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●カラスはやっぱり「黒い」: 「アベ様のNHK」的「政府が白というものを黒とは言えない」で良いのか?

2015年02月09日 00時00分21秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【首相は激怒、読売&産経は批判…標的は朝日シリア取材記者】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/157001)と、
asahi.comの社説『NHK会長―向き合う先は視聴者だ』(http://www.asahi.com/paper/editorial2.html)。

   『●「ではなぜ読者や視聴者はシリアが危険だと知っているのか。
                    伝えようとした人が現場にいたからです」


 「イスタンブール支局長・春日芳晃記者の署名記事で、外務省の退避要請に従わず、シリアに突入。自らのツイッターでも、写真付きで現地の様子を報告しており、大きな反響が寄せられている」。
 元朝日新聞記者の本多勝一さんのルポ『戦場の村』(朝日文庫)を思い出しました。潜入のための十分な準備と戦場下の民衆の姿を知らせたいという気持ち。

   『●「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」
                    ・・・・・・アベ様達からして?


 一方、「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」と言う青木理さんは本件について・・・・・・「政府が『入らないでほしい』と呼びかけるのはわかりますが、取材するかは個々のメディアが判断すること。朝日新聞の記者が入ったのはイスラム国の勢力圏でもないし、文句を言われる筋合いは全くない。逆に外務省の意向に従って取材しないなら、それこそ“国営メディア”になってしまう。可能な限り安全を確保した上で、他の社も現地に入ってシリアの現状を伝えるべきです」。
 「伝えようとする人が現場にいる」ことは、やはりとても重要。とても有難いこと。

 そして、“国営メディア”こと「アベ様のNHK」について、「NHKの籾井(もみい)勝人会長が、おとといの記者会見で、公共放送のトップとして、また見過ごすことのできない発言をした。 戦後70年で「従軍慰安婦問題」を取り上げる可能性を問われ、こう答えたのだ。「正式に政府のスタンスというのがよくまだ見えない。そういう意味において、いま取り上げて我々が放送するのが妥当かどうか、慎重に考えなければいけない。夏にかけてどういう政府のきちっとした方針が分かるのか、このへんがポイントだろう」」。
 NHK籾井会長の「迷言」、「政府が右というものを左とは言えない」に続き、「正式な政府のスタンス、政府のきちっとした方針の下での報道をしましょう」とのこと。情けなき「牙無き」メディア。でも、ダンダリンさん曰く「世界中の人間が「白」だと言っても、カラスはやっぱり「黒い」です」!!(『ダンダリン 労働基準監督官第8話』14年11月20日)。 「アベ様のNHK」的な「政府が白というものを黒とは言えない」で良いとは思えません、ジャーナリストには「カラスはやっぱり「黒い」」と言ってほしい。

   『●アベ様の政権の「暴走」許す、批判精神無き、「牙」無きメディア

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/157001

首相は激怒、読売&産経は批判…標的は朝日シリア取材記者
2015年2月5日

     (2月1日付の朝日新聞)

 「バカなことを。何考えてんだ」――。安倍首相がまた朝日新聞に激怒したという。

 きっかけは、1日の朝刊で朝日がシリアの現地ルポを掲載したこと。

 イスタンブール支局長・春日芳晃記者の署名記事で、外務省の退避要請に従わず、シリアに突入。自らのツイッターでも、写真付きで現地の様子を報告しており、大きな反響が寄せられている。

 朝日の突入取材を知った読売新聞と産経新聞は記事を通じて、その行動を暗に批判。産経は外務省幹部の「記者も当事者意識を持ってほしい」との談話も載せていた。

 一方の朝日は4日付の社会面で、読者の「シリアなど危険地域で取材している記者は、安全をどう確認しているの?」という質問に答える形で、現地取材の正当性を解説していた。

   「政府が『入らないでほしい』と呼びかけるのはわかりますが、
    取材するかは個々のメディアが判断すること。朝日新聞の
    記者が入ったのはイスラム国の勢力圏でもないし、
    文句を言われる筋合いは全くない。逆に外務省の意向に
    従って取材しないなら、それこそ“国営メディア”になってしまう。
    可能な限り安全を確保した上で、他の社も現地に入って
    シリアの現状を伝えるべきです」(ジャーナリストの青木理氏)

 人質事件では、政府の発表をただ垂れ流すだけだった日本メディア。気骨ある朝日記者に対する安倍首相の怒りは、言いがかりでしかない。
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http://www.asahi.com/paper/editorial2.html

NHK会長―向き合う先は視聴者
2015年2月7日(土)付

 NHKの籾井(もみい)勝人会長が、おとといの記者会見で、公共放送のトップとして、また見過ごすことのできない発言をした。

 戦後70年で「従軍慰安婦問題」を取り上げる可能性を問われ、こう答えたのだ。

   「正式に政府のスタンスというのがよくまだ見えない。
    そういう意味において、いま取り上げて我々が放送するのが
    妥当かどうか、慎重に考えなければいけない。夏にかけて
    どういう政府のきちっとした方針が分かるのか、このへんがポイントだろう」

 まるで、NHKの番組の内容や、放送に関する判断を「政府の方針」が左右するかのような言い方だ。

 就任会見で「政府が右と言うことを左と言うわけにはいかない」と発言し、批判を招いて1年余。籾井会長は相変わらず、NHKとはどういうものか理解していないように見える。

 当たり前のことだが、NHKは政府の広報機関ではない。視聴者の受信料で運営する公共放送だ。

 公共放送は、政府と一定の距離を置いているからこそ、権力をチェックする報道機関としての役割を果たすことができる。番組に多様な考え方を反映させて、より良い社会を作ることに貢献できる。そして、政府見解の代弁者でないからこそ、放送局として国内外で信頼を得ることができるのだ。

 政府の立場がどうであれ、社会には多様な考え方がある。公共放送は、そうした広がりのある、大きな社会のためにある。だからみんなで受信料を負担し、支えているのだ。

 公共放送が顔を向けるべきは政府ではない。視聴者

 NHKがよって立つこの基盤が、籾井会長には、まだ分からないのだろうか。この1年の間、繰り返し指摘されてきたことだ。もはや失言や理解不足というレベルではない。

 多くのNHK職員らは、視聴者のために、より良い番組作りを目指しているはずだ。そこには様々な考え方や意見が反映されなければならない。

 政府に寄り添うような考えを公言する会長のもとで、現場が息苦しくなったり、番組内容が過度に抑制されたりしていないか、心配だ。こういう懸念が生まれること自体が、NHKの価値を大きく損なっている

 この事態を招いた籾井氏には重い責任がある。会長としての資質をめぐる疑問は深い。経営委員会は、近く一部の委員が交代する予定だ。新体制で、厳しく向き合ってもらいたい。
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