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●悪「夢の原子炉」

2010年05月08日 01時22分11秒 | Weblog

asahi.com 記事

 プルトニウムを〝増殖〟させる「夢の原子炉」。どこが「夢」なんでしょう? 悪夢としか思えません。その必要性を、核兵器への転用を視野に入れた安全保障上の問題に絡める人々もいるようで、困ったものです。(与党3党のうちの少なくとも一党は別だとは思いますが)現政権もこの運転再開を支持しているのですから、全く呆れます。「地域振興策を条件に再起動を了承」・・・って、悲しい中毒症状です。

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http://www.asahi.com/national/update/
              0506/OSK201005060010.html】

高速増殖炉もんじゅ、運転再開 事故から14年半ぶり
                       2010年5月6日12時19分

 1995年末のナトリウム漏れ事故で停止していた高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)が6日午前10時36分、運転を再開した。燃料のプルトニウムを燃やした以上に生み出す「夢の原子炉」とされ、国が核エネルギー政策の中核に位置づける巨大事業が14年5カ月ぶりに動き出した。ただ、長期の中断を経た再開は世界的にも例が少なく、安全性や経済性に課題を残すなかでの再起動となった。
 事業主体の日本原子力研究開発機構は午前10時半すぎ、もんじゅの原子炉の制御棒を炉心から引き抜くボタンを押した。中央制御室に詰めた運転員らは、炉心の核反応を確認しながら、計19本の制御棒を順次動かす作業を始めた。
 8日には、核分裂反応が連続して起きる臨界に達する見通し。同機構はまず、14年5カ月にわたり運転を止めていた原子炉が正常に作動するかをみる「炉心確認試験」を行う。臨界状態のまま低い出力を維持し、制御棒の動きや炉心内の温度変化などを2カ月半かけて調べる。
 その後はいったん原子炉を停止し、次の段階の準備に入る。来春には、原子炉で加熱した液体ナトリウムを使って水蒸気を作り、タービンを回して発電する「40%出力プラント確認試験」を実施。さらに100%の出力で連続運転させる「出力上昇試験」を予定している。各段階の試験が順調に進めば、2013年春には本格的な運転に入る見通しという。
 高速増殖炉の研究構想は1960年代から動きだし、国がめざす核燃料サイクル計画の柱とされてきた。一方、空気や水に触れると激しく反応するナトリウムを冷却材に使い、核兵器にも使用されるプルトニウムを増やすなど、運転管理や保安面の難しさが指摘されてきた。
 技術開発や採算性を見極めるための原型炉として、もんじゅは91年に試験運転を開始した。しかし、95年末にはナトリウムが漏れる火災事故が発生。当時のもんじゅを管理していた動力炉・核燃料開発事業団(現・日本原子力研究開発機構)による現場ビデオの改ざんなどが発覚し、安全性への不信が高まった。その後も、ナトリウム漏れ検出器などでトラブルが続いた
 改造工事を施したとはいえ、14年以上も停止していた原子炉やプラントが支障なく動くか、なお不安が残る。複雑なシステムはコストの増大も招き、これまでにかかった建設や維持管理の費用は約9千億円に達する。
 国は昨年の政権交代後も、もんじゅの運転再開をめざす方針を確認。今年4月には、地元・福井県も北陸新幹線の延伸などの地域振興策を条件に再起動を了承した。(岡野翔)
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 さらに、以下の記事が。恐ろしくて、見ちゃいられない・・・。 「試験運転を継続することに問題はないとの見解」などと平気で述べるなんて、気がしれない。

=======================================【http://www.asahi.com/national/update/0507
                  /OSK201005070042.html】
もんじゅ原子炉内のガス検知器、6度の警報 公表遅れ
                       2010年5月7日13時42分

 6日に運転再開した高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で、6日深夜から7日午前にかけて6回にわたり、原子炉内のガスを監視する検知器の警報が鳴った。事業主体の日本原子力研究開発機構は7日正午ごろ、報道各社や自治体に事実関係を伝えた。今のところ放射能漏れなどの異常は確認されておらず、機器の誤作動の可能性もあるが、公表が遅れた機構の対応については批判の声が出そうだ。
 監督官庁の経済産業省原子力安全・保安院などによると、6日午後11時9分に1度目の警報が鳴り、さらに、7日午前10時すぎから正午にかけて5回警報が鳴った。検知器は、原子炉下部にある炉心の核燃料から上部に注入されたアルゴンガスに放射性物質が漏れた際に異常を検知する機能をもつ。
 保安院などが調べたところ、炉心から炉内上部に放射性物質が漏れた形跡は認められなかった。このため、誤警報の可能性もあるとみて、機構と保安院が詳しい原因を調べている。
 機構は1回目に警報が鳴った際、職員が検知器を確認。数値がいったん正常に戻ったため、通常通りの作業を続けた。しかし、約11時間後から再び警報が鳴り続けた。  警報後に公表が遅れた点について、機構は「検知器の故障が原因と推定している。いま思えば、警報が鳴ったことを早く公表すべきだった」と認めた。保安院は「機構は早く公表すべきだった。改善を求めたい」と指摘したが、試験運転を継続することに問題はないとの見解を示した。
 敦賀市原子力安全対策課によると、機構側は警報について、7日午前11時28分に連絡してきたという。同課長は「故障やトラブルはあってはならないこと。住民の不安につながるので、しっかりと原因究明をしてもらいたい」と話した。福井県も今後、機構側に事実関係の説明を求める方針。
 1995年末のナトリウム漏れ事故で停止していたもんじゅは6日午前10時半すぎ、14年5カ月ぶりに原子炉を再起動したばかりだった。
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