東京新聞の、核燃料プールに関する重要な記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012090490070327.html)。
← ※勝手ながら、東京新聞の同記事中の図面をコピペさせていただきました。
すいません。クリックすると大きくなります。
東京電力福島第1原発の4号炉の使用済み核燃料プールが大変に大きな問題になっているという記事を何度か引用してきました。
『●「逃げて欲しいのです」』
『●「想定不適当事故」と割り切ってきたくせに、いまさら遅いよっ!!』
『●再稼働ありきのストレステストなど、本来、やってはならなかった』
『●大飯原発、本当に再稼働などしている場合か?
~東京電力福島第一原発4号機問題~』
『●東京電力原発人災、今頃公開されたわずかな捏造・改竄映像からでも分かったこと』
このうち、4番目の記事の小出裕章さんのYouTube映像がとても重要です。
さて、東京新聞の記事。図面もご覧ください。老朽化した原発を動かし続けたいなどというのは論外でしょう。10,0000年とも、100,0000年ともいわれる気の遠くなる期間、死の灰を管理する必要があるのに、その処理の方法、処分地さへ決まっていないのです。さらに、核燃サイクルは破綻している。そして、「全国の原発五十基のうち約六割の三十三基が、数年間稼働させれば使用済み核燃料プールが満杯になり、動かせなくなる」にもかかわらず、今から18年後の2030年までに原発をどうするのか、なんていう議論を国民にさせ、少しでも再稼働や原発新規開発、原発輸出へと誤誘導しているように見えます。
原発を動かせば、刻一刻と死の灰が増えていきます。ですから、大飯原発は一刻も早く止めるべきだし、他の原発も含めて二度と再稼働させてはならないと思います。第一、今年は必要もないのに、大飯原発を再稼働させてしまいました。
それにしても、全くいい加減な計画である。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012090490070327.html】
核燃料プール 数年で満杯 6割が運転不可に
2012年9月4日 07時03分
全国の原発五十基のうち約六割の三十三基が、数年間稼働させれば使用済み核燃料プールが満杯になり、動かせなくなることが、各電力会社への取材で分かった。新たに中間貯蔵施設を造るには十年はかかり、使用済み核燃料を再処理しても、核のごみは減らず、再生される混合酸化物燃料(MOX燃料)は使う計画がない。原発の抱える深刻な問題がはっきりした。
本紙は、原発を保有する九つの電力会社と日本原子力発電(原電)に、各原発のプールの空き容量のほか、一年(通常、原発の定期検査の間隔は十三カ月)ごとの核燃料交換の実績値を取材。そのデータから、各プールがあと何年で満杯になるかを計算した。
これまでプールの空き容量は三割強あり、当面は何とかなるとされてきたが、個別に見ると状況はもっと厳しかった。
東京電力の福島第一5、6号機(福島県)や柏崎刈羽6、7号機(新潟県)は既にほぼ満杯。同社と原電は共同出資して青森県むつ市に中間貯蔵施設を建設中だが、まだ完成していない。仮に完成しても、六年ほどでいっぱいになる。
中部電力浜岡3、4号機(静岡県)、関西電力美浜1、2号機、大飯1、2号機、高浜1、2号機(いずれも福井県)などは一~三年分の空き容量しかない。新しい号機のプールは比較的余裕があるものの、ほかの号機の使用済み核燃料を受け入れると五年前後で満杯になってしまう状況だった。
東電と原電以外は、再処理工場(青森県六ケ所村)の貯蔵プールを活用したいところだが、既に97%以上が埋まっている。中間貯蔵施設を新設することも考えられるが、むつ市の事例も計画からほぼ完成まで十二年を要しており、とても各原発の厳しい状況には間に合わない。
十二年分以上の残り容量があるのは、北海道電力泊3号機(北海道)、四国電力伊方3号機(愛媛県)、九州電力川内1号機(鹿児島県)の三基だけだった。
<使用済み核燃料> 原発は定期検査ごとに原子炉内の核燃料をすべて取り出し、4分の1から3分の1程度を交換し、再び炉に戻される。交換作業が問題なく進むよう、使用済み核燃料プールには1炉心分強の空きスペースが必要とされる。使用済み核燃料といっても長期間、放射線と熱を発し続けるため、貯蔵プールでの継続的な冷却が欠かせない。
(東京新聞)
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