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●金聖雄監督《冤罪被害という絶望的なテーマの中で、私が映画を作りながら希望を見出していくと言う不思議な感覚を、ぜひ映画を観る…》

2022年11月02日 00時00分13秒 | Weblog

[↑ 映画『オレの記念日』フライヤー(https://oreno-kinenbi.com/wp-content/uploads/2022/08/oreno-kinenbi_flyer.pdf)]


(20221019[])
高遠菜穂子さんと桜井昌司さんについてのお話が印象に残りました。
 デモクラシータイムスの映像コラム【秋のエンタメ特集 辛淑玉 × 北丸雄二 【マイノリティ・リポート】】(https://www.youtube.com/watch?v=bDukMZWutFA)によると、《北丸雄二と辛淑玉が、マスメディアでは見落とされがちな社会の課題を拾い上げ、マイノリティからのまなざしで語り合い、本質を見抜き、怒り、笑い、ため息をつきながらも前に進む縦横無尽の1時間番組(ときどき長くなる)。エンタメもあります。》

   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(1/2)
   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(2/2)
     「しかし、彼女ら (郡山さんと今井さん) の予想は全く裏切られ、
      「自己責任」とばか騒ぎし、醜悪なバッシングの嵐。解放後、
      「生まれ故郷に帰るのに「覚悟」が必要」(p.141) な国って、
      いったい何?? 解放後の「新たな不安と恐怖」(p.147) は、
      拘束時以上だったのではないだろうか・・・。」

   『●『ご臨終メディア ~質問しないマスコミと一人で考えない日本人~』読了
   『●『ルポ 改憲潮流』読了(2/3)
   『●『だまされることの責任』読了(2/3)
   『●『靖国/上映中止をめぐる大議論』読了(3/3)
   『●『安心のファシズム ―支配されたがる人びと―』読了
   『●『それでもドキュメンタリーは嘘をつく』読了(2/2)
   『●見損ねた
   『●『筑紫哲也』読了
   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
   『●「自己責任」を叫ばれた人の立場
   『●「自己責任」バッシングの嵐: 「話す」ことも許さず、「話しても」伝わらず
   『●「自己責任」バッシングと映画『ファルージャ
           イラク戦争日本人人質事件…そして』


【秋のエンタメ特集 辛淑玉 × 北丸雄二 【マイノリティ・リポート】】
 (https://www.youtube.com/watch?v=bDukMZWutFA


 そこでも取り上げられている映画が10月に公開された。飯塚事件では、「気がふれたように情報を拡散」と言われてブログ主は凹んでいるが…。ブログやツイッターでいくら叫んでも、伝わらない人には伝わらない。

   『●「袴田事件の次は狭山事件だ」
      『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号)
    「対談金聖雄×小室等【映画『SAYAMA』が静かに伝える
     石川一雄さんの今 「みえない手錠」はいつはずれるのか】、
     「「袴田事件の次は、狭山事件の再審の扉を!」との声が高まるなか、
     逮捕から51年…」。「冤罪事件を「絶対に忘れるな」」」

   『●「死刑という刑罰」: 飯塚事件では「冤罪被害者」を死刑
            …「冤罪被害者」の命を、最早、償いようもない
    「レイバーネットのコラム【●木下昌明の映画の部屋 第239回
     /死刑映画週間『獄友』『白と黒』など8本を上映〜
     「死刑という刑罰」を考える】」
    《金聖雄(キム・ソンウン)監督の『獄友(ごくとも)』は、
     日本で起きた狭山袴田布川足利といったよく知られた
     殺人事件で長期拘束された5人の「冤罪(えんざい)被害者」に
     焦点を当てたドキュメンタリー。彼らはなぜウソの自白をしたのか、
     獄中で何があったのか? 互いに「獄友」と励まし合ってきたこと
     などが描かれる》

 布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男…冤罪被害者を支援し、濡れ衣を着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしている》桜井昌司さんについての【映画『オレの記念日』】(https://oreno-kinenbi.com/)。

   『●布川冤罪事件…《合計二〇人の裁判官が揃いも揃って、冤罪を見過ごし、
        検察の嘘を素通りさせた。彼らこそ裁かれるべきかもしれない》
   『●桜井昌司さん《冤罪で服役29年》《事件発生から54年の長い時間》
      …検察や警察の捜査の違法性を認め、国と茨城県の損害賠償が確定
   『●布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男…冤罪被害者を支援し、濡れ衣を
        着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしている》桜井昌司さん
   『●《冤罪事件というのは、最終的に再審などで無罪が証明されたとしても、
        その間に失われた時間は二度と取り戻せない。桜井昌司氏は…》

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https://oreno-kinenbi.com/

オレの記念日
金聖雄監督 最新作 映画『オレの記念日』



映画『オレの記念日』予告編
 (https://youtu.be/7On8fgAOzAM)

出演
布川事件:桜井昌司、桜井恵子、クー、ヒメ、杉山卓男
袴田事件:袴田巖袴田ひで子
東住吉事件:青木恵子
狭山事件:石川一雄、石川早智子

語り
小室等

監督
金聖雄

構成・編集:野村太/撮影:池田俊巳、渡辺勝重/現場録音:池田泰明/録音:吉田茂一
音楽・演奏:吉野弘志/スチール:村田次郎
イラスト:千葉佐記子、石渡希和子/パンフレット制作:松井一恵/デザイン:加藤さよ子
制作デスク:沢口絹枝、若宮まさこ/宣伝:明石薫
製作協力:陣内直行、映像グループ翔の会
企画・製作・配給:Kimoon Film

ドキュメンタリー映画/日本/2022年/カラー/104分


チラシのPDFダウンロード
 


イントロダクション

冤罪により無期懲役判決を受けた20歳の若者が、
29
年の獄中生活で悟った人生の意味とはーー

20歳の時に布川事件で冤罪により殺人犯とされ、29年間を獄中で過ごした桜井昌司さん。2011年に無罪判決、そして2021年には勝てないと言われ続けた国家賠償裁判での完全勝利など、次々に人生を逆転させていく。2019年には末期ガンにより”余命1年”と宣告されるも、食事療法などを続け、3年が過ぎた現在も精力的に全国を駆け巡る。


彼の「記念日」は今日も続くーー
1967年10月10
 夜風に金木犀は香って
  初めての手錠は冷たかった
     ―桜井昌司「記念日」*より―

1967年10月10日の出来事から始まる詩。
桜井さんは、獄中にいた時から塀の外にいる父へ、母へ、そして自分自身へ向けて多くの詩を書きとめてきた。
冤罪により逮捕された日すらも「記念日」にして飄々と前に進み続ける桜井さんの姿は、閉塞感を抱えながら今を生きる私たちに大切なことを教えてくれる。

布川事件とは
1967年8月、茨城県利根町布川で発生した強盗殺人事件。
捜査が難航する中、茨城県警は地元で素行が悪かった桜井昌司さんと杉山卓男さんを別件逮捕。長時間に及ぶ取り調べの末、虚偽の「自白」をさせ、検察は物証がないまま起訴した。1978年無期懲役判決が確定。29年の獄中生活を経て仮出獄。2009年12月再審開始決定。2011年5月24日に無罪が確定した。


『獄友』の金聖雄監督最新作

監督は、『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』『袴田巖 夢の間の世の中』『獄友』を手がけた金聖雄。これまでも冤罪被害者たちの"人としての魅力"を伝え続けてきた。
12年間という長期に渡り桜井昌司さんを追った本作では、冤罪という不運を強さと優しさに変え、しなやかに生きる姿を丁寧に描き出す。

―――――――――― 魔法の言葉 ――――――――――

「冤罪で捕まって良かった!」

「どんなに辛いことや苦しいことがあったとしても、それを喜びに変えられるのが人生だ」

桜井昌司さんが言い放つ言葉には不思議な力がある。どう言えばいいのだろうか、笑った後で深く考え納得させられる。そしていつの間にか自分もがんばろうという気持ちになれる。桜井さんは私たちの想像が及ばないような壮絶な人生を経験している、にもかかわらず苦しみや絶望を決して語らない。だからこそ彼の生き方や一言ひとことは軽やかで重く、誰の心にも響くのかもしれない。

冤罪被害という絶望的なテーマの中で、私が映画を作りながら希望を見出していくと言う不思議な感覚を、ぜひ映画を観ることで体感してほしい。きっと誰もが一歩踏み出す勇気をもらえるだろう。

金 聖雄
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 コメントが凄く読み応えがある。

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https://oreno-kinenbi.com/comments

コメント
映画『オレの記念日』にお寄せいただいたコメントをご紹介します


冤罪は、その人の尊厳と自由を奪っていく。
桜井さんはなぜ、ここまで笑顔で笑っているのだろう
桜井さんはなぜ、ここまで受け止めていけるのだろう
この映画を通して「桜井さん」に惚れない人はいない
「自由を取り戻した日のために、仕事をする日のために」
奪われた日々が責任を取ることで戻ってくるわけではない
不思議
桜井さんはいつだって前を見ている
冤罪で収容されていた日々ですら
会いたい、桜井さんに
聴きたい、桜井さんの キンモクセイ。
冤罪によって自由を奪われた人が、今もいるかもしれない
無関心ではいられない問題を
無かった事にしてはいけない

     サヘル・ローズ(俳優/人権活動家)


『不運は不幸ではない』という言葉にたどり着いたその日々を多くの人に知ってほしい。

     周防正行/映画監督


最初から最後までゲラゲラ笑いながら観てしまいました
桜井さんの人間的魅力はそれほど強烈です
「ぴったし カン・カン」というテレビ番組がスタートし、
やがて「ザ・ベストテン」も始まり、
ついに「ニュースステーション」も終了
これが、ぼくにとっての29年間でした
桜井さんの獄中生活と同じです
これは長かったでしょう
その時間を「楽しかった」と言い切る桜井さんは、まさに超人
若い人にとか司法関係者にとかは申しません
すべての人に観てもらいたい映画です

     久米宏(フリーアナウンサー)


語弊を怖れず言うと、なんと面白い冤罪映画なのだろう、と。もちろんこれは「主演」桜井昌司さんのキャラクターに負うところが大きいのだけれど、そんなサービス精神旺盛な主役をそっと軌道修正する「助演」の奥様の存在も効いている。
桜井さんの痛切の念も一方で描かれ、従前の冤罪映画とは一線を画す面も。再審、国賠訴訟と勝利した後の半生を、いまだ冤罪と戦う被害者と生きる桜井さんは、そこで初めて静かな怒りをのぞかせる。

     やくみつる(漫画家)


悪政まみれのクソニッポン国の中で、理不尽にも冤罪事件で29年間の牢獄生活を余儀なくされた桜井昌司さん。私だったら、生きる気力を無くして絶望の淵に沈んでしまうだろう。

しかし、桜井さんは違う。
「冤罪事件が私を生まれ変わらせてくれた、ありがたい、と思っている」と価値観を逆転させる奇跡の言葉。
まさに、国家権力の横暴さを無化せしめる魔法を見せてくれる映画である。

     原一男(映画監督)


映画の観賞中、「この話がドキュメンタリーではなくフィクションだったらよかったのに…」と何度思ったことか。それほど桜井昌司さんに起きたことは辛い。冤罪で29年間にもおよぶ獄中生活を強いられたのだから。
でも桜井さんは最初から最後まで明るい。刑務所の中では毎日はつらつと元気に働いていたと語る桜井さん。現在は冤罪に苦しむ仲間を勇気づけるため全国を駆け回っている。
配偶者となった女性は「彼の明るさに惹かれた」と話す。桜井さんの言葉「不運は不幸ではない」を通して「幸せとは何か」を考えさせられる。「冤罪」だけではなく、「人間の生き方」について考えさせられる映画である。

     サンドラ・ヘフェリン(著述家)


私は、子どもの頃に「警察により無実の罪がでっち上げられる」という国家の闇に触れる機会があった。「冤罪」である。
いわれなき罪を強大な権力にでっち上げられた人の怒りと失望と恐怖を思うと、今も、自分のこぶしを床に打ち付けて叫びたい衝動にかられる。
映画の主人公、桜井昌司さんは、自然体の姿を私たちに見せ、どんな人生でも楽しめると励ましてくれる。その裏側には、想像を絶する失望の夜と、今なお超えていない闇があるだろう。
明るい桜井さんの背中こそが、最大の権力への復讐であるように私には見える。そしてその隊列を共にしたいと、映画を観て改めて心に誓った。

     大石あきこ(れいわ新選組 衆議院議員)


昌司さんと出会ってもう10年以上になる。冤罪事件の救済や再審法改正に向けた活動でともに闘い、時にはライブコンサートで同じ舞台にも立った。
歌、文筆、料理、庭仕事、、、と何でもこなす器用さ、聴衆層に応じて臨機応変に対応できるスピーチの上手さ、何より人を惹きつけて止まない包容力に接するたびに「神様がこの人を選んで、この過酷な運命を背負わせたとしか考えられない」と常々感じていた。
この映画を観て、その思いがますます強くなった。
そのような存在である昌司さんのドキュメンタリーだから、どんなにストーリーが練られた上質なドラマよりも、どれほどプロットの巧みなフィクションよりも、ずっと面白いのだ。
しかも金監督は、昌司さんのすべてをつぶさに描き切るのではなく、彼の日常を淡々と描くことで、観る側に「想像するのりしろ」を残してくれた。
観客の皆さんにはぜひ、ポジティブで楽観的で明るい昌司さんの向こうに、冤罪にどれほどの理不尽と苦悩と怒りが渦巻いているかを、想像していただきたい。
2019年9月、私の夫がステージ4の大腸がんと診断されたのと同じころ(実に1日違いで)、昌司さんもステージ4の直腸がんと診断されたことを知り、衝撃を受けた。
夫はすでにこの世にいない。
布川事件が国賠まで完全勝利した一方、大崎事件はまだ再審請求段階の闘いが続いている。
正直胸が苦しくなるときもあるけれど、だからこそ、昌司さんにはまだまだ生き続けて、ともに闘いを続ける同志でいてほしい。

     鴨志田祐美(弁護士、大崎事件弁護団事務局長、
           日弁連再審法改正実現本部本部長代行)


桜井さんの優しさ、明るさにスクリーンから元気を貰いました。
私は芸人なので「怒り」を「笑い」に変えて伝えると元気になることを知っています。
無実なのに29年間も獄中にいた桜井さんが笑顔で前向きにしかもユーモアを忘れず生きている姿に私も「人を信じて、自分を信じて生きて行こう!」と、勇気をそして元気を貰いました。

     松元ヒロ(芸人)


「冤罪で捕まって良かった」と、言い切れる桜井さんの哲学はあくまでポジティブであり、ただごとでない。

     坂田明 (ミュージャン)


桜井さん、なんて魅力的な人なんだろう。
こんな言葉言える人がいるなんて。
それに引き替え、なんという権力の傲慢さよ。
間違いを認めたならば、あやまりなさいよ。
むかっ腹が立ちました。
無実で29年間も牢獄に閉じ込められる事実。
そんな冤罪が数限りなく存在するこの国。
金監督、渾身の映画。
たくさんの方々に、見てもらいたい。

     白崎映美(歌手)


この映画は「ことばの力」の映画である。
桜井昌司さんは、強制的な「自白」によって、殺人犯としてデッチ上げられ、29年間、塀の中の生活を強いられた。
獄中で、自らの言葉を詩として書きとめ、うたとして歌い、「ことばの力」で、心と身体がバラバラになりそうになる自らを励まし、再生への道を一歩一歩進んでいった。
怒りや怨みつらみの苦い汁をぐっと飲みほし、それらを「笑い」に変えて生きる──その生き方に、毎日つまらないことに凹んで生きるぼくたちは大いなる力をもらえる。
桜井さんは言う。「自分のことばで、自分を汚さないように」と。だからこそ詩を書き、日記をつけ、自らの歌をうたってきたのだろう。
言葉は、ひとを破滅に導きもするし、再生にも導く。桜井さんは「笑い」に包みながら、「ことばの魔力」を、ぼくたちにそっと教えてくれている。

     吉村喜彦(作家)


再審無罪判決、そして針の穴を通す以上に難しいとされる国賠訴訟での勝利。その筆舌に尽くしがたい過酷な闘いのなかでも人間性を失わない桜井昌司さんの日々が鮮やかに記録されていた。映画をなにより魅力的なものにしているのは、お連れ合いの恵子さんの存在だ。冤罪でおなじように苦しむ人たちを支援するため全国を駆け回るなかで、末期のがんにも見舞われるが、昌司さんのよさを自然体で支える姿にこころ洗われる思いがした。警察の捜査の闇や司法の理不尽を、静謐かつ骨太に告発するドキュメンタリー。金聖雄監督の12年にわたるゆるぎないまなざしが、見事な作品に結実したことを喜びたい。

     永田浩三(大学教授・ジャーナリスト)


「死刑になりたい」と人を刺すほどに中学生の少女を追い詰める日本社会。彼女が刃物に握った渋谷で観たこの映画。ことを起こす前に彼女に見せられなかったことを悔やむ。全編に流れる詩人でシンガーソングライター桜井昌司の朗読や歌が観る者、聴く者の心をふるわせ、もう一度前を向こうと励ますからだ。桜井は言外に言う、自分が詩や歌を書き、メロディを紡ぐことができるのは、29年に及ぶ不条理な獄中暮らしがあったから、と。希有な詩人の原点と歌の生まれる在処を探りながら桜井に伴走し、ミュージカルドキュメンタリーに結実させた金聖雄監督。彼の「冤罪三部作」にも通じるブルースもまた、通奏低音となって流れる。「ことを起こす前」に是非、観て欲しい。

     豊田直巳(フォトジャーナリスト)


あれだけ理不尽な裁判を受け続け、30年近い長期の獄中生活を余儀なくされながら、ここまで明るく前向きに生きられる人がいるという事実は、まさに「驚異」である。
ステージ4の直腸がんをも見事に克服しつつある桜井さん。どうか、あのチャーミングな「自慢の恋女房、恵子ちゃん」との生活を、今後も精いっぱい楽しんでください。

     木谷明(弁護士)


刑務所の中でも、楽しいことを見つけ、努力してきた桜井さん。飄々と現実を受け止め、これまでとかわらず、生活をしています。先のことは、誰にもわかりません。
これからも桜井さんと伴侶の方が楽しく暮らせますように。冤罪のない世の中を目指す闘いに、私も強く関心を寄せていきたいと思います。

     宮子あずさ(看護師・随筆家)


僕は桜井さんの姿を通じて自分達が閉じ込められている社会というシステムの機能不全を知り、彼の足元から始まる空の、世界の存在に人間の本来性を思い出す。そして彼の笑顔を眺めながら、彼の歌に痺れるのだ。

     ダースレイダー(ラッパー)


2019年12月、私が現在、音楽の講師を務めている東京都立南葛飾高校定時制に桜井昌司さんを招いて、生徒たちにお話をしていただいた。はじめざわざわしていた生徒たちも、桜井さんの話にすぐに引き込まれ、真剣に深く聞き入っていった。桜井さんに出会うことができた生徒は、その瞬間、人生の軌道が確かに「変わった」。この映画を見た方にもまた、同じ出来事が起こるかもしれない。多くの人たち、特に高校生、大学生にぜひ観てもらいたいと思う。

     李政美(歌手)


29年間獄中生活を強いられ、仮釈放の後も殺人犯の汚名を着せられたまま、計43年間もどうやって耐え抜くことが出来たのか。その感情のメカニズムが僕にはわからない。

僕に言えることは、桜井さん、あなたは誰よりも幸せになる権利がある。残りの人生を恵子さんと共に幸せに過ごしてください。

     小室等(フォークシンガー、作曲家)
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●《この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権によって破滅…》(斎藤貴男さん)…イラク人質事件以降、何も変わっていない

2021年02月07日 00時00分45秒 | Weblog

(2020年12月31日[水])
西日本新聞のコラム【春秋/イラク人質事件の今井さんは今】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/675178/)。

 《2004年の「イラク日本人人質事件」で、帰国後にバッシングを浴びた3人のうちの1人、当時18歳の今井紀明さんの「その後」を伝える報道が近年増えた ▼12年にNPO法人「D×P(ディーピー)」を大阪でつくり、孤立しがちな10代の若者を支援してきた》。

   『●斎藤貴男さん《この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権
      によって破滅…。菅氏も安倍路線の継承を誇らしげにうたっている》
    「斎藤貴男さんは、このコラムの結びで、《この国の社会と人心は、
     主に小泉純一郎政権と安倍政権によって破滅させられた。菅氏も
     安倍路線の継承を誇らしげにうたっている。少しはまっとうな世の中を
     取り戻すのに、あと1世紀は必要だろう》と仰っています。ブログ主は
     どうしても、小泉純一郎氏を信じることができない。イラク人質事件での
     自己責任論や、国会でのふざけた答弁
     「自衛隊の活動しているところは非戦闘地域」、「自民党をぶっ壊す
     どころか「日本をぶっ壊した」「日本の社会や人心をぶっ壊した
     ことに何の責任も感じていないことから。《前川喜平氏…魯迅
     「阿Q正伝」を思い出したといい、〈愚かな国民は愚かな政府しか
     持てない〉とも述べた。同感だ。勝ち馬に乗りたがるのが庶民感情の
     常とはいえ、ここまでくると原始人にも劣る》…。自身を例外視する
     つもりはないが、ニッポン人の《民度》は情けないほどに低い。
     何時までこのような《社会》《人心》の崩壊は続くのか…。」

 6年ほど前の映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件…そして』のWPによると、《一方、人質事件のもう一人、今井紀明さんは、5年の間、対人恐怖症に苦しんだ。現在は、大阪で不登校や、ひきこもり経験のある通信制高校に通う若者を支援するNPOの代表をしている。社会から拒否された存在に、昔の自分をみて何かできないかと思ったという》。
 伊藤めぐみ監督は《イラク戦争は、社会に関心を持つきっかけだったんですが、その後、人質事件ですごいバッシングが起こったのを見たことも大きかったですね。人質だった3人に自分を重ね合わせるところがありました。3人が批判されているのを見て、自分も批判されているように感じるというか……。国と違うことをするとあんなふうに冷たい目で見られるんだとか、世の中に対してもの申すことは、すごく怖いことなんだなって感じて、すごく萎縮する自分がいましたね》…と。
 あれから、16年ほどか。この国は少しは変わっただろうか? 7年8カ月に及ぶ「悪夢」からようやく覚めたと思えば、アベ様の政の全てを《継承》する「地獄」の中…。斎藤貴男さんのお言葉、《この国の社会と人心は、主に小泉純一郎政権と安倍政権によって破滅…。菅氏も安倍路線の継承を誇らしげにうたっている》。

   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(1/2)
   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(2/2)
     「しかし、彼女ら (郡山さんと今井さん) の予想は全く裏切られ、
      「自己責任」とばか騒ぎし、醜悪なバッシングの嵐。解放後、
      「生まれ故郷に帰るのに「覚悟」が必要」(p.141) な国って、
      いったい何?? 解放後の「新たな不安と恐怖」(p.147) は、
      拘束時以上だったのではないだろうか…。」

   『●『ご臨終メディア ~質問しないマスコミと一人で考えない日本人~』読了
   『●『ルポ 改憲潮流』読了(2/3)
   『●『だまされることの責任』読了(2/3)
   『●『靖国/上映中止をめぐる大議論』読了(3/3)
   『●『安心のファシズム ―支配されたがる人びと―』読了
   『●『それでもドキュメンタリーは嘘をつく』読了(2/2)
   『●見損ねた
   『●『筑紫哲也』読了
   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
   『●「自己責任」を叫ばれた人の立場
   『●「自己責任」バッシングの嵐:「話す」ことも許さず、「話しても」伝わらず
   『●「自己責任」バッシングと
      映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件…そして』
    「当時の「自己責任」バッシングに関連して、映画『ファルージャ 
     イラク戦争日本人人質事件…そして』という映画が出来ています。結局、
     アメリカによるイラク侵略の理由であった「大量破壊兵器」などどこにも
     見つからず、サダム・フセイン大統領は無残に死刑・私刑にされ、そして、
     ブッシュ氏は靴を投げつけられ、「犬」と蔑まれています。それ以上に
     問題なのは、未だにイラク国内は混乱の最中である点……。「……悲劇が
     続くイラク。「「犬」に靴を投げつける」くらいでは、
     とても気がおさまらないでしょう」。高遠菜穂子さんは、今も、
     イラク支援を続けておられます。」

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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/675178/

春秋
イラク人質事件の今井さんは今
2020/12/20 10:40

 2004年の「イラク日本人人質事件」で、帰国後にバッシングを浴びた3人のうちの1人、当時18歳の今井紀明さんの「その後」を伝える報道が近年増えた

▼12年にNPO法人「D×P(ディーピー)」を大阪でつくり、孤立しがちな10代の若者を支援してきた。いじめや虐待で孤立させられた人、大人に否定され自信を失った人が少なくない

▼生きづらさを抱えた姿が自分の過去と重なる。今井さんは高卒後イラクに行った。米軍の劣化ウラン弾による子どもたちの被害を知りたかった。武装勢力に拘束され、聖職者協会の仲介で解放・帰国後に「自己責任だ」などと批判された

街中で突然殴られたことがある。どこに行っても冷たい視線に追い掛けられた。自分を否定される日が続き、もうどうでもいいや、と死を思ったこともあった

日本の社会は他者に不寛容な人を増やしてきたイラク人質事件被害者へのバッシングは初期の一例だろう。浴びせる言葉はバカヤロー」「死ね」「非国民」…。今井さんに山ほど届いた手紙類の9割強は匿名だ。不寛容さを増す社会ではネット上でターゲットが日々物色され、匿名の攻撃にさらされる

▼連絡先、名前が分かる人に今井さんは手紙を書いた。やりとりを何度かするうちに気持ちを変えた人がいた。自分の障害を告白して最後は「がんばって」と書いた人も。そうした言葉の先に現在の今井さんはいる。
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●「何が起きたのか、可能な限り説明することが私の責任」…その責任を果たしつつある安田純平さん

2019年08月16日 00時00分23秒 | Weblog


本年2月の日刊ゲンダイのインタビュー記事【注目の人 直撃インタビュー/安田純平氏が独白「“無謀”に突っ込む人間が社会には必要」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/247106)。

 《日本での会見では「自業自得」とも語り、またぞろ「自己責任論」バッシングも生じたものの、ほどなく鎮火。その後は雑誌で手記を発表し、今年1月にはメールマガジンを始めて希少な経験を語るなどジャーナリストとして事実を伝える活動をずぶとく続けている。帰国後の日本を見て、いま何を感じ、何をやろうとしているのか》。

   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
    「帯より、「世界中から集められる、貧しい派遣労働者たち! 
     自ら出稼ぎ労働者となり、単独潜入取材した記録!
     民営化の果て、その現場とは?」
       ファルージャ 日本人人質拘束事件

   『●「自己責任などと声高に言わずに出掛けていくのは、
        使命感からだ。…安田純平の解放を心から喜びたい」
   『●《「ひどい環境から解放されて良かったね」とねぎらわれ》ても、
                      帰国しても《ひどい環境》が待っている
   『●無事帰国した安田純平さんに、是非、現地の様子や
        拉致事件の全貌、生還できた教訓等々を聞いてみたい
   『●「紛争地での取材やメディア、ジャーナリズムの原則論」…
               「政府高官が建前でも原則論を口にできぬ国」
    「『久田将義責任編集TABLO』…の青木理さんの記事
     【安田純平さん帰国について想うこと 「アメリカ政府がジャーナリズム
     原則論をコメントした意義」|青木理】…《安田純平さんが解放され、
     無事帰国した。なによりもそれを喜びたい。一部ではいまだに
     「自己責任論」などを振りかざし、安田さんに罵声を浴びせる連中も
     いるらしいが、世界でも珍しいほど馬鹿げた議論
     これ以上、私はつきあいたくもない》」

   『●自己責任論な人々…斎藤貴男さん「いざ自分の命が絶たれる時に、
                        己がどういう人間だったかを理解できる」
    《▼内戦下のシリアで武装勢力に3年4カ月も拘束され、生還した
     ジャーナリストの安田純平さん(44)が2日に開いた記者会見…
     ▼会見は「何が起きたのか、可能な限り説明することが私の責任」と
     2時間近く。…世界の実情を私たちに伝えようとして40カ月も
     虐げられた人を、さらに痛めつける社会は異常だ》。
    《堂々たる心情を聞いてなお小ざかしい自己責任論を振りかざし
     誹謗中傷を浴びせ続けている人々に言おう。いいかげんにしろ
     少しは恥というものを知れ

 「何が起きたのか、可能な限り説明することが私の責任」と語っていた安田純平さん。その責任を果たしつつあり、何が起こったのか、その貴重な体験や反省点が明らかになりつつある。
 《一般論ですが、“無謀”に突っ込んでいく人間がいるから波紋が生まれ、何かが浮かび上がってきます。…日本も“無謀”に突っ込んでいく人の存在を保障できる社会にならないと。もっと紛争地を取材するべきです。それが社会をより強くするのですから》。

 長倉洋海さんは《現場で経験し、たくさんの出会いがあって、「伝える人」として鍛え上げられていく現場でこそ、ジャーナリストは磨かれ、育っていくはずだ》と言います。さらに、《世界は広く、深く、驚きに満ちている。自分の狭い先入観や思い込みではなく、驚きや偏見を打ち破るものを見つけ伝えてほしい。そんな写真や文章はさまざまな形で発表することができる。…私はペンとカメラさえあれば、人の心を打つことはできると信じている》。
 パスポートが発給されないというイジメが続いている模様。

   『●長倉洋海さん《フォトジャーナリズムの世界に不信感……
              道を閉ざしてしまうことのないように念じている》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/247106

注目の人 直撃インタビュー
安田純平氏が独白「“無謀”に突っ込む人間が社会には必要」
2019/02/12 06:00

     (ジャーナリストの安田純平平氏(C)日刊ゲンダイ)

 2015年6月にシリアで武装組織に拘束され、昨年10月23日、3年4カ月ぶりに解放された。日本での会見では「自業自得」とも語り、またぞろ「自己責任論」バッシングも生じたものの、ほどなく鎮火。その後は雑誌で手記を発表し、今年1月にはメールマガジンを始めて希少な経験を語るなどジャーナリストとして事実を伝える活動をずぶとく続けている。帰国後の日本を見て、いま何を感じ、何をやろうとしているのか。

 ――3年ぶりの日本で、帰国後どのように過ごされましたか。

 年末は妻の実家がある鹿児島に墓参りをして、正月は私の実家のある埼玉に行っていました。お世話になった方が何人か亡くなられていました。もっと早く帰れればと悔いています。早く帰れる可能性はなくはなかったので私のミスです。


 ――機内で取材を受ける様子がまず日本では報じられましたが、解放直後とは思えないくらい落ち着いていました。

 機内では入れ代わり立ち代わりでさまざまな人に取材されました。トルコで解放後、最初にお酒を飲んだのはその機内なんです。ワインのミニボトル1本とビール1缶だけだったのですが、おそろしく酔っぱらって。そのせいで冗舌だったのかもしれません(笑い)。


 ――「安田純平の死んでも書きたい話」という有料メルマガを1月から「まぐまぐ!」で配信されています。配信直後は購読増加ランキングで1位でした。

 まずは自分にできる仕事として、幽閉されているときにつけていた日記や時事的な話題などを書いていこうと思っています。


 ――カメラや取材ノートは武装勢力に没収されたそうですが、日記は大丈夫だったのですか。

 私を解放するということは拘束時の様子が話されることを意味しますから日記は大丈夫でした。彼らも見られて困るものは私に見せませんから。もちろん当時の日記はそのままではとても読める文章にはなっていないし、人前に出せない類いのメモもありますから、手を入れてメルマガに少しずつ出していきます。日記は書籍化する予定です。


 ――3年前と日本が変わったと思うことは。安倍政権が今も続いていると思いましたか。

 
「モリカケ」問題は帰国後に知りましたが、あれだけのことが明らかになっているのに首相が辞任に至らないのは驚きです。メディアは首相の地元もあまり取材してないようで不思議です。あとはテレビ番組がずいぶん変化した印象です。今回、私はワイドショー系にはほとんど出ていなくて、ニュース番組か報道番組の取材しか受けていないんです。以前もありましたけど、タレントのみなさんがニュースや時事モノについてもかなり自由に意見を言う番組が増えています。話はプロですから上手ですけど、事実関係を説明するべきものも省いてあちらのペースで進めてしまうから、今は出演しないほうがいいと周りから言われました。


 ――情報発信のハードルは下がっていますからね。

 ツイッターでは私がパスポートを偽造してシリアに入国したと本気で書いている人がいました。その人たちは愛国者のつもりで書いているのかもしれませんが、それでは日本政府や入国管理局を無能だと言っていることになるのに。ツールに罪があるわけではないので、こちらの発信をよくよく考えてうまく使っていかないといけないなと思いました。これは2015年とは全然違います。


フェイクニュースによって日本人が狙われる

 ――トランプ大統領が言い出した「フェイクニュース」という言葉も日常的に使われるようになりました。

 私がイスラム国から解放されたという間違ったフェイクニュースもクルド系メディアが流して、今も掲載されています。2004年にイラクでスパイ容疑で拘束された時も、当初は「人質」と報道され、その後は「拘束」とメディアが修正していったのですが、インターネット上では当時のフェイクニュースがそのまま残っています。私が人質にされたのは今回が初めてです。フェイクしか見ない人もいますし、フェイクに反論するだけでは対処しきれない。私が人質だったというフェイクニュースが残り続けることには問題があります。今回、私の解放に際して身代金が支払われたという真偽不明の情報が報じられましたが、身代金が支払われて日本人の人質が解放されたという情報が世界中に出回ると、日本人を誘拐すれば金になると思われてしまいます。


 ――紛争地に行くジャーナリストが狙われやすくなってしまう。

 ジャーナリストだけではありません。すべての日本人がターゲットになってしまいます。実際にシリアの武装勢力も日本のメディアをインターネットでチェックしていました。


■自己責任論者の思い込み

 ――今回も自己責任論が議論されましたが、以前と違って「危険な取材をするジャーナリストを批判するのはおかしい」と多くのジャーナリストやメディアが擁護に回った印象です。

 政府が自己責任論を言いませんでしたから。イラク人質事件のときは自衛隊のイラク撤退が人質解放の条件であり、政治問題でした。政府に助けてもらうのかと、自己責任論を掲げて批判してくる人は日本政府がなんでもできると思い込んでいるのでしょう。しかし、日本政府に本当に救出ができたのか。交渉はしていたのか。身代金を払うためには人質が生きていることを確認する生存証明を取る必要がありますが、拘束中、日本政府は一度も取っていません。紛争地に行く自由は、死んでしまうことも含めた自由です。政府がほとんど何もできない場所ですから、自分の身で責任を取るしかない究極の自由とも言えます


■もっと紛争地を取材するべきです

 ――お連れ合いに「いざという場合には一切放っておけ」と伝えていたとか。

 日本政府にしろ、トルコまで行ってくれたフリージャーナリストにしろ、いろいろな方が動いてくれましたが、こちらからは何もしないようにと以前から妻には言っていました。妻が記者会見を開けば、何を言っても言葉尻をとらえられてしまうでしょう。後藤健二さん(シリアで拘束されて殺害されたジャーナリスト)のときも、メディアは後藤さんの家族のマンションを連日取り囲んだ。捕まっている主体は本人なのに、それが広がってしまうんです。でも妻は本当によくがんばってくれました。次に海外に行くなら南の島にしてくれと言われていますが。


 ――3年4カ月の間、ほぼ独居で拘束されていたのに、よく拘禁症になりませんでしたね。

 何度も正気を失いそうになって壁を蹴りつけたり暴れたりもしました。ただ、中国から来ていたウイグル人の施設では私に気を使ってか、部屋の窓から見えるように馬とかアヒルとかを移動動物園のように広場に連れてきたりしていました。


 ――安田さんにとって、日本人が海外を直接取材をする意味は。

 一般論ですが、“無謀”に突っ込んでいく人間がいるから波紋が生まれ、何かが浮かび上がってきます。これは紛争地に限らない話だし、ジャーナリストに限る話でもありません。たとえば、かつてアフガニスタンを取材したとき、たまたまカブールの日本大使館の職員と話をしました。彼らからはアフガニスタンの道路について聞かれました。日本のODAで道路建設が必要かどうかを判断する情報が欲しいのですが、彼らは現場には行けないからです。日本が独自の道を進むには独自の情報は有益です。それを国が規制して、他国が集めた情報に頼っていればいいのでしょうか。


 ――今後の予定は。

 また紛争地に行きます、とは今は言えませんね(笑い)。ただ、スペインではシリアで解放されたジャーナリストが再びシリアやイラクに取材に行っています。フリーランスはどうしても大手メディアが入ることができない場所やテーマを取材するようになります。日本も“無謀”に突っ込んでいく人の存在を保障できる社会にならないと。もっと紛争地を取材するべきです。それが社会をより強くするのですから。

 (聞き手=平井康嗣/日刊ゲンダイ)


▽やすだ・じゅんぺい 1974年、埼玉県出身。地方紙を経てフリー。イラクやアフガニスタン、シリアを取材。イラクで料理人として働き、民間人が戦争を支える実態を「ルポ 戦場出稼ぎ労働者」(集英社新書)で執筆。 
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●自己責任論な人々…斎藤貴男さん「いざ自分の命が絶たれる時に、己がどういう人間だったかを理解できる」

2018年11月14日 00時00分47秒 | Weblog


沖縄タイムスの磯野直記者によるコラム【[大弦小弦]長さ1.5メートル、幅1メートルの独房に押し込められ…】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/340576)。
日刊ゲンダイの斎藤貴男さんによるコラム【二極化・格差社会の真相/安田さん解放 人命の為に使う税金ほど有意義なものはない】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/241088)。

 《▼内戦下のシリアで武装勢力に3年4カ月も拘束され、生還したジャーナリストの安田純平さん(44)が2日に開いた記者会見…▼会見は「何が起きたのか、可能な限り説明することが私の責任」と2時間近く。体験を詳細に語ることで、シリアの惨状に少しでも関心を寄せてほしいとの思いは痛いほど伝わった…世界の実情を私たちに伝えようとして40カ月も虐げられた人を、さらに痛めつける社会は異常だ》。
 《堂々たる心情を聞いてなお小ざかしい自己責任論を振りかざし、誹謗中傷を浴びせ続けている人々に言おう。いいかげんにしろ少しは恥というものを知れ》。

   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
    「帯より、「世界中から集められる、貧しい派遣労働者たち! 
     自ら出稼ぎ労働者となり、単独潜入取材した記録!
     民営化の果て、その現場とは?」
       ファルージャ 日本人人質拘束事件

   『●「18歳選挙権」にさえ無関心?: 
       血税と赤紙と、そして、(経済的)徴兵制への第一歩か?
   『●安田純平さんの安否が大変に心配: 
     官邸は一体何をしているのか? 後藤健二さんの対応と同じ過ち・・・
   『●[声明が撤回されました]「国境なき記者団」が
       安田純平さんについての記事・声明を公開……
   『●安田純平さんの無事な解放を祈る… 
     「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか」?
   『●自己責任であり、「公共の迷惑」なのか?: 
      青木理さん「「知る権利」を保障し、「公共の利益」である」
   『●異常過ぎる非情な自己責任論者達… 
      安田純平さんの「罪は、人々が『お上』と呼ぶ政府に反抗したこと」?
   『●「自己責任などと声高に言わずに出掛けていくのは、
        使命感からだ。…安田純平の解放を心から喜びたい」
   『●《「ひどい環境から解放されて良かったね」とねぎらわれ》ても、
                      帰国しても《ひどい環境》が待っている
   『●無事帰国した安田純平さんに、是非、現地の様子や
        拉致事件の全貌、生還できた教訓等々を聞いてみたい
   『●「紛争地での取材やメディア、ジャーナリズムの原則論」…
               「政府高官が建前でも原則論を口にできぬ国」
    「『久田将義責任編集TABLO』…の青木理さんの記事
     【安田純平さん帰国について想うこと 「アメリカ政府がジャーナリズム
     原則論をコメントした意義」|青木理】…《安田純平さんが解放され、
     無事帰国した。なによりもそれを喜びたい。一部ではいまだに
     「自己責任論」などを振りかざし、安田さんに罵声を浴びせる連中も
     いるらしいが、世界でも珍しいほど馬鹿げた議論
     これ以上、私はつきあいたくもない》」

 週刊朝日の記事【シリア人質、安田純平氏が語った紛争地取材と「自己責任」】(https://dot.asahi.com/wa/2018110600023.html)によると、《だが、世間が期待したのは、「自己責任論への総括」であり、「謝罪であったのは明らかだった。2004年、安田さんがイラクで人質になると、政治家や世間は「自己責任論」をぶちまけ、その後も批判が収まることはなかった》。
 マガジン9の【雨宮処凛がゆく! 第465回:貧すれば、ゼロトレランス〜14年前の「自己責任」論から振り返る〜の巻】(https://maga9.jp/181107/)によると、《この会見を受けても様々な意見があるが、拘束中のことを知れば知るほど「よく耐えられたものだ」という気持ちが湧いてくるのは私だけではないはずだ。しかし、安田さんがシリアへ足を踏み入れたことへのバッシングは一部でいまだ続いているようだ。そんなものを見ていて思い出したのは、2004年、イラクで高遠菜穂子さんら3人が人質になった際に起きた恐ろしいほどの「自己責任」バッシングだ。イラクにボランティアなどとして入った3人がとらわれ、武装勢力が日本政府に自衛隊撤退を要求したという事件である。安田さんも同時期、1度目の拘束をされており激しいバッシングに晒された。私はあの瞬間が、この国の大きな分岐点ではないかと思っている。ちなみにあの時のバッシングは、私にとってはまったく他人事ではなかった。なぜなら、私もその前年、イラク戦争が始まる1ヶ月前にイラクに行っていたからである。…誰だって、間違える時はある。そして誰だって、予期せぬトラブルに巻き込まれることがある。その時に「自分を責めないで」と優しく手が差し伸べられる社会と、「自己責任だ」と、再起不能なまでに叩きのめされる社会。一体、日本とタイで、何をどうしてどうやったらここまでの差がついてしまったのか。なぜ、タイの人は冷たく「自己責任」と突き放したりせずにいられるのか…最後に。安田さんの「自己責任」を問う報道は多くするのに、「世界で最悪の人道的危機」にあるシリアの状況についてまったく報じないメディアって一体なんなんだろう、という疑問を本気で考え始めると、これはこれで本当に怖くなってくる》。

 斎藤貴男さん《いいかげんにしろ。少しは恥というものを知れ》! 全く同感。
 磯野直記者《世界の実情を私たちに伝えようとして40カ月も虐げられた人を、さらに痛めつける社会は異常だ》、雨宮処凛さん《「自己責任だ」と、再起不能なまでに叩きのめされる社会》…ニッポン、一体どんな社会なのか…?
 斎藤貴男さん《ここまで書いてもわかってもらえない人は仕方がない。一生、必死に生きる他人をあざ笑い続けていくがいい。いざ自分の命が絶たれる時に、己がどういう人間だったかを理解できるだろう》。
 《人でなし》なアベ様らによって、社会的には《いざ自分の命が絶たれる時》が迫っているのに、この国の1/4の自公お維キト支持者の皆さんや2/4の選挙に行きもしない眠り猫な皆さんの呑気ブリときたら。

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/340576

[大弦小弦]長さ1.5メートル、幅1メートルの独房に押し込められ
2018年11月6日 07:19

 長さ1・5メートル、幅1メートルの独房に押し込められ、立つことも体を伸ばすこともできない。鼻息の音でも拷問され、いつ処刑されるか分からない恐怖が続く。自分だったら耐えられるだろうか

▼内戦下のシリアで武装勢力に3年4カ月も拘束され、生還したジャーナリストの安田純平さん(44)が2日に開いた記者会見。拘禁生活の具体的な説明に、自分に身を置き換えて想像すると身震いした

▼会見は「何が起きたのか、可能な限り説明することが私の責任」と2時間近く。体験を詳細に語ることで、シリアの惨状に少しでも関心を寄せてほしいとの思いは痛いほど伝わった

▼それでも「自己責任」を振りかざすバッシングはやまない。冒頭で政府に謝罪したが、「反省が足りない」などと言う

▼思えば2004年、イラクで3邦人が人質なった際、自己責任論の口火を切ったのは小泉純一郎首相や閣僚だった。自衛隊を派遣した政府への批判をかわすためとの見方が強いが、人々の心のパンドラの箱を開けた。言ってもいいんだと

▼それから14年。今のところ、安倍政権の誰も自己責任を問うていない。なのに声高に叫ぶ者が後を絶たないのは、この言葉が社会に根付いてしまった証しか世界の実情を私たちに伝えようとして40カ月も虐げられた人を、さらに痛めつける社会は異常だ。(磯野直
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/241088

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。


二極化・格差社会の真相
安田さん解放 人命の為に使う税金ほど有意義なものはない
2018/11/07 06:00

     (自国民の救出に全力を尽くすのが政府の仕事
      (会見する安田純平氏)/(C)日刊ゲンダイ)

 「解放に向けて尽力していただいた方々に、おわび申し上げますとともに、深く感謝申し上げます」

 ジャーナリストの安田純平さん(44)が2日、記者会見した。堂々たる心情を聞いてなお小ざかしい自己責任論を振りかざし、誹謗中傷を浴びせ続けている人々に言おう。

 いいかげんにしろ少しは恥というものを知れ

 私は安田さんと格別に親しい仲でもない。10年も前に何かの集まりで同席し、多少の会話を交わしたことがあるだけだ。

 とはいえ彼がシリアで拘束された時には当然、複雑な思いが錯綜した。本人も会見で「自業自得」だったと述べていたが、ああなる危険も覚悟の上で、彼は戦場に足を踏み入れたのである。

 だが“自己責任”の報いは、3年4カ月にも及んだ地獄の日々で、すでに十分すぎるほど受けているそれでも許されないと叫ぶ者は、「殺されればよかったのにと残念がっているのと同じだ

 こんなものは、もちろん右だの左だのの問題とは本質的に異なる。単なる人でなしの所業である。

 ジャーナリストは戦場に出かければよいというものではない。イラク戦争に特派されて米軍に取り込まれ、民家まで砲撃した連中を「私たちの部隊」と称えてみせるに至った大手紙やテレビの記者も珍しくなかった。

 安田さんは、そうなる可能性を排除した方法で、戦場に渡った。成果も必ず公にされよう。

 つまり本物だ。だから、たとえば4日付の毎日新聞に、英紙「タイムズ」や仏紙「ルモンド」、韓国紙「朝鮮日報」の東京支局長らが、彼に惜しみない敬意を払いつつ、「報道の使命、理解してと訴える談話を寄せてくれているのだ。

 私はジャーナリストを特別扱いしろと言いたいのではない。拘束された人間が誰であろうと、自国民の救出に全力を尽くすのが政府の仕事だ。税金? 日本政府が今回果たした役割はまだ不明だが、人命のため一定の金額を負担したとすれば、これほど有意義な税金の使い道がまたとあろうか

 安田叩きをもくろんだらしい「週刊文春」と「週刊新潮」(11月8日号)が、タイトルとは裏腹の温かい記事を載せていた。当たり前だ。取材して、にもかかわらず“自己責任”をわめき立てていられる記者や編集者なら、もはや人間失格である。

 ここまで書いてもわかってもらえない人は仕方がない。一生、必死に生きる他人をあざ笑い続けていくがいい。いざ自分の命が絶たれる時に、己がどういう人間だったかを理解できるだろう
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●「紛争地での取材やメディア、ジャーナリズムの原則論」…「政府高官が建前でも原則論を口にできぬ国」

2018年11月07日 00時00分27秒 | Weblog

[※ 青木理さん(『サンデーモーニング2018年10月28日)↑]



久田将義責任編集TABLO』(http://tablo.jp/)の青木理さんの記事【安田純平さん帰国について想うこと 「アメリカ政府がジャーナリズム原則論をコメントした意義」|青木理】(http://tablo.jp/serialization/aoki/news004062.html)。

 《安田純平さんが解放され、無事帰国した。なによりもそれを喜びたい。一部ではいまだに「自己責任論」などを振りかざし、安田さんに罵声を浴びせる連中もいるらしいが、世界でも珍しいほど馬鹿げた議論これ以上、私はつきあいたくもない》。

 まず、『BLOGOS』(https://blogos.com/)の4つの記事へのリンクを以下に:

   【【会見全文・前編】「あきらめたら試合終了」
         安田純平さんが明かす40ヶ月のシリア拘束
    (https://blogos.com/article/336156/

   【【会見全文・後編】「あきらめたら試合終了」
         安田純平さんが明かす40ヶ月のシリア拘束
    (https://blogos.com/article/336157/

   【安田純平さんが帰国後初会見
         「何が起こったのか可能な限り説明することが私の責任」
    (https://blogos.com/article/335972/

   【安田純平さん「自己責任といった批判があるのは当然のこと」
    (https://blogos.com/article/336046/


 《紛争地での取材やメディア、ジャーナリズムの原則論》、それを《政府高官が建前でも原則論を口にできぬ国》ニッポン。〝御上〟に逆らった者には、《「自己責任論」などを振りかざし…罵声を浴びせる連中…世界でも珍しいほど馬鹿げた議論》が沸き起こる国ニッポン。

   『●綿井健陽さんと鎌田慧さん
    「鎌田さんは……「もしも原発で事故が発生したときどうなるか
     と突然のように思いたった。いったん立ち入り禁止区域に
     指定されたなら、なかの様子はもう報道できなくなる
     それが『禁止区域』にはいろうと思った動機のひとつである。
     報道規制そのまま従っていてはなにも明らかにならない
     という想いがあった」……章の題は「大本営発表、バンザーイ」だ。
     「挙げ句の果てにわたしは、立ち入り禁止区域の『無許可報道
     とのことで、長崎県警から書類送検されるトバッチリを受けた。
     いまや勝手に取材するとお縄を頂戴する時代である(後略)」
     ……「様々なメディアが多種多様な報道を自由にできること
     は社会の根幹

   『●綿井健陽さん「「様々なメディアが
         多種多様な報道を自由にできること」は社会の根幹」
    「東京新聞の社説【旅券返納 渡航の自由どう考える】…。」
    「今回のパスポート没収問題について、最初に思ったのは
     「元朝日新聞記者の本多勝一さんのルポ『戦場の村
     (朝日文庫)」のこと。で、次に思い出したのは鎌田慧さんの
     雲仙普賢岳噴火の際の取材のこと。政府が規制すればそれで
     御仕舞い?、で良い訳は無く、
     「アベ様のNHK」的に「政府が白というものを黒とは言えない」で良い?
     とは思えません。「いまや勝手に取材するとお縄を頂戴する時代」。
     綿井健陽さん「「様々なメディアが多種多様な報道を自由にできること
     は社会の根幹」」

 メディアやジャーナリストは「沈黙」「目と耳をふさぐ」でいいのでしょうか? 市民は知らなくていいのでしょうか? 〝御上〟の言うとおりにしていれば大丈夫なの?




   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
    「帯より、「世界中から集められる、貧しい派遣労働者たち! 
     自ら出稼ぎ労働者となり、単独潜入取材した記録!
     民営化の果て、その現場とは?」
       ファルージャ 日本人人質拘束事件

   『●「18歳選挙権」にさえ無関心?: 
       血税と赤紙と、そして、(経済的)徴兵制への第一歩か?
   『●安田純平さんの安否が大変に心配: 
     官邸は一体何をしているのか? 後藤健二さんの対応と同じ過ち・・・
   『●[声明が撤回されました]「国境なき記者団」が
       安田純平さんについての記事・声明を公開……
   『●安田純平さんの無事な解放を祈る… 
     「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか」?
   『●自己責任であり、「公共の迷惑」なのか?: 
      青木理さん「「知る権利」を保障し、「公共の利益」である」
   『●異常過ぎる非情な自己責任論者達… 
      安田純平さんの「罪は、人々が『お上』と呼ぶ政府に反抗したこと」?
   『●「自己責任などと声高に言わずに出掛けていくのは、
        使命感からだ。…安田純平の解放を心から喜びたい」
   『●《「ひどい環境から解放されて良かったね」とねぎらわれ》ても、
                      帰国しても《ひどい環境》が待っている
   『●無事帰国した安田純平さんに、是非、現地の様子や
        拉致事件の全貌、生還できた教訓等々を聞いてみたい
    「『サンデーモーニング(2018年10月28日)』での青木理さんの御話。
     政府側の言い分(ケリー国務長官)ではあるが「メディアや
     ジャーナリストの危険性をゼロにすることは無理」であるが、一つ方法が
     あって、それは「沈黙」「目と耳をふさぐ」こと…でも、
     それは「降伏・放棄」である。
       「降伏・放棄」は、圧政者を利し、圧政や戦禍に苦しむ市民を
     見放すことになる。」

==================================================================================
http://tablo.jp/serialization/aoki/news004062.html

青木理逆張りの思想
安田純平さん帰国について想うこと 「アメリカ政府がジャーナリズム原則論をコメントした意義」|青木理
2018年11月05日 アメリカ政府 コメント ジャーナリズム原則論 安田純平 帰国 青木理

      (日本政府は身代金を払っていないという)

 安田純平さんが解放され、無事帰国した。なによりもそれを喜びたい。

 一部ではいまだに「自己責任論」などを振りかざし、安田さんに罵声を浴びせる連中もいるらしいが、世界でも珍しいほど馬鹿げた議論これ以上、私はつきあいたくもない

 ただ、紛争地での取材やメディア、ジャーナリズムの原則論については、一般の理解があまりに不十分だと思われるので、私がすでに各所で紹介した話ではあるが、本サイト編集長の久田君の許可を得て、ここでも再掲しておきたい(なお、この話は紛争地に限らず、事件・事故や被災地での取材にも同じことがいえる)。

 さて、あらためて記すまでもないことだが、紛争地でジャーナリストやメディア関係者が殺害されたり、人質になったりする事件は日本以外にも各国で起きている。米国務省によれば、たとえば米国では2014年、実に60人ものジャーナリストやメディア関係者が紛争地で死亡したという。

 そこで翌年の2015年1月20日、米国務省はメディア関係者と会合を開いた。テーマは、紛争地取材におけるジャーナリストの安全について。その会合であいさつに立った当時のケリー国務長官は次のように述べている。

   「紛争地におけるジャーナリストの危険性を完全に取り除くことはできない。
    唯一の方法は沈黙することだが、それは降伏と呼ぶべきだ。
    世界は何が起こっているかを知る必要がある
    沈黙は圧政者や暴君に力を与える。専制政治を栄させてしまう」

 その上でこうも語っている。

   「ジャーナリストは可能な限り公的機関から独立していなければいけない。
    しかし政府にもできることがある、我々はそう信じている」
    (米国務省HPより訳出)

 なんでもかんでも米国がいい、などというつもりはない。米国こそが世界最大の"紛争生産国"ではないか、という皮肉を投げかけることだってできる。

 だが、この発言は、メディアやジャーナリズムの教科書があれば、その1ページ目に記してもおかしくないほどの原則論である。たとえ建前にせよ、政府高官がこうした原則論をきちんと口にできる国と、そうでない国との違いはあまりに大きい。政府高官が建前でも原則論を口にできぬ国がどこか、これもあらためて指摘するまでもないだろう。(文◎青木理 連載『逆張りの思想』)
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●無事帰国した安田純平さんに、是非、現地の様子や拉致事件の全貌、生還できた教訓等々を聞いてみたい

2018年10月30日 00時00分05秒 | Weblog

[※ 青木理さん(『サンデーモーニング』 2018年10月28日)↑]



久田将義責任編集TABLO』(http://tablo.jp/)の二つの記事。
畠山理仁さんの記事【ジャーナリスト・安田純平さん帰国で炎上する『自己責任論』について私はこう考える|畠山理仁】(http://tablo.jp/case/international/news004023.html)。
久田将義責任編集の記事【戦場ジャーナリストには意義がある 安田純平さん帰国で『自己責任論』を拡散する人達へ|久田将義】(http://tablo.jp/case/international/news004025.html)。

 《だが、安田さんはあなたではない。「私だったら行かない」でいいだろう。「私だったら謝る」でいいだろう。「帰ってこなくていい」という冷たい言葉を放った人は、その先に何を見ていたのか。…安田さんは生きて帰ってきた。だから私は少し待ちたい。安田さんのジャーナリスト生命をここで終わらせてしまうことのほうが、社会にとって大きな損失ではないだろうか》。
 《今回の「事件」について、安田さんは記事か本か映像で発表するでしょう。それは僕らが分からなかった中東情勢を知らせてくれるでしょう。また過去の安田さんがシリアに行って撮影した映像も、彼が現地入りしたからこそ初めてわかるものでした》。

   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(1/2)
   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(2/2)
   『●「自己責任」を叫ばれた人の立場
   『●「自己責任」バッシングと
     映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』
   『●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                     伝えようとした人が現場にいたからです」


 安田純平さんに自己責任論を投げつけ、「沈黙」させれば気が済むのですか? 
 『サンデーモーニング(2018年10月28日)』での青木理さんの御話。政府側の言い分(ケリー国務長官)ではあるが「メディアやジャーナリストの危険性をゼロにすることは無理」であるが、一つ方法があって、それは「沈黙」「目と耳をふさぐ」こと…でも、それは「降伏・放棄」である。
 「降伏・放棄」は、圧政者を利し、圧政や戦禍に苦しむ市民を見放すことになる。



 かつて同番組で、青木理さんは以下の様にも述べておられました。

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■(サンデーモーニング、2016年3月20日)青木理さん: 「自己責任や、「公共の迷惑」か? 安田さんのような活動が無いと、戦場で何が起きているのか知りようがない。紛争は究極の人権侵害が起こる場所。そこで何が起きているのか、女性や子供といった弱者がどうなっているのか、我々は何も知り得なくなる。こういうジャーナリストの活動が知る権利、「公共の利益」を代表している」
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 無事帰国した安田純平さんに、是非、現地の様子や拉致事件の全貌、生還できた教訓等々を聞いてみたい。《戦場で何が起きているのか…そこで何が起きているのか、女性や子供といった弱者がどうなっているのか》、安田純平さんから聞いてみたい。
 ジャーナリストである《安田さんが背負っている責任》は、畠山理仁さんが言うように、《この40か月の体験を、いずれ社会に還元してくれるだろう。それに対する評価を受けること》。

   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
    「帯より、「世界中から集められる、貧しい派遣労働者たち! 
     自ら出稼ぎ労働者となり、単独潜入取材した記録!
     民営化の果て、その現場とは?」
       ファルージャ 日本人人質拘束事件

   『●「18歳選挙権」にさえ無関心?: 
       血税と赤紙と、そして、(経済的)徴兵制への第一歩か?
   『●安田純平さんの安否が大変に心配: 
     官邸は一体何をしているのか? 後藤健二さんの対応と同じ過ち・・・
   『●[声明が撤回されました]「国境なき記者団」が
       安田純平さんについての記事・声明を公開……
   『●安田純平さんの無事な解放を祈る… 
     「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか」?
   『●自己責任であり、「公共の迷惑」なのか?: 
      青木理さん「「知る権利」を保障し、「公共の利益」である」
   『●異常過ぎる非情な自己責任論者達… 
      安田純平さんの「罪は、人々が『お上』と呼ぶ政府に反抗したこと」?
   『●「自己責任などと声高に言わずに出掛けていくのは、
        使命感からだ。…安田純平の解放を心から喜びたい」
   『●《「ひどい環境から解放されて良かったね」とねぎらわれ》ても、
                      帰国しても《ひどい環境》が待っている

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http://tablo.jp/case/international/news004023.html

ジャーナリスト・安田純平さん帰国で炎上する『自己責任論』について私はこう考える
畠山理仁
2018年10月27日 ジャーナリスト 安田純平 帰国 炎上 畠山理仁 自己責任論

 

 シリアで拘束されていた安田純平さんが解放され、約40カ月ぶりに帰国した。筆者は安田さんと面識はあるが、友人関係ではない。しかし、共通の知人である記者仲間が安田さんの解放を願って動いたり、あえて動かなかったりしたことを知っている。

 記者たちは安田さんのための行動を自己責任でやってきた。そんな人たちの心労が減ったことは喜ばしい。また、私自身も安田さんの帰国を喜んでいる失われてもいい命などこの世には一つもない。それは皆さんの命もまったく同じことである。

 しかし、安田さん帰国の第一報が流れると、日本では『自己責任論』を盾にしたバッシングが始まった。私にはバッシングする人たちが何を求めているのかがわからなかった。

   「危険地帯に勝手に行って捕まった」

 そう憤る人もいた。しかし、そこが危険地帯であるとどうやって知りえたのだろうか。誰かが「現地で何が起きているか」を取材し、伝えているからではないか。

   「行くべきではなかった」「謝るべき」

 そんな意見も目にした。だが、安田さんはあなたではない。「私だったら行かない」でいいだろう。「私だったら謝る」でいいだろう。「帰ってこなくていい」という冷たい言葉を放った人は、その先に何を見ていたのか

 安田さんは目的を持ち、自らリスクを負ってシリアに行った。それ以上でもそれ以下でもない。私たちの「目」や「耳」の役割を果たすであろうジャーナリスト、「現地に行くなと言う理由がわからない。多様な情報があるからこそ、机上の「論」も成り立つ。わざわざ情報を遮断して世界を歩こうとするのは、とても危険なことではないだろうか。

 事実として、安田さんは日本の外務省が退避勧告を出しているシリアに入った。しかし、そのことをもって、日本国が「国としての責任」を免れるわけではない。

 普段から政治家は「国民の生命と財産を守るのが仕事だ」と胸を張る。政治家は特別職の公務員であり「全体の奉仕者」だ。国民を選別していいはずがない。もちろん、あなた自身も守られるべき存在である。

 たしかに安田さんは、政府にとって厄介な事案を引き起こしたかもしれない。しかし、多様な人たちの集合体が国である。多様性を認められない国は、民主国家とは呼ばれない

 紛争地を取材するジャーナリストは、リスクを負った結果、不幸にして命を落としてしまうこともある。「死」は大変に重い情報だ。しかし、生きて帰れば、より多くの情報を社会に伝えられる。当然ながら、本人にとっても社会にとっても「生還が最善だ

 だから私には、生還を喜ばない人たちが何に重きを置いているのかがわからない。もし、他人にを要求するような社会であるならば今の日本はとても病んでいると思う。

 安田さんはジャーナリストだ。この40か月の体験を、いずれ社会に還元してくれるだろうそれに対する評価を受けることが安田さんが背負っている責任だと私は思う。

 安田さんは生きて帰ってきた。だから私は少し待ちたい。安田さんのジャーナリスト生命をここで終わらせてしまうことのほうが社会にとって大きな損失ではないだろうか。(文◎畠山理仁 [第十五回開高健賞受賞作家])
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http://tablo.jp/case/international/news004025.html

戦場ジャーナリストには意義がある 安田純平さん帰国で『自己責任論』を拡散する人達へ久田将義  
2018年10月28日 久田将義 安田純平 帰国 戦場ジャーナリスト 拡散する人達 自己責任論

 ジャーナリスト安田純平さん帰国の報に対して、ネットを中心に余りにも勘違いしている人がいます。「自己責任だからしょうがない」論。そこから「自己責任だから死んでも仕方ないまで発展する人もいます。大丈夫ですか? 何かがおかしい、とご自分では省みないのですか?

 まず、同じ日本人として、日本人が無事に帰ってきたことに「お疲れ様」と言うのがです。というより、日本人でなくても人が生死の境目から帰還したら同じような気持ちを抱くのが真っ当な心根ではないでしょうか。

 安田純平さんは戦場ジャーナリストです。つまり、一般の人が行けない戦地に行って現場をリポートするのが目的であり「職業」です。

 この仕事の日本における泰斗として明治時代、西南戦争に従軍したジャーナリスト福地桜痴(源一郎)がいます。文字通り、戦場ジャーナリストの先駆けです。彼の記事のおかげで現在も西南戦争のリアルが伝わってきます。「翔ぶが如く」(司馬遼太郎著)などの作品も彼の取材がなければ成立しなかったかも知れません。彼も一歩間違えれば「戦死」の可能性がありました。また、日露戦争に従軍して「乃木大将と日本人」をアメリカ人記者スタンレー・ウォッシュバーンが著しました。

 福地から始まった(とされる)日本での戦場ジャーナリズム。戦場に赴き、最小限の安全を確保しつつ、現場戦地をリポートする事は、意義があるのです。危険地帯を危険と報道すれば政府は国民に対してその国へ渡航する事に注意を則します。つまり、公益性がある仕事なのです。

 戦場カメラマン沢田教一さんはピューリッツア賞を取りましたが、現地で亡くなりました。安田純平さんは亡くなれば偉かったのでしょうか。日本人が、いや、人が亡くなってよくやったねとほめる事人間のあるべき姿として、生き方として間違っています

 安田さんに対する批判で、少し理解できるのが「安田さん英雄論批判」です。これは安田さんのせいではありません。僕も、「誰が安田さんを英雄とか言っているのか」と驚きましたが恐らく、テレビ朝日の玉川徹さんの言葉が拡散されているかと思われます。これには玉川さんに苦言を呈しておきたいです。英雄は言い過ぎだろう、と。こういった風潮に対して、過剰に反応するムキがあるのかと思います。

 が、それが「自己責任論」へと結びつくのは余りにも愚かです。

 安田さんのツイートも見ました。現政府に対して、反旗を翻す内容でした。その文章表現は僕は、品がないものもあったと思いましたしたが、僕も品のないツイートをしています。

 しかし、この国では言論の自由、表現の自由が認められています。基本、何を言っても良いのです(これについては何度も言ったり書いたりしています)。けれども、「政府に助けてもらうのはおかしい」という論こそ、全くおかしいものです。憲法に基づき、政府は政府の役割を果たすのみです。すなわち日本国民の安全を保障する、です。

 今回の「事件」について、安田さんは記事か本か映像で発表するでしょう。それは僕らが分からなかった中東情勢を知らせてくれるでしょう。また過去の安田さんがシリアに行って撮影した映像も彼が現地入りしたからこそ初めてわかるものでした。

 少女が銃声に耳をふさぐ様子。幼き子供が亡くなってしまった事。こんな悲劇が世界で起きている事を安田さんは伝えてくれました。これは日本人にとって非常に貴重な情報です。

 安田氏の帰国に関して、ずっと言われているのが自己責任論です。すなわち、自分の事は自分で責任を取ると言う事ですが、一見、勇ましく聞こえます。勇ましい事を言う人ほど、僕は疑心を持ちます。例えば本当の愛国者は愛国とかわざわざ口に出して言わないものです

 主にネトウヨと言われる人たちが批判していると思われますが、ネトウヨと保守は違います。ネトウヨと右翼民族派は違います。同じと言ったら右翼は怒るでしょう。これも記事に書いています。


   【新大久保】「もう商売にならない...」民族派や任侠団体が
   嫌韓デモに悩まされる地元住民の駆け込み寺に?


 ネトウヨも左翼も同じ日本人ではないですか。日本を良くしよう、子供たちが笑顔で育って欲しい、貧しい人たちが一人でもいなくなって欲しい、自殺者が一人でも減って欲しい、弱者の立ち場にたった政治を行って欲しい立場は違えど、そう考えていると僕は信じたいものです。

     (2011年夏頃の小高地区(筆者撮影))

 現場に行くという意味では、福島第一原発事故取材だって、同様です。僕はまだ大熊町や小高が放射線量が高く、立ち入り禁止になっている時期に地元の人間と入りましたが、これも自己責任です、当然。そんな事は分かっているのです。安田さんも当然理解しています。「で? それからどういう議論が生まれるの?」という事です。

 戦場ジャーナリズムは戦争が起きているかぎり、必要なのです。行きたくない、けれど行かなくてはならない。そういう思いで取材に出かけています。そして、思想がどうであれ、人柄がどうであれ彼らの仕事には意義がある事なのです。歴史に残る事なのです。

 福地桜痴のした仕事のように。

 自己責任論でそういったジャーナリズム活動を委縮されるのは先進国として世界の尊敬を集めている国がするべき態度ではありません。「さすが日本だ」。そういう評価を得るべく恥ずかしくない言動を取りたいものです。(文◎久田将義
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●《「ひどい環境から解放されて良かったね」とねぎらわれ》ても、帰国しても《ひどい環境》が待っている

2018年10月27日 00時00分10秒 | Weblog


リテラの記事【安田純平さんに高須克弥らネトウヨたちがまた自己責任論バッシング! 人質バッシングのルーツは安倍首相】(https://lite-ra.com/2018/10/post-4334.html)。

 《今回の解放・帰国の知らせは喜ばしい限りだ。だが、その一方で、懸念されていたことが現実化してしまった。またも「自己責任論」がここぞとばかりに吹き出しているからだ》。

   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(1/2)
   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(2/2)
   『●「自己責任」を叫ばれた人の立場

   『●「自己責任」バッシングと
     映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』
   『●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                     伝えようとした人が現場にいたからです」

     《イラクでは2004年4月にボランティア活動家の高遠菜穂子さんら
      3人と、取材中だったフリージャーナリストの安田純平さんら2人が
      相次いで誘拐された事件が起きている。高遠さんらを誘拐した
      犯人グループは自衛隊のイラクからの撤退を要求した。政府は
      応じなかったが、5人とも4月中に解放された》
     《2012年、シリアで内戦を取材中に銃撃戦に巻き込まれて
      亡くなったジャーナリストの山本美香さん(当時45)のパートナー。
      後藤さんと面識はないが、撮影した映像を見たことがある。
      紛争の最前線から一歩引いたところで、市民、特に子どもたちが
      置かれた状況を淡々と取材する姿勢が伝わってきた。
      「強い意志を持って、何かを伝えようという気概に敬服する」》
     《独立系通信社ジャパンプレスの代表を務め、山本さんを失った後も
      アフガニスタンなどの取材を続けている。「なんであんな危険な場所に
      行くのか」と問われる。今回の事件でもインターネット上などでは
      自己責任論が飛び交う。「ではなぜ読者や視聴者はシリアが
      危険だと知っているのか。伝えようとした人が現場にいたからです」》
     《危険な思いをしても戦地に行くのはなぜか。原点はアフガニスタンでの
      体験だという。「血も涙もない集団」と報じられていた反政府勢力
      タリバーンだったが、支配下の街は平穏だった。「イスラム国」でも、
      宗教指導者は温厚な人柄で「空腹ではないか」などと気遣ってくれた。
      「ネットで得た情報ではなく、
      自分で話をして、身を置かないとわからない」という》

 前回に引き続き、『綿井健陽逆視逆考PRESS』(https://watai.blog.so-net.ne.jp/)より二つのつぶやき:

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 
https://watai.blog.so-net.ne.jp/2018-10-26
https://twitter.com/wataitakeharu/status/1055320910519918592

WATAI Takeharu 綿井健陽
@wataitakeharu

安田純平さんの拘束当時の映像が初めて出たのが2016年3月でした。当時これからどうなるだろうか、解放されるために何をすべきだろうか、そして解放された時のことを思って書いた原稿です(写真参照/2016年3月・共同通信から全国の加盟紙に配信)。しばし休んで、また取材現場に戻ってきてほしい。
13:51 - 2018年10月25日
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 
https://watai.blog.so-net.ne.jp/2018-10-26
https://twitter.com/wataitakeharu/status/1055329109444718593

WATAI Takeharu 綿井健陽
@wataitakeharu

安田純平さんの解放直後の言葉で印象的なのは、シリアでの拘束期間を「3年半」ではなく、「40カ月」と表現したこと。気の遠くなるような日々を、一日一日、一カ月一カ月、解放される日を待ち望みながら過ごして数えた「40カ月」ではなかったか…。いつか直接聞いてみたい
14:24 - 2018年10月25日
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 


 日刊スポーツの記事【ダルビッシュ「旅行じゃない」自己責任論に反論】(https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/201810260000264.html)によると、《カブスのダルビッシュ有投手(32)が、シリアの過激派組織による拘束から解放されたジャーナリスト安田純平さんに対する「自己責任論」に反論した…「人間が助かったわけでそれに安堵するのって変でしょうか? 後悔とか反省って自分でするもので、他人が強要するものではないと思うんですよね」と反論…「…でも行くってことは誰かがいかないと歴史は繰り返されると理解しているからではないでしょうか?」と私見を述べた》。

 日刊ゲンダイの記事【安田純平さん解放 安倍政権は手柄どころか寝耳に水だった】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/240368)によると、《安倍首相は「世界各国の指導者、友人たち、協力いただいたすべての関係者に、日本国民を代表して感謝申し上げたい」と官邸主導をアピール。菅官房長官も「官邸を司令塔とする『国際テロ情報収集ユニット』を中心にトルコやカタールなど関係国に働きかけた結果だ」と自画自賛したが、どうもマユツバなのだ。現代イスラム研究センター理事長の宮田律氏はこう言う。「2015年1月にシリアでIS(イスラム国)に殺害されたジャーナリストの後藤健二さんのケースでは、安倍政権はよりによってISと敵対するヨルダン政府に交渉を託した。それが事態をこじれさせた印象はぬぐえません。今回は安田さんを拘束したとみられる旧ヌスラ戦線を支援するカタールとトルコに仲介役を託したのが奏功したと言われていますが、これまでの経緯や現地情勢を考えれば当然の判断です」》…《安田氏と交流のあるジャーナリストの志葉玲氏も言う。「安田さんの消息は15年6月に途絶えましたが、最初の動画が公開された16年3月までに解放された可能性があった。安田さんの安否を案じた民間の支援者がトルコ入りし、過激派組織に近いトルコやシリアの関係者の協力を得ながら情報をかき集め、外務省にたびたび報告していたのです。その過程でトルコのエルドアン大統領に近い組織が安田さんを拘束した組織に影響力を持つことが分かり、外務省にトルコ系組織を通じた解放交渉を提案したのですが、働きかけた形跡はない。外務省が全く動かなかったとは思いませんが、支援者の情報を吸い上げるばかりで、安倍政権の本気度は正直言って疑わしいものでした」》。

 前日ブログ同様、まずは、(政界地獄耳)《自己責任などと声高に言わずに出掛けていくのは、使命感からだ。…安田純平の解放を心から喜びたい》に全く同感。

 そして改めて、またしても今回…「自己責任論」。安田純平さんは、折角、「地獄」のような「40カ月」から解放されて、無事帰国しても、つぎは、言葉の「暴力」「嫌がらせ」が待っているニッポン。一体どんな国なのだろうか。《ひどい環境から解放されて良かったねとねぎらわれ》ても、国内での《ひどい環境》が待っている。
 《フリーのジャーナリストは命を懸けてやっている》…《国内の大手メディアが報じない戦場やテロリスト組織の実態をあきらかにするために、つまり国民の知る権利を守るために身体を張ってシリアへ渡った》というのに、褒められ、称賛されこそすれ、悪罵を投げつけられる理由がどこに在るのか。

 【ジャーナリスト安田純平さん帰国 「虐待状況だった」】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018102501001371.html)によると、《「拘束後は虐待としか言いようがない状況だった。暴力を受けた」「可能な限り何があったか説明したい」と話した。安田さんは「武装勢力の機嫌が悪いと、缶詰を出しても缶切りは渡されなかった」とも述べた》。
 また、同紙の記事【安田さん帰国 衣食住、自由なく】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201810/CK2018102602000128.html)によると、《「暴力や嫌がらせを受け、拘束中は虐待としか言いようがない状況だった」。…「生活を取り巻く全ての環境が、拘束した彼ら次第でひどくなった」と安田さん。「機嫌が良いとチキンのグリルやラムのサンドイッチを渡されたが、半年以上も水浴びをさせてもらえなかったり、缶詰をもらっても缶切りをもらえなかったりした」と打ち明けた。同乗した外国人の男性から、日本語でひどい環境から解放されて良かったねとねぎらわれると、笑顔で「サンキュー」と答えていた。…「殺されるかもしれない」と感じた「独房」の日々を振り返った。「地獄だった」「今日も帰されないと考えるだけで日々、だんだんと自分をコントロールできなくなってくる」。前かがみの姿勢で、「監禁されている独房の中にいるという状況が当たり前の生活のように感じ始め、非常につらかった」と言葉を選びながら語った。拘束中は「足を伸ばして寝てはいけない。範囲が一・五メートルだけ。それが二十四時間」という状態が八カ月ほど続いたこともあったという》。

   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
    「帯より、「世界中から集められる、貧しい派遣労働者たち! 
     自ら出稼ぎ労働者となり、単独潜入取材した記録!
     民営化の果て、その現場とは?」
       ファルージャ 日本人人質拘束事件

   『●「18歳選挙権」にさえ無関心?: 
       血税と赤紙と、そして、(経済的)徴兵制への第一歩か?
   『●安田純平さんの安否が大変に心配: 
     官邸は一体何をしているのか? 後藤健二さんの対応と同じ過ち・・・
   『●[声明が撤回されました]「国境なき記者団」が
       安田純平さんについての記事・声明を公開……
   『●安田純平さんの無事な解放を祈る… 
     「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか」?
    「過去に「拘束」された経験があるから何だというのでしょうか? 
     優れたジャーナリストが細心の注意を払っても、拉致される現地の
     酷い状況、その証左だ。松沢呉一さんに言わせれば、「こういう人たちに
     「自業自得」なんて言葉を投げつけるのなら、命がけでビデオを回し、
     写真を撮り、記事を書いている人たちに失礼だから、二度とニュースや
     雑誌を見なさんな」だ」

   『●自己責任であり、「公共の迷惑」なのか?: 
      青木理さん「「知る権利」を保障し、「公共の利益」である」
   『●異常過ぎる非情な自己責任論者達… 
      安田純平さんの「罪は、人々が『お上』と呼ぶ政府に反抗したこと」?
    《だが、日本はどうだろう。既報の通り、04年の人質事件で自己責任論
     ふりかざした急先鋒は当時の自民党幹事長、安倍晋三氏である》
    「非情な「自己責任」論者アベ様、そしてその取り巻き達、支持者達
     《自分もまた人質の見殺しに加担していること》に気付けない、
     あまりの非情さ。《冷酷な社会》《残酷な国》。本当に自己責任であり、
     「公共の迷惑」なのか? 青木理さんは「「知る権利」を保障し、
     「公共の利益」である」と仰っている。どちらが常識なの? 
     「日本の“お上”意識」はマトモなの?」

   『●「自己責任などと声高に言わずに出掛けていくのは、
        使命感からだ。…安田純平の解放を心から喜びたい」

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https://lite-ra.com/2018/10/post-4334.html

安田純平さんに高須克弥らネトウヨたちがまた自己責任論バッシング! 人質バッシングのルーツは安倍首相
2018.10.25

     (安田氏の著書『囚われのイラク』)

 2015年6月にシリアで行方不明となり、イスラム過激派組織「シャーム解放委員会」(旧ヌスラ戦線)に拘束されていたとみられるジャーナリストの安田純平氏が解放され、本日、成田空港に到着した。

 今年7月には、黒づくめの人物から銃を突きつけられた状態で「いますぐ助けてください」と安田氏がオレンジ色の囚人服姿で訴える動画が公開されるなど一刻も早い救出が待たれていたが、今回の解放・帰国の知らせは喜ばしい限りだ。

 だが、その一方で、懸念されていたことが現実化してしまった。またも「自己責任論」がここぞとばかりに吹き出しているからだ。

 たとえば、高須クリニックの高須克弥院長は、24日にこう投稿した。

   〈この人には敬意ははらえません。兵士ではない。
    兵士ならば敵に媚びる捕虜だ。
    出でくるときは定番の作法を守ってほしい。
    まず『恥ずかしながら・・・』と謝りなさい〉(原文ママ)

 さらに、ネット上では、安田氏の解放に安堵したり祝福するのではなく、安田氏に怒りを露わにしたり、糾弾するようなコメントが殺到。

   〈ムカムカする。実に腹立たしい。この三年半、掛かった費用を公開してほしい〉
   〈あなたを助けるためにかかった諸々の費用はすべて負担してくださいね〉
   〈無精ヒゲ剃らずに捕虜生活大変でしたアピールか? 帰国しなくて結構ですけど?〉
   〈行くなと言われている場所に自己責任で行った結果でしょ?〉
   〈次に誘拐されに行くのは何カ月後ですか?〉

 Twitterやまとめサイトのコメント欄などに溢れる〈どの面下げて帰ってくるつもりか〉〈国に迷惑をかけるな〉という非難の声……。なかでも、Yahoo!ニュースのコメント欄はほとんどが自己責任論で埋まるという異常な事態となっている。

 しかも、今年7月に公開された動画のなかで、黒ずくめの人物に銃を突きつけられた安田氏が「私はウマルです。韓国人です」と語っていたことから、〈韓国籍のウマルだっけか? やっぱチョンだから助けたってわけ?〉〈日本に帰ってくるなよ、韓国に行くか自害しろやwww〉などという卑劣なコメントも数多く投稿されている。帰国の途についた安田氏がメディアの取材に対して語ったことによると、犯行グループから「自分の本名や日本人であることは言うな」「韓国人だと言え」と要求されていたためだったというが、ネット上では安田氏解放のニュースに託けたヘイトコメントが垂れ流されている状態だ。

 そもそも、安田氏が拘束されている最中から、ネット上では安田氏の自己責任だとがなり立てる声が多く寄せられていた。とくに、安田氏が拘束前の2015年4月にツイートした〈戦場に勝手に行ったのだから自己責任、と言うからにはパスポート没収とか家族や職場に嫌がらせしたりとかで行かせないようにする日本政府を「自己責任なのだから口や手を出すな」と徹底批判しないといかん〉という投稿をあげ、「本人が口も手も出すなって言ってたんだから自己責任でしょ」とあげつらう者が続出しているのだ。

 一体、どこをどう読んだら、そんな話になるのか。この安田氏の投稿は、“ジャーナリストに自己責任を押し付ける政府にはジャーナリストに足枷をはめる権利はない政府による報道規制を非難しているのであって、政府が安田氏を助けなくていい理由になどまったくならない。しかしこの国では、あたかも「国の命令に逆らう者を救出する必要などないと考える人が恐ろしく多いのである。

 当たり前すぎる話だが、自国民の生命保護は、ほかでもない国家の責務だ。それがたとえ犯罪者であったとしても、政府は法の範囲内において人命を救うために最大限の努力をする義務があり、国民はそれを国家に要求する権利がある。むしろ、「危険地帯に勝手に行ったのだから自分の責任で何とかしろなどという大合唱が起こる先進国などどこにもない


■海外メディアは、日本の人質“自己責任”バッシングを「異常」と批判

 実際、人質事件が起こると日本に沸き返る「自己責任論」を、海外のメディアは日本の異常な状況”だと見ている。

 たとえば、2004年に発生したイラクでの邦人3名の人質事件の際、日本では自己責任論が噴出。とくに現地でボランティア活動を行っていた高遠菜穂子さんが解放後、「今後も活動を続けたい」と語ったことに対し、当時の小泉純一郎首相は寝食忘れて救出に尽くしたのに、よくもそんなことが言えるなと激昂した

 しかし、海外の反応はこれとまったく違った。アメリカのパウエル国務長官が「イラクの人々のために、危険を冒して現地入りをする市民がいることを、日本は誇りに思うべきだ」と発言したことは有名だが、フランスの高級紙ル・モンドも、〈外国まで人助けに行こうとする世代が日本に育っていることを示した〉と高遠さんらの活動を評価。逆に、日本に広がっていた人質への自己責任論については、〈人道的価値観に駆り立てられた若者たちが、死刑制度や厳しい難民認定など(国際社会で)決して良くない日本のイメージを高めたことを誇るべきなのに、政治家や保守系メディアは逆にこきおろしている〉と強く批判している。さらに、〈社会秩序を乱した者は後悔の念を示さなければならないのが日本の習慣〉と、その特異性をも伝えていた。

 アメリカのニューヨーク・タイムズも同様だ。〈イラクで人質になった日本の若い民間人は、黄色いリボンではなく非難に満ちた、国をあげての冷たい視線のもと、今週、故国に戻った〉と日本国内の異常さを表現し、帰国後も自己責任だと人質を追い詰める日本政府の態度を凶暴な反応を示した〉と非難。〈(人質である)彼らの罪は、人々が『お上』と呼ぶ政府に反抗したことだと皮肉を込めて論及している。

 また、イスラム国(IS)に後藤健二さんと湯川遥菜さんが拘束されたときも、イギリスのロイターは〈日本では、イスラム国人質事件の被害者を攻撃する者がいる〉という見出しの記事を掲載。〈日本政府の対応と同胞である日本市民たちの態度は、西欧諸国のスタンダードな対応とはまったくちがうものだった〉と日本における人質への冷酷な受け止め方を紹介。アメリカのワシントン・ポストも、2004年の邦人人質事件で起こった自己責任論に再び言及している。

 もちろん、海外でも、保守系政治家が自国の人質に対して自己責任をぶつことがないわけではない。たとえばフランスでは2009年にジャーナリスト2名がテロ組織に拘束され、当時のサルコジ大統領は2人のことを「無謀」と非難。しかし、市民はこうした政府の姿勢に反発し、2人の救出を求める署名活動やコンサートが企画されるなど、国に対して積極的な対応を求めた。こうした世論がフランス政府を後押しし、結果、2名のジャーナリストは無事、解放されるにいたったのだ。


■自己責任バッシングのルーツは安倍首相だった!

 だが、日本はどうだろう。2004年の人質事件で自己責任論をふりかざした急先鋒は当時の自民党幹事長、安倍晋三氏である。とくに、人質が解放された翌日の会見では、「山の遭難では救出費用を遭難者に請求することもある」と発言、政府に救出費用の請求を検討させる姿勢さえ見せたほどだった。この安倍氏をはじめとする政治家たちの新自由主義的な自己責任の大合唱が国民に浸透し、いまではすっかり根付いてしまったのである。

 しかし、過去何度も繰り返されてきたこうした自己責任論に対し、今回は早くからそれを牽制する意見も出ていた。たとえば、24日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)では、玉川徹氏が「自己責任論というのは、僕は否定しておきたいたいな、釘を刺しておきたいなと、ほんとうに今回、とくに思います」と述べ、こうつづけた。

   「そもそも論から言うと、ジャーナリストは何のためにいるんだ。
    それは民主主義を守るためにいるんですよ
   「民主主義を守ってるってどういうことかっていうとね、民主主義だ
    といっても国なり企業なりで権力をもっている人たちは、自分たちの
    都合のいいようにやって隠したいんですよ。でも、隠されているものを
    暴かない限り、私たちは正確なジャッジができないんです、国民は。
    正確なジャッジをするためには情報がいるんですよ。その情報を
    とってくる人たちが絶対に必要なんですね。それをやっているんです、
    ジャーナリストっていう人たちは。僕なんかはできていないです、
    そういう意味では。フリーのジャーナリストは命を懸けてやっているんですね
    いちばん危ないところにこうやって行かれているんですよ、安田さんは。
    そういう人を守らないでどうするんだと

 安田氏はイラク軍基地訓練施設に労働者として潜入して戦争ビジネスの実態をレポートした『ルポ 戦場出稼ぎ労働者』(集英社新書)を発表したり、シリア内戦の緊迫した凄まじい日常に肉薄する現地取材を伝えてきた、貴重なジャーナリストだ。しかも、安田氏は自分勝手でもわがままを通した人でもまったくない。国内の大手メディアが報じない戦場やテロリスト組織の実態をあきらかにするために、つまり国民の知る権利を守るために身体を張ってシリアへ渡ったのだ

 こうした民主主義を支える仕事ぶりに敬意を払うどころか、みんなで同調して石を投げつけるなんと冷酷な国だろうかと溜息が出るが、これは遠い国で拘束された人だけの問題などではない。「国が助ける必要はないなどという意見が、さも当然のようにまかり通る国になった結果、いまや保育園に入れないと現状の不備を訴えただけでも「子どもをつくった人の自己責任」と跳ね返す者が現れるような、冷淡な社会になってしまっているということを、よく考えるべきだろう。

(編集部)
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●今村雅弘復興相「問題は激高よりも「自主避難は自己責任」発言」…ココで「自己責任」論に出くわすとは…

2017年04月15日 00時00分55秒 | Weblog


リテラの記事【今村復興相の激高会見、問題は激高よりも「自主避難は自己責任」発言だ! しかしメディアやネットは記者を非難】(http://lite-ra.com/2017/04/post-3051.html)。

 《「自己責任」「裁判でも何でもやればいい」と回答。それをフリージャーナリストに追及されると、「うるさい!」「(発言を)撤回しなさい! 出て行きなさい」と激昂》。

   『●今村雅弘復興相、「本人の責任」
     「裁判でも何でもやればいい」と…「死の町」にした者こそ糾弾されるべき

 「自主避難」を強いられている「区域外避難」者も、東電原発人災以前の姿に「原状回復」してくれれば、喜んで「自己責任」で帰還すると思いますよ。それ(「原状回復」)をできればね…。

 東京新聞の社説【復興相の発言 政府の本音が露呈か】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017040702000147.html)では、《原発事故は国策が招いたという自覚はどこにある。今村雅弘復興相が避難指示区域外の自主避難者をめぐる対応について「裁判でも何でもやれば」と話した。政権の本音が露呈したのではないか…避難指示解除と帰還を進める政府は今春、浪江川俣飯舘富岡計四町村で約一万二千世帯、約三万二千人の避難指示を解除した。除染が進んだと安全を強調するが地元に戻る人は少数派。戻りたくても戻れないと思う人が少なくない。避難指示の解除後は「自身の判断で避難を選ぶ自主避難者」とみられるのだろう。だが、これも自己責任で片付けるなら責任放棄だ。国が招いた原発事故の被害を矮小(わいしょう)せず、多様な声を聴きながら被災者救済に力を注ぐべきだ》…。
 また、琉球新報の【<社説>復興相の暴言 首相は即刻罷免すべきだ】(http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-474317.html)でも、《自主避難者の心を痛めつけ、国の責任も放棄した暴言である。謝罪で済む問題ではない。今村雅弘復興相は直ちに辞任すべきだ》…と。
 デンデン王国「裸の王様」やその取り巻き連中のやっていることこそ、《政権の本音》丸出しで、《国策が招いたという自覚》は皆無、責任感全くなしな《責任放棄》。《国が招いた原発事故の被害を矮小》し、核発電所の再稼働や輸出に現をぬかし、《被災者救済に力を注ぐ気もない
 当然、クビであり、「裸の王様」の任命責任が厳しく問われるべきだ。

 当事者のジャーナリストとしての意見は、日刊ゲンダイの記事【今村復興相を激怒させた記者語る「辞めてほしい」】(http://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/1804054.html)。《『態度が悪くて、申し訳ありません』みたいな謝罪だけで、終わっちゃった。謝るのはそこじゃない」…フリージャーナリスト、西中誠一郎氏(52)…西中氏は、自主避難者や支援者から、辞任を求める署名が提出されたことを念頭に「皆さんが何に怒っているのか、大臣は理解されているのか。きょうの会見でも、謝罪の意味を具体的に答えられなかった。自分の言葉がないんでしょう」と指摘。「このまま大臣に無機質な言葉を積み重ねられても、現状打開につながらないから辞めてほしいという思いが、(辞任要求の)署名につながっている」と指摘した。また、「実際に避難をしている人などで声を上げられないケースが多い中、(会見や抗議活動などで)いろんな声が重なり合うことで、政府が、具体的な政策をつくらないといけないという気持ちに変えていかないといけないが、今日の時点ではまったく見えなかった」とも述べた》…そうだ。
 そして、東京新聞の記事【首相、復興相発言に陳謝 視察先の福島で「私もおわび」】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017040801001393.html)によると、《視察に同行した今村氏は、首相の傍らで神妙な面持ちで軽く頭を下げた》だけのようです。

 結局、翌日の大臣の「謝罪らしきもの」も、「裸の王様」との福島訪問も、形だけ、口先だけ…。東京電力原発人災前に「原状回復」して見せてこその「おわび」でしょうに。

 記者会見の際の詳細なやりとりがリテラに。そして、その後のフリージャーナリスト・西中誠一郎氏への理不尽な批難についても。《記者であれば当然の責務》を果たしただけだというのに…。

 それにしてもこんなところで「自己責任」論が出てくるとは、唖然としました。《誰が好き好んで自主避難などするだろうか》!

   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(1/2)
   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(2/2)
     「しかし、彼女ら (郡山さんと今井さん) の予想は全く裏切られ、
      「自己責任」とばか騒ぎし、醜悪なバッシングの嵐。解放後、
      「生まれ故郷に帰るのに「覚悟」が必要」(p.141) な国って、
      いったい何?? 解放後の「新たな不安と恐怖」(p.147) は、
      拘束時以上だったのではないだろうか・・・。」

   『●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                    伝えようとした人が現場にいたからです」
   『●イラク人女性:
      「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」

   『●年20ミリシーベルトでOK!?: 20倍にアップ、
         そして「自己責任」に逃げた原子力「推進」委員会

   『●憎悪の連鎖を怖れる:
         イラク侵略と人質事件と自己責任バッシングと

   『●「想像」力無き自民党高村正彦副総裁の
      「真の勇気」ある者、そして、後藤健二さんのメッセージ
   『●「自己責任」を叫ばれた人の立場
   『●「自己責任」バッシングと
     映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』
   『●「国際的に一番厳しい基準を設けている」し、
      そして「原状回復」したのならば、「そこ」に住んでみては?
   『●東京電力原発人災、支援の幕引き:
     「区域外避難」者も含めて「“棄民”政策だというそしりは免れない」

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http://lite-ra.com/2017/04/post-3051.html

今村復興相の激高会見、問題は激高よりも「自主避難は自己責任」発言だ! しかしメディアやネットは記者を非難
2017.04.05

     (自由民主党HPより)

 あきれてものが言えないとはこのことだろう。
 4日、今村雅弘復興相が午前の記者会見で、東日本震災と原発事故で福島県内の避難指示区域以外から逃れてきた「自主避難者」への支援打ち切りについて、「自己責任」「裁判でも何でもやればいい」と回答。それをフリージャーナリストに追及されると、「うるさい!」「(発言を)撤回しなさい! 出て行きなさい!」と激昂しことが大きな問題になっている。
 今村復興相は同日午後、「感情的になってしまった。今後、冷静、適切に対応したい」と弁明したが、記者会見での発言そのものは撤回せず。東日本大震災そして福島原発事故の被災者への対応を統括する責任者としてあるまじき対応であり、また国民の知る権利を代行する記者に対して、その質問を封じようとする姿勢も民主主義国家の閣僚とは思えないものだった。
 では、この会見の一部始終はどのようなものだったのか。あらためて会見を振り返ると、今村復興相と記者のやりとりは以下のようなものだ。
 まず、記者は、原発事故の自主避難者への住宅無償提供が打ち切られたことについて、先日、避難者を中心とする全国の16の団体が安部首相と今村復興相、松本純内閣府防災担当大臣宛てにその撤回を求める計8万7000筆近くの署名を提出したことを取り上げ、これを今村復興相が把握しているか質した。
 すると、今村復興相は平然と「確認はしていません」と回答。これに対し記者は自主避難者の住宅支援打ち切りについて、対応を福島県や避難先自治体に負わせるのは国の責任放棄ではないかと疑義を投げかける。

   「原発は国が推進した国策としてやってきたことで、当然、国の責任
    というのはあると思うんですが。自主避難者と呼ばれる人たちに
    対してですね、いままで災害救助法に基づいてやってこられたわけ
    ですけれども、それは全て福島県と避難先自治体に住宅問題を
    任せるというのは、国の責任放棄ではないかなという気がするんです
    けれども。それについてはどういう風に考えていらっしゃいますか」

 ところが、今村復興相はまるで人ごとのように、「国の支援と言われましたが、われわれも福島県が一番被災者の人に近いわけでありますから、そこに窓口をお願いしているわけです」などと返答。このあまりに国の責任について頰被りを決め込む態度を記者は追及した。

   「すべて福島県を通すということ自体が、もともと今の自主避難の
    実態に合わないんじゃないか」

   「やはり国が被災者支援法に基づいてきちっとした対策を立て直す
    必要があると思うんですが、どう思われますか」

 だが、今村復興相の返事は同じ。あくまで「福島県が窓口」で国はそれを「サポート」するだけと言ってのけ、その後も記者の質問に対して「福島県が〜」と繰り返し、「この図式はこのままでいきたい」と強調。一貫して、国が自主避難者に対する具体的な対策を取る必要性を認めず、挙げ句の果てには、憮然とした表情でこう言い放ったのだ。

   「これは国がどうだこうだっていうよりも、基本的にはやはりご本人が
    判断されることなんですよ」

 言うまでもなく、国策として原発を推進し、安全神話を振りまいて、あの未曾有の大事故を引き起こした責任は、当然国にある。この、国の責任も被災者の置かれた現状も一顧だにしない今村復興相に対し、記者はこう切り返した。

   「それは福島の内情や、なぜ帰れないのかという実情を、大臣自身が
    ご存知ないからではないでしょうか。それを人のせいにするのは……」

 すると今村復興相は、「本人が判断することという自身の発言を棚にあげて、「人のせいになんてしてないじゃないですか! 誰がそんなことしてるんですか!」と激昂。そして、この逆ギレに対して記者が、「(帰ることができるか)判断できない、だから帰れないから避難生活を続けなければいけない。それは国が責任をとるべきじゃないでしょうか」「帰れない人はどうするんでしょう」と追及の手を強めると、今村復興相はダメ押しのようにこう吐き捨てた。

   「どうするって、それは本人の責任でしょう、もう

 このセリフだけでも信じられないが、以下、このようなやり取りが続く。

   記者「自己責任だとお考えですか」

   今村「それはそうだと思いますよ」

   記者「分かりました。国はそういう姿勢なわけですね。責任を取らない

 しかし今村復興相は「ルールに則っていままで進んできた」「国としてはできるだけのことはやったつもり」と正当化し、さらには「裁判だなんだでもやればいいじゃない」とまで言い放った。それに対し記者が「自主避難の人にはお金は出ていません」「責任を持って回答してください」と質すと、ついに机を叩いてブチギレ。こう絶叫したのだ。

   「責任を持ってやってるじゃないですか。なんて君は無礼なこと言うんだ! 
    ここは公式の場なんだよ! 撤回しなさい! 出て行きなさい! 
    もう二度と来ないでください!」

 そして記者会見は打ち切られたのだが、退出する今村復興相に向けて、記者はこう続けた。

   記者「これはちゃんと記述に残してください」

   今村「どうぞ。こんな、人を誹謗中傷するようなこと許されんよ絶対!」

   記者「避難者を困らせているのはあなたです

   今村「うるさい!!」

 こうして今村復興相は、最後は記者の排除まで宣言し、怒鳴り散らしながら退席したのである。記者の質問を「誹謗中傷」と言って激昂するなど、大臣の態度としてあり得ないもので唖然とするしかないが、そもそも記者の質問は「誹謗中傷」でも「無礼」でもまったくない
 会見にあったとおり、政府と福島県は自主避難者に対する借上住宅支援を今年3月で打ち切った。この住宅支援は自主避難者にとってほとんど唯一の支援であり、これは今後の自主避難者の生活を直撃するだけでなく、人間としての尊厳さえ奪いかねないものだ。それを、追及するのは記者として当然の行為だ。

   「避難指示がない避難は自主的な判断によるもので自己責任である

 こうした風潮は、今村復興相に限らず、震災直後から政府、行政に蔓延している。それは自主避難者の生活を直撃する。避難にかかる費用は自己負担で、国は自主避難者に包括的な賠償をしない。また当初は無償の借上住宅に自主避難者が拒否されることも各地で起こった。
 原発事故で失いたくない仕事を捨て、新築したばかりの家を出る。その後運良く避難先に落ち着いたとしても、貯金を切り崩す生活。子どもの幼稚園や学校、進学の問題もあり安定とはほど遠い。夫婦で避難について意見が分かれ、離婚や一家離散に至ったケースも少なくない誰が好き好んで自主避難などするだろうか自宅周辺の放射線量は通常の10倍から場所によっては130倍以上あり子どもたちを戻すわけにはいかない自主避難せざるを得なかったのだ
 さらに、国は今年3月31日までに、福島の11市町村に出した避難指示について、一部の帰還困難区域を除き9市町村で解除した。しかし、解除されたなかには除染も進んでおらずいまだ高い数値を示す場所もあり、実際は帰還できるほど安全な状況になっていない地域も多い。にもかかわらず、国は年間線量が20ミリシーベルト以下になったことを根拠にこれらの地域から避難指示を解除したのだ。言っておくがこれは通常の被曝限度である年間1ミリシーベルトの、実に約20倍の数値だ

 そして問題なのは、避難指示解除に伴う賠償金の縮小、打ち切りだ。原発事故で被害を受けた商工業者や農林業社らへの賠償打ち切りを着々と進め、また住民一人あたりの慰謝料も2018年3月までに打ち切られる予定。さらに避難指示が解除されれば、そこに住まなくても土地や建物の固定資産税が発生する。
 避難指示解除とはつまり、さらなる被曝の危険性を無視し、除染さえ進んでいない土地に住民を強制送還しようとしているにすぎないのだ。そして被災者たちが「帰れない」と訴えても聞き入れられることはなく、避難指示が解除された今、“自主避難者”として、今村復興相が発言したように「帰らないのは自己責任との誹りを受け、支援も縮小、打ち切られようとしている。
 繰り返すが、好き好んで自主避難している人も、好き好んで解除地域に帰らない人もいないすべて、原発事故が起きたがゆえのことだ。そして、繰り返すが、そもそも原発事故を引き起こした責任は、電力会社と国策として原発政策を推し進めた政府にある。 
 だからこそ、何度でも言う。こうした国の責任や避難者たちの置かれた惨状を一顧だにせず、「本人の責任」「裁判でも何でもやればいい」とする今村復興相の発言を質すのは、記者であれば当然の責務だろう。
 今回の会見で質問したフリージャーナリストは、自主避難の問題を一貫して取材、自主避難者やその支援活動をする団体を取材してきた記者だった。その切実な実態を熟知していたからこそ、福島県という一自治体に問題を丸投げするのではなく、原発政策を推し進め、安全神話を振りまいてきた国こそが率先して問題を解決するべきではないかと、今村復興相に質問したのだ。
 しかも今村復興相は、福島復興再生協議会議長として福島市を訪れた際、「福島の復興はマラソンにたとえると30キロ地点。ここが勝負どころだ」などと発言。これに対し内堀雅雄福島県知事に「避難指示区域ではまだスタートラインに立っていない地域もある。解除された地域も復興の序の口だ」と苦言を呈されたこともある人物でもある。また3月12日の『日曜討論』(NHK)に出演した際には、自主避難者に対し故郷を捨てるのは簡単などと無神経なコメントをし、さらに閣僚の資産公開では、東京電力ホールディングス(旧東京電力)の株式を8千株所有していることも明らかになっている。そんな今村復興相が被災地の現実や被災者の実情に寄り添っているとは到底思えない
 しかしさらに問題なのは、今回の激昂会見を受けての、ネットやメディアの反応だ。
 ネットでは「しつこい記者」「横暴な質問」「怒らせるために質問している」などと記者本人やその質問に対しての批判だけでなく、「フリージャーナリストではなく活動家」「妻子は?」などの誹謗中傷の炎上騒ぎまで巻き起こっている。
 大手メディアの報道も問題だ。今回の会見を面白おかしく報じてはいるが、しかし記者と今村復興相を揶揄、嘲笑するだけで、ことの本質、つまり原発避難者、自主避難者たちの実情や、避難指示解除のデタラメさについてはほとんど触れようとはしない。しかも、会見現場では「一人で質問時間を取った」とフリージャーナリストを非難する声まで上がっていたという。
 そもそも、記者会見に特権的に出席できる大手紙記者が、これまで原発事故や避難問題に対し、まともに国の責任を追及してこなかったからこそ、今回のようにフリージャーナリストが追及せざるを得なかったのではないか。国民の生活、生命、財産がかかっている大きな問題にも関わらず大手マスコミは原発被害の問題を熱心に追及してきたとは言いがたい
 そして、政府が掲げる復興の加速化などといった一方的なスローガン、国策のもと、事故が風化され、避難者やその支援者たちが忘れ去られようとしている。今回の今村復興相の激昂会見は、こうした安倍政権の被災者切り捨て政策を見事に体現したものだ。
 今回の問題を機に、もう一度原発事故、そして被災し避難を続ける多くの人々、そして政府の責任について、国民一人一人が考えるべきだろう。
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●安田純平さんの無事な解放を祈る…「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか」?

2016年03月18日 00時00分34秒 | Weblog


THE HUFFINGTON POSTの記事【安田純平さん名乗る男性の動画を公開 ヌスラ戦線が拘束か(発言全文)】(http://www.huffingtonpost.jp/2016/03/16/junpei-yasuda-movie_n_9482008.html?ncid=tweetlnkjphpmg00000001)。

 《安田純平さん(42)と名乗る男性の動画が3月16日、Facebook上に投稿された》。

 とにかく、安田純平さんの無事な解放を祈っている。少なくとも昨年の12月22日以降、アベ様ら、あるいは、政府は何らかの手を打って下さっているものと強く信じる。《政府にとって日本人の安全確保は重大な責務》。

   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(1/2)
   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(2/2)
   『●「自己責任」を叫ばれた人の立場

   『●「自己責任」バッシングと
     映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』
   『●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                     伝えようとした人が現場にいたからです」

     《イラクでは2004年4月にボランティア活動家の高遠菜穂子さんら
      3人と、取材中だったフリージャーナリストの安田純平さんら2人が
      相次いで誘拐された事件が起きている。高遠さんらを誘拐した
      犯人グループは自衛隊のイラクからの撤退を要求した。政府は
      応じなかったが、5人とも4月中に解放された》
     《2012年、シリアで内戦を取材中に銃撃戦に巻き込まれて
      亡くなったジャーナリストの山本美香さん(当時45)のパートナー。
      後藤さんと面識はないが、撮影した映像を見たことがある。
      紛争の最前線から一歩引いたところで、市民、特に子どもたちが
      置かれた状況を淡々と取材する姿勢が伝わってきた。
      「強い意志を持って、何かを伝えようという気概に敬服する」》
     《独立系通信社ジャパンプレスの代表を務め、山本さんを失った後も
      アフガニスタンなどの取材を続けている。「なんであんな危険な場所に
      行くのか」と問われる。今回の事件でもインターネット上などでは
      自己責任論が飛び交う。「ではなぜ読者や視聴者はシリアが
      危険だと知っているのか。伝えようとした人が現場にいたからです」》
     《危険な思いをしても戦地に行くのはなぜか。原点はアフガニスタンでの
      体験だという。「血も涙もない集団」と報じられていた反政府勢力
      タリバーンだったが、支配下の街は平穏だった。「イスラム国」でも、
      宗教指導者は温厚な人柄で「空腹ではないか」などと気遣ってくれた。
      「ネットで得た情報ではなく、
      自分で話をして、身を置かないとわからない」という》

 過去に「拘束」された経験があるから何だというのでしょうか? 優れたジャーナリストが細心の注意を払っても、拉致される現地の酷い状況、その証左だ。松沢呉一さんに言わせれば、「こういう人たちに「自業自得」なんて言葉を投げつけるのなら、命がけでビデオを回し、写真を撮り、記事を書いている人たちに失礼だから、二度とニュースや雑誌を見なさんな」だ。
 自己責任論者・自業自得論者が何を言おうとも、ブログ主は、安田純平さんの仕事を高く評価している。


   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
   『●「18歳選挙権」にさえ無関心?: 
       血税と赤紙と、そして、(経済的)徴兵制への第一歩か?
   『●安田純平さんの安否が大変に心配: 
     官邸は一体何をしているのか? 後藤健二さんの対応と同じ過ち・・・
   『●[声明が撤回されました]「国境なき記者団」が
       安田純平さんについての記事・声明を公開……

 天木直人氏のブログの記事【安倍政権がその気になれば安田純平さんは救える】(http://xn--gmq27weklgmp.com/2016/03/17/post-4127/)によると…、

   「間違いなく安田純平さんだ。生存していたのだ。
    そしてもはや生きて帰れない状況で拘束されている事を
    ほのめかすメッセージをしゃべらされていた。衝撃的な動画だ。
    これまでひた隠しにしてきた安倍政権も、これで再びテロと
    向き合わなくてはならなくなった。…すべては交渉次第だ。
    …民間人の協力も得て、あらゆる手段を尽くすことだ
    ただでさえまともな外交が出来ていない安倍政権と外務省だ。
    それぐらいは知恵をだせという話だ。安倍政権と外務省は、
    国民監視に中で、大きな試練に立たせられたのである」


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http://www.huffingtonpost.jp/2016/03/16/junpei-yasuda-movie_n_9482008.html?ncid=tweetlnkjphpmg00000001

安田純平さん名乗る男性の動画を公開 ヌスラ戦線が拘束か(発言全文)
The Huffington Post  |  執筆者: HuffPost Newsroom
投稿日: 2016年03月17日 08時02分 JST 更新: 1時間前

2015年6月に内戦下のシリアに入国した後、行方不明になったとみられるフリージャーナリストの安田純平さん(42)と名乗る男性の動画が3月16日、Facebook上に投稿された。男性は、家族への思いを語った後、日本政府を念頭に対応を求めるような発言をした。毎日新聞などが報じた。

男性は「Hello, I am Junpei Yasuda.(こんにちは、私は安田純平です)」と名乗った上で、英語で「今日は3月16日は私の誕生日で、彼らから『メッセージを送っていい』と言われた」などと語った。確認できた映像の長さは約1分7秒の長さで、男性は、机の上に置いた紙を見ながら、紙に書かれているとみられる文章を読む形で話している。

男性が語った内容の日本語訳は以下の通り。


----

こんにちは。私はジュンペイ・ヤスダです。そして、今日は私の誕生日、3月16日です。

彼ら(拘束しているグループとみられる)が、話したいと思うことを話していいと言い、これ(映像)を通して、誰にでもメッセージを送れると言いました。

私の妻、父、母、兄弟、愛しています。いつもあなたたちのことを考えています。あなたたちとハグし、話したいです。でも、もうできません。ただ、気をつけてと言うしかできません。

私の42年の人生はおおむね良いものでした。とくに、この8年間はとても楽しかったです。

私の国に何かを言わなければなりません。痛みで苦しみながら暗い部屋に座っている間、誰も反応しない。誰も気にとめていない。気づかれもしない。存在せず、誰も世話をしない。

----


■ヌスラ戦線が拘束か

NHKニュースによると、映像を公開したシリア人の男性は「安田さんはアルカイダ系の武装組織ヌスラ戦線に拘束されており、映像は解放に向けた仲介役を務めている人物から16日に入手した」と話したうえで、映像がどこでどのような状況で撮影されたのかについては「分からない」と語ったという。共同通信によると、ヌスラ戦線は日本側に身代金を要求する姿勢だという。

岸田文雄・外務大臣は午前7時ごろ外務省で記者団に対し、「映像は承知しており、その映像の分析を行っているところだ。政府にとって日本人の安全確保は重大な責務であり、情報網を駆使して対応している」とコメントした。


■ フリージャーナリスト・安田純平さん

安田さんは埼玉県出身、一橋大学卒。1997年に信濃毎日新聞記者となり、2003年1月に退職してフリージャーナリストに転身した。2004年、外務省の退避勧告が出ているイラクで取材中に武装勢力に拘束され、3日後に解放された。その際には「自己責任」と批判的な声も出たが、その後も何度もイラクやシリアを取材してきた。著書に「囚われのイラク」(現代人文社)などがある。

安田さんは2015年6月、シリア内戦を取材するためトルコからシリア北西部に越境。しかし、予定していた7月を過ぎても帰国していなかった。

国境なき記者団が12月に得た情報によると、安田さんは7月前半にシリア入国直後、国際テロ組織アルカイダ系の「ヌスラ戦線」支配地域で拉致され、現在も拘束されているという。過激派組織IS(イスラム国)に殺害映像が公開された国際ジャーナリストの後藤健二さんに関する取材などが目的だったとみられるという。
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●「トラウマ」で騙したイラク戦争の現実:ブッシュ氏はなぜ靴を投げつけられ、「犬」と蔑まされたのか?

2015年10月02日 00時00分24秒 | Weblog


東京新聞の社説【湾岸戦争のトラウマ 安保法案に通じるだまし】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015091202000135.html)。

 壊憲法・戦争法が成立する前の社説。
 《安保関連法案をめぐり、首相は「自衛隊がかつての湾岸戦争イラク戦争での戦闘に参加するようなことはこれからも決してない」「外国を守るために日本が戦争に巻き込まれるという誤解があるが、あり得ない」と断言する。「湾岸戦争のトラウマ」を利用し続けた政府の言葉を信用できるだろうか国民をだましているのではないか、との疑念は国会審議を通じて、高まりつつある》。

 イラク侵略戦争の「トラウマ」で騙くらかしておいた、その現実とは? ブッシュ氏はなぜ靴を投げつけられ「犬」と蔑まされたのか?、考えた方がいい。

   『●『松下竜一未刊行著作集3/草の根のあかり』読了(2/2)
    「最後は、梶原得三郎さんの「松下さん、あなたが記憶される
     限りまだ希望はある、と思いたい」。「属国と化したこの国の現状」。
     「・・・ブッシュ大統領めがけて、イラク人記者が
     靴を片方ずつ投げつけたのです。・・・「イラク人からのさよならの
     キスだ、犬め」、「これは夫を亡くした女性や孤児、殺された
     すべての人のためだ」といいながら投げた・・・一般に
     イスラム世界では「犬」と呼ぶのも靴を投げつけるのも
     「最大級の侮辱」だということです。/・・・訪問先の国で
     これほどの怒りを直接にぶつけられたことは長く記憶される
     べきだと思います。・・・イラクに攻め込んで十万人もの人々を
     殺したブッシュに対する抗議としては控えめに過ぎるといわねばなりません」」
   『●「欺瞞」による悲劇が続くイラク
   『●靴を投げられたブッシュ氏のいま
   『●「自己責任」バッシングと
     映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』

 「赤紙」を送りつけ、「人殺し」に戦場へ行かせるアベ様ら、靴を投げつけられ「犬」と蔑まされる日は近いかもしれない

   『●「「死にたくない」だけでは足りない、
     「人を殺したくない」という気持ちこそが、戦争の抑止力となる」


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015091202000135.html

【社説】
湾岸戦争のトラウマ 安保法案に通じるだまし
2015年9月12日

 自衛隊海外派遣の必要性を意味する「湾岸戦争のトラウマ(心的外傷)」。安全保障関連法案の制定を目指す安倍晋三首相も、これにとらわれている


◆感謝広告になかった日本

 トラウマの原点は一九九一年の湾岸戦争にある。イラクの侵攻から解放されたクウェートが米国の新聞に出した感謝の広告には三十の国名が並び、百三十億ドルの巨費を負担した「日本」の名前はなかった。日本政府の衝撃は大きかったが、間もなく政府は自衛隊海外派遣の必要性を訴えるキャッチフレーズとして使い始める

 米国が始めたイラク戦争に自衛隊を派遣するためのイラク復興支援特別措置法を審議した二〇〇三年六月の衆院特別委員会。当時の石破茂防衛庁長官は「湾岸戦争から学んだものは、やはり、お金だけでは責任を果たしたことにはならない」と述べ、“トラウマ効果”を利用した。

 湾岸戦争の後、衆院に初当選した安倍首相もこのトラウマを共有している。〇六年の著書「美しい国へ」では「このとき日本は、国際社会では人的貢献ぬきにしては、とても評価などされないのだ、という現実を思い知ったのである」と書いている。

 なぜ、意見広告に日本の名前がなかったのだろうか。政府はこれを調べることなく、人的貢献の必要性を言いはやし、翌九二年、自衛隊を海外へ派遣する国連平和維持活動(PKO)協力法を成立させて陸上自衛隊をカンボジアに派遣した。

 派遣後の九三年四月になって、政府は追加分九十億ドル(当時のレートで一兆一千七百億円)の使途を公表した。配分先のトップは米国で一兆七百九十億円、次いで英国三百九十億円と続き、肝心のクウェートへは十二カ国中、下から二番目の六億三千万円しか渡されていない大半は戦費に回され本来の目的である戦後復興に使われなかったのである。


◆「逆手」にとった日本政府

 それだけでも感謝の広告に名前が出ない理由になり得るが、本紙の取材であらたな証言が飛び出した。湾岸戦争当時、東京駐在だったクウェート外交官で現在、政府外郭団体の代表は「あれは『多国籍軍に感謝を示そうじゃないか』と米国にいたクウェート大使が言い出した」と明かし、米国防総省に求めた多国籍軍リストがそのまま広告になったという。多国籍軍に参加していない日本の名前がないのは当たり前だったことになる

 クウェート政府に問い合わせていれば、たちまち明らかになった話だろう。解明しようとせず、「湾岸戦争のトラウマ」を逆手にとって焼け太りを図る様は、まともな政府のやることではない

 このトラウマがイメージを先行させる手法だとすれば、安倍政権下で健在である。

 首相は憲法で禁じられた集団的自衛権の行使が例外的に許される「存立危機事態」の事例としてホルムズ海峡の機雷除去を挙げる。「わが国が武力行使を受けた場合と同様な深刻重大な被害が及ぶことが明らかな状況。石油が途絶え、ガスも途絶えてしまうと、厳寒の時期に生命自体が危うくなる」(七月三十日参院特別委)と「生命の危機」を強調した。

 野党から、主要六カ国と核開発問題で合意したイランが機雷封鎖する前提は非現実的と指摘されようとも、また中東の石油はパイプラインを通じて海峡を通過せずに輸入できるし、日本には二百日分を超える石油備蓄があると反論されても、どこ吹く風である。

 米軍の輸送艦に乗った日本人母子のポンチ絵を前に「まさに紛争国から逃れようとしているお父さんやお母さんや、おじいさんやおばあさん、子供たちかもしれない。彼らが乗っている米国の船を今、私たちは守ることができない」(一四年五月十五日の記者会見)と熱弁を振るったものの、野党からこの話のどこが「存立危機」なのかと問われた中谷元・防衛相は「邦人が乗っているかは判断の要素の一つではあるが、絶対的なものではない」(八月二十六日参院特別委)と答え、首相のパフォーマンスは足元から揺らいだ。


◆採決急がず審議で正体を

 安保関連法案をめぐり、首相は「自衛隊がかつての湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加するようなことはこれからも決してない」「外国を守るために日本が戦争に巻き込まれるという誤解があるが、あり得ない」と断言する。

 「湾岸戦争のトラウマ」を利用し続けた政府の言葉を信用できるだろうか。国民をだましているのではないか、との疑念は国会審議を通じて、高まりつつある。政府は急ぎたいだろうが、参院では拙速な採決に走ってはならない。答弁を重ね、国民に法案の正体を説明する義務がある。
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●安田純平さんの安否が大変に心配: 官邸は一体何をしているのか? 後藤健二さんの対応と同じ過ち・・・

2015年08月10日 00時00分50秒 | Weblog


夕刊アメーバニュースの数週間前の記事【シリアで拘束疑いの安田純平氏 帰国便に姿現さず】(http://yukan-news.ameba.jp/20150716-34/)。

 安田純平さんがシリアで拘束されているようだ。安否が大変に心配。アベ様らは一カ月以上前からその情報をつかんでおきながら、放置しているのではないか? 戦争法案・壊憲法案との関係でそうしているのであれば、あまりに不誠実である。与党議員も何とか手を打ってくれないだろうか。後藤健二さんの対応と同じ過ちを繰り返そうとしていないか? 無事を、とにかく、祈っている。

   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
     「安田純平著。集英社新書、2010年3月第1刷発行」
     「ファルージャ 日本本人人質拘束事件
       非情な日本政府の対応。「・・・「テロリスト」という言葉を
      使うということは、無条件に殺されてしかるべきだ、
      と判定を下すに等しい。人として、報道に携わる者として、
      私は「テロ」「テロリスト」という言葉は使うべきではないと
      拘束経験を通して改めて確認した。/・・・。/ちなみに、
      私が日本政府に救出されたということはまずないと考えて
      良いと思う」
       犬になれというのか? 「・・・批判してくるだけなので正体は
      分からないが、要するに、「政府の活動の邪魔にならないよう、
      現場取材などせず、おとなしく政策に賛同していろ」ということだ。
      /・・・。/・・・政府の決定にただ従うだけの「(いぬ)」に
      なりはて、・・・」
     「戦争という金儲け」
     「間接的参戦。「・・・自らの払ってきた税金は既に戦争のために
      費やされているのだから、日本国民は既に十分に参戦している」」

   『●「主権在民 創刊1000号」 『週刊金曜日』
      (2014年7月18日、1000号)についてのつぶやき

     「安田純平さん【現地ルポ 「イスラム国」が支配地域を拡大 
      制圧されたファルージャをゆく】、「イラクは国家分裂の危機にある
      ・・イラク市民の間の亀裂は危険な水準にまで来ているようだ」。
      『ルポ戦場出稼ぎ労働者』
      (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/25aeb85839f7e9274655adf7a976c909)」

   『●「自己責任」バッシングと
       映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』

   『●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                     伝えようとした人が現場にいたからです」

     「イラクでは2004年4月にボランティア活動家の高遠菜穂子さんら
      3人と、取材中だったフリージャーナリストの安田純平さんら2人が
      相次いで誘拐された事件が起きている。高遠さんらを誘拐した
      犯人グループは自衛隊のイラクからの撤退を要求した。政府は
      応じなかったが、5人とも4月中に解放された。」

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http://yukan-news.ameba.jp/20150716-34/

シリアで拘束疑いの安田純平氏 帰国便に姿現さず
2015年07月16日 09時25分

 シリアで消息不明となり、イスラム過激派組織「ヌスラ戦線」に拘束されたことが疑われているジャーナリストの安田純平氏。同氏が、搭乗を予定していた飛行機に姿を現さなかったことをジャーナリストの田中稔氏がツイッターで伝えている。

 安田氏は6月20日以来、ツイッターの更新が途絶えている状態で、連絡が取れなくなっていることから安否が心配されていた。菅義偉官房長官は7月9日の記者会見で、「邦人ジャーナリストが拘束されている情報には接していない」と述べているが、民主党の有田芳生参議院議員は「官邸は先週水曜日に週刊誌から問い合わせがあり、安田純平さんがヌスラ戦線に拘束された可能性があることを認識しています」とツイッターで明かしていた。

 田中氏は以前から安田氏と連絡が取れなくなっていることについて懸念を抱いており、7月14日にはツイッターで「安田純平氏が帰国のために予約したイスタンブール発成田行きの飛行機に安田氏の姿がないようだ」と報告している。
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●ご冗談を橋下さん:「泣き落とし」の一環、「やめたらアカン」・・なんて許されない、すっぱり政界引退を

2015年05月18日 00時00分04秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【都構想に世論は反対鮮明…橋下市長「負けたら引退」が現実に】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/159714)。

 「住民投票で都構想が「否決」されれば、かねて「政界引退」を公言してきた橋下徹・大阪市長(45)。政界の“改憲パートナー”を失えば、安倍首相の悲願である憲法改正スケジュールも狂いだす・・・・・・「住民に支持されなかったら政治家の能力がないということだ。早々と政治家をやめないとダメだ」・・・・・・大阪市民はその1票が安倍政権の暴走を止める“切り札”にもなることを自覚すべきだ」。
 さっさと辞めていただきましょう! 「オオカミが来たぞ~」ではいけません。どんな結果が出るか楽しみです。

   『●思い込みの激しい老人: 大阪元〝ト〟知事に
                 「歴史に関しての無知」だってさ!

   『●「証拠が出てくれば反省しなければならない」のだから
                             反省してください

   『●無節操の図: 橋下元大阪〝ト〟知事も十分に〝ト〟、
                   そして自民党も同じ穴のムジナ

   『●「誤解」だったの?? 弁護士らしからぬ言動で、身から出た錆
   『●「自己責任」を叫ばれた人の立場
   『●掲げてもいない脱原発の看板を下ろす:
          今に始まったことではないし、驚きもしないが・・・

   『●タヌキ(関西電力)とキツネ(橋下徹氏)の汚れたケンカ
   『●『最後に思わずYESと言わせる最強の交渉術』を
               持つ人達は反省してくれるでしょうか?

   『●「俺様王国」ニッポン、「俺様王国」大阪「ト」を
             造りたい強権的政治手法好きな二人


 asahi.comの記事【「お笑い100万票」風吹くか 大阪都構想、芸人も論戦】(http://www.asahi.com/articles/ASH5G15R6H5FPTIL02V.html?iref=comtop_6_01)によると、 橋下徹元「ト」知事のオトモダチ「辛坊治郎さん・・・・・・「二重行政の有無」を問われ・・・・・・ヨットで太平洋横断中に遭難した「自虐ネタ」に触れ、「バブル期、ヨットハーバーを市と府がつくった。二つも要りますか?」」・・・・・・だそうです。
 それが「ト」構想で解決するの? そんなこと、「ト」構想でなくても解決するし!

   『●「自己責任」を叫ばれた人の立場
   『●「自己責任」バッシングと
     映画『ファルージャ イラク戦争日本人人質事件・・・そして』


 また、同記事によると、「コント集団「ザ・ニュースペーパー」の2人が登場。橋下徹大阪市長(大阪維新の会代表)と小泉純一郎元首相に扮して、コントを披露した。 「二重行政、二ついらないんですよ。通天閣の隣にもう一つ通天閣あったらどうですか、小泉さん」 「それうれしいねえ。なんか楽しいねえ。ツインタワーみたいで」 軽妙なやりとりに参加者から大きな笑いが起きた。橋下氏は住民投票で都構想案が否決された場合、政界を引退すると表明している。橋下氏に扮した福本ヒデさんが「みなさんに頑張っていただいて、私に二度と橋下さんの役をやらせないで下さい」と呼びかけると、会場がどっと沸いた」。
 是非、「憲法くん」の意見も聞いてみたいものです。

   『●「ぼくらは差別が見えていない」 『週刊金曜日』
                     (2014年5月9日、990号)

   『●「放射能と学校給食③」『週刊金曜日』
        (2013年6月7日、946号)についてのつぶやき

   『●松元ヒロさん「憲法くん」は語る

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/159714

都構想に世論は反対鮮明…橋下市長「負けたら引退」が現実に
2015年5月13日

     (橋下市長と安倍首相(C)日刊ゲンダイ)

 いよいよ、政界引退のカウントダウンが始まった。大阪市民を対象にした大手メディアの世論調査の結果が出揃い、いわゆる「大阪都構想」については軒並み「反対」が「賛成」を大きく上回った。17日の住民投票で都構想が「否決」されれば、かねて「政界引退」を公言してきた橋下徹・大阪市長(45)。政界の“改憲パートナー”を失えば、安倍首相の悲願である憲法改正スケジュールも狂いだす。


■高齢者と子育てママが反発

   「住民に支持されなかったら政治家の能力がない
    ということだ。早々と政治家をやめないとダメ

 橋下市長は9日放送のテレビ番組でも、そう大見えを切ったが、その2日後「都構想に反対多数」の世論調査が出ることを予想していたのだろうか。

 朝日の調査では反対が43%と賛成33%を10ポイント引き離し、共同も反対47%。読売にいたっては反対50%で、賛成34%を大幅に上回った。朝日に「反対」と答えた人の理由は「住民サービスがよくならないから」(27%)に続き、「橋下市長の政策だから」が25%に上っていた。大阪ダブル首長選の頃の飛ぶ鳥を落とす勢いは今や昔。橋下市長も大阪市民にすっかり嫌われたものである

   「市内での運動量は都構想推進派の橋下維新側が
    はるかに反対派を上回っています。昨年12月の
    住民投票実施決定前から、都構想のメリットを猛アピール。
    告示後は4.5億円もかけて、テレビCMをバンバン流し、
    賛成ムードをあおってきました。対する自民は党本部が
    都構想反対に消極的で、公明は学会本部と一枚岩
    と言えず、民主は統一地方選で壊滅。反対派が
    本格的に動きだしたのは告示直前と、完全に
    出遅れていたのです」(大阪市在住のジャーナリスト・
    吉富有治氏)

 それでも「反対」が大勢なのは「70歳以上の高齢者と20、30代の女性が反対派の味方に付いたから」と、吉富氏はこう分析する。

   「橋下市政下では70歳以上が対象の『敬老パス』の
    有料化など高齢者福祉が切り捨てられた。
    老人に厳しいイメージに加え、反対派は
    『都構想で子育て支援は低下する』と訴えています。
    例えば現在は大阪市在住なら、どの行政区の
    保育所にも子供を預けられますが、
    都構想で5つの『特別区』に再編されると、
    『区民』の託児が最優先。結果的に待機児童が増える
    といった具合です。こうした指摘に
    橋下氏は“デマだ”と叫ぶだけで、満足に反証できていない
    生活に直結するデメリットを実感する住民は確実に増えています」

 もちろん、「2万%出馬はない」と口にしながら、平然と大阪府知事選に出馬した男の言葉だ。「政界引退宣言も、どうせ「泣き落とし」の一環。「やめたらアカン」と言ってくれる有権者を取り込む作戦だろうが、本当に橋下市長が敗れて引退すれば、安倍政権の改憲戦略にも影を落とす。

   「来年夏の参院選後に憲法改正に向けた国民投票の
    手続きを始めたい安倍政権にとって、
    改憲に積極的な橋下氏の存在は大きい。次の参院選でも
    自公両党で改憲の発議に必要な3分の2議席を
    得られなかった場合、維新に手を伸ばし、
    『改憲連合』を組むのが公然のシナリオ。
    その見返りに自民が都構想実現の関連法案に
    協力するという“密約”もあるといわれてきましたが、
    安倍首相と近い橋下氏が政界を退けば、維新内は
    民主との野党共闘をもくろむ『旧結いの党』の勢力が
    強まる。首相の改憲シナリオも元の木阿弥です」(政界関係者)

 大阪市民はその1票が安倍政権の暴走を止める“切り札”にもなることを自覚すべきだ
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●神浦元彰さん「後方支援がなければ前線の戦闘は成り立ちません。後方支援は紛れもない武力行使」

2015年02月14日 00時00分54秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【人質殺害を口実に…安倍首相がNHKで「自衛隊派遣」を示唆】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/156705)と、
東京新聞の二つのコラム【【私説・論説室から】 「線引き」への反省】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2015012802000164.html)、
【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015021102000150.html)。

 「さぞ自責の念に駆られているのだろうと思ったら違った。「反省」どころか、今回のテロ殺害事件を安全保障や集団的自衛権の法改正問題と結び付けて政治利用”しようとしているから許し難い・・・・・・今回のテロ殺害事件と集団的自衛権は何ら関係がないし、新3要件も当てはまらない。それなのに、安倍首相は今国会で審議される安全保障や集団的自衛権とテロ殺害事件をごちゃ混ぜにして自衛隊派遣に前のめりになっているのだ・・・・・・軍事評論家の神浦元彰氏はこう言う。「後方支援がなければ前線の戦闘は成り立ちません。つまり、後方支援は紛れもない武力行使です・・・・・・」」。
 あ~救い難いアベ様。自身の外(害)「遊」の「無責任」を壊憲の「きっかけ」に悪用、「政治利用」しようというのだから。

   『●「死の商人」外交: アベ様がケンカを売った代償、
            火に油を注いだ代償はあまりに大きすぎる


 そんなマッチポンプな政権には、「線引き」なんて任せられない。人道支援、非軍事支援、非戦闘地域・・・・・・いくら言葉を繕っても、「軍事」につながり、「戦闘地域」との境界はあいまいで、拡大する。「ニッポンも戦争したい」というアベ様らの欲望へと拡大解釈される。
 「核」についても同様で、所詮、「原子力=核」「核=原子力」であり、「原子力の平和利用」と「核の軍事利用」の「線引き」なんて不可能だ・・・・・・「東京電力福島第一原発事故からまもなく四年。被ばくへの関心は薄れ原発再稼働と原発の輸出が着々と進められようとしている・・・・・・反省がある・・・・・・当時、「核の平和利用」すなわち原発ならOKで、「許せない」のは「核兵器開発」、という「線引き」で記事を書いていた。原発なら大丈夫なのか、怖いのは原子力そのものではないのか、といった問題意識は薄かった・・・・・・安全保障を重視する政権ならまず、原発輸出をやめるべきだ」。

   『●烏賀陽弘道さん『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了

 「災害救助、医療などに限定していると慎重論をなだめるが、相手は軍隊である。資金、物資が軍事に転用される危険もある。どう監視するかも定かではない。外交にとって資金援助は大きな武器だが、そこに「怪物」は棲(す)んでいないか▼恐怖を感じぬ安倍政権の「法則」か。「大丈夫だよ」「平気、平気」と気味悪い館へまた一歩。不安の声には「積極的平和主義」と耳を貸さぬ」・・・・・・いくら言葉を繕っても、「軍事」につながる。アベ様達の敷こうとしている線路の先は「ニッポンも戦争したい」という自公議員・翼賛野党議員らの欲望・「」へと繋がっている。

   『●正気?・・・アベ様「憲法9条をなぜ改正するかと言えば、
            国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」


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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/156705

人質殺害を口実に…安倍首相がNHKで「自衛隊派遣」を示唆
2015年1月26日

    (日本も「有志国連合」の仲間入り/(C)AP)

 「最悪の事態」がとうとう現実となった。過激組織「イスラム国」による日本人人質殺害事件。こうなったのも、安倍首相が外遊先のカイロで、能天気ヅラして「イスラム国対策にカネを出す」と“宣戦布告”したのが原因だ。安倍首相は、イスラム国側から「アベ、おまえがハルナ殺した」と名指しされ、さぞ自責の念に駆られているのだろうと思ったら違った。「反省どころか、今回のテロ殺害事件を安全保障や集団的自衛権の法改正問題と結び付けて“政治利用”しようとしているから許し難い

 「この(テロ殺害事件)ように海外で邦人が危害に遭ったとき、自衛隊が救出できるための法整備をしっかりする」――。

 25日、NHKの日曜討論に出演した安倍首相。26日開会の通常国会で、安全保障と集団的自衛権の関連法案の成立に向けた意気込みを問われた際、こう強調していた。聞き手の島田敏男・解説委員が気心の知れた「寿司仲間」のために気が緩んだのだろうが、これは衝撃発言だ。

 安倍政権は昨年7月に国民の反対を押し切って「集団的自衛権」の行使容認をめぐる解釈改憲を閣議決定した。その際、武力行使できる新たな要件として、「日本の存立が脅かされ、国民の生命、自由と幸福の追求権が根底から覆される明白な危険がある」「日本の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がない」「必要最小限の実力行使にとどまる」の3つを挙げていたはずだ。今回のテロ殺害事件と集団的自衛権は何ら関係がないし、新3要件も当てはまらない。それなのに、安倍首相は今国会で審議される安全保障や集団的自衛権とテロ殺害事件をごちゃ混ぜにして自衛隊派遣に前のめりになっているのだ。


後方支援は実質的な武力行使

 さらに驚いたのは、イスラム国と戦闘状態にある米英などが主導する「有志国連合」との連携について、慎重姿勢を示しつつも「我々に求められるのは軍事的な貢献ではない。後方支援は武力行使ではない」と踏み込んだことだ。日本も「有志国連合」に名を連ねているとはいえ、これまで積極参加の姿勢は示してこなかった。後方支援とはいえ、日本が自衛隊を派遣して「武力行使」に加われば、自衛隊員が戦闘に巻き込まれたり、報復テロの標的になったりするのは避けられない

 軍事評論家の神浦元彰氏はこう言う。

   「後方支援がなければ前線の戦闘は成り立ちません。つまり、
    後方支援は紛れもない武力行使です。安倍首相は自衛隊を派遣したり、
    特殊部隊を作ったりすれば解決すると考えているようだが、
    最大の軍事力を持つ米軍でさえも、特殊部隊によるイスラム国襲撃が
    失敗しているのです。安倍首相が想定しているのは、しょせんは
    『戦争ごっこ』。軍事を何も分かっていない。そんな日本が
    『有志国連合』に加わり、自衛隊を派遣して一体何ができる
    というのでしょうか」

 「有志国連合」の軍事作戦に参加しているカナダやオーストラリア、フランスは、イスラム系過激派によるテロが相次いでいる。安倍首相の暴走を止めないと、日本は「テロの連鎖」の泥沼にはまることになる
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2015012802000164.html

【私説・論説室から】
「線引き」への反省
2015年1月28日

 ここ数年に公開された米国のSF映画では被ばくを扱った作品が相次いだ。「スタートレック」最新作は被ばくを恐れず乗員を救おうとするカーク船長を描き、超格差社会をテーマにした「エリジウム」では事故で被ばくした作業員が再生を目指した。「GODZILLA ゴジラ」では福島を連想させる場面が描かれ論議を呼んだ。冷戦時代、長く核戦争の可能性を念頭に置いてきた米国社会では、被ばくの恐怖をより具体的なものととらえているのかもしれない。

 東京電力福島第一原発事故からまもなく四年。被ばくへの関心は薄れ、原発再稼働と原発の輸出が着々と進められようとしている

 反省がある。ウィーンの国際原子力機関(IAEA)でイランの核問題を取材していた当時、「核の平和利用」すなわち原発ならOKで、「許せない」のは「核兵器開発」、という「線引き」で記事を書いていた。原発なら大丈夫なのか、怖いのは原子力そのものではないのか、といった問題意識は薄かった。

 日本が原発を輸出しようとするアジアや中東で原発事故があれば、放射性物質は偏西風などに乗って飛来し日本も汚染される。パリの事件や、「イスラム国」によるとみられる日本人人質事件で脅威を見せつけたテロリストや過激派が原発を襲撃すれば、恐怖は世界中に広がる。安全保障を重視する政権ならまず、原発輸出をやめるべきだ。 (熊倉逸男)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015021102000150.html

【コラム】
筆洗
2015年2月11日

 恐怖映画には一種の「法則」がある。「怪物」「悪魔」によって最初に殺される人物は「怪物」の存在を疑い、恐れない男である▼映画の冒頭で「この男がまず殺されるな」と分かる。役立つ情報ではないが、一応、見分け方を説明しておく。まず、腕力に自信がある向こう見ずなタイプで、何かと「大丈夫だよ」「平気、平気」「ちょっと様子を見てくるよ」というせりふのある人物である。怖がる別の誰かに、「へっ、臆病だな」などと言えばその男が犠牲になる場面は近かろう▼この「法則」は展開に現実味を出す工夫であろう。「怪物」の領域に最も接近する人物が最初の犠牲者になるという前提に立てば、その人物は恐ろしさをさほど感じず、人の意見を聞かない性格として描いておかないと、不自然な展開になってしまう▼政府は昨日の閣議で政府開発援助(ODA)の基本方針を見直して、事実上禁じていた他国の軍隊への支援を解禁した▼災害救助、医療などに限定していると慎重論をなだめるが、相手は軍隊である。資金、物資が軍事に転用される危険もある。どう監視するかも定かではない。外交にとって資金援助は大きな武器だが、そこに「怪物」は棲(す)んでいないか恐怖を感じぬ安倍政権の「法則」か。「大丈夫だよ」「平気、平気」と気味悪い館へまた一歩。不安の声には「積極的平和主義」と耳を貸さぬ
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●「有形無形の圧力となって、現場の刃がそがれていく」・・・カラスはやっぱり「黒い」と言えなくなる日

2015年02月13日 00時00分55秒 | Weblog


東京新聞の記事【人質事件後「あしき流れ」 政権批判自粛にノー】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015021002000146.html)と、
asahi.comの記事【「政権批判の自粛、社会に広がっている」1200人声明】(http://www.asahi.com/articles/ASH295SB8H29UTIL039.html)と、
nikkan-gendaiの記事【著名言論人が緊急声明 「今の日本は翼賛体制の第2段階だ」】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/157133/2)。

 「政権批判を自粛する雰囲気がマスコミなどに広がっているとして、ジャーナリストや作家らが九日、「あしき流れをせき止め、批判すべきことは書く」との声明を発表・・・・・・小林節名誉教授(憲法学)は「今回の事件で安倍晋三首相を批判するとヒステリックな反応が出る。病的で心配している」・・・・・・古賀茂明さんは「自粛が広がると、国民に正しい情報が行き渡らなくなる。その先は、選挙による独裁政権の誕生になる」と危機感をあらわに」、「その背景には自民党支援のネット組織の存在が見え隠れするが、官邸の圧力も露骨だ・・・・・・こうしたことが有形無形の圧力となって、現場の刃がそがれていく」。

 「アベ様のNHK的「政府が白というものを黒とは言えない」で良いのか? (綿井健陽さん)「「様々なメディアが多種多様な報道を自由にできること」は社会の根幹」じゃないのか? 『読売』『産経』のような「亡国の大政翼賛報道・・・いつか来た道」だ。「カラスはやっぱり「黒い」と言えなくなる日」は、すぐ目の前。

     リンクはコチラ ⇒ 「翼賛体制の構築に抗する言論人、報道人、表現者の声明」(PDF

   ●アベ様の政権の「暴走」許す、批判精神無き、「牙」無きメディア
   『●「想像」力無き自民党高村正彦副総裁の「真の勇気」ある者、
                 そして、後藤健二さんのメッセージ

   『●カラスはやっぱり「黒い」: 
     「アベ様のNHK」的「政府が白というものを黒とは言えない」で良いのか?
   『●亡国の大政翼賛報道・・・いつか来た道:    
        アベ様は「現地を取材されて困ることでもあるのか」?
   ●綿井健陽さん
     「「様々なメディアが多種多様な報道を自由にできること」は社会の根幹」


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015021002000146.html

人質事件後「あしき流れ」 政権批判自粛にノー
2015年2月10日 朝刊

     (政権批判を自粛する動きに警鐘を鳴らす声明を発表する
      古賀茂明さん(右から3人目)ら=9日、東京・永田町の
      参院議員会館で(小平哲章撮影)

 過激派「イスラム国」による日本人人質事件が起きてから、政権批判を自粛する雰囲気がマスコミなどに広がっているとして、ジャーナリストや作家らが九日、「あしき流れをせき止め、批判すべきことは書く」との声明を発表した。

 ジャーナリストの今井一さんらがまとめ、表現に携わる約千二百人、一般の約千五百人が賛同した。音楽家の坂本龍一さん、作家の平野啓一郎さん、馳星周さんら著名人も多い。今井さんは、国会で政府の事件対応を野党が追及したニュースの放映時間が一部を除き極めて短かったと述べた。

 声明は、人質事件で「政権批判を自粛する空気が国会議員、マスメディアから日本社会まで支配しつつある」と指摘。「非常時に政権批判を自粛すべきだという理屈を認めれば、あらゆる非常時に批判できなくなる。結果的に翼賛体制の構築に寄与することになる」と警鐘を鳴らしている。

 九日は中心メンバーの七人が会見。慶応大の小林節名誉教授(憲法学)は「今回の事件で安倍晋三首相を批判するとヒステリックな反応が出る。病的で心配している」と語った。元経済産業官僚の古賀茂明さんは「自粛が広がると、国民に正しい情報が行き渡らなくなる。その先は、選挙による独裁政権の誕生になる」と危機感をあらわにした。
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http://www.asahi.com/articles/ASH295SB8H29UTIL039.html

「政権批判の自粛、社会に広がっている」1200人声明
斉藤佑介 2015年2月9日23時43分

    (報道などの自粛や萎縮に抗する声明の会見では、
     賛同者の元経済産業官僚の古賀茂明さん(中央)らが
     参加した=東京都千代田区)

 「イスラム国」人質事件後、政権批判の自粛が社会に広がっている――。フリージャーナリストや学者らが9日、会見を開き、「翼賛体制の構築に抗する言論人、報道人、表現者の声明」を発表した。インターネットなどを通じ、映画監督森達也さん、社会学者の宮台真司さん、作家平野啓一郎さんや中島岳志さんら表現に携わる1200人が賛同し、NHKのディレクターや新聞記者も名を連ねた。

 「政府が主権者やメディアに監視、検証され、批判されることは当然のこと。批判を控えることは戦前の翼賛体制につながりかねない」。そう指摘するのはジャーナリストの今井一さん。今月2~4日、衆・参院予算委の人質事件に関する野党議員の質疑とNHK・民放のニュース番組の放送時間を検証。2日は4分以上報じる民放がある一方、多くが1分以内。約20秒の番組もあった。「メディアは『自粛』しているという自覚がない。非常に危険だ

 元経済産業官僚の古賀茂明さんは「いまは相当危機的な状況に至っている」。1月下旬、コメンテーターとして出演するテレビ朝日の番組で人質事件に絡み「アイ・アム・ノット・アベ」と話したところ、ネット上で「政権批判をするな」などの非難が殺到。神奈川県警から自宅周辺の警備強化を打診されたという。声明では、「物言えぬ空気」が70年前の戦争による破滅へ向かった、と指摘している。

 昨年暮れの衆院選前に政権与党が報道各社に「公正な報道」を要請したことにからみ、古賀さんは当時、「報道の自由が失われるまでに3ステップある」とし、「ホップ」で報道抑圧、「ステップ」で報道機関の体制への迎合(自粛)、「ジャンプ」で選挙による独裁政権の誕生、と指摘した。古賀さんは「報道の自粛が蔓延(まんえん)し、国民に正しい情報が行き渡らなくなりつつあるのではないか」と警鐘を鳴らした。(斉藤佑介
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/157133/2

著名言論人が緊急声明 「今の日本は翼賛体制の第2段階だ」
2015年2月10日

     (幅広い賛同人/(C)日刊ゲンダイ)

 後藤健二さんがイスラム国の人質となって以降、安倍政権を批判すると、ネット社会では「テロリストの味方か」みたいに叩かれる風潮が高まっている

 その背景には自民党支援のネット組織の存在が見え隠れするが、官邸の圧力も露骨だ。元官僚の著述家、古賀茂明さんが「報道ステーション」で「I am not Abe」運動を呼び掛けたところ、さっそく、官邸筋が動いたこうしたことが有形無形の圧力となって、現場の刃がそがれていく。安倍政権はというと、人質事件に乗じて、戦争法整備を推し進めようとシャカリキなのだから、怖くなる

 そんな中、もう見ちゃいられないとばかりに言論人が立ち上がり、「翼賛体制の構築に抗する言論人、報道人、表現者の声明」を9日に出し、記者会見した。声明には<「非常時」であることを理由に政権批判を自粛すべきだという理屈を認めてしまうなら原発事故や大震災などを含めあらゆる「非常時」に政権批判をすることができなくなってしまう。日本が交戦状態に入ったときなどにも(その)理屈を認めざるを得なくなり、結果的に「翼賛体制」の構築に寄与することになるだろう>と書かれている。

 賛同人には古賀氏の他、音楽家の坂本龍一氏、憲法学者の小林節氏、思想家の内田樹氏、映画監督の是枝裕和氏、パロディー作家のマッド・アマノ氏、作家の平野啓一郎氏、パーソナリティーの吉田照美氏、劇作家の平田オリザ氏、吉本芸人のおしどりマコ氏ら多数の有名人が集まった。

 古賀氏は改めてこう言った。

   「これまでもマスコミの自粛、萎縮というものを感じていましたが、
    いまは相当な危機を感じています。翼賛体制にはホップ、ステップ、
    ジャンプがあって、ホップで権力側は報道にやんわり文句を言う
    そうなると現場は面倒になって、ステップでメディアは自ら権力側に
    迎合していく。そうした報道により、ジャンプで、選挙による独裁体制が
    確立する。今はステップの段階に来ています」

 その古賀氏の自宅周辺を最近、神奈川県警が警備を強化しているというから、本当に笑えない世の中になってきた
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●正気?・・・アベ様「憲法9条をなぜ改正するかと言えば、国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」

2015年02月10日 00時00分48秒 | Weblog


東京新聞の2つの記事【首相、9条改正へ意欲 自衛隊任務の拡大視野】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015020301002063.html)、
【人質事件で自衛隊任務拡大 9条改憲に首相が意欲】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015020402000119.html)。
nikkan-gendaiの記事【ついに本性を露呈 安倍首相が「来夏参院選後の改憲」を公言】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/157002)。

 「邦人人質事件に絡み、自衛隊任務の拡大を視野に入れた憲法9条改正に意欲を示した。「自民党は既に9条の改正案を示している。なぜ改正するかと言えば、国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」と述べた」・・・・・・無自覚・無反省・無感性なアベ様。倫理無き国会と牙無きマスコミ。

   『●邦人人質事件は最悪の結末:
       アベ様は、「ケンカを売り」「火に油を注」いだ責任について言及せず


 「安倍晋三首相は・・・・・・憲法九条に関し「自民党はすでに九条の改正(草)案を示している。なぜ改正するかと言えば、国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」と述べ、改憲に意欲をみせた」・・・・・・酷い・・・・・・自身の「無責任」の結果を壊憲の「きっかけ」に使うとは!

   ●「憎悪の連鎖」にこれ以上加担する「愚」を絶対にやってはいけない
                     ~平和憲法を対抗手段に~

   『●「いま」壊憲を議論できる、「主権在民」どころか「主権アベ様」な呆れた国

 「憲法改正発議は、来年夏の参院選後が「常識だろう」――・・・・・・来年夏の参院選の結果次第では改憲がグッと現実味を帯びてくる」・・・・・・正気とは思えない。アベ様の外(害)「遊」での「無責任」の責任をとって壊憲の作業を全てストップするのが「常識」!
 まずは次の参院選、なんとか「ネジレ」を取り戻そう! 「眠り猫」も目ざめて、アベ様の暴走を止めましょう!!

   『●「アベノミクスの化けの皮」
      『週刊金曜日』(2013年7月5日、950号)についてのつぶやき

    「・・・矢崎泰久さん【発言2013】、「・・「ネジレ解消」と意気込んで
     いるけれど、ネジレこそが参議院の本質と考えたい。解消を
     許してはならない。そのためには投票率アップと・・」
     http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/217fc361e796252b038e676d536cf5ff・・・」
    「・・・矢崎泰久さん【発言2013】、「原発、外交、福祉における
     二枚舌は歴然としているではないか。憲法の改定については
     言語道断である。こんなデタラメ政権を決して許しておいてはならない」。
     二枚どころか、何枚の舌を持つのか?
     http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a9f6490140092861c9699d5edd7b60a2

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015020301002063.html

首相、9条改正へ意欲 自衛隊任務の拡大視野
2015年2月4日 00時56分

    (参院予算委で答弁のため挙手する安倍首相=3日午後)

 安倍晋三首相は3日の参院予算委員会で、邦人人質事件に絡み、自衛隊任務の拡大を視野に入れた憲法9条改正に意欲を示した。「自民党は既に9条の改正案を示している。なぜ改正するかと言えば、国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」と述べた。

 外国で拘束された日本人を自衛隊が救出できるよう9条改正を求めた野党議員に対し答えた。

 政府は今国会に提出する安全保障法制で、現行憲法の枠内で領域国の同意がある場合の邦人救出任務を可能とする関連法改正を目指している。だが、成立しても中東の過激派「イスラム国」が支配するシリアでの邦人救出任務は領域国の同意が得られず困難だ。

(共同)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015020402000119.html

人質事件で自衛隊任務拡大 9条改憲に首相が意欲
2015年2月4日 朝刊

 安倍晋三首相は三日の参院予算委員会で、憲法九条に関し「自民党はすでに九条の改正(草)案を示している。なぜ改正するかと言えば、国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」と述べ、改憲に意欲をみせた。

 日本人人質事件を受け、いかなる場合でも、外国で拘束された邦人を自衛隊が救出できるようにするには、九条改憲が必要と指摘した次世代の党の和田政宗氏の質問に答えた。

 自民党改憲草案は九条に「国防軍」の創設を明記。海外での活動を認め、邦人救出も任務にしている。

 首相は、自衛隊による在外邦人救出については「受け入れ国の了承があり、国に準じる武装組織がない中で、警察権の行使として可能とする準備をしている」と自衛隊法改正を目指す意向を示した。

 過激派「イスラム国」に空爆を続ける有志国連合への後方支援に関し、仮に日本が行うとしても、海外での武力行使には当たらず、憲法上の問題はないと説明した。そのうえで「政策的に『やらない』と明確に言っている」と支援の可能性を重ねて否定した。
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/157002

ついに本性を露呈 安倍首相が「来夏参院選後の改憲」を公言
2015年2月5日

 憲法改正発議は、来年夏の参院選後が「常識だろう」――。

 ついに安倍首相が本性をムキ出しにした。4日、官邸で自民党の船田元・憲法改正推進本部長と会談し、憲法改正について初めて具体的な時期を明言した。船田氏が「議論の進み具合を考えると参院選後になるのではないか」と指摘すると、「それが常識だろう」と、既定路線であるかのように同意したという。

 安倍首相は昨年末の衆院選時点では、憲法改正にはほとんど触れなかったのに、選挙に勝った途端に改憲を明確に口にしだして、それがとうとう「常識」だから、この男のペテン師ぶりには絶句してしまう。

 実は3日の参院予算委員会から布石はあった。

   「わが党はすでに9条改正案を示している。なぜ改正するかといえば
    国民の生命と財産を守る任務を全うするためだ」

 自衛隊の海外派遣を巡る質疑で憲法改正について、シレッとこう言ったのだ。

 憲法改正は、衆参各院の総議員の3分の2以上の賛成で発議し、国民投票で過半数の賛成が必要。来年夏の参院選の結果次第では改憲がグッと現実味を帯びてくる
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