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●「怒りの塊…袋の数は九百万超。黒い袋がそこかしこに墳墓のごとく積み上げられている異様さ」(筆洗)

2018年01月18日 00時00分26秒 | Weblog


東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2018010602000140.html)。

 《▼これまでに使われた袋の数は九百万超。黒い袋がそこかしこに墳墓のごとく積み上げられている異様さ。その袋に詰められた「廃棄物」が、本来は恵みをもたらす田畑の土だったことを思えば、「ぎゅうぎゅうに詰め込んだ怒り」の重さが分かるだろう》。

 東京新聞の記事【除染手抜き 内袋閉め徹底を指示 環境相、全元請けに文書指導】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201801/CK2018010602000135.html)によると、《東京電力福島第一原発事故に伴う福島県内での国の除染事業で、防水用の内袋を閉じていない手抜き除染袋(フレコンバッグ)が大量に見つかった問題…この問題では二〇一五年十月、大手ゼネコンの大成建設などの共同事業体(JV)が受注した飯舘村比曽地区の除染現場で、名古屋市の二次下請け業者の施工分の三割に当たる千袋で、内袋を閉めずに除染土壌が露出する手抜き作業が発覚。昨年十月に南相馬市の除染現場で本紙が無作為に選んだ百袋を調べたところ、三十二袋で内袋が閉まっていなかった。通常、除染現場では袋全体を防水シートで覆う作業が不要とされており、内袋が閉まっていなければ、雨水が中に入り込み、汚染水となって漏れ出る恐れがある》。

   『●「原発事故で奪われた生業と地域を返せ」… 
      人災を起こした東京電力や政府は「原状回復」してみせたのか?
   『●「原子力ムラの言いなり」原子力「寄生」委員会の
        救い様の無さと、アベ様の「危険な丸投げ・無責任体制」
   『●東電原発人災…《「失敗の本質」とその責任を問》うた上で、
                核発電「麻薬」中毒患者に「原状回復」させよ


 《九百万超》の《ぎゅうぎゅうに詰め込んだ怒り》《怒りの塊諦めが発芽し始めている》《芽生えが希望ではなく諦めの象徴》《原発事故が現出させた不条理の一つだ》。この国はどこまで冷たいのか…。《本来は恵みをもたらす田畑の土》、その内在的価値も含めて、東電は完全に補償し、原状回復して見せたのか? 核発電「麻薬」中毒患者のうち、誰か一人でも責任をとったのか? 

   『●お見舞い申し上げます・・・
   『●あの3・11原発人災から1年: 松下竜一さん「暗闇の思想」を想う
   『●3.11東京原発人災から2年が過ぎて
   『●「福島原発事故の今」
        『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号)について

   『●3.11東京電力原発人災から4年: 
      虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」
   『●東電核発電人災から5年: 「今や世界の笑い者…
        政権批判をいとわないキャスターの首を差し出した」
   『●東電核発電人災から6年: 4つの「生」+「命」「活」「業」「態」
                    …どれか一つでも原状回復できたか?

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2018010602000140.html

【コラム】
筆洗
2018年1月6日

 <この中には/冗談が入っているわけではない/全て怒りの塊だ/だから黒い袋一つの重さは/それぞれの家で若干異なるものの/大きな違いはない/ぎゅうぎゅうに詰め込んだ怒りが/廃棄物となって固まっている>▼これは福島県いわき市に住む木村孝夫さん(71)の詩集『桜螢(さくらほたる)』(コールサック社)の中の一篇。「黒い袋」とは、福島第一原発の事故で汚染された土などをはぎ取って、詰め込んだ「除染袋」のことだ▼これまでに使われた袋の数は九百万超。黒い袋がそこかしこに墳墓のごとく積み上げられている異様さ。その袋に詰められた「廃棄物」が、本来は恵みをもたらす田畑の土だったことを思えば、「ぎゅうぎゅうに詰め込んだ怒りの重さが分かるだろう▼だが、何兆円もの公金が投じられる除染作業をめぐっては、数々の不正が明らかになっている。最近も、防水のための内袋を閉めぬままにした手抜きが発覚した。染み込んだ水が漏れ出せば汚染物流出の危険がある袋が、百万にも及ぶ可能性もあるという▼除染袋の中には既にほころび、そこから芽が飛び出した袋もあるそうだ。そんな光景を木村さんは、こううたっている。<黒い袋は頑張っているものの/芽がでてくるということは/諦めが発芽し始めているのだろう>▼芽生えが希望ではなく諦めの象徴となる。原発事故が現出させた不条理の一つだ
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