「安全性の立証責任は電力会社側にあり…
                   原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害」
    「「地元」市民「命」より「経済性、経済神話」を優先、
     「安全より効率、命より経済」を優先、そう云った「社会通念」で
     良いのでしょうか? 今回も、大津地裁山本善彦裁判長は、
     「「安全より効率、命より経済」を優先」という関電の主張を退けました。
     《安全性の立証責任は電力会社側にあ現実に起きた東京電力
     福島第一原発事故と被害を目の当たりにした国民の社会通念は、
     原発の安全性の欠如が直ちに人格権侵害を推認させるものになっている》。
     関電の「社会通念」を明確に否定。山本善彦裁判長の
     至極真っ当な判断で、ここまでは期待通りです。問題はここからでしょう。
     大阪高裁で、骨のある裁判官に恵まれるか? 期待薄…

   『●予想されたこととはいえ、大津地裁山本善彦裁判長の
       「国民の命を守る司法からの重いメッセージ」を破棄…

 それに使用済み核燃料の問題をどうするつもりか? 「あとは野となれ、山となれ」か! 核発電「麻薬」中毒患者につける薬なし。

   『●使用済み核燃料プールが満杯になったらどうするの??
   『●「超巨大噴火が、100年以内に起こり得るというのは大変なこと」:
                         九州電力川内原発再稼働という無謀
   『●「大切なのは「信頼」だ」…
       だからもう病気なんですってば!? 核発電「麻薬」患者
    「東京新聞の記事【核のごみ 行き場見えず 9府県の知事、
     中間貯蔵施設受け入れ「拒否」】… 《受け入れを「前向きに検討する」
     とした知事はなく、九府県が「拒否」と答えた。高浜原発は再稼働後、
     使用済み核燃料の貯蔵プールが七~八年で満杯になる見通しで、
     中間貯蔵施設の建設は喫緊の課題だが、実現の難しさが浮き彫りに
     なった》。
       「あとは野となれ、山となれ」とは、呆れるね。1分、1秒も再稼働なんて
     やってはいけないというのに」

 一方、あの東京電力は柏崎刈羽核発電所なんて再稼働している場合なのか? そんな資格はあるのか?

   『●「新潟の野党勢力は今こそ、踏ん張り時」! 
       東京電力に柏崎刈羽核発電所を再稼働させるなんて狂気な凶器
   『●新潟県知事選: 「中央の紐付き忖度官僚候補
       VS再稼働反対の民意に寄り添う県議候補」という与野党激突
   『●花角英世新潟県新知事…「柳瀬氏同様、
      安倍政権下で出世してきた元官僚」…女性差別発言隠蔽は体質の体現


 東京新聞の記事【福島第二、全基廃炉へ 東電社長、知事に方針伝達】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018061490135726.html)によると、《小早川智明社長は…福島県庁を訪れ、内堀雅雄知事に、福島第二原発(同県楢葉町富岡町)の全四基を廃炉とする方向で検討すると伝えた。「このままあいまいでは復興の足かせになる」と理由を説明した》。
 何を今頃。3.11東京電力核発電所人災直後に、廃炉宣言するのが当たり前でしょっ。さっさと廃炉作業に着手しておくべきだった。

 東京新聞の記事【東電、他社原発を支援 東海第二再稼働へ資金 東北電と対策費】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201804/CK2018040602000145.html)によると、《福島第一原発事故の賠償を続ける東電が他社の原発を支援することに、批判が集まるのは確実…千七百四十億円のうち、原電が自社で賄えない分について東電と東北電に協力を求め、両社は三月三十日にそれぞれ社長名の文書で支援の意向を表明◆廃炉・賠償 援助の余裕なし 東電が原電を援助する意向を示した。だが東電は利用者の電気代や国からの支援がなければ、福島第一原発の廃炉や賠償費用などを賄えない身他社を援助している場合ではない》。
 フザケルなー!! 柏崎刈羽核発電所の再稼働やよその核施設への投資なんてやっている暇とカネがあるのか?

   『●「故郷の川に身を投げたい衝動に駆られた」
       「早く浪江に帰りたい」…「原状回復」することも無く…
   『●東京電力原発人災、支援の幕引き:  
      「区域外避難」者も含めて「“棄民”政策だというそしりは免れない」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201806/CK2018061602000239.html

「使用済み核燃料」「廃炉」 課題山積
2018年6月16日 夕刊

<解説> 佐賀県の玄海原発4号機の再稼働で、九州電力は目標としていた稼働原発の四基体制を達成した。経営上は大きな前進だが、使用済み核燃料の扱いや安全性を確保した廃炉作業など原発を巡る課題は山積している。

 使用済み核燃料を巡っては、核燃料サイクルの中核となる青森県六ケ所村の再処理工場がトラブルなどで稼働が遅れている。玄海原発でも使用済み核燃料の保管プールは4号機が五~六年、3号機が六~七年でそれぞれ満杯となる計算だ。

 九電は再稼働後、燃料の間隔を狭めてプールの貯蔵容量を増やす「リラッキング」や、燃料を金属容器で密封し空気冷却する「乾式貯蔵」の導入を原子力規制委員会に申請する構えだが、実現の時期は見通せていない

 1号機で始まった廃炉作業は二〇四三年度まで続く長丁場。九電としても初めての経験で、今後の作業も手探りの状態だ。稼働中の原子炉の近くで廃炉作業も並行して進むことになるが、いかに安全を確保するかが重要になる。

 玄海3、4号機でトラブルが相次ぎ、周辺住民が注ぐ視線は厳しい。課題にどう向き合うのか、再稼働後こそ丁寧な説明が求められている。 (共同・比嘉慧)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018061602000162.html

【社説】
福島第二原発 目の前の廃炉に全力を
2018年6月16日

 東京電力が福島第二原発廃炉を表明。遅きに失した感はある。だがこの上は計十基の廃炉事業に全力を傾注し、速やかに成果を上げること。東電という企業に残された恐らく最後のチャンスである。

 「(福島第二原発が)復興の妨げ、足かせになる」と、東京電力の小早川智明社長は言った。

 そこへたどりつくまでに七年以上もかけたとすれば驚きだ。

 福島第二も第一同様、地震と津波の被害を受けて電源を喪失し、メルトダウン(炉心溶融)の危機に陥った。

 唯一生き残った外部電源を頼りに、何とか冷温停止に持ち込んだ。紙一重の僥倖(ぎょうこう)だった

 サイトは二つ、しかし外から見れば同じ「福島原発」、誰がどう見ても福島で原発を動かすことは不可能だこの決断は遅すぎる

 第一の六基に加えて第二の四基。東電は世界史上例のない、原発十基の廃炉事業を背負うことになる並大抵のことではない

 メルトダウンを起こした第一原発の三基は、溶け落ちた核燃料の状態もまだ把握できていない。机上の工程表は示されてはいるものの、作業自体はスタートラインに立ったとも言い難い状況。地下水の流入、汚染水の処理にさえ、いまだ手を焼く状態だ。

 廃炉、賠償にかかる費用は推計二十一兆円恐らくさらに膨らむことになるだろう。東電がどれだけ大企業だったとしても、到底背負いきれるものではない。

 その上さらに、第二の廃炉費用がのしかかる。

 「東電に原発運転の資格なし」と考えるのは、福島県民だけではない。

 東電は唯一残った新潟県の柏崎刈羽原発の再稼働に意欲を見せる。十日の新潟県知事選で与党の支持する新知事が誕生したが、新潟県民の原発不信、東電不信が解消されたわけではない。

 原発の安全を維持するには、膨大な費用がかかると教えてくれたのも東電だが、今の東電に、余力があるとは思えない

 いくら「国策」だからと言って、血税の投入にも電気料金の値上げにも限度というものがあるはずだ。

 第二原発の廃炉を契機に東電は、今度こそ本当に生まれ変わるべきではないか再稼働へのこだわりも、きっぱり捨てて

 福島や新潟の不安や不信を受け止めて、目の前の巨大な課題を直視して、そこに全力を注ぐ姿勢をまず示すべきだろう。
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●核発電《ゼロへ》でなければならない…「心に刻まれたのは「あまりにも罪深い」という強い痛みだった」

2018年03月13日 00時00分57秒 | Weblog


琉球新報のコラム【<金口木舌>それぞれの7年】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-677707.html)。
東京新聞の社説【3・11と原発被災地 見て考えてゼロへ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018030802000171.html)。

 《豊田直巳さん…豊かだったふるさとを失った村人の苦悩、それでもふるさとを愛し、懸命に生きる村人の希望である》。
 《東日本大震災から七年。原発事故の現場、時間が止まったままの帰還困難区域を取材して心に刻まれたのは「あまりにも罪深い」という強い痛みだった》。

   『●お見舞い申し上げます・・・
   『●あの3・11原発人災から1年:松下竜一さん「暗闇の思想」を想う
   『●3.11東京原発人災から2年が過ぎて
   『●「福島原発事故の今」
        『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号)について

   『●3.11東京電力原発人災から4年: 
      虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力人にやさしい大熊町」
   『●東電核発電人災から5年:「今や世界の笑い者…
        政権批判をいとわないキャスターの首を差し出した」
   『●東電核発電人災から6年: 4つの「生」+「命」「活」「業」「態」… 
                        どれか一つでも原状回復できたか?
   『●東電核発電人災から7年: 「村の生活は百年余りにわたり、
                  人生そのもの」…「やっぱりここにいたいべ」

 「《本来は恵みをもたらす田畑の土》、その内在的価値も含めて、東電は完全に補償し、原状回復して見せたのか? 核発電「麻薬」中毒患者のうち、誰か一人でも責任をとったのか?」 失われた内在的価値は計り知れない。核発電「麻薬」中毒患者の皆さんは《「あまりにも罪深いという強い痛み》…なんて感じることもないのだろう。即刻、全て廃炉へ…それしかないはずだというのに、アベ様らときたら…。

   『●「怒りの塊…袋の数は九百万超。黒い袋が
        そこかしこに墳墓のごとく積み上げられている異様さ」(筆洗)

 誰も決して「原状回復」し得ない、それが結論。普通の感覚のはずなのに。

   『●言葉が見つかりません・・・
    「須賀川市の野菜農家の男性(64)は、福島産野菜の一部に国の
     出荷停止指示が出された翌日の二〇一一年三月二十四日に自殺した。
     遺族によると、男性は原発事故後福島の百姓は終わりだ」と話していたという」。

   『●哀しい遺書:「原子力さえなければ」
   『●ドキュメンタリー映画『わすれないふくしま』: 
         「震災さえ」ではなく「原発さえなければ・・・」
   『●「「3.11」から2年②原発という犯罪」
          『週刊金曜日』(2013年3月8日、934号)
   『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」: 
         東京電力原発人災と自殺には因果関係あり
   『●「原発さえなければ…」: それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-677707.html

<金口木舌>それぞれの7年
2018年3月7日 06:00

 世界各地の紛争地や東日本大震災の被災地を取材するフォトジャーナリスト豊田直巳さんから3冊の本が届いた。「写真絵本」という体裁の本の主人公は、原発事故の放射線被害に苦しむ福島県飯舘村の人たちだ

家や畑、家畜の牛を失った村人の物語が写真と共に描かれている。3冊を貫くのは、豊かだったふるさとを失った村人の苦悩、それでもふるさとを愛し、懸命に生きる村人の希望である

▼大震災から7年を迎える。あっという間だったと感じる人、まだ7年かと嘆息を漏らす人、それぞれだろう。復興の歩みは長く、険しい。原発事故によって帰還困難区域となった地は今も時が止まったままだ。そのことを忘れまい

▼沖縄で暮らす被災者の7年もさまざまだろう。気候や食生活には慣れただろうか。県民の中に友人ができただろうか。帰りたくても帰れないふるさとを心の中で温める日々を送ってきた被災者に優しい沖縄でありたい

国の政治は被災者にどう向き合っただろうか。仮設住宅で暮らす中、人生を終えた人は岩手、宮城、福島の3県で1600人を数える。被災後の生活再建がかなわなかった人たちだ。真の被災者支援とは何かが問われている

▼「写真絵本」を見直してみる。村人たちの笑顔に心が和む。苦境の地から笑顔の輪を大きく広げたい。そのために私たちができることがあるはずだ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018030802000171.html

【社説】
3・11と原発被災地 見て考えてゼロへ
2018年3月8日

 東日本大震災から七年。原発事故の現場、時間が止まったままの帰還困難区域を取材して心に刻まれたのは「あまりにも罪深いという強い痛みだった。

 国道と大事故を起こした福島第一原子力発電所を結ぶ約二キロの連絡道路を、取材団を乗せたバスはゆっくりと進む。

 放射線量のレベルが高く帰還困難区域になっている大熊町。侵入を防ぐためのバリケードが至る所に設置されている。家屋も農機具も自動車も割れた窓ガラスも、事故当時のままだ。荒涼とも映る姿に、取材者として噛(か)みしめたのは「隠蔽(いんぺい)」と「批判」という言葉だった。


◆放射能汚染の隠蔽

 「隠蔽」はその数日前に読んだニューズウィーク日本語版の記事の見出しに使われていた。

   「ロシア放射能汚染の隠蔽は続く」

 昨年秋、欧州各地で「ルテニウム106」という放射性物質が検出されたと報じられた。これを追いかけたリポートだった。

 検出したフランスの研究機関によると、健康に影響する濃度ではなかった。気象状況から発生源はウラル山脈南部あたりとみられた。ロシアの国営原子力企業の施設がある。ただ真相はわかっていない。

 ウラル核惨事として知られる一九五七年の旧ソ連での大事故は、ロシア中西部にある原子力関連工場で高濃度の核廃棄物を貯蔵したタンクが爆発した。周辺住民数十万人が高レベルの放射能を浴びたとされる。だが隠蔽された

 事故の存在を認めたのはソ連が崩壊する寸前の八九年になってから。八六年のチェリノブイリの事故でも公表は遅れた。


◆自由に批判する人々

 放射能に汚染され、失われた土地と暮らしと未来。起こしてはいけない事故がもたらした災禍。目の前に広がる風景は「ソ連なら隠蔽されていた」という怖さとともに「批判できることの大切さ」を痛切に感じた。

 もし自分の言葉で語る自由が奪われていたら。この惨状と罪深さを伝え、東京電力や原子力政策を進めてきた政府を批判することすらできないだろう。

 原発の復旧現場とともに避難指示が解除された富岡町楢葉町などで復興に力を尽くす人たちに話を聞いた。 

   「行政は安心して住める場所というが、
    行政が言う安心と住民の安心には開きがある

   「あちこちに積み上げられた除染廃棄物は三十年以内に県外へというが、
    受け入れる自治体があるわけがない。みんな、そのままになると思っている」

   「このやろーという東電に対する怒りはやっと薄れてきた。
    今は復興を頑張ろうと思う」

 言い知れぬ思いは、たくさんあるだろう。それでもみんな、自分の言葉で語ってくれた。

 原発事故から七年。日本記者クラブの取材団の一員として福島原発を訪れたのは、山あいに雪が残る二月上旬だった。東京電力は事故現場の取材や視察を受け入れている。

 福島県は被災地のありのままの現状を若い世代に見てもらうため「ホープツーリズム」という視察旅行を一六年十二月に始めた。原発周辺や帰還困難区域周辺の施設などを見学する。これまでに県外の高校生ら二百人以上が参加している。

 自分の目で現場を見る。被災地で暮らす人々の声を聞く。写真を撮る。揺れる思いを抑えて文章にする。そして発信する。

 こうした情報発信はネット社会の今、新聞やテレビ、ジャーナリストやカメラマンだけのものではなくなった。

 人のいない浪江町内を闊歩(かっぽ)する豚の写真から、原発再稼働の賛否まで、ネット上にはさまざまな情報や意見がアップされ、クリック一つで接することができる。そしてこの国の世論を形成する力にもなり始めている。

 本紙などが加盟する日本世論調査会が二月下旬に実施した調査では、原発に「深刻な事故の懸念は残る」と答えた人は83%に達した。多くが原発に強い不安を抱き続けていることを示している。

 原発の今後については「いますぐゼロにする」が11%、「段階的に減らして将来的にゼロにする」が64%だった。


◆脱原発への道筋を

 当面の再稼働を容認しつつ、新増設は認めずに廃炉を進め、再生エネルギーで脱原発を進めるというのが今の民意といえる。

取り返せない福島の原発被災地。一人でも多くの人がそこに立ち、脱原発への道筋を考えてみたらいい。もし来られなくても、写真、映像、本、報道…。その地に立って見て、考えて、判断してほしい。
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●東電核発電人災から7年: 「村の生活は百年余りにわたり、人生そのもの」…「やっぱりここにいたいべ」

2018年03月11日 00時00分35秒 | Weblog


東京新聞の社説【102歳の自殺 原発事故のもつ罪深さ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018022402000168.html)。
日刊ゲンダイの城南信用金庫の顧問・吉原毅さんへのインタビュー記事【注目の人 直撃インタビュー/吉原毅氏突く原発推進の矛盾 “自然エネは儲かる”が新常識】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/223325)。

   『●言葉が見つかりません・・・
    「須賀川市の野菜農家の男性(64)は、福島産野菜の一部に国の
     出荷停止指示が出された翌日の二〇一一年三月二十四日に自殺した。
     遺族によると、男性は原発事故後福島の百姓は終わりだと話していたという」。

   『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」
   『●ドキュメンタリー映画『わすれない ふくしま』: 
         「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ・・・」
   『●「「3.11」から2年② 原発という犯罪」
          『週刊金曜日』(2013年3月8日、934号)
   『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」: 
         東京電力原発人災と自殺には因果関係あり
   『●「原発さえなければ…」: それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?

 《福島第一原発事故による強制避難を前に百二歳の男性が自殺した。福島地裁が東京電力に対し遺族への賠償を命じたのは、事故との因果関係を認めたからだ。原発事故の罪深さをあらためて思う》。
 《福島第1原発事故を受け「脱原発」を宣言した異色の金融マンは、絶対に「原発ゼロ」をあきらめない。…産経新聞…素晴らしい批判をいただき、感謝申し上げる次第です。おかげで原発推進派の典型的な考え方がよく分かりました。産経新聞でさえ、世界のエネルギー情勢を誤認している。真実を教えて差し上げ、認識を改めていただこうと反論書を送りましたが、いまだ回答はいただけていません》。

   『●お見舞い申し上げます・・・
   『●あの3・11原発人災から1年: 松下竜一さん「暗闇の思想」を想う
   『●3.11東京原発人災から2年が過ぎて
   『●「福島原発事故の今」
        『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号)について

   『●3.11東京電力原発人災から4年: 
      虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」
   『●東電核発電人災から5年: 「今や世界の笑い者…
        政権批判をいとわないキャスターの首を差し出した」
   『●東電核発電人災から6年: 4つの「生」+「命」「活」「業」「態」…
                        どれか一つでも原状回復できたか?

 《政府は原発再稼働の政策を進める。だが、原発事故という取り返しのつかない罪をこの判決は、われわれに思い出させる》…強い憤りを感じる。《戦前の日本軍も、「航空主兵論」が世界の趨勢だったのに、時代遅れの「大艦巨砲主義」に固執し、戦艦大和に莫大な資金と労力を費やし、無用の長物と化した。その結果、この国は一度、滅びたのです。現政権は同じ轍を踏んでいるように見えます》…核発電「麻薬」中毒患者がこの国を滅ぼす。

 東京新聞の記事【仮設打ち切り 怒りの春 「何もできねえうちから戻れって。早いんでねえか」】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018022790070520.html)によると、《東京電力福島第一原発事故で全域避難した七町村のうち、避難指示が最初に解除された福島県楢葉町(ならはまち)。二〇一五年九月の解除から二年半たっても、住民は32%しか帰還していない。三月末には町外にある仮設住宅の提供が打ち切られ、全員が退去を迫られる。町に帰るか、町外に移り住むかの選択を強いられる住民からは、怒りや不安の声が上がっている》。
 東電や原子力「寄生」委員会、アベ様ら核発電「麻薬」中毒患者福島県楢葉町を《原状回復》して見せよ。話はそれからだ。

 マガジン9の記事【雨宮処凛がゆく!/第43回:3・11から7年〜遺族が見る「大切な人の夢」〜の巻】(http://maga9.jp/180221-3/)/《だけど、「忘れない」ということ以外に、できることは多くない。…心の復興。おそらく、今、一番置き去りにされていることだ。どうしたら、それに少しでも役立つことができるのか。わからないまま「あの日」が近づくたびに、こうしてあの日にかかわる言葉に触れ、書くことしかできない》。

   『●マガイ物ではないモノもある ~城南信金~
   『●財界の総理大臣はもはや大企業の単なる代弁者
   『●経団連は原発推進・復活の第4案を希望?
   『●脱原発は可能: ビジョンある金融機関(城南信金)のトップもいる
   『●城南信金の吉原毅理事長が退任・・・
      脱原発という、「理事長交代後も考え方は引き継がれ」て欲しい
   『●警察や消費者庁の沈黙…「商取引の原則」を無視して、
            なぜ核発電料金を支払わなければならないのか?
   『●「原子力ムラの言いなり」原子力「寄生」委員会の救い様の無さと、
                        アベ様の「危険な丸投げ・無責任体制」

 吉原毅さんへのインタビュー記事に出てくるアベ様広報紙といったマスコミも核発電「麻薬」中毒そのもの。
 日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/日本は原発輸出も 世界で普及が進む再生可能エネルギー】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/221757)によると、《総額3兆円という日立のイギリスへの原発輸出プロジェクトについて、安倍政権は政府系金融機関が出資し、メガバンクの融資についても政府保証をする方針だという。原発の再稼働も進めるつもりだ。しかし、こうした動きは国際社会とあまりにも隔絶している》

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018022402000168.html

【社説】
102歳の自殺 原発事故のもつ罪深さ
2018年2月24日

 福島第一原発事故による強制避難を前に百二歳の男性が自殺した。福島地裁が東京電力に対し遺族への賠償を命じたのは、事故との因果関係を認めたからだ。原発事故の罪深さをあらためて思う。

 福島県飯舘村。農家で生まれた男性は長男で、尋常小学校を出たあと、父母とともに農地を開拓した。牛馬を飼い、田畑を耕した。葉タバコや養蚕も…。

 次男の妻は共同通信に対し、「年を重ねてからは老人会で温泉に出掛け、地域の祭りでは太鼓をたたいて楽しんでいた」と答えている。九十九歳の白寿を祝う宴には、村中から百人近くも集まったともいう。そのとき、「大好きだった相撲甚句を力強く披露した」とも次男の妻は語り、忘れられない姿となったという。

 二〇一一年。原発事故が起こり、飯舘村が避難区域となると知ったのは四月十一日である。

   「やっぱりここにいたいべ

 男性はこうつぶやいたという。両手で頭を抱えるようなそぶりで下を向いた姿を見ている。二時間もテレビの前で座り込んでいた。

 次男の妻は「避難指示はじいちゃんにとって、『死ね』と言われるのと同じだった」と受け止めている。確かにそうだろう。

 福島地裁の判決も、男性の百年余に及ぶ人生を語っている。

 <結婚や八人の子の誕生と育児、孫の誕生を経験し、次男の妻、孫と生活した。村の生活は百年余りにわたり、人生そのもので家族や地域住民との交流の場だった>

 だから、避難は男性にとり、過酷なストレスとなる。科学的に言えば、降った放射性物質セシウム137の半減期は約三十年。避難は長期にわたるのは必至で、これも耐えがたい苦痛である

 「ちいと俺は長生きしすぎたな」と避難前にこぼした。判決は「不自由な避難生活の中で家族に介護という負担をかけるのを遠慮したと認めるのが相当」と述べた。原発事故と避難が男性を押しつぶすストレスを与えた。そして、首を吊(つ)って自殺したのだ。

 原発事故での自殺をめぐる訴訟で東電への賠償命令はこれで三件目になる。一方、東日本大震災や原発事故の関連自殺者は厚生労働省調べで一七年までに、福島県は九十九人。岩手県や宮城県のほぼ倍だ。

 政府は原発再稼働の政策を進める。だが、原発事故という取り返しのつかない罪をこの判決は、われわれに思い出させる。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/223325

注目の人 直撃インタビュー
吉原毅氏突く原発推進の矛盾 “自然エネは儲かる”が新常識
2018年2月19日

     (「自然エネ価格は世界規模で急速に低下し、石炭や天然ガスよりも
      安くなっている」/(C)日刊ゲンダイ)

 福島第1原発事故を受け「脱原発」を宣言した異色の金融マンは、絶対に「原発ゼロ」をあきらめない。

 先月には小泉純一郎元首相らと「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」を発表。全ての原発の即時廃止と自然エネへの全面転換を目指す内容に、「原子力ムラ」に毒されたメディアがかみついたが、原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟会長の吉原毅氏は「批判はすべて事実誤認」とあきれ顔だ。多くの国民が知らされていない世界のエネルギーの新常識とは――。


■原子力ムラが殺す日本の技術

  ――基本法案について、産経新聞が1月14日付の社説で〈亡国基本法案〉〈夢想の虚論〉〈これでは国が立ちゆかぬ〉と痛烈に論評していました。これに反論したそうですね。

 素晴らしい批判をいただき、感謝申し上げる次第です。おかげで原発推進派の典型的な考え方がよく分かりました。産経新聞でさえ、世界のエネルギー情勢を誤認している。真実を教えて差し上げ、認識を改めていただこうと反論書を送りましたが、いまだ回答はいただけていません。

  ――産経の社説は〈太陽光や風力発電の電気代が年々、家計に重くのしかかっている〉と高コストを指摘していました。

 海外で言ったら、笑われますよ。世界の常識を全くご存じない。自然エネ価格は世界規模で急速に低下し、比較的低コストの石炭や天然ガスよりも安くなっています。太陽光の最安値は1キロワット当たり1・77セント。円換算で2円を切る。風力も肉薄しています。

  ――ところが、政府は「原発のコストは安い」と喧伝し、ベースロード電源の20~22%に組み込もうとしています。

 コスト計算はわれわれ金融機関が専門です。経済人なら、誰もが原発は採算割れだと知っています。さすがに政府もウソをつけないのか、資源エネルギー庁の発電コストの検証資料には、原発だけ「1キロワット当たり10・1円~」と余計な「~」が付いています。「~」とは無限大の可能性もあるということ。苦肉の策の真意を読み取ってあげなければいけません。

  ――発電コスト低下の裏で何が起きているのですか。

 目覚ましい技術革新です。太陽光や風力の発電設備はシンプルで、生産するほど習熟曲線効果で技術は進歩する。大量生産によって製造コストは下がり、設備投資の額も安くなる。特に中国は愚直なまでに品質を年々向上させ、世界中で飛ぶように売れています。ソーラーパネルと風力装置はともに中国企業が世界シェア首位。今や世界一の自然エネ大国です。

  ――日本のメーカーはどうなのですか。

 技術面で後れを取っています。私も各地の自然エネ推進プロジェクトに関わっていますが、太陽光も風力もバイオマスも、まず日本製が採用されない。現場に聞くと、実績がないし、故障が多いと言うのです。「世界に誇る日本の技術」も経験を積まなければ、国際競争に勝てない。原子力ムラの妨害によって、自然エネ開発が遅々として進まないままだと、日本の技術はますます世界から取り残されます。

  ――先日も電力各社が「満杯」としてきた送電線の容量が、実際は平均8割も空いていたとの京大の研究グループの調査結果が報じられました。

 原発再稼働のために確保しているのです。風力発電の供給を検討していた福島の「飯舘電力」は、送電線に空きがないとして、東北電力から20億円もの送電増強費を要求され、事業断念に追い込まれた。こんなバカげた妨害を政府が容認するから、自然エネは拡大しない。政府が原発即時ゼロを決断し、送電線が空けば瞬く間に普及します

 日本の全原発の廃炉費用は多く見積もっても10兆円でしょう。バブル崩壊後に国内金融機関は110兆円もの不良債権を処理し、旧国鉄の分割・民営化で国は37兆円の債務を処理しています。それらと比べれば、どうってことない金額です。


国際金融界からツマハジキ

  ――産経は社説で〈日本が資源に乏しい島国であることを完全に無視している〉と書きました。

 米エネルギー学者のエイモリー・ロビンス博士は「太陽光、風力、地熱に恵まれた日本は、ドイツの9倍の豊かな資源がある」と語っています。例えば日本の農地460万ヘクタールを使い、農作業しながら空中で発電を行う「ソーラーシェアリング」の技術を用いれば、日本の電力需要の10倍に当たる1840ギガワットの発電が可能です。

 農家にもお金が回り、耕作放棄地もなくなる。地方に新たな産業が興れば、さまざまな関連ビジネスや雇用が生まれる。若者も希望を持って帰ってくる。こうして自然エネに転換したドイツやデンマークは、地域経済の活性化に成功しました。自然エネは、安倍政権が掲げる「地方創生」の切り札なのです。

  ――ワクワクします。

 産経が大好きな国防面も盤石です。原油に頼らなくなれば、ホルムズ海峡の封鎖は心配無用。逆に危険な原発が54基もあれば、「さあ、ミサイルを撃ってくれ」と国を差し出すようなもの。産経的には北朝鮮の脅威が高まる中、それでいいのでしょうか。

  ――皮肉ですね。

 何より海外に支払う年間25兆円もの化石燃料費が丸々国内に返ってくる。それだけの富が国民に幅広く行き渡るのに、原発温存による「政策障害」が、日本の経済発展を阻害しています。

  ――中国の方がよっぽど進んでいますね。

 昨年10月の共産党大会で、習近平国家主席は「エネルギー革命を起こす」と宣言。2050年までに自然エネを全電力の8割に拡大させる国家目標を掲げました。中国が自然エネに力を入れるのは単純に儲かるから。利にさとい国ですから、儲からないことはやりません。太陽光も風力も燃料費ゼロ。設備の寿命も40年はもつ。設備投資の減価償却を終えれば、近い将来、コストゼロの電力で経済を賄えるのです。

  ――なるほど、儲かるに決まっています。

 “自然エネは儲かる”が、世界の常識。新たな産業革命ともいわれています。低コストで効率良く、安全性が高い。今や電力の主役です。太陽光の総発電量は毎年純増し、380ギガワットを超えた。風力も500ギガワットを超え、両者で1000ギガワット目前。原発1000基分に匹敵します。

 加速度的に市場は拡大しているのに、日本だけが立ち遅れている。自然エネに舵を切らなければ、それこそ「亡国」につながりかねません

  ――自然エネには世界の金融機関が、かなり投資しているそうですね。

 ゴールドマン・サックスが27兆円、シティ・グループは16兆円など景気のいい話が飛び交っています。また、事業運営の自然エネ100%調達を目指す「RE100」には、アップルやNIKE、BMWなど日本でも有名な世界企業122社が加盟していますが、日本企業はリコー、積水ハウス、アスクルの3社のみ。

 もはや環境意識の高い企業でなければ、国際金融界から相手にされません。追い込まれた日本の財界や大企業は悲鳴を上げ始めています。原子力ムラのせいで、国際金融界から日本企業が排除されかかっているとは、由々しき問題です。


■戦艦大和の過ちを繰り返すのか

  ――自然エネはいいことずくめなのに、政府はなぜ、かたくなにデメリットだらけの原発に固執するのでしょうか。

 簡単に言えば、原子力ムラのエゴイズムです。従来の方針を続ければ、とりあえず目先の利益や自分たちの利権は守られる。「今だけ、金だけ、自分だけ」の発想です。

 そして政官財ともリーダー不在で、誰もが政策転換の責任を負うのを恐れている。戦前の日本軍も、「航空主兵論」が世界の趨勢だったのに、時代遅れの「大艦巨砲主義」に固執し、戦艦大和に莫大な資金と労力を費やし、無用の長物と化した。その結果、この国は一度、滅びたのです。現政権は同じ轍を踏んでいるように見えます。

  ――目先の利益といえば、アベノミクスの異次元緩和策にも相通じるものを感じます。

 株価上昇が目的なら、問題です。株式投資は一種のバクチ。資産を持つ人が、その資産によって、また儲かる仕組みです。カネがカネを生むような風潮を政府が助長すれば、人々の勤労意欲や社会貢献の気持ちを逆なでします。

 拝金主義の蔓延でモラルが崩壊し、国家の衰退を招きかねません。原発の背後でうごめいているのは「原子力ムラ」の住人だけではない。拝金主義の蔓延で増殖した利己主義、自己中心的となった日本の世相が深く根を張っています

(聞き手=本紙・今泉恵孝)


▽よしわら・つよし 1955年東京生まれ。77年慶大経済学部卒業後、城南信用金庫入職。2010年11月理事長就任。15年6月に退任し、相談役に。17年6月から顧問。東日本大震災以降、被災地支援を精力的に行うと同時に、原発に頼らない安心できる社会を目指して「脱原発」を宣言。17年4月に全国組織「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」を創設、会長に就いた。
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●東京電力原発人災、支援の幕引き: 「区域外避難」者も含めて「“棄民”政策だというそしりは免れない」

2017年03月13日 00時00分35秒 | Weblog


東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017030702000126.html)と、
社説【3・11と原発避難者 支援の幕引きは早い】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017030902000140.html)。

 《▼浪江での授業再開はかなわなかった。「笑顔で、また私たちの古里である浪江の町で会いましょう」。卒業生の言葉である。事故が、そして、この国が若者たちから奪ってしまったなにかの大きさに胸が痛い▼卒業おめでとう。あの町で再会できる日が来ることを心から祈る》。
 《政府は福島原発事故による避難指示を一部区域を除いて一斉解除する。故郷に帰るか、移住するのかを避難者に迫る支援の幕引きなら早すぎる》。

 《事故が、そして、この国が若者たちから奪ってしまったなにかの大きさに胸が痛い》…しかしながら、核発電「麻薬」患者の心には響かない、耳には届かない、胸の痛みは感じない。彼らは、核発電再稼働、核発電輸出に夢中。

   『●「故郷の川に身を投げたい衝動に駆られた」
       「早く浪江に帰りたい」…「原状回復」することも無く…
    《2016年3月4日…▼浪江町の町民はおよそ二万。
     だが原発事故のため町内に住むことはできず、全員が避難を
     強いられている。一万四千人は県内にいるが、残る六千人は
     北海道から沖縄まで全国各地で暮らす▼そんな町民をつなぐのが、
     町の広報紙「なみえ」だ。その最新号が、七十代の男性の今を
     伝えている。この人は昨年、一時帰郷したとき、故郷の川に身を
     投げたい衝動に駆られた。「家族に負担がかかる」と踏みとどまったが、
     それから体調を崩してしまったそうだ▼「イライラして、気を揉(も)んで
     だめなんだ。今は、なんぼか良くなったけど、薬で生活してるような
     もんだ。楽しみなんて考えない。早く浪江に帰りたい」。今はそういう
     思いで、仮設住宅での暮らしを続けているという》

 『マガジン9』のインタビュー記事【この人に聞きたい/吉田千亜さんに聞いた 区域外避難という、「見えない」原発事故被害】(http://www.magazine9.jp/article/konohito/32461/)、《「(避難指示)区域外避難」》という言葉を知った。記事によると、《(※)避難指示区域外からの避難は、一般的に「自主避難」と呼ばれますが、原発事故の影響による避難であるという観点から、このインタビューでは「(避難指示)区域外避難」と表記…『ルポ 母子避難――消されゆく原発事故被害者』(岩波新書)…》。

 故郷を離れ、誰が喜び勇んで《自主避難》したのだろうか? 《原発事故の影響によ》り《避難》させられたのであり、《帰還すべき状況にない》と判断した多くの人々が、未だに、居る。帰還しないと判断した住民が差別されてはいけない。東電や株主、政府は《帰還すると判断》した人にも、《帰還しないと判断》した人にも、等しく支援すべきである、両者ともに満足するまで、だ。核発電を推進した彼ら・核発電「麻薬」患者には、「原状回復」の責任がある。

   『●内閣府原子力被災者生活支援チームが
        「自分たちの都合に合わせた数字いじり」
   『●「国際的に一番厳しい基準を設けている」
      などという詭弁を川内村住民は容認してはいけない
    「年間20ミリシーベルト以下などという根拠を、そして、
     「政府側は「国際的に一番厳しい基準を設けている
     などと答弁」(詭弁、ウソ吐き)したことを、住民は絶対に
     容認してはいけない。東電・政府に責任を持って
     1ミリシーベルト以下にさせるべきだ。川内村東部の
     詳細な「放射能汚染地図」を開示し、東電や政府は
     「子どもも住み得る」「子どもも生活し得る」ことを
     実証して見せねばならない。原発再稼働や原発輸出
     といったことに、「よそ見」している暇などないはず」

   『●年20ミリシーベルトでOK!?: 20倍にアップ、
         そして「自己責任」に逃げた原子力「推進」委員会

   『●原状回復が損害賠償の基本: 東京電力原発人災で
            「ふるさとをなくした痛み」は全く癒えていない

   『●「避難指示解除準備区域」樽葉町: 
      帰還しないと判断した住民が差別されてはいけない
   『●自身の家族を説得し、そこに住まわし得るのか?  
      『X年後』に何の影響も全くないと言い得る根拠は何か?
   『●電力会社やアベ様、原子力「寄生」委員会は「原状回復」して見せよ
   『●「国際的に一番厳しい基準を設けている」し、    
     そして「原状回復」したのならば、「そこ」に住んでみては?
   『●「福島の子どもたちの健康など一顧だにしていない」
      …「福島の小児甲状腺がんの多発の原因は原発事故」
    「どうやら《安倍政権は強引に押し進めるのが帰還困難区域
     解除であり、それに伴う“被曝地への住民帰還作戦”》を推進し、
     2011年3・11東電核発電所人災を無かったことにしたいようだ。
     その犠牲が子供たち。子供たちを傷つけ続けて平気な、アベ様らの
     核発電「麻薬」患者の皆さん。そして、何事も無かったように、
     各地での核発電所の再稼働や、上関大間の核発電所建設。狂気。
      子供たちを見捨てておいて、そんな自公の議員に投票できる
     オトナ達の気が知れません。」


 沖縄からの視点は、沖縄タイムスの社説から。【社説[福島原発事故6年]息の長い被災者支援を】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/87858)、《復興庁などが実施した住民意向調査によると、今春、一部の避難指示が解除される浪江町富岡町では5割以上が「戻らない」と回答した。特に30代以下は帰郷を断念した人が7割前後に上る…「被災者はわがまま」だという上から目線のモノ言いは、基地政策に協力しない沖縄をわがままだと批判する沖縄ヘイトとも無関係ではない避難指示の解除に伴い、賠償金も打ち切られることになる。全国各地に自主避難している世帯への住宅の無償提供も3月末で打ち切られるこれでいいのだろうか廃炉までの道のりはあまりにも長い。中間貯蔵施設がないため避難指示の解除後も除染で出た廃棄物入りの黒い袋があちこちに山積みされたままである。現実を直視した、避難者に対する息の長い支援が必要だ》。

   『●3.11東京電力原発人災から4年:
     虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」
    《◆広がる生業訴訟 「かながわ訴訟」の原告は、南相馬市小高区から
     横浜に避難した村田弘団長(72)ら百七十四人》
    《「原発事故の時、どこに住んでいたかで国は賠償に差をつけた。
     でも日常生活や地域のつながりを突然奪われた痛みはみな同じ。
     被災者を分断してはならない」》
    《基地、原発「子に継ぐものでない」 久保田さん辺野古集会で訴え
    《「誰も原発事故の責任を取らないのは許せない」との思いで参加に
     踏み切った。久保田さんら沖縄に住む原告たちは「福島と沖縄の問題
     互いに理解を深めていきたい」と…》
    《4日間、座り込みに参加。機動隊に強制的な「ごぼう抜き」で
     排除された。「国は住民の思いを聞かないんだな」と強く実感した》
    《事故収束のめどは立たず、被災者の苦しい生活が続く中、各地で
     原発再稼働の準備が進められている…「住民の反対にもかかわらず
     国はここに新しい基地を造ろうとしている。原発も基地も子どもたちが
     受け継いでいくものではない」》

 「自主避難」というレッテルを貼られた《「(避難指示)区域外避難」》者、…使いたくはないが、「棄民」化しようとしているニッポン。それは、沖縄も同じかもしれない。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017030702000126.html

【コラム】
筆洗
2017年3月7日

長崎県五島列島のある高校では卒業式にその歌を合唱するそうだ。松任谷由実さんの「瞳を閉じて」▼一九七四(昭和四十九)年、まだ校歌がなかった県立五島高校奈留分校(現・奈留高校)の女子生徒が松任谷さんのラジオ番組に校歌を作ってと手紙を書き、松任谷さんがそれに応え、曲を贈った。校歌にはならなかったそうだが、愛唱歌として歌い継がれる。ファンにはおなじみの逸話か▼島を離れた遠い場所にいる友に宛て、手紙を詰めたガラス瓶を海に流したい。そう歌っている。<潮騒の音が もう一度届くように 今 海に流そう>。卒業を機に町を離れる者、残る者。それぞれにいつまでも胸にとどめておきたい古里のなにかがあるこの卒業生たちには、ガラス瓶に入れたなにかを送ってくれる人さえいないかもしれないことに気がつく。六年前の原発事故を受け、避難先の高校の一部を間借りする「サテライト校」として授業を続けてきた福島県立浪江高校で、先日、最後の卒業式が行われた。本年度限りで、休校となる▼浪江での授業再開はかなわなかった。「笑顔で、また私たちの古里である浪江の町で会いましょう」。卒業生の言葉である。事故が、そして、この国が若者たちから奪ってしまったなにかの大きさに胸が痛い▼卒業おめでとう。あの町で再会できる日が来ることを心から祈る
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017030902000140.html

【社説】
3・11と原発避難者 支援の幕引きは早い
2017年3月9日

 政府は福島原発事故による避難指示を一部区域を除いて一斉解除する郷に帰るか、移住するのかを避難者に迫る支援の幕引きなら早すぎる。

 原発事故のために横浜市に避難中の生徒が、同級生に飲食代など百五十万円を払わされるいじめが発覚したとき、村田弘さん(74)は自分を責めた。生徒は国の避難指示の区域外からの「自主避難者」で、同じ地域に住んでいたこともある子どもだったからだ。

 福島県南相馬市から避難した村田さんは「福島原発かながわ訴訟」の原告団長を務める。被害賠償などを求めて争う各地の集団訴訟でも、子どもがいじめられているという訴えを何度も耳にしていたが、向き合えていなかった。


◆いじめ許容する空気

 原発避難者へのいじめはその後も次々に発覚した。大人たちの避難者への無理解や差別、偏見が影を落としているのではないか。

 福島県内外に避難している人は約八万人、そのうち強制ではない自主避難者は約三万人いる。被ばくを避けようと自ら決めた避難だとみなされるために「いつまで避難するの」「放射能を気にしすぎ」と非難めいた言葉も投げ付けられている。避難者問題を早く片付けようとする国の姿勢がそのまま重なるようである。

 政府は東京五輪が開催される二〇二〇年から逆算するように今春、避難者政策を一気に終わらせようとしている。居住制限区域や帰還困難区域の一部の計三万二千人の避難を解除し、賠償も来春に終える

 福島県では各地の自主避難者に対し、公営や民間の物件を仮設住宅とみなして無償提供を続けてきたが、政府方針に歩調を合わせるように今月末で打ち切る


消されていく存在

 原発事故によって生活を壊されたのは同じでも、自主避難者には月十万円の精神的賠償もない文字通り“命綱”だった住まいからも退去を迫られ経済的事情から地元に帰った人は少なくない

 住宅の無償提供にかかるのは年間約八十億円。除染に兆単位の復興予算がつぎ込まれていることを思えば過大な額ではないはずだが、国が決めた避難者がいなくなるのだから、自主避難者に支援する理由はなくなるという判断か問題の根本は原発事故という避難原因をつくりながら住宅ひとつ、避難者救済に関与しない国の無責任さにある。原発は国策だ。

 納得できないのは、避難指示解除を通告された住民も同じだ。放射線量の避難解除基準は、事故時に「緊急時」を理由に設定された年間二〇ミリシーベルトのまま「大丈夫」と安全を押しつけられても、被ばくリスクを甘受するいわれはない

 汚染土を詰めた袋が山積みになった故郷に帰還を促す。帰還しないなら移住の決断を迫る。原発避難者という存在は、こうして見えない存在にさせられていく。避難先から追われている自主避難者はすべての避難者の明日の姿だ。

 事故から六年という人為的区切りの後はもう生活再建を自己責任に任せるというのでは避難者は追い詰められるばかりだ。最悪の場合、自殺を選びかねない-。原発避難者の心の状態を調べてきた早稲田大学教授の辻内琢也さんはこう警告する。支援が乏しい自主避難者は、帰還のめどがたたない帰還困難区域の人とともに強いストレスを感じていた。

 原発事故によって被災者は人生や生活を奪われただけに終わらず加害者である国や東京電力が主導する帰還や賠償の政策にも苦しめられている。辻内さんはこの状態を「構造的暴力」と呼ぶ。そこには当然、差別やいじめを醸成する社会の空気もある。賠償の一部を電気料金に上乗せして回収するという議論は、その反発が被災者にはね返りかねない象徴的口実ではないか。「基地建設に反対する沖縄県民に向けられるような直接的暴力はなくても真綿で首を絞められるような息苦しさがある」と村田さんは言う。

 すでに避難解除した楢葉町などでも肝心の住民は一割程度しか帰っていない。賠償の打ち切りと一体となった解除には懸念する声の方が強いのである。


◆帰還か移住かでなく

 幼い子や学齢期の子たちの将来が見通せるようになるには、最低でもまだ十年はかかるだろう。

 原点に戻ろう。避難の権利を認めた「子ども・被災者支援法」に基づいて、故郷に帰る人にも、避難を続ける人にも支援を続ける。従来の「みなし仮設住宅」を「みなし復興住宅」に変えて認める中間的制度をつくることも、孤立死を防ぐと辻内さんは提案する。

 原発災害は長く続く復興の掛け声の下で避難解除を優先少数派の避難者を切り捨てていくようでは、“棄民政策だというそしりは免れない。 
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●「国際的に一番厳しい基準を設けている」し、そして「原状回復」したのならば、「そこ」に住んでみては?

2016年06月14日 00時00分47秒 | Weblog


東京新聞の記事【福島・葛尾村 居住制限区域で初の避難解除 帰還なお不透明】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016061202000122.html)。
asahi.comの高田誠記者による記事【「ふるさと取り戻したい」 一人帰り待つ葛尾村議長】(http://www.asahi.com/articles/ASJ6C5V9TJ6CUTIL01J.html?iref=comtop_list_nat_n03)。

 《東京電力福島第一原発事故で福島県葛尾(かつらお)村に出ていた避難指示を解除した》。
 《原発事故で全域に避難指示が出ていた福島県葛尾(かつらお)村。12日、5年3カ月ぶりに避難指示が解除されても、村に戻る人は少ない。そんな中、人々の帰りを村で待つ人がいる》。

   『●電力会社やアベ様、原子力「寄生」委員会は「原状回復」して見せよ

 アベ様ら、東電は、原状回復できたのでしょうか? 詳細な汚染状況内部被曝のリスクは明らかになっているのか、大変に心配。
 そして、帰還しないと判断した住民が差別されてはいけないし、希望もしない住民を直接的にも、間接的にも無理やり帰還させるようなことは止めるべきだ。まずは、アベ様らは「原状回復」してみせて下さい。帰還するかどうかは、それからの判断。

 ところで、東電核発電人災に対して自民党の誰か一人でも責任をとったのだろうか? 東京電力の上層部は? 福島第一核発電所の「後始末」も出来ず、周辺の地域の原状の回復も出来ない、誰も責任をとらない、でも、安全・安心だから帰れという。自公やその支持者、電力会社のお偉いさん、原子力「ムラ寄生」委員会委員は、配偶者や子や孫を連れて「そこ」に住んでみれば?


   『●内閣府原子力被災者生活支援チームが
        「自分たちの都合に合わせた数字いじり」
   『●「国際的に一番厳しい基準を設けている」
      などという詭弁を川内村住民は容認してはいけない
    「年間20ミリシーベルト以下などという根拠を、そして、
     「政府側は「国際的に一番厳しい基準を設けている
     などと答弁」(詭弁、ウソ吐き)したことを、住民は絶対に
     容認してはいけない。東電・政府に責任を持って
     1ミリシーベルト以下にさせるべきだ。川内村東部の
     詳細な「放射能汚染地図」を開示し、東電や政府は
     「子どもも住み得る」「子どもも生活し得る」ことを
     実証して見せねばならない。原発再稼働や原発輸出
     といったことに、「よそ見」している暇などないはず」

   『●年20ミリシーベルトでOK!?: 20倍にアップ、
         そして「自己責任」に逃げた原子力「推進」委員会

   『●原状回復が損害賠償の基本: 東京電力原発人災で
            「ふるさとをなくした痛み」は全く癒えていない

   『●「避難指示解除準備区域」樽葉町:
      帰還しないと判断した住民が差別されてはいけない
   『●自身の家族を説得し、そこに住まわし得るのか?  
      『X年後』に何の影響も全くないと言い得る根拠は何か?

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016061202000122.html

福島・葛尾村 居住制限区域で初の避難解除 帰還なお不透明
2016年6月12日 朝刊



 政府は十二日午前零時、東京電力福島第一原発事故で福島県葛尾(かつらお)村に出ていた避難指示を解除した。対象は居住制限区域避難指示解除準備区域の二区域で、より線量が高い居住制限区域の解除は初めて

 葛尾村は人口千四百人余りで、解除後に何人が帰るのか、村は把握できていない。村の北東部には線量の高い帰還困難区域が残り、約三十世帯への避難指示は解除されない。

 現行の避難区域では二〇一四年四月の田村市 都路地区、同十月の川内村の一部、昨年九月の楢葉町に続き四例目の解除。

 解除に向けた動きは今後も続く。十四日には、川内村の東部の区域が解除され、同村から避難指示区域はなくなる。七月十二日には南相馬市の南側など約一万一千人が暮らす区域が解除されるものの、浪江町と接する西側の指示は継続される。川俣町は八月、南東部に残る指示を解除する目標を掲げている。

 このほか飯舘(いいたて)村は、来年三月末に帰還困難区域を除いて解除する方針で、浪江、富岡両町も同区域を除き来春の解除を検討中。福島第一が立地する大熊双葉両町はまだ具体化していない。
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http://www.asahi.com/articles/ASJ6C5V9TJ6CUTIL01J.html?iref=comtop_list_nat_n03

「ふるさと取り戻したい」 一人帰り待つ葛尾村議長
高田誠 2016年6月12日07時50分

     (畑の雑草を刈る杉本宜信さん。奥の敷地には除染廃棄物が
      山積みになっていた=10日、福島県葛尾村、福留庸友撮影)

 原発事故で全域に避難指示が出ていた福島県葛尾(かつらお)村。12日、5年3カ月ぶりに避難指示が解除されても、村に戻る人は少ない。そんな中、人々の帰りを村で待つ人がいる。

    (福島・葛尾村、12日に避難指示解除 9割強の世帯対象⇒

 阿武隈高地の山あいにある葛尾村。10日昼、村北部の「かげ広谷地(ひろやち)地区」に除草機のうなる音が鳴り響いた。畑の草を刈るのは村議会議長の杉本宜信さん(56)。3カ月前にただ一人、居住制限地区に指定されたこの地区に戻り、準備宿泊を続けてきた。

 「ふるさとを取り戻したい」と杉本さん。率先して住民を迎えようと黙々と草を刈る。自宅の庭先は手入れされた赤やピンクの花が鮮やかだ。「花をみて帰ってみようと思う人が出てくれたら」と話す。

 だが、準備宿泊したのは村民の1割弱だ牧草地や田んぼは除染廃棄物が山積みになっている。放射線量が高い所も残り村の診療所なども再開のめどは立っていない。………。
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●東電核発電人災避難者の《「怒り」と「慟哭」》、「理由も知らされず避難し、人格が否定された気がした」

2016年03月01日 00時00分40秒 | Weblog


東京新聞の原発取材班による記事【原発事故の説明もなく「逃げろ」 情報なき避難を証言 本社で座談会】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016022690070725.html)と、
社説【原発事故起訴へ やはり「人災」でないか】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016022702000153.html)。

 《どの人も、原発事故を知ったのは発生翌日で、避難を指示された時も理由を知らされなかったと証言。すぐ戻れると思って着の身着のままで避難したため、非常に苦労することになったと訴えた》。
 《福島第一原発事故は東京電力が津波対策を怠ったためだ-。検察官役の弁護士が元会長らを近く強制起訴する。想定外の事故ではなく、「人災」ではないか、公の裁判で真相に迫ってほしい》。

 チェルノブイリでの教訓が…全く活かされていない。小出裕章さんの講演で良く引用される写真を思い出した。例えば、ブログ『みんな楽しくHappy♡がいい♪』(http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-141.html)から、《先程の迎えのバスに3日分の手荷物を持って乗ろうとしている写真です / ふたりの女性は泣きながらバスに向かっています / 前の女性は鍋かヤカンをもっているようだ / 「この女性は猫を抱いている」と教えてくれた人がいます / 多分長い間猫と一緒に住んできて避難しろと言われた時に猫が捨てられなくて一緒に連れていった / このまま二度と自分の家に戻れなくなった》。

   『●「原子力は血液」・・・・・・ではなく、「原子力=核」は「麻薬」
   『●再稼働ありきの「世界最高水準の規制基準」
                  という「世界一の無責任」さ
   『●「世界初のフルMOX原発で、年に約一トンのプルトニウム」を
                    燃焼させて「安全」と言い得る自信に慄く
   『●旧原子力安全・保安院の「やらせ」や「圧力」
        ・・・・・・どこが一体「安全」や「保安」なのか?
   『●東京電力原発「人災」は未解決なのに、
           川内原発を再稼働しようという愚行
   『●東京電力原発人災、
     「被災者の「怒り」と「慟哭」の声」が心に響かない哀しい人達

 東京電力核発電暴発は「人災」であることが明白であり、アベ様ら自公議員や原子力「寄生」委員会、九電・関電は再び「犯罪」を犯そうとしている。「被災者の「怒り」と「慟哭」の声」が心に響かない哀しい人達。

   『●「老いた馬」ではなく「狂ったゴジラ」: 「麻薬」患者の
          関電がプルサーマルに続いて「寿命核発電所」…

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016022690070725.html

原発事故の説明もなく「逃げろ」 情報なき避難を証言 本社で座談会
2016年2月26日 07時07分

 東京電力福島第一原発事故後の避難状況や今の思いを語り合ってもらおうと、東京新聞は二十五日、福島からの避難住民を東京都千代田区の本社に招き、座談会を開いた。どの人も、原発事故を知ったのは発生翌日で、避難を指示された時も理由を知らされなかったと証言。すぐ戻れると思って着の身着のままで避難したため、非常に苦労することになったと訴えた。 (原発取材班)

 参加したのは、浪江町から茨城県つくば市に移住した三浦和加子さん(70)▽富岡町からいわき市に移住した藤原和詮(かずよし)さん(64)と妻の栄子さん(67)▽楢葉町から都内の区営住宅に避難中の山内悟さん(61)と妻の敬子さん(53)▽大熊町から新潟県柏崎市に避難した女性(57)と、同市で避難住民の支援を続ける増田昌子さん(51)の七人。柏崎市の二人は、二十六日まで本社で開催中の「ふくしま 避難住民の手仕事」展に古い着物を再生した手芸品を寄せている。

 参加者に、原発事故をいつどのように知ったかを尋ねたところ、東電や公的機関から情報を得た人はいなかった。大熊町の女性が、地震後に「原子炉は安全に停止しました」というスピーカーの呼び掛けを聞いただけだった。

 事故発生の翌日、防護服姿の警察官を見て異変を感じたり、言われるまま隣町に逃げ、そこで見たテレビで建屋の水素爆発を知ったりという状況だった。

 どの人も数日で帰れると思い、普段着にジャンパーを羽織っただけといった軽装だった。後に原発事故を知り、「もう帰れないと絶望感にかられたり、健康保険証を持参しなかったため、病院で多額の請求をされたりしたという。参加者は「理由も知らされず避難し、人格が否定された気がした」「せめて、何と何を持参してほしいくらいは言うべきだ」などと訴えた。

(東京新聞)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016022702000153.html

【社説】
原発事故起訴へ やはり「人災」でないか
2016年2月27日

 福島第一原発事故は東京電力が津波対策を怠ったためだ-。検察官役の弁護士が元会長らを近く強制起訴する。想定外の事故ではなく、「人災」ではないか、公の裁判で真相に迫ってほしい。

 大地震と大津波という自然現象に伴う原発事故ではあった。自然現象に不確実性はあるものの、原発事故という大災害が起こり得るケースに対しては、「万が一」という細心の注意が必要で、できる限りの十分な措置も事前に講じておかねばならない

 検察庁が東電元会長ら三人の幹部に対して、「不起訴」という立場をとったため、市民による検察審査会が検討した。その結論が「強制起訴」であり、それに基づき検察官役の指定弁護士が二十九日に起訴すると明らかにした。

 確かに大地震の可能性は発信されていた。政府の地震調査研究推進本部の長期評価では二〇〇二年段階で、マグニチュード(M)8・2クラスの津波地震が発生する可能性があるとされた。〇八年の段階では、長期評価を用い、東電側で明治三陸地震をモデルに試算すると、一五・七メートルもの大津波が押し寄せる-。そんな結果も出していた。巨大津波が来れば、原発は水に覆われてしまう。

 そんな重大な指摘があったのに、東電側はまるで時間稼ぎをするかのように土木学会に検討を委ね、対策を先送りしていた。国側に試算の報告をしたのは、東日本大震災の直前になってからだ。

 〇六年段階でも、津波によって非常用海水ポンプが機能を失い、炉心損傷に至る危険性があることや、全電源喪失の危険性があることも分かっていた。なぜ必要な対策をとらなかったのか。

 国際原子力機関(IAEA)の報告書では「『日本の原発は安全』との思い込みにより、関係機関には、安全レベル(向上)に挑もうとしない傾向があった」と明確に記している。

 原発運転では核分裂を伴う以上、機器の故障や運転ミスだけではなく、あらゆる過酷な状況を想定しておくべきなのだ。IAEAの報告書はそのような観点にたっている。東電はまさに「安全だ」という思い込みに陥っていたのか。それとも組織的怠慢だったか。

 刑事裁判が開かれることで当時の幹部らが原発事故とどう向き合っていたのか、肉声を聞くことができる。レベル7」の最悪事態を招いた根本原因を突き止める裁判でありたい。
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●いま、核発電所を再稼働する「地元」へ: 立地する地域住民にも染み渡っていた「日本の原発は安全」…

2016年02月28日 00時00分24秒 | Weblog


東京新聞の山川剛史記者による記事【安全は幻想だった 私の見た福島事故】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201602/CK2016022102000110.html)。

 《「日本の原発は安全」との安全神話は、国や電力会社だけでなく、立地する地域住民にも染み渡っていた。 「周りの橋も壊れてないのに、なんで原発が事故になるんだ。そんなはずがあるものか」》。

 いま、核発電所を再稼働する「地元」の皆さん、特に、立地30キロ圏内で再稼働に賛成の皆さん、立地する地域住民にも染み渡っていた「日本の原発は安全」という安全神話について、2011年3.11の当時のことを思い出してもらいたい。あれから、わずか5年しか経っていない。《地震と津波だけならこんなことにはならない。放射能のせいだ。見た目は以前と変わらないのに、こんなの異常むなしい

   『●福井地裁判決「高浜原発3、4号機の再稼働を認めない決定」 
                      …で、再稼働できない」はずなのに?
   『●東京電力原発「人災」は未解決なのに、
          川内原発を再稼働しようという愚行
   『●「伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の
      付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている」
   『●西川一誠福井県知事が再稼働同意… 
     福井地裁判決「高浜原発3、4号機の再稼働を認めない決定」なのに?
   『●「電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)」:
                         あとは野となれ、山となれ

   『●狂気の伝染、連鎖: 原子力「ムラ寄生」委員会が
      お墨付きを与えるのはあの関電の高浜プルサーマル原発
   『●狂気・凶器「プルサーマル発電は新規制基準下では初」
               ……もう何でもアリな原子力ムラの大暴走
   『●「大切なのは「信頼」だ」…
     だからもう病気なんですってば!? 核発電「麻薬」患者
   『●「老いた馬」ではなく「狂ったゴジラ」:
     「麻薬」患者の関電がプルサーマルに続いて「寿命核発電所」…



 決して出来もしないことへの皮肉を込めて、東電とアベ様らが「原状回復」して見せるべきだと、訴えたい。福島の「原状回復」をすることもなしに、核発電を口に出来る訳がない。

   『●誰も責任をとらない自民党議員・・・・・・ 
      3.11東京電力原発人災以前に逆戻りしていて大丈夫?
   『●東電原発人災の3.11を再び目前に: 
     「原発事故調書 原因不明、責任不在」でも再稼働できる神経を疑う
   『●東電核発電人災、「だれひとり刑事罰を
      問われなくていいのか」? 「市民の正義」無き国ニッポン
   『●「こういうふうにした者たち」とは誰だ?
       東京電力原発人災の自覚無き犯罪者たち
   『●原状回復が損害賠償の基本: 東京電力原発人災で
             「ふるさとをなくした痛み」は全く癒えていない

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201602/CK2016022102000110.html

安全は幻想だった 私の見た福島事故
2016年2月21日 朝刊

     (自宅前の畑でできた野菜を見る柴田さん夫婦。
      昨年4月に帰還した際は、左後方の物置で暮らしていた
      =福島県楢葉町で)

 「日本の原発は安全」との安全神話は、国や電力会社だけでなく、立地する地域住民にも染み渡っていた

 「周りの橋も壊れてないのに、なんで原発が事故になるんだ。そんなはずがあるものか」。福島県楢葉町の柴田富夫さん(75)、寿子(としこ)さん夫婦はあの事故で幻想を打ち砕かれ、戸惑いながら友人らとともに栃木県日光市の温泉を目指して逃げた。

 その四十年前、富夫さんは東京電力福島第一原発1号機の建設時、コンクリートを流し込む型枠大工として働き、2~4号機でも工事に携わった。寿子さんも、東電の下請け企業が入る企業棟で掃除などの仕事をした。

 「東電に依存しない人の方が少なかったんじゃないか。わしらの前の世代は、冬になると東京に出稼ぎに行き、下水管を埋める作業なんかをやっていた。それが原発が来て、出稼ぎは必要なくなり、役場は立派になり、(巨大なサッカー施設の)Jビレッジも建った」

 直接的、間接的に経済的な恩恵を受ける中で、柴田さんの頭からは原発にリスクがあることが消えていった。一九八六年四月、旧ソ連・チェルノブイリ原発事故が起きても、二人とも「構造が違うし、あれは別物。日本の原発は安全・安心と信じていたという。

 まさか自分たちがかかわってきた福島第一が自分たちに牙をむき、日光に逃げた後は、四年間も福島県いわき市で仮設住宅暮らしを強いられるとは夢にも思わなかった

 好きな畑仕事もできない仮設暮らしに疲れ、昨年四月、避難指示解除前の長期準備宿泊の段階から自宅に帰った。母屋は屋根が壊れて荒れ果て、解体・建て直しが終わるまで、大きな物置をすみかにした。

 ようやく新居が完成し、畑にはハクサイやダイコンなどが実り、明るい生活を取り戻した。ただ、集落内で帰還したのは他に一軒だけ。イノシシが出没するようになり、夜はほぼ真っ暗闇だ。

 「地震と津波だけならこんなことにはならない。放射能のせいだ。見た目は以前と変わらないのに、こんなの異常。むなしい」。夫妻の表情が曇った。 (山川剛史
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●「夢の高速増殖炉」もんじゅ、「夢から覚める時が来た」……とっくに目覚めの時は過ぎている

2015年11月11日 00時00分56秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【もんじゅ運営「失格」の烙印に首相&高木大臣が頭抱えるワケ】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/168763)、
東京新聞の社説【もんじゅ やはり廃炉にすべきだ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015110602000143.html)。


 《核燃料サイクルの主役である「もんじゅ」の存続に赤信号がともったことはもちろん、JAEAという組織自体にバッテンが付いたようなもの》。
 《原子力規制委員会は高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の運営者を代えるよう、文部科学省に勧告した。そもそも、もんじゅはその名の通り、人間の手に余る。夢から覚める時が来た》。

   『●核燃サイクル=「ホワイト・エレファント…
      私たちはいつまで、エサ代を払い続けなくてはならぬのか」?


 「文殊の知恵」「夢の環」……夢から覚めない自公議員達、そして、電力会社と「地元」。アベ様をはじめ、正気の沙汰じゃあない自公議員たち、「地元」議員達。

   『●自公議員に投票したことの意味: 原発は「重要なベース電源」、
                        さらに「もんじゅ」「核燃サイクル」継続

 昨日も書きましたが、田中俊一「寄生」委員会委員長は半年間延命してあげた訳です、何の知恵なんでしょうね?…「もんじゅ」の知恵ではなく、「絵に描いた餅」に「一日当たり五千五百万円」!? もんじゅの運営組織の見直しを指示した委員長、さて、半年後に、「廃炉」を勧告できるでしょうか? 半年間のドブガネは、どうなるのか。ようやくにして「夢から覚めて」御終い、それとも、さらなるドブガネが続くのか? 「目覚める」べき時は、とっくに過ぎているというのに。

   『●悪「夢の原子炉」
   『●増殖もしない、発電もしない「もんじゅ」でも儲かる仕組み
   『●東京電力原発人災以降も続く無責任の連鎖
   『●もんじゅに〝投資〟、まだやっている・・・
   『●もんじゅ: 責任者に責任を取っていただきましょう
   『●「もんじゅ」の尻拭い・後始末も
      出来ない日本原子力研究開発機構が・・・・・・
   『●「もんじゅ」の知恵ではなく、 
        「絵に描いた餅」に「一日当たり五千五百万円」!


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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/168763

もんじゅ運営「失格」の烙印に首相&高木大臣が頭抱えるワケ
2015年11月7日

     (無視したくてもできない…(C)日刊ゲンダイ)

 福井県敦賀市にある高速増殖炉「もんじゅ」について、原子力規制委員会が「日本原子力研究開発機構」(JAEA)には“運営能力ナシ”の判断を下したが、これに安倍首相と高木復興相が頭を抱えている。核燃料サイクルの主役である「もんじゅ」の存続に赤信号がともったことはもちろん、JAEAという組織自体にバッテンが付いたようなものだからだ。

 JAEAはもんじゅ以外に全国に原子力関係の研究施設を抱えていて、事故を起こした福島原発の廃炉にも関わっている。先月19日には福島県楢葉町に廃炉研究の中核となる「遠隔技術開発センター」をオープンさせたばかり。「原発の廃炉技術開発の世界的拠点をめざす」というもので、研究棟には国内最大級のスクリーンを使い3D画像で廃炉作業を体験できる設備がウリだ。開所式には馳文科相とともに安倍首相がわざわざ出席し、高木復興相も顔を並べていた。

   「もんじゅの運営で『失格』の烙印を押されたJAEAが、
    世界に類例のないほど技術的に困難だといわれている
    『廃炉』で指導力を発揮できるのか、という疑問符まで
    付けられることになりかねません」(自民党関係者)

 特に「もんじゅ」の地元選出の高木復興相は、JAEAとはズブズブの関係だ。高木復興相の政党支部と資金管理団体が、JAEAの業務を請け負う企業3社にパーティー券354万円(98~06年)を購入してもらっていたことが報じられ、問題になったこともある。

   「原子力規制委員会は余計なことをしてくれた、というのが
    政府・自民党の大方の感想でしょう。規制委にもんじゅの
    運営主体を判断する権限まであるのか。規制委の勧告に
    強制力はありませんが、無視したら世論から批判を浴びるのは
    間違いない」(前出の自民党関係者)

 下着ドロに加え、選挙区内で香典を支出した公選法違反疑惑で追い詰められている高木復興相にとっては、弱り目にたたり目だ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015110602000143.html

【社説】
もんじゅ やはり廃炉にすべきだ
2015年11月6日

 原子力規制委員会は高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の運営者を代えるよう、文部科学省に勧告した。そもそも、もんじゅはその名の通り、人間の手に余る。夢から覚める時が来た

 繰り返し述べてきたように、やはり廃炉にするしかない。

 勧告権は、いわば“伝家の宝刀”だ。規制委は初めて、刀を抜いた。日本原子力研究開発機構に、もんじゅを運営する資格はないという、つまりレッドカードである。

 使用済み核燃料を再利用、発電すればするほど、燃料が増えていく-。そんな“夢の原子炉”という触れ込みだった。だが文殊菩薩(ぼさつ)の御名を冠したこの原子炉には、初めから不運や不正がつきまとう。

 通常の軽水炉とは違い、もんじゅの冷却材には液体ナトリウムを使う。空気に触れると激しく燃える、管理が難しい物質だ。

 一九九五年暮れ、発電開始から四カ月足らずでナトリウム漏れ事故を起こした。

 当時の運営主体、動力炉・核燃料開発事業団(動燃)が事故の実態を隠そうとしたため指弾を浴びて、長い停止を余儀なくされた。

 この間、動燃から核燃料サイクル開発機構、そして日本原子力研究開発機構へと運営者は代わったが、その体質は変わっていない。

 二〇一二年十一月、約一万点にも上る機器の点検漏れが見つかった。規制委は改善を求めたが、その後も新たな点検漏れや安全管理上のミスが相次いだ。

 運転は止まっていても、ナトリウムが固まらないよう電熱で温める必要がある。二十年間ほとんど発電できなかったもんじゅの維持に、大量の電気を使い、一日五千五百万円の巨費を投じている。これでは“悪夢の原子炉”だ。

 三年前に閉館したもんじゅのPR施設には、二十五分の一の配管模型があって、毛細血管を思わせる構造を「配管の化け物」と呼ぶ人もいた。ひと目見て、こんな複雑な設備と危険な資材が必要な原子炉を、そもそも人間が安全に管理し続けられるのかという疑問が湧いてきたものだ。

 この際、速やかに廃炉にし、もんじゅそのものを廃炉の研究施設などに“リサイクル”する道筋をこそ、検討すべきではないか。

 使用済み燃料を再利用する核燃料サイクルは、日本の原子力政策の根幹で、もんじゅはその中心に位置している。規制委の勧告は、この国の原子力政策そのものを問うているともいえないか。
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●「避難指示解除準備区域」樽葉町: 帰還しないと判断した住民が差別されてはいけない

2015年06月23日 00時00分51秒 | Weblog


東京新聞の記事【楢葉町にお盆前の帰還を提示 政府、全町避難で初めて】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015061702000239.html)。

 「楢葉町はほぼ全域が比較的放射線量の低い「避難指示解除準備区域」」。

 放射線量が「低い」かどうかは住民に全ての情報が提供され、個々で判断されるべき。帰還しない住民が差別されてはいけない。帰還しないと判断した住民にも、支援が継続されるべきだ。東電と国にはその責任がある。無理強いするのであれば、東電と国が「原状回復」して見せるべきである。

   『●年20ミリシーベルトでOK!?: 20倍にアップ、
         そして「自己責任」に逃げた原子力「推進」委員会

   『●原状回復が損害賠償の基本: 東京電力原発人災で
            「ふるさとをなくした痛み」は全く癒えていない


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015061702000239.html

楢葉町 お盆前帰還提示 解除手続き 政府、全町避難で初
2015年6月17日 夕刊

 東京電力福島第一原発事故で全町避難が続く福島県楢葉町に出ている避難指示をめぐり、政府の原子力災害現地対策本部は十七日、お盆前には住民が帰還できるよう解除の手続きを進める考えを町議会に示した。解除されれば全町避難の自治体では初めて。

 政府は十九~二十八日、避難指示解除に向けた住民懇談会を県内外で全八回開催し、解除への理解を求める。

 楢葉町はほぼ全域が比較的放射線量の低い「避難指示解除準備区域」。住民が長期間滞在できる「準備宿泊」が四月六日から三カ月間の予定で始まっているが、期間を当面延長する考えも示された。

 今月十二日に改定した政府による福島の復興指針で、県内の避難指示解除準備区域と居住制限区域を二〇一七年三月までに解除する方針が示されており、指針改定後では初となる具体的な解除時期の提案となった。

 現地対策本部長の高木陽介経済産業副大臣は「帰還するかどうかは一人一人の判断で、無理に強いるものではない。解除しても、引き続き楢葉町復興に向けた施策をしっかり展開したい」と述べた。

 政府は、改定指針に盛り込まれた(1)東電による精神的損害賠償を、一八年三月まで解除時期にかかわらず支払う(2)避難している事業者を官民一体で支援する-などの方針も説明した。

 議員からは「お盆前は急ではないか」「食の安全や住宅確保への取り組みが途上で、安心して住める環境には戻っていない」との声が上がった。

 政府の担当者は「自由に戻れる環境をつくり、徐々に帰還してほしい」と応じた。

 避難指示解除をめぐっては、既に田村市都路地区川内村の一部で準備宿泊実施後に解除されている。
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●原発人災・汚染の原因者が「税金による事業で利益をもたらす」醜悪な構図

2013年11月22日 00時00分05秒 | Weblog


asahi.comの記事【核ゴミ処分のPR車売却へ 公費4億円、実働199日】(http://www.asahi.com/articles/TKY201311020640.html?ref=com_top6。東京新聞の記事【除染下請けに東電系企業 税金で肩代わり 利益は還流】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013110702000102.htmlと社説【原発処理枠組み 国民負担の最少目指せ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013110702000123.html。最後に、asahi.comの記事をもう一つ【東海原発、廃炉先送りへ 解体後のごみ処分場決まらず】(http://www.asahi.com/articles/TKY201311170282.html)。

 1番目や2番目のような記事にある、こういう現実を見せつけられると、国費投入に反対せざるを得なくなる。「汚染の原因をつくっておきながら除染の責任を十分果たそうとしない東電側に、税金による事業で利益をもたらす構図」や「利益を還流」する構図なんて、醜悪。「NUMOの事業費も電気料金で賄われているため、市民の負担は今後も続く」なんて、腹立たしい限りである。
 福島第一原発4号炉の未使用の核燃料の取り出しが始まったが、より一層厳しい使用済み核燃料の取り出し、さらに、1~3号炉のメルトダウン、メルトスルーした核燃料の取り出しという非常に困難な作業が待っている。一方、「東海原発、廃炉先送りへ 解体後のごみ処分場決まらず」とあるにもかかわらず、東電は柏崎刈羽を再稼働させたくてしょうがないらしい。原子力人災の「直後」だというのに、原発人災・汚染の原因者が「税金による事業で利益をもたらす」醜悪な構図の下で、東電は一体何を望んでいるのだろうか?

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http://www.asahi.com/articles/TKY201311020640.html?ref=com_top6

核ゴミ処分のPR車売却へ 公費4億円、実働199日
2013年11月4日07時25分

【大谷聡】経済産業省は、原発の「高レベル放射性廃棄物」(核のゴミ)を処分する事業を宣伝するために作った自動車を、認可法人「原子力発電環境整備機構(NUMO)」(東京)に売却することを決めた。車の製造・維持に計4億円の公費が投入されたが、車の実働は10年間で計199日。売却先のNUMOの事業費も電気料金で賄われているため、市民の負担は今後も続く。

 売却されるのは、「高レベル放射性廃棄物地層処分模型展示車」。8トントラックを改造したもので、側面から展示スペースが張り出す構造。放射性廃棄物や処分場の模型を積んでいる。

 経産省資源エネルギー庁によると、2002年度に9800万円をかけて製造し、さらに03~12年度の10年間に運営費や改造費計2億9700万円を費やした。原発広報事業の一環で、市民が支払う電気料金がもととなるエネルギー対策特別会計で行われてきた。

・・・・・・・・・。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013110702000102.html

除染下請けに東電系企業 税金で肩代わり 利益は還流
2013年11月7日 朝刊

(ブログ主注: 図「除染を受注した東電の関係企業」の説明は以下の通り。
  ・川俣町(大成JV187億円) アトックス(役員に東電OB) 放射線測定(1次)
  ・田村市(鹿島JV33億円) 東電工業(東電の子会社) 道路など除染(2次)
                    尾瀬林業(同) 森林など除染(2次)
  ・川内村(大林JV81億円) 東電工業 除染(2次)
  ・樽葉村(前田JV338億円) 東京パワーテクノロジー(東電の子会社)
                                              放射線管理指揮監督(1次)
                                              放射線測定(2年連続で1次)
                                              除染(二つの工区・いずれも1次)
                    アトックス 放射線測定(1次))

 東京電力福島第一原発事故で汚染された地域で国が費用を立て替えて進めている除染事業で、東電の子会社や東電OBが役員を務めるファミリー企業が、下請けとして参入していたことが分かった。政府・与党内では、除染を国費で負担する機運が高まっている。汚染の原因をつくっておきながら除染の責任を十分果たそうとしない東電側に、税金による事業で利益をもたらす構図になっている。 (大野孝志)

 こうした実態は、本紙が、発注者の環境省福島環境再生事務所に情報公開請求して得た資料で判明した。

 下請け企業の態勢などが記された八市町村分の資料を見ると、元請けはゼネコンだが、うち四つの市町村で東電のファミリー企業が下請けに入っていた。いずれも一次か二次の上位の下請けだった。

 福島県田村市の除染事業では、発電所保守を主業とする「東電工業」(東京都港区)が道路、山林管理業の「尾瀬林業」(荒川区)が森林をそれぞれ担当していた。両社は東電の100%子会社で、ゼネコンの鹿島を筆頭とする共同企業体(JV)の二次下請けに入っていた。東電工業は川内村の除染でも二次下請けに入っていた。

 両社は今年七月に合併して「東京パワーテクノロジー」(江東区)となり、合併後も、楢葉(ならは)町でゼネコンの前田建設JVの一次下請けに入り、除染作業をしていた。放射線測定も来年三月まで契約している。

 また、東電OBが役員を務める保守管理業「アトックス」(中央区)も、楢葉町と川俣町で一次下請けとして放射線測定を担当していた。同社は全国の原発内に事務所があり、福島第一の事故収束作業もしている。

 除染で国が元請けと契約した金額は、四市町村で計六百三十九億円。ファミリー企業にいくら流れているかについては、各社とも明らかにしなかった。

 総額数兆円にのぼるとみられる除染費用をめぐっては、復興予算で肩代わりしている国に対し、東電は返済を拒否。与党内では、今後の事業に関しては国費で進める案も検討されている。

 発注者の福島環境再生事務所は、本紙の取材に対し、「暴力団や反社会的勢力との契約は認めていないが、それ以外は民間同士の契約なので、特定企業の排除を指示することはできない」と答えた。

<東京電力の話> 東電グループとして住民の一日も早い帰還、安心につながる除染に尽力している。人的、技術的に展開することは重要な使命だ。

<東京パワーテクノロジーの話> 今後も引き続き「福島復興」に貢献できるよう、東電グループの一員として除染に取り組む。

<アトックスの話> 放射線管理の専門知識と経験で「福島復興」の役に立ちたい。復興への参画は、雇用維持の点でも重要だ。

<元請けのゼネコン各社の話> 個別の取引内容なので、回答は差し控えたい。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013110702000123.html

【社説】
原発処理枠組み 国民負担の最少目指せ
2013年11月7日

 政府与党は東京電力福島第一原発の事故処理で国が前面に出る方針だが、安易な税金の投入は許されるはずもない。東電の全費用負担を変えるのなら、破綻処理の方が現実的だ。

 現在の事故処理の枠組みは、当時の民主党政権が二〇一一年八月に成立させた原子力損害賠償支援機構法に基づき、事業者である東電に責任を負わせている。その上で、政府の原子力損害賠償支援機構が賠償や除染費用について東電に五兆円を上限に貸し出し、東電や電力他社に返済させる仕組みであった。

 しかし、東電は除染や廃炉費用を合わせると負担が十兆円を超える可能性があるとして、昨年十一月には国に支援を求めた。だから現状の枠組みは、すでにこの時点で破綻していたのである。

 安倍政権は汚染水問題が東京五輪招致に悪影響を与えかねないと懸念するに及んで、今年九月に四百七十億円の国費投入を決めた。なぜ、それまで国が前面に出ることができなかったかといえば、東電をつぶさず、あくまで民間企業として延命させて事故処理させる枠組みだったからである。

 東電の負担能力は限界に達しているうえ、安全対策の費用にも節約に走る企業体質では、存続させるのはむしろ危険である。政府与党は東電存続にこだわる理由を「賠償や除染費用が出なくなり、金融市場にも混乱を来す」というが、本当にそうか。

 国が前面に出て国民の血税を投入する以上、東電に投資や融資してきた株主、金融機関に負担を求めるのは筋であり、破綻処理して責任を明確化すべきだ。新たな法的枠組みをつくるのは、その後である。それもせず、やみくもに東電存続にこだわるのであれば、東電と政界・官界との癒着や、東電延命のために当局と金融機関とが歩調を合わせているなどと勘繰られても仕方あるまい。

 新しい枠組みとしては、東電を破綻処理したうえで、事故処理や廃炉に専念する原発部門と、事業収益で負債を返済していく発送電部門に分社する方が現実的ではないか。電気事業法で優先弁済を定められた電力債(約四兆四千億円)は全額保護するとしても、借入金については債権放棄を求める。

 原賠機構から東電への貸し出し(交付国債)に伴う利払い費で七百億円近い国民負担が生じているのである。無責任な形で、これ以上の税投入を許してはならない。
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http://www.asahi.com/articles/TKY201311170282.html

東海原発、廃炉先送りへ 解体後のごみ処分場決まらず
2013年11月18日05時57分

【松浦新】国内の商業用原発として初めて廃炉を決めた日本原子力発電東海原発(茨城県)が、来年度から予定している原子炉の解体作業を先送りし、廃炉が遅れる見通しになった。原子炉内の部品や制御棒など、解体後に出る「廃炉のごみ」を埋める処分場がいまだに決まっていないからだ。

 商業用原発では、2008年に中部電力浜岡原発(静岡県)の1、2号機、11年に事故を起こした東京電力福島第一原発(福島県)の1~4号機の廃炉が決まり、5、6号機も廃炉が検討されている。ほかに運転を始めてから30年以上の古い原発も15基あり、「原則40年」で運転を終えるなどして廃炉が相次ぐ見通しだ。だが、いずれも処分場のめどは立たず、廃炉の道筋はできていない。

 東海原発は66年に国内初の商業用原発として運転を始め、98年に運転を終えた。これを受けて政府は、廃炉のため、原子炉内の部品などを「低レベル放射性廃棄物」として50~100メートルの地下に埋める「余裕深度処分」の方針を示した。
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●年20ミリシーベルトでOK!?: 20倍にアップ、そして「自己責任」に逃げた原子力「推進」委員会

2013年11月10日 00時00分45秒 | Weblog


asahi.comの記事【除染目標、実質緩和へ 帰還住民、個人線量計で被曝管理】(http://www.asahi.com/articles/TKY201311080406.html)、福島民友の記事【年20ミリシーベルト以下影響なし」提言方針で各首長憤り】(http://www.minyu-net.com/news/news/1109/news11.html)。

 「原子力規制委員会は、空気中の放射線量をもとに一律に計算してきたやり方を改め、一人ひとりが身につける個人線量計で把握する方法へ転換させる案をまとめた」そうです。また、「「除染の長期目標「年1ミリシーベルト」の変更は求めないが、実質的な緩和につながりかねない転換」でもあるようです。原子力「規制」委員会という名の原子力「推進」委員会は「自己責任」に逃げた訳で、自分たちで管理しなさいね、ということのようです。子供にも線量計をつけて生活させ、子供にも、「自己責任」を彼/彼女らが大人になった時に言うつもりのようです。

   ●「自己責任」を叫ばれた人の立場

 「「除染の長期目標「年1ミリシーベルト」の変更は求めないが」、同時に、原子力「推進」委員会は「年間の被ばく線量が20ミリシーベルト以下であれば健康に大きな影響はないとする見解を原子力規制委員会が放射線防護対策の提言に盛り込む方針を固めた」とのことで、正気だとは思えません。法律を自ら破る行為で、どこが「規制」委員会なのか、理解不能です。特に、影響が大きく、かつ、過去の原発推進に責任のない子供たちに、「推進」委員会は一体どのように「責任」をとるつもりでしょうか? 

   『●放射能汚染で「住んではならない地域」に無理やり帰還させ、
                                 「問題解決」を世界に喧伝

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http://www.asahi.com/articles/TKY201311080406.html

除染目標、実質緩和へ 帰還住民、個人線量計で被曝管理
2013年11月9日01時14分

【大岩ゆり、小池竜太】 東京電力福島第一原発事故で避難した住民が帰還する際の被曝(ひばく)管理について、原子力規制委員会は、空気中の放射線量をもとに一律に計算してきたやり方を改め、一人ひとりが身につける個人線量計で把握する方法へ転換させる案をまとめた。除染の長期目標「年1ミリシーベルト」の変更は求めないが、実質的な緩和につながりかねない転換だ。

 規制委は、政府の原子力災害対策本部によって、避難住民の帰還に向けた対策の基本的方向性の「科学的・技術的な検討を要請され、9月から外部有識者を交えた検討チームで議論してきた。11日に開く会合で案を公表する。

 政府がこれまで被曝線量としてきたのは、航空機モニタリングなどで測った空間線量率(時間当たりの線量)を基に推計した線量。住民はみな1日8時間屋外にいる前提だった。

・・・・・・・・・。
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http://www.minyu-net.com/news/news/1109/news11.html

年20ミリシーベルト以下影響なし」提言方針で各首長憤り

 年間の被ばく線量が20ミリシーベルト以下であれば健康に大きな影響はないとする見解を原子力規制委員会が放射線防護対策の提言に盛り込む方針を固めたことを受け、双葉郡8町村長でつくる双葉地方町村会は8日に広野町で開いた会合の席上、事前に説明がないことなどに不快感を示し、各首長がそれぞれ国に対して説明を求めることを確認した。

 同町村会長の山田基星広野町長は「これまで1ミリシーベルトとして除染などを進めてきたのに、住民にどう説明するのか。安全の基準が不透明になってしまうし、除染や支援策などを打ち切りにされれば復興の足かせになる」と憤った。来春に帰還を判断する松本幸英楢葉町長は「一方的なやり方に疑問を抱く。『1ミリシーベルト以下が安全』ということは町民に刻まれている。基準を上げる理由をしっかりと説明してほしい」と語った。

(2013年11月9日 福島民友ニュース)
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●『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11)の最新号についてのつぶやき

2013年10月23日 00時00分41秒 | Weblog


DAYS JAPAN』(http://www.daysjapan.net/)の最新号について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 ブログ主のお薦め記事は、編集部【国際フォトジャーナリズム祭(VISA)報告 ビザ・ドール(金賞)受賞、林典子インタビュー】。

   『●広河隆一さん『DAYS JAPAN』の編集長公募

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■①『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11) / 「本誌購読料の一部は原発被災地の子どもたちの健康支援に使われます」「一枚の写真が国家を動かすこともある」「人々の意志が戦争を止める日が必ず来る」(http://www.daysjapan.net/

■②『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11) / 【TOPICs福島県/それでも避難指示解除準備か 中間貯蔵施設設置へ】、「大熊町と楢葉町・・8月の再編で「避難指示解除準備区域」に指定変更された場所も多く、そこでは、将来的な住民の帰還を目指している」

■③『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11) / フランソワ・ペザン氏【女性兵士の30%が被害 多発する米軍内性暴力】。家庭内暴力、レイプ被害救援活動・・辛くなる記事が続く

■④『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11) / 編集部【国際フォトジャーナリズム祭(VISA)報告 ビザ・ドール(金賞)受賞、林典子インタビュー】。セルジオ・レマツォッティ氏【自殺を助ける医師 スイス 自殺志願者受け入れ】、これも辛い記事

■⑤『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11) / 斎藤美奈子さん(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/0c58925fcace3ecc668bc445318ce9e0)【OUTLOOK 原発の再稼働をめぐる秋の陣の悲喜こもごも】、「・・なぜだか急に評価を上げている(?)のが小泉純一郎首相である。・・正論。『だから前から言ってるじゃないの』である」

■⑥『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11) / 斎藤美奈子さん(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/0c58925fcace3ecc668bc445318ce9e0)【OUTLOOK 原発の再稼働をめぐる秋の陣の悲喜こもごも】、「・・オンカロを視察したのがキッカケ・・でも、だからと言って過度な期待は禁物だ。・・表層の言説に惑わされちゃダメ。先はまだまだ長いのである」

■⑦『DAYS JAPAN』(2013,NOV,Vol.10,No.11) / 藤田祐幸氏【原爆と原発 年間1ミリシーベルト基準は、日本の原爆被ばく者の「命のデータ」から生まれた。】、「原発は1年間に原爆の1000発分の放射能」「途方もない放射性廃棄物の寿命」
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●「原発推進」という結論ありきのパフォーマンス

2013年07月11日 00時00分32秒 | Weblog


ちょっと古い記事。asahi.comの記事(http://www.asahi.com/business/update/0607/TKY201306060703.html)とgendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/143033)。

 自公政権を支持するから、こんなことに。

   『●「品格」と「資質」: それを許す支持者や自公投票者の問題
   『●「原子力推進」という一点で自公政権は否定されるべき
   『●それでも自公政権が支持されるのはいったいなぜ? 信じ難い現実・・・

 で、こんな社会を望むの?

   『●アベ(ホ)ノミクスに騙されてはいけない ~年金マネーをアベノミクスのサイフに~
   『●自民党の目指す社会とは?

 自民党べったりの、「労働者の敵」経団連米倉弘昌会長の視察パフォーマンス。視察しても、鼻の上の視覚器官は働いていず、頭の中は「原発再稼働」「原発輸出」という結論だけが渦巻いている。財界総理も安倍首相もオツムの中は同じようだ。原子力「推進」委員会田中俊一委員長のオツムも、「東京電力原発人災」以前に何をやってしまったのか、以後に何が起こったのか、被災者や被爆者、避難者がどんな苦しみを味わい、いまも苦しみ続けているのか、だからこそ廃炉に向けて如何に作業を進めていくのか・・・、なんていうことはこれっぽちも考えていないだろう。「規制」することなんて、毛頭考えているように思えない。

     『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」
     『●福島県双葉町「原子力明るい未来のエネルギー」・・・・・・いま、その〝少年〟は?
     『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」:
                  東京電力原発人災と自殺には因果関係あり

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http://www.asahi.com/business/update/0607/TKY201306060703.html

2013年6月7日2時35分
経団連会長、福島第一原発を視察 事故後初

 【永田稔】経団連の米倉弘昌会長(住友化学会長)は6日、東京電力の福島第一原発を事故後はじめて視察した。視察後、記者団に「大震災の被害と事故の深刻さを改めて認識した」と述べ、原子力政策や廃炉の技術開発のあり方に対する提言活動に生かす考えを示した。

 米倉氏のほか、三菱重工業の大宮英明会長、東芝の佐々木則夫社長らが視察した。原子炉建屋には入らず、バスで見て回った。東電の広瀬直己社長は、米倉氏の隣に座って説明にあたった。原発内の免震重要棟にある緊急時対策本部では、米倉氏が東電の社員ら約150人を激励した。

 視察後、東電が復興本社を置くJヴィレッジ(福島県楢葉町)で、地元の町長らと面会した。大熊町の渡辺利綱町長は「長くて大変な道のりだが、しっかり自立へ向けて努力するので、雇用の確保を含め尽力してほしい」と要望した。
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http://gendai.net/articles/view/syakai/143033

再稼働ありき、原発「新・規制基準」のデタラメ
2013年6月20日

 一体どこが厳しくなったというのか。原子力規制委員会が19日、正式決定した原発の「新規制基準」のことだ。

 新基準は、シビアアクシデント(過酷事故)対策として、想定される最も大きな津波を「基準津波」とし、原発敷地内に浸水させないよう義務付けたほか、浸水が想定される場合には「防潮堤」の建設を要求。活断層の真上には原子炉建屋など重要施設を認めないことも明確化し、放射性物質を外部に逃すための「フィルター付きベント」の設置を求めた。

 田中俊一委員長は「世界最高水準の規制」と自画自賛していたのだが、「安全よりも再稼働を優先させている」と怒りの声を上げるのが、「原子力規制を監視する市民の会」の阪上武氏だ。

   「ベント設置を義務付けましたが、それ以前に、格納容器の構造的な
    欠陥はないのか、といった問題は手付かずのままです。
    福島原発でも故障が明らかになった原子炉水位計も基準に盛り込まれて
    いない。津波対策に重点を置いてばかりで、地震対策には目をつぶっている
    あまりに拙速です」

福島事故の原因は不明のまま

 そもそも、国会事故調が指摘した通り、福島原発の事故は「地震」なのか、「津波」なのか原因がいまだに分かっていない。それなのに新たな「安全基準」を作るコト自体がデタラメ過ぎる

 新基準には、事故の際に敷地境界での住民の被曝(ひばく)線量などを制限した「立地審査指針」も盛り込まれなかった。

 基準に加えれば、国内の原発のほとんどが再稼働できなくなる可能性があるからだが、これでは事故による住民の大量被曝を容認したようなものだ。

   「“抜け穴”はほかにもあります。格納容器が大きいタイプの原発の
    ベント設置や、原発を操作する中央制御室が使えなくなった場合に
    備えた『第2制御室』などの整備について、5年間の猶予期間
    設けたことです。地震や災害は明日起きてもおかしくない。それなのに、
    なぜ猶予期間が必要なのか。原発を再稼働したい電力会社に
    配慮したのはミエミエです」(科学ジャーナリスト)

 再稼働ありきのザル基準は明らかである
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