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●金聖雄監督《冤罪被害という絶望的なテーマの中で、私が映画を作りながら希望を見出していくと言う不思議な感覚を、ぜひ映画を観る…》

2022年11月02日 00時00分13秒 | Weblog

[↑ 映画『オレの記念日』フライヤー(https://oreno-kinenbi.com/wp-content/uploads/2022/08/oreno-kinenbi_flyer.pdf)]


(20221019[])
高遠菜穂子さんと桜井昌司さんについてのお話が印象に残りました。
 デモクラシータイムスの映像コラム【秋のエンタメ特集 辛淑玉 × 北丸雄二 【マイノリティ・リポート】】(https://www.youtube.com/watch?v=bDukMZWutFA)によると、《北丸雄二と辛淑玉が、マスメディアでは見落とされがちな社会の課題を拾い上げ、マイノリティからのまなざしで語り合い、本質を見抜き、怒り、笑い、ため息をつきながらも前に進む縦横無尽の1時間番組(ときどき長くなる)。エンタメもあります。》

   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(1/2)
   『●『戦争と平和 ~それでもイラク人を嫌いになれない~』読了(2/2)
     「しかし、彼女ら (郡山さんと今井さん) の予想は全く裏切られ、
      「自己責任」とばか騒ぎし、醜悪なバッシングの嵐。解放後、
      「生まれ故郷に帰るのに「覚悟」が必要」(p.141) な国って、
      いったい何?? 解放後の「新たな不安と恐怖」(p.147) は、
      拘束時以上だったのではないだろうか・・・。」

   『●『ご臨終メディア ~質問しないマスコミと一人で考えない日本人~』読了
   『●『ルポ 改憲潮流』読了(2/3)
   『●『だまされることの責任』読了(2/3)
   『●『靖国/上映中止をめぐる大議論』読了(3/3)
   『●『安心のファシズム ―支配されたがる人びと―』読了
   『●『それでもドキュメンタリーは嘘をつく』読了(2/2)
   『●見損ねた
   『●『筑紫哲也』読了
   『●『ルポ戦場出稼ぎ労働者』読了
   『●「自己責任」を叫ばれた人の立場
   『●「自己責任」バッシングの嵐: 「話す」ことも許さず、「話しても」伝わらず
   『●「自己責任」バッシングと映画『ファルージャ
           イラク戦争日本人人質事件…そして』


【秋のエンタメ特集 辛淑玉 × 北丸雄二 【マイノリティ・リポート】】
 (https://www.youtube.com/watch?v=bDukMZWutFA


 そこでも取り上げられている映画が10月に公開された。飯塚事件では、「気がふれたように情報を拡散」と言われてブログ主は凹んでいるが…。ブログやツイッターでいくら叫んでも、伝わらない人には伝わらない。

   『●「袴田事件の次は狭山事件だ」
      『週刊金曜日』(2014年5月23日、992号)
    「対談金聖雄×小室等【映画『SAYAMA』が静かに伝える
     石川一雄さんの今 「みえない手錠」はいつはずれるのか】、
     「「袴田事件の次は、狭山事件の再審の扉を!」との声が高まるなか、
     逮捕から51年…」。「冤罪事件を「絶対に忘れるな」」」

   『●「死刑という刑罰」: 飯塚事件では「冤罪被害者」を死刑
            …「冤罪被害者」の命を、最早、償いようもない
    「レイバーネットのコラム【●木下昌明の映画の部屋 第239回
     /死刑映画週間『獄友』『白と黒』など8本を上映〜
     「死刑という刑罰」を考える】」
    《金聖雄(キム・ソンウン)監督の『獄友(ごくとも)』は、
     日本で起きた狭山袴田布川足利といったよく知られた
     殺人事件で長期拘束された5人の「冤罪(えんざい)被害者」に
     焦点を当てたドキュメンタリー。彼らはなぜウソの自白をしたのか、
     獄中で何があったのか? 互いに「獄友」と励まし合ってきたこと
     などが描かれる》

 布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男…冤罪被害者を支援し、濡れ衣を着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしている》桜井昌司さんについての【映画『オレの記念日』】(https://oreno-kinenbi.com/)。

   『●布川冤罪事件…《合計二〇人の裁判官が揃いも揃って、冤罪を見過ごし、
        検察の嘘を素通りさせた。彼らこそ裁かれるべきかもしれない》
   『●桜井昌司さん《冤罪で服役29年》《事件発生から54年の長い時間》
      …検察や警察の捜査の違法性を認め、国と茨城県の損害賠償が確定
   『●布川冤罪事件で《潔白を勝ち取った男…冤罪被害者を支援し、濡れ衣を
        着せた司法の闇を世に引きずり出そうとしている》桜井昌司さん
   『●《冤罪事件というのは、最終的に再審などで無罪が証明されたとしても、
        その間に失われた時間は二度と取り戻せない。桜井昌司氏は…》

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https://oreno-kinenbi.com/

オレの記念日
金聖雄監督 最新作 映画『オレの記念日』



映画『オレの記念日』予告編
 (https://youtu.be/7On8fgAOzAM)

出演
布川事件:桜井昌司、桜井恵子、クー、ヒメ、杉山卓男
袴田事件:袴田巖袴田ひで子
東住吉事件:青木恵子
狭山事件:石川一雄、石川早智子

語り
小室等

監督
金聖雄

構成・編集:野村太/撮影:池田俊巳、渡辺勝重/現場録音:池田泰明/録音:吉田茂一
音楽・演奏:吉野弘志/スチール:村田次郎
イラスト:千葉佐記子、石渡希和子/パンフレット制作:松井一恵/デザイン:加藤さよ子
制作デスク:沢口絹枝、若宮まさこ/宣伝:明石薫
製作協力:陣内直行、映像グループ翔の会
企画・製作・配給:Kimoon Film

ドキュメンタリー映画/日本/2022年/カラー/104分


チラシのPDFダウンロード
 


イントロダクション

冤罪により無期懲役判決を受けた20歳の若者が、
29
年の獄中生活で悟った人生の意味とはーー

20歳の時に布川事件で冤罪により殺人犯とされ、29年間を獄中で過ごした桜井昌司さん。2011年に無罪判決、そして2021年には勝てないと言われ続けた国家賠償裁判での完全勝利など、次々に人生を逆転させていく。2019年には末期ガンにより”余命1年”と宣告されるも、食事療法などを続け、3年が過ぎた現在も精力的に全国を駆け巡る。


彼の「記念日」は今日も続くーー
1967年10月10
 夜風に金木犀は香って
  初めての手錠は冷たかった
     ―桜井昌司「記念日」*より―

1967年10月10日の出来事から始まる詩。
桜井さんは、獄中にいた時から塀の外にいる父へ、母へ、そして自分自身へ向けて多くの詩を書きとめてきた。
冤罪により逮捕された日すらも「記念日」にして飄々と前に進み続ける桜井さんの姿は、閉塞感を抱えながら今を生きる私たちに大切なことを教えてくれる。

布川事件とは
1967年8月、茨城県利根町布川で発生した強盗殺人事件。
捜査が難航する中、茨城県警は地元で素行が悪かった桜井昌司さんと杉山卓男さんを別件逮捕。長時間に及ぶ取り調べの末、虚偽の「自白」をさせ、検察は物証がないまま起訴した。1978年無期懲役判決が確定。29年の獄中生活を経て仮出獄。2009年12月再審開始決定。2011年5月24日に無罪が確定した。


『獄友』の金聖雄監督最新作

監督は、『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』『袴田巖 夢の間の世の中』『獄友』を手がけた金聖雄。これまでも冤罪被害者たちの"人としての魅力"を伝え続けてきた。
12年間という長期に渡り桜井昌司さんを追った本作では、冤罪という不運を強さと優しさに変え、しなやかに生きる姿を丁寧に描き出す。

―――――――――― 魔法の言葉 ――――――――――

「冤罪で捕まって良かった!」

「どんなに辛いことや苦しいことがあったとしても、それを喜びに変えられるのが人生だ」

桜井昌司さんが言い放つ言葉には不思議な力がある。どう言えばいいのだろうか、笑った後で深く考え納得させられる。そしていつの間にか自分もがんばろうという気持ちになれる。桜井さんは私たちの想像が及ばないような壮絶な人生を経験している、にもかかわらず苦しみや絶望を決して語らない。だからこそ彼の生き方や一言ひとことは軽やかで重く、誰の心にも響くのかもしれない。

冤罪被害という絶望的なテーマの中で、私が映画を作りながら希望を見出していくと言う不思議な感覚を、ぜひ映画を観ることで体感してほしい。きっと誰もが一歩踏み出す勇気をもらえるだろう。

金 聖雄
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 コメントが凄く読み応えがある。

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https://oreno-kinenbi.com/comments

コメント
映画『オレの記念日』にお寄せいただいたコメントをご紹介します


冤罪は、その人の尊厳と自由を奪っていく。
桜井さんはなぜ、ここまで笑顔で笑っているのだろう
桜井さんはなぜ、ここまで受け止めていけるのだろう
この映画を通して「桜井さん」に惚れない人はいない
「自由を取り戻した日のために、仕事をする日のために」
奪われた日々が責任を取ることで戻ってくるわけではない
不思議
桜井さんはいつだって前を見ている
冤罪で収容されていた日々ですら
会いたい、桜井さんに
聴きたい、桜井さんの キンモクセイ。
冤罪によって自由を奪われた人が、今もいるかもしれない
無関心ではいられない問題を
無かった事にしてはいけない

     サヘル・ローズ(俳優/人権活動家)


『不運は不幸ではない』という言葉にたどり着いたその日々を多くの人に知ってほしい。

     周防正行/映画監督


最初から最後までゲラゲラ笑いながら観てしまいました
桜井さんの人間的魅力はそれほど強烈です
「ぴったし カン・カン」というテレビ番組がスタートし、
やがて「ザ・ベストテン」も始まり、
ついに「ニュースステーション」も終了
これが、ぼくにとっての29年間でした
桜井さんの獄中生活と同じです
これは長かったでしょう
その時間を「楽しかった」と言い切る桜井さんは、まさに超人
若い人にとか司法関係者にとかは申しません
すべての人に観てもらいたい映画です

     久米宏(フリーアナウンサー)


語弊を怖れず言うと、なんと面白い冤罪映画なのだろう、と。もちろんこれは「主演」桜井昌司さんのキャラクターに負うところが大きいのだけれど、そんなサービス精神旺盛な主役をそっと軌道修正する「助演」の奥様の存在も効いている。
桜井さんの痛切の念も一方で描かれ、従前の冤罪映画とは一線を画す面も。再審、国賠訴訟と勝利した後の半生を、いまだ冤罪と戦う被害者と生きる桜井さんは、そこで初めて静かな怒りをのぞかせる。

     やくみつる(漫画家)


悪政まみれのクソニッポン国の中で、理不尽にも冤罪事件で29年間の牢獄生活を余儀なくされた桜井昌司さん。私だったら、生きる気力を無くして絶望の淵に沈んでしまうだろう。

しかし、桜井さんは違う。
「冤罪事件が私を生まれ変わらせてくれた、ありがたい、と思っている」と価値観を逆転させる奇跡の言葉。
まさに、国家権力の横暴さを無化せしめる魔法を見せてくれる映画である。

     原一男(映画監督)


映画の観賞中、「この話がドキュメンタリーではなくフィクションだったらよかったのに…」と何度思ったことか。それほど桜井昌司さんに起きたことは辛い。冤罪で29年間にもおよぶ獄中生活を強いられたのだから。
でも桜井さんは最初から最後まで明るい。刑務所の中では毎日はつらつと元気に働いていたと語る桜井さん。現在は冤罪に苦しむ仲間を勇気づけるため全国を駆け回っている。
配偶者となった女性は「彼の明るさに惹かれた」と話す。桜井さんの言葉「不運は不幸ではない」を通して「幸せとは何か」を考えさせられる。「冤罪」だけではなく、「人間の生き方」について考えさせられる映画である。

     サンドラ・ヘフェリン(著述家)


私は、子どもの頃に「警察により無実の罪がでっち上げられる」という国家の闇に触れる機会があった。「冤罪」である。
いわれなき罪を強大な権力にでっち上げられた人の怒りと失望と恐怖を思うと、今も、自分のこぶしを床に打ち付けて叫びたい衝動にかられる。
映画の主人公、桜井昌司さんは、自然体の姿を私たちに見せ、どんな人生でも楽しめると励ましてくれる。その裏側には、想像を絶する失望の夜と、今なお超えていない闇があるだろう。
明るい桜井さんの背中こそが、最大の権力への復讐であるように私には見える。そしてその隊列を共にしたいと、映画を観て改めて心に誓った。

     大石あきこ(れいわ新選組 衆議院議員)


昌司さんと出会ってもう10年以上になる。冤罪事件の救済や再審法改正に向けた活動でともに闘い、時にはライブコンサートで同じ舞台にも立った。
歌、文筆、料理、庭仕事、、、と何でもこなす器用さ、聴衆層に応じて臨機応変に対応できるスピーチの上手さ、何より人を惹きつけて止まない包容力に接するたびに「神様がこの人を選んで、この過酷な運命を背負わせたとしか考えられない」と常々感じていた。
この映画を観て、その思いがますます強くなった。
そのような存在である昌司さんのドキュメンタリーだから、どんなにストーリーが練られた上質なドラマよりも、どれほどプロットの巧みなフィクションよりも、ずっと面白いのだ。
しかも金監督は、昌司さんのすべてをつぶさに描き切るのではなく、彼の日常を淡々と描くことで、観る側に「想像するのりしろ」を残してくれた。
観客の皆さんにはぜひ、ポジティブで楽観的で明るい昌司さんの向こうに、冤罪にどれほどの理不尽と苦悩と怒りが渦巻いているかを、想像していただきたい。
2019年9月、私の夫がステージ4の大腸がんと診断されたのと同じころ(実に1日違いで)、昌司さんもステージ4の直腸がんと診断されたことを知り、衝撃を受けた。
夫はすでにこの世にいない。
布川事件が国賠まで完全勝利した一方、大崎事件はまだ再審請求段階の闘いが続いている。
正直胸が苦しくなるときもあるけれど、だからこそ、昌司さんにはまだまだ生き続けて、ともに闘いを続ける同志でいてほしい。

     鴨志田祐美(弁護士、大崎事件弁護団事務局長、
           日弁連再審法改正実現本部本部長代行)


桜井さんの優しさ、明るさにスクリーンから元気を貰いました。
私は芸人なので「怒り」を「笑い」に変えて伝えると元気になることを知っています。
無実なのに29年間も獄中にいた桜井さんが笑顔で前向きにしかもユーモアを忘れず生きている姿に私も「人を信じて、自分を信じて生きて行こう!」と、勇気をそして元気を貰いました。

     松元ヒロ(芸人)


「冤罪で捕まって良かった」と、言い切れる桜井さんの哲学はあくまでポジティブであり、ただごとでない。

     坂田明 (ミュージャン)


桜井さん、なんて魅力的な人なんだろう。
こんな言葉言える人がいるなんて。
それに引き替え、なんという権力の傲慢さよ。
間違いを認めたならば、あやまりなさいよ。
むかっ腹が立ちました。
無実で29年間も牢獄に閉じ込められる事実。
そんな冤罪が数限りなく存在するこの国。
金監督、渾身の映画。
たくさんの方々に、見てもらいたい。

     白崎映美(歌手)


この映画は「ことばの力」の映画である。
桜井昌司さんは、強制的な「自白」によって、殺人犯としてデッチ上げられ、29年間、塀の中の生活を強いられた。
獄中で、自らの言葉を詩として書きとめ、うたとして歌い、「ことばの力」で、心と身体がバラバラになりそうになる自らを励まし、再生への道を一歩一歩進んでいった。
怒りや怨みつらみの苦い汁をぐっと飲みほし、それらを「笑い」に変えて生きる──その生き方に、毎日つまらないことに凹んで生きるぼくたちは大いなる力をもらえる。
桜井さんは言う。「自分のことばで、自分を汚さないように」と。だからこそ詩を書き、日記をつけ、自らの歌をうたってきたのだろう。
言葉は、ひとを破滅に導きもするし、再生にも導く。桜井さんは「笑い」に包みながら、「ことばの魔力」を、ぼくたちにそっと教えてくれている。

     吉村喜彦(作家)


再審無罪判決、そして針の穴を通す以上に難しいとされる国賠訴訟での勝利。その筆舌に尽くしがたい過酷な闘いのなかでも人間性を失わない桜井昌司さんの日々が鮮やかに記録されていた。映画をなにより魅力的なものにしているのは、お連れ合いの恵子さんの存在だ。冤罪でおなじように苦しむ人たちを支援するため全国を駆け回るなかで、末期のがんにも見舞われるが、昌司さんのよさを自然体で支える姿にこころ洗われる思いがした。警察の捜査の闇や司法の理不尽を、静謐かつ骨太に告発するドキュメンタリー。金聖雄監督の12年にわたるゆるぎないまなざしが、見事な作品に結実したことを喜びたい。

     永田浩三(大学教授・ジャーナリスト)


「死刑になりたい」と人を刺すほどに中学生の少女を追い詰める日本社会。彼女が刃物に握った渋谷で観たこの映画。ことを起こす前に彼女に見せられなかったことを悔やむ。全編に流れる詩人でシンガーソングライター桜井昌司の朗読や歌が観る者、聴く者の心をふるわせ、もう一度前を向こうと励ますからだ。桜井は言外に言う、自分が詩や歌を書き、メロディを紡ぐことができるのは、29年に及ぶ不条理な獄中暮らしがあったから、と。希有な詩人の原点と歌の生まれる在処を探りながら桜井に伴走し、ミュージカルドキュメンタリーに結実させた金聖雄監督。彼の「冤罪三部作」にも通じるブルースもまた、通奏低音となって流れる。「ことを起こす前」に是非、観て欲しい。

     豊田直巳(フォトジャーナリスト)


あれだけ理不尽な裁判を受け続け、30年近い長期の獄中生活を余儀なくされながら、ここまで明るく前向きに生きられる人がいるという事実は、まさに「驚異」である。
ステージ4の直腸がんをも見事に克服しつつある桜井さん。どうか、あのチャーミングな「自慢の恋女房、恵子ちゃん」との生活を、今後も精いっぱい楽しんでください。

     木谷明(弁護士)


刑務所の中でも、楽しいことを見つけ、努力してきた桜井さん。飄々と現実を受け止め、これまでとかわらず、生活をしています。先のことは、誰にもわかりません。
これからも桜井さんと伴侶の方が楽しく暮らせますように。冤罪のない世の中を目指す闘いに、私も強く関心を寄せていきたいと思います。

     宮子あずさ(看護師・随筆家)


僕は桜井さんの姿を通じて自分達が閉じ込められている社会というシステムの機能不全を知り、彼の足元から始まる空の、世界の存在に人間の本来性を思い出す。そして彼の笑顔を眺めながら、彼の歌に痺れるのだ。

     ダースレイダー(ラッパー)


2019年12月、私が現在、音楽の講師を務めている東京都立南葛飾高校定時制に桜井昌司さんを招いて、生徒たちにお話をしていただいた。はじめざわざわしていた生徒たちも、桜井さんの話にすぐに引き込まれ、真剣に深く聞き入っていった。桜井さんに出会うことができた生徒は、その瞬間、人生の軌道が確かに「変わった」。この映画を見た方にもまた、同じ出来事が起こるかもしれない。多くの人たち、特に高校生、大学生にぜひ観てもらいたいと思う。

     李政美(歌手)


29年間獄中生活を強いられ、仮釈放の後も殺人犯の汚名を着せられたまま、計43年間もどうやって耐え抜くことが出来たのか。その感情のメカニズムが僕にはわからない。

僕に言えることは、桜井さん、あなたは誰よりも幸せになる権利がある。残りの人生を恵子さんと共に幸せに過ごしてください。

     小室等(フォークシンガー、作曲家)
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●《草木のすべてにセシウムが染みついている。田畑を耕すが自分で食べるだけ。孫には食べさせないし、売ることもできない》

2020年03月10日 00時00分02秒 | Weblog

200309
北條香子記者による、東京新聞の記事【「五輪の年こそ被災地に目を」 「福島は語る」完全版初公開 江古田映画祭】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020022102000258.html)。

 《間もなく9年を迎える東京電力福島第一原発事故で避難した人たちの証言を収めたドキュメンタリー映画「福島は語る」の完全版が29日、東京都練馬区で開催される「江古田映画祭」のオープニング作品として上映される。完全版は5時間20分もあり、一般公開は初めて。土井敏邦監督(67)は「東京五輪の前に公開したいと考えていた」と、五輪の年だからこそ福島に目を向ける意義を訴える。(北條香子)》。

   『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》
                …原状回復して見せたのか? 誰か責任は?
    「《失われた古里》、《もどれない故郷》、失われた
     《本来は恵みをもたらす田畑の土》…原状回復して見せたのか? 
     誰か一人でも責任をとったのか?
     それでも経済産業省は核発電の《維持推進を掲げる》…
     東京電力核発電人災から8年なのに、この体たらくだ
     核発電「麻薬」中毒患者達は、経済性から核発電輸出からは撤退しよう
     としているが、…国内では、核発電所を再稼働し、新規建設をしたくて
     しょうがない訳だ。3.11の核発電人災の反省など一切なし」
    《「福島は語る」という映画…土井敏邦監督が福島県民ら十四人に
     インタビューした記録映画である。そこに杉下初男さんが出ていた。
     杉下さんは石材業を営み、本の中では、飯舘の白御影石は安くて色が
     ブルーなので東京で人気だった、と書いてある。
     映画で杉下家の本当の悲劇は、事故の何年も後だったと知った。
     杉下さんは原発事故のせいとも、放射能のせいとも語っていないが、
     故郷を離れ、避難生活を送ることの厳しさを感じた》

   『●武藤類子さん《沖縄で闘っている人の言葉…「国を相手に
        ケンカしたって勝てない。でも、おれはやるんだ」》
    「レイバーネットのコラム【●木下昌明の映画の部屋 250回/
     原発事故に翻弄された14人~土井敏邦監督『福島は語る』】
     …。《映画は、生活を根こそぎ奪われ、人生を翻弄された
     14人の被災者に焦点を当てている。…暮しの中から被災後の困難を
     浮かび上がらせているのが特徴だ》」

   『●2019年度文化庁映画賞《文化記録映画部門の優秀賞》を受賞
              …三上智恵・大矢英代監督『沖縄スパイ戦史』
    《『福島は語る』監督:土井敏邦 2018年/170分
     原発事故という大きな現実の中で,生きざるを得ない人びとがいる。
     その人たちは今,何を思い,どうしようとしているのか。映画は14人の
     声を,丹念に長い時間をかけ記録していく。お互いの信頼関係の中で,
     人びとは徐々に語りにくかった思いをしずかに,整理するように語る。
     制作者はその証言に正面から向き合い,そのことで,福島の現実を
     直視しようとする。この映画はドキュメンタリーの一つの到達点
     といってよい作品である》

 《生活を根こそぎ奪われ、人生を翻弄》。3.11東京電力核発電人災の何か一つでも解決したのか? 
 笠原眞弓氏による、レイバーネットの記事【原発は何を奪ったのか~『福島は語る・完全版』江古田映画祭で上映】(http://www.labornetjp.org/news/2020/0229kasa)。《コロナ騒ぎで、プログラムが軒並み中止・延期される中、江古田映画祭は会場を武蔵大学からギャラリー「古藤」に移して開催された。初日の2月29日、私は『福島は語る・完全版』を見た。5時間20分の完全版を見るには、それなりの体調管理と決心がいる。その決心をして観に行った。2時間50分版を見ていて、それもよかったけれど、それより数倍よかった。2回の休憩が入り、章ごとにつくりが違い、その人の人間が浮き彫りになってくる。前作の要素を切り取ってすっきり見せるものでなく、少し長めのインタビューや生活背景が写し出されてくる。何度涙があふれたか…。しかも声を上げたいところもあった。映画を止めて、戻って一緒に泣きたいところもあった。笑える場面でも泣き笑いだった。途中で寝るかな?と心配する必要は、まったくなかった。ギンギンに目も頭もさえていた。そして上映後の土井敏邦監督のお話しでその秘密がわかった。(笠原眞弓)》


 双葉町の一部では、避難指示解除されるそうだ。東京電力、政府や自公お維、原子力「寄生」委員会の面々は、《原状回復》して見せたのか? 一人でも誰か責任をとったのか? 《五輪開催年の完全版上映について「国は福島の問題を『終わったこと』と見せたいようだ福島の人たちの人生をめちゃくちゃにしておきながら、はしゃいでいられるのか」と語る》

   『●「死の町」にした者が悪いのではないか?
   『●続・「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないか?(1/2)
   『●続・「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないか?(2/2)
   『●「こういうふうにした者たち」とは誰だ?
      ……東京電力原発人災の自覚無き犯罪者たち
   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
     だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
   『●鈴木耕さん、核発電人災等々々々々々…「自民党内閣だったら
             解決できただろうか。とてもそうは思えない」
   『●《今なお続く福島の「不条理」》:東電の初期の主張は「無主物」
            …裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った
    《「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる土壌だったんです。
     それが壊されたからね、土壌汚染によって。
     だから、東電に原状回復してもらう。」》

 木谷孝洋関口克己両記者による、東京新聞の記事【外務省「原爆展変更を」 被団協に 原発事故除外要求】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202003/CK2020030302000136.html)によると、《東京電力福島第一原発事故の概要を伝えるパネルが含まれていることを問題視し、変更されなければ後援しない可能性を示唆しているという。被団協は「表現の自由に触れる問題だ」と批判。識者も「圧力」と指摘する。(木谷孝洋関口克己)  原爆展は、五年に一度開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせて四月二十七日から約一カ月間、国連本部のロビーで開く。被爆直後の広島、長崎の様子や被爆者の写真、核廃絶へのメッセージを約五十枚のパネルで伝える》。
 《外務省「原爆展変更を」 被団協に 原発事故除外要求》…姑息な外務省。《原発は『プルトニウムをつくる装置』》(内橋克人さん)であることを隠蔽しようとしている。

   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。
              そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!
   『●「唯一の被爆国」で原発人災も起こしたニッポンが
        「原発は『プルトニウムをつくる装置』」を理解できず…

 堀切さとみ氏による、レイバーネットの記事【セシウムが染みついた飯舘村で懸命に生きる~映画『サマショール』】(http://www.labornetjp.org/news/2020/0305eiga)によると、《ポレポレ東中野でドキュメンタリー映画『サマショール~遺言 第六章』(豊田直巳野田雅也監督)を観た。年月をかけて、ひとつの村、ひとりの人を追う。飯舘村長谷川健一さんの姿。それをみるだけでも貴重な記録だ。2016年に長谷川さんはチェルノブイリを訪ねた。サマショールと呼ばれる立ち入り禁止区域に住み着いた人々は、1500人いたのが126人に。そこに25年後の飯舘村が重なったと長谷川さんは言う。飯舘村は2017年3月に避難解除になり、1000人以上が村に戻った。でも、チェルノブイリのように人はどんどん減っていくだろう。見た目には昔のままでも、草木のすべてにセシウムが染みついている。田畑を耕すが自分で食べるだけ。孫には食べさせないし、売ることもできない。それでも、何百年も先のこの村に子どもたちが帰るのを願って、長谷川さん夫婦は蕎麦を植える。映画は、果てしない時間の中のほんの一コマにすぎない自分がどう生きるのか、その葛藤を描いていた。(堀切さとみ)》


   『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」
   『●自公議員や原子力「推進」「寄生」委員会委員らは
                    「闘うみんな」ではないようだ
    《東京電力福島第一原発の事故から間もなく三年。福島県飯舘村の
     村民を追ったドキュメンタリー映画「遺言 原発さえなければ」が、
     八日から東京都内で上映される。一般向けの公開は初めて。ともに
     報道写真家の豊田直巳さんと野田雅也さんが撮影、監督し、
     高濃度の放射能汚染で故郷を奪われた人々の絶望や苦悩、そして
     再起への歩みを記録した。村民の姿は「事故はまだ終わっていない
     と訴えかけてくる》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020022102000258.html

「五輪の年こそ被災地に目を」 「福島は語る」完全版初公開 江古田映画祭
2020年2月21日 夕刊

     (江古田映画祭実行委員会メンバーと語り合う土井敏邦監督
      (左から4人目)=東京都練馬区のギャラリー古藤で)

 間もなく9年を迎える東京電力福島第一原発事故で避難した人たちの証言を収めたドキュメンタリー映画「福島は語る」の完全版が29日、東京都練馬区で開催される「江古田映画祭」のオープニング作品として上映される。完全版は5時間20分もあり、一般公開は初めて。土井敏邦監督(67)は「東京五輪の前に公開したいと考えていた」と、五輪の年だからこそ福島に目を向ける意義を訴える。 (北條香子

 土井監督は二〇一四年から四年がかりで約百人に聞き取りを重ねた。うち十四人の証言を二時間五十分にまとめた劇場版を昨年三月に公開。文化庁の一九年度映画賞で文化記録映画優秀賞を受賞した。

 「証言ドキュメンタリー映画で二時間五十分も見てもらえるのかと、劇場版も公開前は不安だった」と土井監督。しかし、原発事故が人々の心にもたらした影響の大きさを伝える証言は観客を引き込み「完全版も見たい」との感想が寄せられた。昨夏の完全版試写会でも手応えを得て、一般公開に踏み切った。

 完全版には避難生活中に跡取り息子を亡くした男性や、夫と離れて子どもたちと避難生活する女性ら二十七人が登場する。

 パレスチナ問題を取材してきた土井監督は「人間としてのアイデンティティーである故郷を失うという点で福島は共通する。どの証言も強い言葉の力があり、歴史の記録として残しておかなければならない」と強調。五輪開催年の完全版上映について「国は福島の問題を『終わったこと』と見せたいようだ福島の人たちの人生をめちゃくちゃにしておきながら、はしゃいでいられるのか」と語る。

 映画祭実行委員会で代表を務める武蔵大の永田浩三教授は「福島を巡る問題がますます深刻化する中、福島への思いをより色濃く発信していきたい」と話す。

 映画の完全版は三月十、十一の両日に渋谷区の「ユーロスペース」で、十三日には横浜市の「シネマ・ジャック&ベティ」でも上映。問い合わせは、配給会社「きろくびと」=電070(5454)1980=へ。

     (映画「福島は語る」の一場面=(c)土井敏邦)


◆29日から18作品上映

 江古田映画祭は「3・11 福島を忘れない」をテーマに毎年開催。今回は二月二十九日から三月十二日までで、会場は武蔵大と同大学正門前の「ギャラリー古藤(ふるとう)」。福島の里山でのシイタケ栽培を取り上げたドキュメンタリー「失われた春 シイタケの教え」など十八作品を上映する。

 初日の二十九日は「福島は語る」の挿入歌「ああ福島」の歌手李政美(イ・ヂョンミ)さんのライブ後、完全版を上映(休憩あり)。上映後には土井敏邦監督が話す。料金は「福島は語る」完全版は一般二千円(予約不要)。それ以外は一本千二百円(予約優先で千円)。問い合わせは実行委員会=電03(3948)5328=へ。
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