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●「平成の治安維持法」=「テロ対策には全く役に立たない共謀罪を、誰が何のために作ろうとしている」?

2017年05月18日 00時00分27秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2017年3月8日)↑]



videonews.comの記事【清水勉氏(弁護士) マル激トーク・オン・ディマンド 第837回(2017年4月22日)/誰が何のために共謀罪を作ろうとしているのか】(http://www.videonews.com/marugeki-talk/837/)。

 《ここまで欺瞞に満ちた法案も珍しい。政府はこの法案をテロ準備罪などと呼ぶことで、あり得ないほどデタラメな法律を何とか正当化することに躍起のようだが、この法律にはそもそもテロを取り締まる条文など一つとして含まれていない。にもかかわらずメディアの中には、この法案を政府の要望に沿う形で「テロ準備罪」(読売、産経)だの「テロ等準備罪」(NHK)と呼んで憚らないところがあることも驚きだが、この法律は断じてテロ対策法などではない》。


 記事は、《テロ対策には全く役に立たない共謀罪を、誰が何のために作ろうとしているのか。政治はその刃が自分たちに向けられていることを認識できているのか》?、と指摘。この記事には、アベ様らが熱望している共謀罪、つまり、「平成の治安維持法」の危険性が全て説明されている。また、《過去の共謀罪にはなかった新たな危険性》も指摘されている。

   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法にはかつて
       「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」
    「金平茂紀さんによると、《僕らの国の司法にはかつて予防拘禁
     という仕組みが合法的制度として存在していた》《戦前、あらゆる
     社会運動を弾圧する機能を果たした法律に治安維持法があった》。
     山城博治さんの拉致は「予防拘禁」だったようです。《沖縄では
     プレ「共謀罪」捜査が先取りされている》そうです。酷い国…。
     「平成の治安維持法」を欲するデンデン王国「裸の王様」、そして、
     「忖度」する取り巻き連中。検察や裁判所までが「忖度」する
     世も末なニッポン」

 金平茂紀さんは、《僕らの国の司法にはかつて「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた》《戦前、あらゆる社会運動を弾圧する機能を果たした法律に治安維持法があった》
《戦前、あらゆる社会運動を弾圧する機能を果たした法律に治安維持法があった》と指摘し、さらに、沖縄では、山城博治さんの拉致は「予防拘禁」で、プレ「平成の治安維持法」が実施された、と言います。そして、「沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》」わけです。

   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために
       「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや斎藤貴男さん
          「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや
       斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「政治的修文」ではなく、法案の目的や「その他」に
        『平成の治安維持法』「内心処罰」という文言追加を
   『●当局の解釈次第で恣意的に内心を罰し、
     お互いを監視・密告しあう社会…「平成の治安維持法」の完成
   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法にはかつて
      「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」
   『●森達也さん「人は誘惑に負けることもあるが反省もする。
              …それをも許さない」「平成の治安維持法」
   『●「恣意的な廃棄は無い」!、って一体どの口が…
       「特定秘密」「公文書が、秘密指定期間中でも廃棄」可能
   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇
   『●「平成の治安維持法」…「一般人がこの国からいなくなり
          嫌な世の中になるのは時間の問題」(政界地獄耳)

 記事中の清水勉弁護士は、非「特定秘密保護法」でも反対し、石破茂氏の《絶叫デモはテロ行為》発言に関連して、《法案に反対する清水勉弁護士は「普通の法律の読み方だと 主義主張を強要しただけでテロになる」と指摘している》。

   『●どこに「民主主義」「世論の共感」?、
       特定秘密隠蔽法: 反対・廃案の声は届かないらしい
    《「絶叫デモはテロ行為」 石破幹事長 市民活動、テロと同一視
      …石破茂幹事長は十一月二十九日付の自身のブログで、
     デモ活動について「単なる絶叫戦術はテロ行為と変わらない」
     と指摘した。テロの定義をめぐっては、特定秘密保護法案の条文の
     あいまいさが問題視されており、弁護士などからテロの範囲が
     広がりすぎることへの懸念が示されている。法案の審議が続く最中に、
     市民の活動をテロと同一視した記述は批判を集めるのは必至だ。
      …特定秘密保護法案のテロの定義をめぐっては早い段階から
     議論となっている。法案は一二条で、テロについて「主義主張に
     基づき、国家もしくは他人にこれを強要し、または社会に不安もしくは
     恐怖を与える目的で人を殺傷し…(後略)」としている。…
      法案に反対する清水勉弁護士は「普通の法律の読み方だと
     主義主張を強要しただけでテロになる」と指摘している》

   『●内閣法制局、NHK、秘密保護法、消費税増税・・・、
             「肝いり人事」という安倍首相の暴走人事
    《7人中5人賛成 「秘密保護法」有識者会議も“安倍人事”
      …やはり最初から結論ありきの人選だった。昨年12月に成立した
     「特定秘密保護法」の秘密の指定や解除の基準を首相に答申する
     有識者会議「情報保全諮問会議」(座長=渡辺恒雄・読売新聞
     グループ本社会長兼主筆)の7委員のうち、5委員が「賛成派」
     だったことが分かった。
      委員には、渡辺座長のほか、衆院国家安全保障特別委員会で
     参考人として賛成意見を述べた永野秀雄法大教授、宇賀克也
     東大院教授、塩入みほも駒大准教授、清水勉日弁連情報問題対策
     委員長、住田裕子弁護士、南場智子ディー・エヌ・エー取締役が
     就いている。…反対派は清水委員だけだった》

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http://www.videonews.com/marugeki-talk/837/

2017年4月22日
誰が何のために共謀罪を作ろうとしているのか
清水勉
氏(弁護士)
マル激トーク・オン・ディマンド 第837回(2017年4月22日)

 この法律を通せなければ、東京五輪・パラリンピックを開けなくなるかもしれない。安倍首相がそうまで言い切った以上、政府は何があっても今国会で共謀罪を成立させるつもりなのだろう。

 実際、共謀罪の審議が4月19日に始まり、政府は5月中旬の成立を目指すとしている。

 しかし、ここまで欺瞞に満ちた法案も珍しい。政府はこの法案をテロ準備罪などと呼ぶことで、あり得ないほどデタラメな法律を何とか正当化することに躍起のようだが、この法律にはそもそもテロを取り締まる条文など一つとして含まれていない

 にもかかわらずメディアの中には、この法案を政府の要望に沿う形で「テロ準備罪」(読売、産経)だの「テロ等準備罪」(NHK)と呼んで憚らないところがあることも驚きだが、この法律は断じてテロ対策法などではない。いや、そもそもこの法律が必要であると政府が主張する根拠となっている国際組織犯罪防止条約(別名パレルモ条約)は、それ自体がマフィアのマネーロンダリングなどを取り締まるためのもので、テロを念頭に置いた条約ではない

 では、この法律は何のための法律なのか。今回は珍しくマスメディアの中にも政府の意向に逆らってこの法案を「共謀罪」と呼び続けるところが出てきているが、当たり前のことだ。これは日本の法体系に共謀罪という新たな概念を導入することで日本の刑事司法制度に根本的な変革をもたらす危険性を秘めた法律だからだ。

 犯罪には突発的に起きるものもあるが、その多くは計画的に行われる。計画的な犯罪の場合、実際に犯行が実施される前段階で、犯罪を計画したり準備する必要がある。近代司法の要諦である罪刑法定主義の下では、基本的には実際の犯罪行為が行わるまで個人を処罰できないが、殺人罪などの重大な犯罪については、計画や準備しただけで処罰が可能なものが例外的にいくつか定められている。ただし、それは殺人のほか、航空機強取等予備罪、私戦予備罪、通貨偽造準備罪など、国家を転覆させるような極めて重大犯罪に限られている。

 共謀とは、準備、計画の更に前段階で、犯罪を犯す意思を確認する行為を指す。これまでは国家を転覆させるような重大犯罪の場合でも、訴追するためには最低でも犯行の準備や計画が行われている必要があったが、共謀罪が導入されれば、それさえも必要としなくなる。しかも、今回は懲役4年以上の犯罪が全て対象となるため、詐欺や著作権法違反、森林法違反、廃棄物処理法違反などの一般的な犯罪を含む277の犯罪がその対象となる。例えば、著作権も対象となっているため、音楽ソフトを違法にコピーしたり、著作権をクリアできていない曲を演奏するライブイベントを構想したり相談するだけで、共謀罪違反で逮捕、訴追が可能になる。

 政府は対象が組織的犯罪集団であることや、具体的な犯行の準備に入っていなければ、訴追対象にはならないと説明している。しかし、法律には何が「組織的犯罪集団」や「準備行為」に当たるのかが明示されていないため、警察にその裁量が委ねられることになり、まったく歯止めはなっていない

 共謀罪は過去に3度国会に上程されながら、ことごとく廃案になってきた。犯罪行為がないまま個人を罰することを可能にする法律は、個人の思想信条や内面に法が介入につながるものとして、市民社会の強い抵抗に遭ってきたからだ。

 今回の法案もその危険性はまったく除去されていない。しかし、情報問題や警察の捜査活動に詳しい清水勉弁護士は、今回の共謀罪には過去の共謀罪にはなかった新たな危険性が含まれていると指摘する。それは情報技術の急激な進歩に起因するものだ

 今や誰もがスマホなどの情報端末を利用するようになり、巷には監視カメラなど個人の行動をモニターする機器が溢れている。映像から個人を識別する顔面認識カメラも、導入が間近だと言われている。

 共謀罪が導入され、犯行の事実がなくても逮捕、訴追が可能になれば、警察の裁量で誰もが捜査対象になり得る。集積されたビッグデータを使えば、捜査対象となった個人の行動を過去に遡って詳細に収集、把握することも可能だ。それはまるで全ての国民が24時間公安警察に見張られているような状態と言っても過言ではない。

 本人がどんなに気をつけていても、例えばある個人が所属するSNSグループ内で飲酒運転などちょっとした犯罪行為が議論されていれば、共謀と認定することが可能になる。そのSNSグループに参加しているその人も、「組織的犯罪集団」の一部と強弁することが可能になり、捜査の対象となり得る。早い話が警察のさじ加減次第で誰でも捜査対象となり得るのだ。そして、一度捜査対象となれば、情報は過去に遡って無限に収集されることになる。

 これでは政府に不都合な人間の弱みを握ることなど朝飯前だ気にくわない他人を陥れることも容易になるだろう。

 21世紀最大の利権は「情報」だと言われて久しい。多くの情報を収集する権限こそが、権力の源泉となる。共謀罪が警察の情報収集権限を無尽蔵に拡大するものであることだけは間違いない。

 とは言え、東京オリンピックを控えた今、日本もテロ対策は万全を期する必要がある。まったくテロ対策を含まない共謀罪なるデタラメな法案の審議にエネルギーを費やす暇があるのなら、過去に日本で起きたテロ事件を念頭に置いた、日本独自のテロ対策を練るべきだと清水氏は言う。日本での大量殺人事件は秋葉原無差別殺傷事件や相模原「津久井やまゆり園」殺傷事件などを見ても、いずれも単独犯で、共謀罪ではまったく取り締まることができないものばかりだ。しかも、日本の治安は今、過去に例がないほどいい状態が保たれている。ことほど左様に、今回の共謀罪はまったく意味不明なのだ

 テロ対策には全く役に立たない共謀罪を、誰が何のために作ろうとしているのか政治はその刃が自分たちに向けられていることを認識できているのか。清水氏とともに、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。

PROFILE
清水 勉 (しみず つとむ)
弁護士
1953年埼玉県生まれ。78年東北大学法学部卒業。88年弁護士登録。専門は情報問題。「明るい警察を実現する全国ネットワーク」代表を兼務。2014年より政府情報保全諮問会議メンバー。共著に『秘密保護法 何が問題か――検証と批判』、『「マイナンバー法」を問う』など。
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●「平成の治安維持法」…「一般人がこの国からいなくなり嫌な世の中になるのは時間の問題」(政界地獄耳)

2017年05月13日 00時00分41秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2017年3月8日)↑]



日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/どこからどこまでがテロなのか】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1816201.html)。

 《★…どの事例もテロリスト対策ではなく、国民の心に踏み込み疑心暗鬼にさせて、互いに監視する監視社会を作り上げることによる抑止力を期待するもので、一般人がこの国からいなくなり嫌な世の中になるのは時間の問題だ》。

 「平成の治安維持法」が完成することで、「国家ぐるみで個人を監視」(岸井成格さん)し、社会を委縮させる。超監視社会・密告社会=《嫌な世の中》だとは感じないらしい与党・自公や「癒」党・お維の支持者の皆さん。

   『●「超・監視管理社会」: 自公支持者の皆さんの大好きな、
               アベ様の思うがままに恣意的に操れる社会
   『●青木理さん「冤罪」「マイナンバー」
     「監視・管理されたがり社会」、金子勝さん「もんじゅ「廃炉」?」
   『●「検察・警察も冤罪防止のために“前向き”」?…
      刑事訴訟法の「改正案が成立すれば、新たな冤罪を生む」
   『●刑事訴訟法の「改正」どころか、
      警察・検察に、司法取引と盗聴拡大という「追いゼニ」
   『●教員について密告させ、労組を監視する=
       =自公支持者の皆さんの大好きな「超・監視管理社会」
    《『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の
     水井多賀子氏による記事【自民党が密告フォームで集めた
     反戦教師情報を警察に提供、大分県警は野党の施設を監視…
     自民党=警察一体の監視社会に】
     (http://lite-ra.com/2016/08/post-2480.html)》

   『●生活保護費切り下げと監視社会を歓迎する社会って
                      ・・・冷たい国だ
   『●アベ様のデンデン王国ニッポンこそ、
      既にオーウェルが描いた『一九八四年』の「世界」へと
   『●「平成の治安維持法」、その目的は明確…
     「国家ぐるみで個人を監視」(岸井成格さん)し、社会を委縮

 詐称「法治主義国家」。その実情は、デンデン王国「裸の王様」やその酷い取巻き連中が望む悪法を次々に強行採決していく「人治主義国家」。「言論の府」は死に絶え、「憲法の番人」は司法判断することなく、政治判断を乱発…アベ様が「裸の王様」として「三権の長」を気取り、「三権分立」はもはや死語。その上、「平成の治安維持法」を呉れてやろうというのだから、本当にオメデタイ・ニッポン。

   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために
       「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや斎藤貴男さん
          「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや
       斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「政治的修文」ではなく、法案の目的や「その他」に
        『平成の治安維持法』「内心処罰」という文言追加を
   『●当局の解釈次第で恣意的に内心を罰し、
     お互いを監視・密告しあう社会…「平成の治安維持法」の完成
   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法にはかつて
      「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」
   『●森達也さん「人は誘惑に負けることもあるが反省もする。
              …それをも許さない」「平成の治安維持法」
   『●「恣意的な廃棄は無い」!、って一体どの口が…
       「特定秘密」「公文書が、秘密指定期間中でも廃棄」可能
   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇

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http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1816201.html

政界地獄耳
2017年5月1日9時54分
どこからどこまでがテロなのか

 ★衆院法務委員会は28日の理事会で、5月2日に法務委員会を開くことを同委員長・鈴木淳司の職権で決めた。連休中だが共謀罪の審議はこの間も行われる。同日の同委員会では、法務省刑事局長・林真琴が共謀罪の適用について「携帯品や外形的事情で区別される」と判断基準を説明。法相・金田勝年は「花見であればビールや弁当を持っているのに対し下見であれば地図や双眼鏡、メモ帳などを持っているという外形的事情がありうる」と具体的な判断を述べた。野党は「外形上区別がつかず内心を処罰されることにつながる」と反発を強めた。

 ★法務省のホームページにはテロ等準備罪処罰法案についてのQ&Aが掲載されているが「テロ等準備罪により一般国民が処罰されるおそれはないのですか」の問いに「テロ等準備罪には法律の明文により厳格な要件が定められています。テロリズム集団による組織的なテロ事案、暴力団による組織的な殺傷事案などの、組織的犯罪集団が関与する重大な犯罪の計画とそれに基づく実行準備行為が行われた場合に限り処罰することとされています」との回答が記されている。この“厳格な要件と花見の持ち物とが、どうしてもリンクしない。

 ★法相は「一般人は100%、捜査の対象にはならない」とするものの、法務副大臣・盛山正仁は「嫌疑がかからないような行動をしている方であればまったく嫌疑がかからないわけだから何らかあった段階でそういう人たちは一般の方ではない」と、疑われた段階で一般人とは言わなくなるという「新しい解釈」を示した。結局、法務省がどんな事例集を出してきても「誰がいつの段階で犯罪と決めるかがあいまいなこと、どの事例もテロリスト対策ではなく、国民の心に踏み込み疑心暗鬼にさせて、互いに監視する監視社会を作り上げることによる抑止力を期待するもので、一般人がこの国からいなくなり嫌な世の中になるのは時間の問題だ。(K)※敬称略
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●「平成の治安維持法」、その目的は明確…「国家ぐるみで個人を監視」(岸井成格さん)し、社会を委縮

2017年05月12日 00時00分38秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2017年3月8日)↑]



『マガジン9』の対談記事【マガ9対談 矛盾だらけの国会議論と、「テロ等準備罪」という印象操作│保坂展人さん×鈴木耕さん】(http://www.magazine9.jp/article/taidan/33141/)。

 《新しくつくらなければいけないと言いますが、重大な犯罪に関してはすでに20以上もの共謀罪、陰謀罪があるのです》。

   『●「超・監視管理社会」: 自公支持者の皆さんの大好きな、
               アベ様の思うがままに恣意的に操れる社会
   『●青木理さん「冤罪」「マイナンバー」
     「監視・管理されたがり社会」、金子勝さん「もんじゅ「廃炉」?」
   『●「検察・警察も冤罪防止のために“前向き”」?…
      刑事訴訟法の「改正案が成立すれば、新たな冤罪を生む」
   『●刑事訴訟法の「改正」どころか、
      警察・検察に、司法取引と盗聴拡大という「追いゼニ」
   『●教員について密告させ、労組を監視する=
       =自公支持者の皆さんの大好きな「超・監視管理社会」
    《『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の
     水井多賀子氏による記事【自民党が密告フォームで集めた
     反戦教師情報を警察に提供、大分県警は野党の施設を監視…
     自民党=警察一体の監視社会に】
     (http://lite-ra.com/2016/08/post-2480.html)》

   『●生活保護費切り下げと監視社会を歓迎する社会って
                              ・・・冷たい国だ
   『●アベ様のデンデン王国ニッポンこそ、
      既にオーウェルが描いた『一九八四年』の「世界」へと

 3度廃案となった共謀罪。いくら看板を掛け替えても、内心を罰し、アベ様らに逆らう者を委縮させ、超監視社会密告社会へと導く「平成の治安維持法」。人治主義国家・デンデン王国「裸の王様」やその酷い取り巻き連中が好き勝手に社会をコントロールするなんて、真っ平御免。矜持あるジャーナリストが排除され、最「低」裁を頂点とした司法も役に立たない状況。「三権分立」はもはや死語。

 「平成の治安維持法」、その目的は明らかなのに、平気で自公お維を支持してしまう…。それって、あまりに御人好し過ぎはしまいか。ニッポンのSNSの情報もすべてアメリカにビッグデートとして蓄積…「国家ぐるみで個人の監視」(岸井成格さん、『サンデーモーニング』2017年4月30日)、悍ましい社会だというのに。

   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために
       「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや斎藤貴男さん
          「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや
       斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「政治的修文」ではなく、法案の目的や「その他」に
        『平成の治安維持法』「内心処罰」という文言追加を
   『●当局の解釈次第で恣意的に内心を罰し、
     お互いを監視・密告しあう社会…「平成の治安維持法」の完成
   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法にはかつて
      「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」
   『●森達也さん「人は誘惑に負けることもあるが反省もする。
              …それをも許さない」「平成の治安維持法」
   『●「恣意的な廃棄は無い」!、って一体どの口が…
       「特定秘密」「公文書が、秘密指定期間中でも廃棄」可能
   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                        「政治判断」しかできない司法の悲劇

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http://www.magazine9.jp/article/taidan/33141/

2017年4月26日up
マガ9対談 矛盾だらけの国会議論と、「テロ等準備罪」という印象操作
保坂展人
さん(世田谷区長)×鈴木耕さん(編集者・ライター)

「テロ等準備罪」(共謀罪)を新設する組織犯罪処罰法改正案、その実質審議が衆議院法務委員会で行われています。共謀罪は、これまで3度にわたって国会で審議されながら廃案となってきました。政府は「テロ等準備罪」との名称を用いて「共謀罪とは違う」と主張していますが、本当にそうでしょうか。2005年~2006年、衆議院法務委員会で「共謀罪」に反対して国会論戦を担った保坂展人さんに、連載コラム「風塵だより」でおなじみの鈴木耕さんが伺いました。

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保坂展人(ほさか・のぶと) 1955年宮城県生まれ。教育ジャーナリストを経て衆議院議員を3期。その後、2011年に東京都世田谷区長に当選、現在2期目。著書に『相模原事件とヘイトクライム』『共謀罪とは何か』(共に岩波ブックレット)、『闘う区長』(集英社新書)、共著に『「共謀罪」なんていらない!? これってホントにテロ対策?』(合同出版)他多数。
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鈴木耕(すずき・こう) 1945年秋田県生まれ。集英社に入社後、「月刊明星」「月刊PLAYBOY」「週刊プレイボーイ」などを経て、「集英社文庫」「週刊プレイボーイ」「イミダス」などの編集長を務める。集英社新書編集部長を最後に退社、フリー編集者・ライターに。著書は『目覚めたら、戦争』(コモンズ)、『沖縄へ 歩く、訊く、創る』(リベルタ出版)、『原発から見えたこの国のかたち』(同)他。
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過去3回も廃案に
そもそも「共謀罪」とは何か

鈴木
 保坂さんは、世田谷区長になる以前に衆議院議員を3期務めていましたが、廃案となった共謀罪について非常に詳しく勉強して質問なさっていました。当時、「国会の質問王」と言われていた保坂さんに、過去に廃案となった共謀罪と今回の法案にどういう違いがあるのか、なぜ今また共謀罪が議論の的になっているのかをお聞きしたいと思います。最初に、「そもそも共謀罪とは何か」について簡単にお話しいただけますか?
保坂 12年前、2005年の郵政解散で自民党が圧勝した後、小泉純一郎首相の時代にも共謀罪が出てきました。「共に謀議する」という日常会話では使わない言葉ですが、「共謀」とは何なのか? これがなかなか知られていません。
 犯罪というのは、殺人であれば人を殺めたり、傷害であれば人を傷つけたり、あるいは窃盗にしても、何らかの「結果」があります。その結果に対して処罰するのが刑法の体系です。しかし、結果を出していなくても「2人以上が話し合って犯罪プランが成立した」というところで、それを「犯罪」だとするのが共謀罪の考え方です。
 現在の法体系でも、殺人など重大なものに関しては、しようとしてできなかった「殺人未遂」とか、あるいは殺人のために武器をもって現場に行こうとした「殺人予備罪」というのが例外的にあります。さらに例外なのが陰謀罪で、これは共謀罪とほとんど同じ意味です。
 たとえば、「爆発物取締罰則」(※)というものがありますが、これはテロ行為とも関係ありますよね。ここにも共謀罪と同じものがあります。新しくつくらなければいけないと言いますが、重大な犯罪に関してはすでに20以上もの共謀罪、陰謀罪があるのです。

(※)治安を妨げ、人の身体・財産を侵害する目的による爆発物の使用等を処罰する刑法のひとつ。爆発物の使用に限らず、共謀するだけで刑事罰が科せられる。

鈴木 簡単に言ってしまうと、考えただけで、実際に犯罪が実行されていなくても取り締まれるのが「共謀罪」ということですね。
保坂 2名以上の、法務省の言葉によれば「組織的犯罪」をやろうとしたときに、共謀罪が成立します。
 じゃあ居酒屋で「うちの社長はどうしようもないから、少し痛めつけてやろう」「そうだ、そうだ」と言ったら、みんなが逮捕されるのかという心配が出てきますよね。12年前もそういう声がありました。それに対して、「厳格に、誰がお金を出す、誰が車を運転する、誰が武器を調達する、などの役割分担やプランがあって、その犯罪がそこでスタートする条件が整ったら、そこで『共謀』になるので、居酒屋で気焔をあげてもなりませんよ」というのが法務省の説明でした。
 ところが、「組織的犯罪集団」ということでいえば、「言葉で厳密に共謀する必要はない」という最高裁の判例が確定しているのです。これは、暴力団の組長の前後にいた組員が拳銃を所持していた事件で、組長が拳銃を持たせていたとして捕まりました。弁護士は、組長は「持っていけよ」という指示を言葉でしたわけではないのに、犯罪に問われるのは不本意だと言いました。しかし、これに対する最高裁の判断は、「暴力団の組長であれば、自分が移動するときに護衛が武器を携行するということに対して言葉はいらない」というものでした。これは「暗黙の共謀」とか、「黙示の共謀」といいます。具体的な謀議をしなくても刑が確定しています。

鈴木 厳密な指示がなくても、「共謀した」とみなされる


目くばせ」で罪が成立!?
話題になった12年前の答弁

保坂 たとえば銀行強盗を企画して、お金を出したり、武器を出したりしても、強盗の実行そのものには参加しなかった人がいたとして、それでも主犯、正犯としてその事件に連座するということはよくあります。これを「共謀共同正犯」(※)と言います。これはかなり広く認められています。この「共謀」と共謀罪の「共謀」については同じものかと12年前に国会で質問したところ、法務省は同じだと答えました。
 そうだとすれば、暴力団グループなどが、何らかの犯罪に類することをする下地ができていたときに、もしリーダーが「時は来た、今だ」というような顔で立ち上がって目くばせ(サイン)をしたら共謀が成立する場合はあるのかと聞いたんです。そうしたら、当時の法務省の大林宏法務省刑事局長は「そういう条件であれば、成立する場合もあるかと思います」という風に言ったんですね。つまり、「具体的な犯罪計画がないと、そうめったやたらに共謀罪は適用されない」と説明していたのに、実際には目くばせでも謀議にあたってしまう可能性がある

(※)2人以上が協力して犯罪を計画し、そのうちの一部の者が共同の意思に基づいて犯行を行った場合に、実行行為には直接手を染めなかった者も同じ罪に問えるという考え方。

鈴木 当時、保坂さんの質問で有名になった「目くばせも共謀にあたる」というものですが、これはいろいろなところで話題になりました。
保坂 私があらためて、当時の南野知恵子法務大臣に「目くばせで共謀は成立しますか」と聞いたら、本当にニコニコ笑ってね、「目くばせでも共謀罪が成立する場合があります」と非常に軽やかに仰った。それが日曜の昼の報道番組で流れて、有識者の方々が大変びっくりしたんです。


共謀罪がなくても、
日本はTOC条約を批准できる

鈴木 なるほど。この共謀罪をつくることの大前提として、政府は国際組織犯罪防止条約の批准に必要なんだと説明していましたよね。
保坂 これは、TOC条約、パレルモ条約とも呼ばれているものです。いわゆるマネーロンダリングとかを防ぐ目的のもので、テロ対策の条約ではありません。テロ対策の条約には日本も10以上批准しています。このTOC条約に日本が入るために、12年前は619の共謀罪を創設する必要があると言っていました。今回も、当初は676という相当数の犯罪名を出していました。

鈴木 それを今度は、300以下に減らした。
保坂 277(※)にまで減らしています。しかし、たとえば刑法体系が非常に日本とよく似ている韓国では、日本のような広範な共謀罪を創設することなく、同じ条約に入っています。フランスは共謀罪をつくりましたけど、非常に限定的です。

(※)政府は対象犯罪の数字を「277」と説明しているが、衆院事務局の調査では「316」に上る。金田勝年法務大臣は4月17日の衆院決算行政監視委員会で、「数え方に一定のルールはない」との見解を示している。

鈴木 海外の事例を調べても、国際組織犯罪防止条約を結ぶために新たに広範な共謀罪を創設するというケースはあまり見当たらないですよね。
保坂 そうですね。あれから11年以上もほったらかしておいて「今、やらなくてはいけない」というのは非常に不自然です。国際組織犯罪防止条約に、いま日本はこの状態で加入できるはずです。もし、テロ対策についてみなさんが不安に思うような穴があるのであれば、そこは個別立法をちゃんとやってフタをすればいい

鈴木 この国際組織犯罪防止条約をテロと結びつけるのは、本来の条約の趣旨から外れていると思いますね。


「テロ等準備罪」の
“等”に含まれるもの

保坂
 今回は「テロ等準備罪」と言っていますが、12年前は、法務省や外務省も自ら「共謀罪」と呼んでいました。しかし、この法案のどこを読んでも「テロ等準備罪」という犯罪があるわけではない。これは単なるニックネームなんですよ

鈴木 「テロ」という言葉が全然出てこないと言われています。
保坂 じゃあ、「」とはなにかというと、テロを除くすべての組織的犯罪だというわけです。「等」のところが非常に多い。外務省は「テロ等準備罪」という言葉を使わないんですよ。「計画罪」という言い方をしています。これはあまりにも、矛盾があるからですね。ここには、印象操作があると思います。
 「テロ等準備罪」と聞くと、多くの人は一本の法律ができるんだと勘違いします。「テロを共謀の段階で取り締まる一本の法律」というイメージです。実際には、爆弾や生物化学兵器などのテロに対しての共謀罪とか予備罪は、すでに日本にはある。そのことをちゃんと理解する必要があります。
 あと、これも大事なのですが、犯罪をやろうと共謀が成立したあとに、状況が変わって「やっぱり自分はやりたくない、やめましょう」と言ったら、この共謀は未遂になるのかと僕が国会で聞いたら、それはできないと言われました。つまり、共謀の中止や未遂はあり得ないんです

鈴木 唯一できるのは、共謀を密告することですね。
保坂 「こういう連中が共謀しています。私もその場にいました」と言えば、刑が減免される。2006年時の自民・公明党の案では、この自首減免というのを削っていたんです。そこには「密告社会を招くという批判につながる懸念を払しょくしたい」と書いてあります。いまの国会に提案している共謀罪は、このときの自民党・公明党の修正案よりも、はるかにゆるくしたものです。

鈴木 たとえばこの時代、LINEとかTwitterみたいなものがたくさんあるじゃないですか。そこで、多少でも「やろうぜ」みたいな話があったとしたら、それも証拠になるんでしょうか?
保坂 金田勝年法務大臣というのは、答弁で言いよどむことが多いのですが、例外的に鮮明に言い切るときがあります。その言い切る答弁で、LINEの中でたとえば絵文字とかスタンプとかで、「ニコッ」とか「イエス」みたいな表示が共謀罪の成立になるかという質問に対して「どんな手段であれ意思が形成されることに例外は設けません」と明確に言っています。こういうところだけ力がこもっている。

鈴木 犯罪をするつもりでなくても、ちょっとした物の弾みで若い子が書いちゃうこともありますよね。
保坂 これまでの事件でもLINEが有力な証拠になる場合がありますが、そのグループが犯罪グループなのか周辺なのか、第三者なのかはグレーゾーンなところです。また、そのメッセージに返信をしていなくても、「既読」になった場合にはどうなのか。そういう解釈も問題になってくると思いますね。


「国会の議論はめちゃくちゃ」
引用された判決の矛盾

鈴木
 277の対象犯罪をよく見ていくと、テロ等準備罪といってもテロとは無関係としか思えない犯罪もたくさん入っています。
保坂 さっき言ったように、「テロ等準備罪」という罪名はないんです。政府が当初用意した法文のなかには、「テロ」とどこにも書いていかなった。そこで、組織的犯罪集団の前に「テロリズム集団その他の」とちょっと挿入した。それは気休めみたいなもの。これが入ったからといって条文構成は変わらないと政府は言っている。
 もうひとつ面白いのは、誰がこの「テロ等準備罪」という名前をつけたのかと民進党の法務部会のヒアリングで聞いたら、法務省の幹部が「私たちも分からない」と言っていました。いつの間にか決まっていた。つまり、法務省以外のところで決まったということですよね。

鈴木 想像で物を言ってはいけませんが、官邸筋からかな……と考えてしまいます。
保坂 「277にまで減らした」といいますが、私の手元には、平成19年の自由民主党政務調査会の条約刑法に関する小委員会第2回会合の資料があります。ここでは、123~155程度にまで減らしているんです。それより現在のほうが多いわけです。当時、野党側の言い分も聞きながら決めたこういう案を全部捨てて、元の共謀罪に戻しているのが今回の内容です。

鈴木 そういう意味では、非常に復古的な内容になっているわけですよね。そこが現代の治安維持法になりかねないと批判されるひとつの大きな要因だと思います。
保坂 国会の議論は大変めちゃくちゃです。この議論のなかで、いまこの法律がないとダメな理由、現行法では対応できない例として法務省が出したうちのひとつが、テロ組織が複数の飛行機を乗っ取って高層ビルに突撃する計画で航空券を予約した場合でした。これを取り締まるためには、共謀罪が必要なんだと説明しました。
 でも実は、ハイジャック防止法というのがあり、この中に予備罪があって、チケットを予約・購入する場合には適用できるんです。1970年5月の参院法務委員会での法務省刑事局長答弁や、刑法のコンメンタール(逐条解説書)でもそうなっています。ところが、そういったことにまったく触れないで、金田法務大臣は、「昭和42年東京高裁判決」(1967年)というのを出してきて、「予備罪というのは相当慎重に定義をしなければ使えない」というところを引用して読みました。これは安倍総理も引用しています。予備罪は簡単に適用できないから、共謀罪が必要なんだと。
 ところが調べてみると、これは「三無事件」という、クーデター未遂事件の判決なんです。この事件では22名が一網打尽に逮捕されました。その主たる被告は、実は陰謀罪(=共謀罪)で有罪になっているんですよ。

鈴木 予備罪が使えないから共謀罪をつくらないと大変だという説明で出した判例なのに……。
保坂 実際には、その昭和42年判決は共謀罪で有罪になっている。このクーデターは、非常に計画がずさんだったために、実際に実行できたかどうかは疑わしいとされた。クーデターをやろうとしていたことは事実なので陰謀罪だけれども、予備罪というには計画がずさんすぎる。だから、そう簡単に予備罪をあてはめるべきではないという判決なんです。この中身を報道機関がちゃんと解説すれば、「一体、政府は何を言っているんだ?」となりますよね。


「一般人は関係ない」は本当か?

鈴木
 あと心配されるのは、ある組織が普通に平和的にやってきたのに、突然「その性格が一変」した場合に、テロリズム集団になるんだという説明があります。この「性格が一変」ということが非常にわかりにくい。
保坂 これも金田法務大臣の滑舌がよくなる部分ですね。普通の会社であっても、団体であっても、その性質が犯罪の実現にすり替わったときには組織的犯罪集団ということになるわけでございます、とこう言っている。
 「一般の人には関係ありませんよ」も印象操作のひとつです。組織的犯罪集団と聞くと、たとえば振り込め詐欺グループなどを想定していると思いがちですよね。悪いことをしてやろう、お金をとってやろうと集まった組織みたいなイメージですが、そうではない。
 実は、2015年の最高裁に、この「組織が一変する」ことを、よく示している判例があります。ある会社の経営者が、経営が傾いていずれは破たんすることを認識しているのに、会員制リゾート権を売り続け、これが組織的犯罪として問われました。単純な詐欺よりも、組織的詐欺のほうが罪は重い。罪を問われたほうは、これは単純な詐欺だとして争いました。
 しかし、その部下たちが事情を知らずに、これまでと同じように電話営業をしていただけだとしても、それは組織的詐欺と言えると最高裁は書いています。経営者がもうこれは破たん必至だと分かっていながら売る段階で、それまでの「経済行為」が「詐欺」に転換する。そう考えると、どんな会社や団体、市民グループも含めて「うちは対象外です」とはならない。


沖縄で起きていることは、
「共謀罪」の先取りでは……

鈴木
 テロ等準備罪、共謀罪のこわさ、ずさんさがよくわかります。最近僕がいちばん心配だと思っているのは、たとえば沖縄の辺野古の基地建設反対運動とかでリーダーの山城博治さんが、辺野古のゲート前でブロックを積んだなどの微罪で逮捕されて、約5カ月におよぶ長期勾留をされたことです。
 東京新聞(2017年4月16日付)に載っていた山城さんのインタビューによれば、警察は山城さんの共犯者の立証で、山城さんの演説に拍手をしたことや座り込みが続く辺野古のゲート前に来ていたことを根拠に共謀を認定したとありました。山城さんが「共謀罪が発動した時の準備がされたのだと感じた」という内容です。僕は、これはまさに共謀罪の先取りじゃないかという感じがするんです。
保坂 いま言われているのは、共謀共同正犯の共謀だと思いますが、これは法律にあるわけでなく、判例が重ねられてきたものです。最初は「黙って示す」なんてものは共謀じゃなかったのですが、段々と解釈が広がってきています。
 ブロックを積み上げるような行為が、これだけの長期勾留になるのは世界的にも非常におかしいし、人権侵害も甚だしいと思います。共謀罪がなくても微罪あるいは意外な容疑で長期にわたって運動の中心人物が勾留されるということがこれまでも起こっているわけです。
 しかし、共謀罪が成立した場合には、ブロックを積んでいなくても「ブロックを積もうか」という話から問題になる。これははるかに幅が広い。ブロックを積もうかという話を、実際どこでどう決めるのか、証拠としてとらえようがないわけです。とすれば、なるべく監視していこう、証拠を集めていこうとなる。いわば「監視社会」につながるの恐れがたぶんにあるのではないでしょうか。

鈴木 先ほどのインタビューでは、警察は、山城さんの演説への拍手が「賛同」、説明を受けたことが「協議」であると……。
保坂 それは、限りなく治安維持法に近づいていきますね。

鈴木 近いですよね。
保坂 日本の法律は、内心の自由を侵さないのが原則です。かつての「治安維持法」は国体の変革という危険思想をもった人物、ないしそれに賛同する人間に対して容赦なく襲い掛かっていき、キリスト教も創価学会も市民サークルに至るまで、「あまり戦争は好きじゃない」とか「平和がいいよね」という人たちも含めて適用されていきましたよね。それに対する反省があって、考え方・思想の部分に対して国家権力は踏み込まないんだという原則にしてきたわけです。
 誰かの演説に拍手するのは、「心」ですよね。それが今回の共謀罪で処罰の対象になるとすれば、心の中しか調べようがない。実際、犯罪計画書を細かく書き残すなんてあり得ないわけですから。そうすると、そのときに誰が賛同していたのか、リードしていたのか、早く自首すれば減免されるわけですから、お互いが相手に罪をなすりつけるようなことになりかねない。

鈴木 いわゆる司法取引ですよね。実際にやられると、密告社会になる。
保坂 「これは、テロ対策なんだ」と聞かされているけれども、金田法務大臣が言い切っているのは、「幅広にやりますよ」ということ。テロ等準備罪の「等」の部分です。彼が言い切るところがいちばん本質で大事なところ。金田法務大臣は何もわからずに答弁しているようにも見えるけれど、意外と自分の役割をわかっているんじゃないかというようにも思います。


共謀罪があれば、テロは起きないか?

鈴木
 ずっと聞いてきましたが、共謀罪、テロ等準備罪の成立というものが、戦前の治安維持法の再来、二の舞になるんじゃないかという恐れがどうしても消えません。これは廃案に追い込むべきではないでしょうか。
保坂 考えたこと、話し合ったこと、あるいはLINEでまわし合ったことが、対象犯罪として摘発される「かもしれない」。この共謀罪が成立すると、「我々は共謀罪にならないかな?」ということを冗談であれ、少し意識して話すようになったりするわけですね。そういう意味では、言論・表現の自由にもかかわってきます。また、山城さんの話も出ましたが、今でさえ力ずくで辺野古や高江の工事が進められている状況で、そこにこの法律が加わるわけです。
 話を戻しますと、やはり国際組織犯罪防止条約には早く入って、多くの人が心配しているテロについては、もしいまの法律に穴があるならふさげばいいと思います。でも実は、穴はほぼないんです。今回の共謀罪は、「やっていないことが処罰される」のがポイントですが、重大犯罪においては、いま日本にもすでにあるんです。これを忘れないでください。
 この法律がなければ、テロが起きるのでしょうか? ヨーロッパでテロが起きている国のほとんどに、共謀罪や参加罪(※)があります。つまり、この共謀罪があるからテロが起きないという構図にはなっていないということです。

(※)組織的犯罪集団への参加を罰する罪

鈴木 「私には関係ない」と言っている一般の人が、実はどこでひっかかるかわからない恐ろしさをもった法律でもあります。これからも共謀罪については、我々もしっかりウォッチしていきたいと思っています。保坂さんもどうぞ頑張ってください。ありがとうございました。
保坂 ありがとうございます。

(写真・構成/マガジン9編集部)
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●「政治的修文」ではなく、法案の目的や「その他」に『平成の治安維持法』「内心処罰」という文言追加を

2017年03月10日 00時00分33秒 | Weblog


東京新聞のスクープ(山田祐一郎記者)【テロ準備罪に「テロ」表記なし 「共謀罪」創設の改正案を全文入手】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017022802000125.html)と、
大杉はるか記者の記事【「共謀罪」修正案に「テロ集団その他」追加 拡大解釈の恐れ変わらず】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201703/CK2017030802000122.html)。

 《政府はテロ対策を強調し呼称を「テロ等準備罪」に変更したが、法案にはテロの文言が全くないことが判明。捜査機関の裁量によって解釈が拡大され、内心の処罰につながる恐れや一般市民も対象になる余地も残しており、共謀罪の本質的な懸念は変わっていない》。 《処罰対象となる組織的犯罪集団の例として「テロリズム集団その他のを加え…》。

 広報記者と中華料理屋で「共謀」しているような人達に、「平成の治安維持法」を議論されたのではたまらない。広報記者の所属する新聞社等は、危機感は無いのか? 
 デンデン王国の国王様にとって、「テロ」の文言が全くないのはこの法案の意図が透けて見えていて、結局、ダークな五輪なんてどうでもよくて、「平成の治安維持法」という恣意的に「内心を処罰」できる法律が欲しいだけ。(非)特定秘密保護法という「双子の兄」に続き、「内心処罰」法という「双子の弟」によって、「平成の治安維持法」を完結させるべく蠢いている。

 「そもそも「テロ等準備罪 必要46%」というような法案なのか?」という状況を改善するためには、再びの文言の追記漏れがあります。先には、「テロ」という文言が抜けていた訳ですが、再び、「平成の治安維持法」「内心の処罰」という文言が、真の意味で、漏れています。この法律の本質を、広く市民に知ってもらうためには、これら文言が必要です。

   『●「『平成の治安維持法』をつくった総理」の非常に危険な思い入れ、
                     それに手を貸す責任
    「保坂展人さんの記事によると、あの小泉純一郎氏でさえが
     「『平成の治安維持法をつくった総理」と呼ばれることを嫌ったそうだ。
     「『平成の治安維持法』をつくった総理」安倍晋三首相や
     石破茂幹事長らの危険な思い入れの強さ」で、戦争できる国
     まっしぐら…。「「私たちの知る権利がメルトダウンしてしま」い、
     さまざまな権利が「民主主義国家」をメルトスルーし、どこに権利が
     存在するのかわからない状態へ。
      それにしても、「第三自民党公明党の議員の自民党議員化は
     目を覆うばかりだ。「平和」を願っているらしい
     「学会さんらの心情や如何に

   『●「『平成の治安維持法』を作った総理」の「時代錯誤の富国強兵」

 それにしても、つくづくいい加減な法案、そして、ド級の危険な法案。3回も廃案になっているというのに、焼き直しとも呼べないようなものを持ち出してくる酷さ。閣議決定できるような代物なのでしょうか。自民党「等」の与党公明党にもつくづく呆れます。最「低」裁を頂点とした司法が全く役立たずな上に、内心を縛るトンデモナイ法律。なのに、デンデン王国の「裸の王様」は、あの小泉純一郎氏でさへが、そう呼ばれることに躊躇した「『平成の治安維持法』を作った総理」に対して、何の戸惑いも感じられません。

   『●室井佑月さん、「なんで2週間余りの祭りのために、
           大切な人権を蔑ろにされなきゃならないの?」
   『●ダークな五輪のために「大切な人権を蔑ろに」!? 
       …なぜならニッポンは人治主義国家、アベ様王国だから
   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「閣僚の適格性に関わる重要問題」連発… 
      そもそも「テロ等準備罪 必要46%」というような法案なのか?
   『●「瑞穂の國記念参院予算委員会」は酷かった…
       「平成の治安維持法」を目指す「裸の王様」の取り巻きの醜さ
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや
       斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017022802000125.html

テロ準備罪に「テロ」表記なし 「共謀罪」創設の改正案を全文入手
2017年2月28日 朝刊

 政府が創設を検討している「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案の全容が二十七日、関係者への取材で明らかになった。政府はテロ対策を強調し呼称を「テロ等準備罪」に変更したが、法案にはテロの文言が全くないことが判明。捜査機関の裁量によって解釈が拡大され、内心の処罰につながる恐れや一般市民も対象になる余地も残しており、共謀罪の本質的な懸念は変わっていない。 (山田祐一郎


 本紙が入手した法案全文によると、処罰されるのは「実行準備行為を伴う組織的犯罪集団による重大犯罪遂行の計画」で、「計画罪」と呼ぶべきものとなっている。政府が与党に説明するために作成した資料では、対象とする二百七十七の犯罪を「テロの実行」「薬物」など五つに分類していたが、本紙が入手した法案全文にはテロの文言はなく分類もされていなかった特定秘密保護法で規定されているようなテロリズムの定義もなかった

 法案は、共同の目的が犯罪の実行にある「組織的犯罪集団」の活動として、その実行組織によって行われる犯罪を二人以上で計画した者を処罰対象としている。計画に参加した者の誰かが資金や物品の手配、関係場所の下見、「その他」の実行準備行為をしたときに処罰すると規定。また「(犯罪)実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、または免除する」との規定もある。

 政府はこれまでの国会答弁で「合意に加えて、準備行為がなければ逮捕令状は出ないように立法する」などと説明してきた。しかし、条文は「実行準備行為をしたときに」処罰するという規定になっており、合意したメンバーの誰かが準備行為をしなければ逮捕できないとは読み取れない

 準備行為がなければ起訴はできないが、計画や合意の疑いがある段階で逮捕や家宅捜索ができる可能性が残ることになる。合意の段階で捜査できるのは、本質的には内心の処罰につながる共謀罪と変わらない

 「組織的犯罪集団」は政府統一見解では、普通の団体が性質を変えた場合にも認定される可能性がある。団体の性質が変わったかどうかを判断するのは主に捜査機関。その裁量次第で市民団体や労働組合などが処罰対象となる余地がある。


内心の処罰> 複数の人が犯罪を行うことを合意しただけで、実際の犯罪行為がなくても処罰につながることが、今法案の大きな問題点とされている。現代刑法は、犯罪行為を実行(既遂)、あるいは、結果は生じていないが犯罪行為に着手(未遂)した場合に処罰することが大原則。日弁連は、未遂の前の段階まで罪に問うと刑法の体系を根底から変えてしまうと批判している。過去に共謀罪が国会審議された際には「内心の処罰は表現の自由を脅かす査機関が乱用する恐れがある」との批判が大きく、廃案の一因となった。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201703/CK2017030802000122.html

「共謀罪」修正案に「テロ集団その他」追加 拡大解釈の恐れ変わらず
2017年3月8日 朝刊


http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201703/images/PK2017030802100057_size0.jpg

 政府は七日、「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案の修正案を自民、公明両党の関係部会にそれぞれ示した。本紙が入手した修正案全文によると、処罰対象となる組織的犯罪集団の例として「テロリズム集団その他の」を加えた。政府はテロ対策のために同法案が必要だと主張し、共謀罪の呼称も「テロ等準備罪」に変えたのに、法案にはテロの文言が全くなかったことに批判が出ていた。 (大杉はるか


 修正は処罰対象などを定めた条文三カ所と表題一カ所の計四カ所で「組織的犯罪集団」の前に「テロリズム集団その他のとの文言を加えた。法案の目的に「テロ」は追加されず、特定秘密保護法にはあるテロリズムの定義も条文に入らなかった

 修正しても、「その他」と範囲があいまいで、捜査機関の裁量によって解釈が拡大され、内心の処罰につながる恐れや、一般市民が対象になる可能性があることは変わらない。

 自民党法務部会では「付け焼き刃(の修正)で、法案を成立させるために入れたことは明らかだ」「政治的修文だ」などの意見があった。

 対象犯罪数が六百超から二百七十七に減ったことを巡っては、「線引きが分からない」といった疑問が相次いだのに対し、法務省の担当者は「あまり論理的に切れるものではない」と基準の曖昧さを認めた。法務省は対象から外れた犯罪の一覧や絞り込んだ理由を説明する資料を議員に示したが、回収した。自民党の竹下亘国対委員長は記者会見で、自民党の法案了承時期について「十四日ぐらいかと思う」と見通しを示した。
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●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」

2017年03月08日 00時00分31秒 | Weblog


リテラの対談記事【室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第3回ゲスト 斎藤貴男/室井佑月が斎藤貴男と「共謀罪」を徹底批判!「安倍政権に逆らう人が片っ端から逮捕される」】(http://lite-ra.com/2017/03/post-2963.html)。

 《●共謀罪が成立したら、室井佑月も摘発対象になる?》。

 まず、この対談シリーズの第1回目と第2回目は、以下の通り。

   【室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第1回ゲスト 金子勝(前編)
    室井佑月が経済学者・金子勝に訊く! このまま安倍政権が続いたら
    何が起きるのか、その恐怖のシナリオとは?】
     (http://lite-ra.com/2017/01/post-2849.html

   【室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第1回ゲスト 金子勝(後編)
    右傾化するテレビで孤立、室井佑月が金子勝に弱音!
    「どんどん仲間がいなくなる」「右のやつらが羨ましい」】
     (http://lite-ra.com/2017/01/post-2850.html

   【室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第2回ゲスト 山口二郎
    室井佑月が野党共闘を支える政治学者・山口二郎に
    「ワイドショーが野党を取り上げたくなる過激作戦」を提案】
     (http://lite-ra.com/2017/02/post-2907.html

 「平成の治安維持法」なんて要らいない。「テロ等準備罪 必要46%」というような法案なのか?」…という異常な状況。(室井佑月さん)「なんで2週間余りの祭りのために、大切な人権を蔑ろにされなきゃならないの?」、それに尽きる。
 《私と斎藤さんが異常なわけじゃないんですね》!? 当たり前です。アッチが「異常」。

   『●室井佑月さん、「なんで2週間余りの祭りのために、
           大切な人権を蔑ろにされなきゃならないの?」
   『●ダークな五輪のために「大切な人権を蔑ろに」!? 
       …なぜならニッポンは人治主義国家、アベ様王国だから
   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「閣僚の適格性に関わる重要問題」連発…
      そもそも「テロ等準備罪 必要46%」というような法案なのか?
   『●「瑞穂の國記念参院予算委員会」は酷かった…
       「平成の治安維持法」を目指す「裸の王様」の取り巻きの醜さ

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http://lite-ra.com/2017/03/post-2963.html

室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第3回ゲスト 斎藤貴男
室井佑月が斎藤貴男と「共謀罪」を徹底批判!「安倍政権に逆らう人が片っ端から逮捕される」
2017.03.04

 東京新聞の「大波小波」でも取り上げられるなど、各方面で大きな反響を呼んでいるこの連載対談。ところが、そのことを当の室井佑月に報告しようと電話したらいきなりこんな苛立った声が返ってきた。

   「反響があったとか喜んでる場合じゃないって! そんなことより
    共謀罪やばいよ、なんとか止めなきゃ!」「次は、共謀罪の恐ろしさを
    みんなにわかりやすく伝える対談やるよ!」

 そう、室井はあいかわらず本気なのである。ということで、今回は、共謀罪が初めて法案提出されたときから、その危険性を訴えてきたジャーナリスト斎藤貴男氏をゲストに迎え、安倍政権が今国会で成立をもくろむ共謀罪の問題点を、一から検証することにした。
 対談では、共謀罪がいかに危険で不要なものであるかはもちろん、その背景にある安倍政権の意図やマスコミの現状に対する鋭い指摘も飛び出した。今回もぜひ刮目して読んでいただきたい! 

(編集部)
……………………………………………………………………………


●共謀罪が成立したら、室井佑月も摘発対象になる?

室井 あたし、安倍政権に対しては怒りだらけなんだけど、いまはやっぱり共謀罪のことが一番心配なんですよ。共謀罪はこれまで合計3回も法案が国会に提出され、その度に廃案になっているけど、今回は提出するのが安倍政権でしょ。国民を騙して強引に成立させかねない。政府は法案の名前を「テロ等組織犯罪準備罪」に変えるなどと言ってましたけど、基本は共謀罪と同じなんでしょう。

斎藤 同じというか、共謀罪そのものです。共謀罪は犯罪を犯す以前の、相談や計画、準備段階で処罰可能という法律で、何の犯罪も犯していないどころか、その危険性がなくても適用できる。捜査当局が恣意的に運用すれば、極端な話、誰でも自由に逮捕できるとんでもないシロモノなんです。最近になって、対象の犯罪を原案の676から277に絞り込む方針を打ち出したけど、完全に目くらまし。しかも当初は“テロ”を前面に押し出していたけど、その後明らかになった条文案では“テロ”と表記がなくなっている。本質はまったく変わっていません。国民をバカにするのにも程があります。

室井 『東京新聞』がすっぱ抜いた条文案ですね。それによれば、テロの文言がまったくないどころか、テロ以外の犯罪が6割もあるってことも分かった。結局、安倍さんはテロという言葉を最大限に利用しただけだし、普通の市民や企業も対象になる可能性はますます高まってきましたよね。斎藤さんの本『「共謀罪なんていらない?!」──これってホントにテロ対策?』(共著/合同出版)に書いてありましたけど、共謀罪って“心の中を取り締まる法律”、憲法の思想・良心の自由をふみにじるものですよね。でも、具体的には、どんなことが起こるんだろう?

斎藤 たとえば、この対談のタイトルって「アベを倒したい」でしょ。極端な話、共謀罪が成立したら、それだけでも“テロリスト”扱いされて室井さんも僕も逮捕される可能性があるということです。権力側が「こいつら、批判ばかりしていて気に食わない」と思ったら、この法律を使えば簡単に犯罪者にできちゃう。なにしろ防衛大臣だった石破茂さんが「デモはテロ」と公言できてしまう政権なんだから。

室井 マジか。まあ、政府は「一般人は対象にならない」と言ってたけど、きっと私や斎藤さんなんて、最初から一般人扱いされないだろうしな(笑)。

斎藤 その「一般人は対象にならない」というのが最大のインチキなんだよね。多くの国民がこれに騙されて、共謀罪に関心を払わなくなっている。だから弁護士さんたちた僕はよくこんなたとえを出して警告しています。「飲み屋で上司の悪口をみんなで言っていて、『ぶっ殺してやろうか』という話になればそれも対象になるかもしれない」と。

室井 え〜、それはいくらなんでもリアリティがないよ。みんな「まさか〜」と笑って終わりになっちゃいますよ。だったら、沖縄高江のヘリパッド反対運動の例とか出したほうがいいんじゃないですか。この運動の中心的な役割を担ってきた山城博治さん(沖縄平和運動センター議長)は逮捕されて、微罪なのにもう4カ月以上も不当勾留されているでしょ。いまでもそんなことが起きてるのに、もし共謀罪が成立すれば、高江の反対運動にかかわっている人たちは全員、“犯罪集団”“テロ集団”ってことにされて逮捕されてしまう。そういう権力の恐ろしさを伝えたほうが説得力があると思う。

斎藤 そうも思わないでもないけど、逆なんじゃないかな。いまの状況だと、沖縄の基地反対の例をもち出しても、誰も自分事とはとらえてくれない。本土の人間の多くは沖縄の基地問題を“特殊な例”として片付けてしまってるから。悲しいことだけど、でも、これは共謀罪についても同様で、国民の多くは権力に批判的な“特殊な人”だけが対象で、“普通に生活していれば逮捕されない”と思っている。でも、そんなことはないんだよ。さっきも言ったように、共謀罪の対象となる犯罪は絞り込んだいまも300近くあって、そのなかには、薬物とか詐欺とか偽証とか通貨偽造とか、テロとなんの関係もない犯罪が6割もある。最初は限定的に運用されたとしても、一旦成立したら、いくらでも広げていくことができる。誰もが摘発の対象になり得るんです。ハードルは可変的なのだから、それを訴えないと。第一、世の中はこれからもずっと続くんだよ。いまの安倍さんみたいな総理大臣が、独裁的な権力を振るう時代がくるなんて、たとえば30年前に誰が本気で予想した? で、今は確かに安倍さんが戦後最悪ではあるけど、これからもっともっとトンでもないのが出てこない保証はひとつもない。国家権力というのは必要悪だと思うけど、どこまでも暴力装置なのだから、よほど厳しく縛りをかけておかないと。それが立憲主義の精神です。

室井 法律名に「テロ等」って「」がついてるから、拡大解釈する気満々だとは思ってたけど、いろんな犯罪が対象になるんでしょ? そういえば、LINEやメールで同意しただだけでも、共謀罪が適用されるという話も出てましたけど、本当なんですか。たとえば、過激な友人が「こうなったら官邸に突撃しよう」とかいうLINEやメールを送ってきて、つい「いいね」と返事しちゃったら、つかまっちゃうとか。

斎藤 法務大臣も答弁で認めてからね。同意どころか、LINEだったら既読スルーしただけでも逮捕される可能性がある。それと、共謀罪の処罰対象を「組織的犯罪集団」に限定するなんて言ってるけど、それを決めるのも捜査機関でしょう。解釈次第でどうにでもなる。事実、法務省は2人以上で団体とみなされると言ってるし、最近、国会では処罰対象について、「普通の団体」が“性質を変えた場合”「組織的犯罪集団になりうる」という政府統一見解を示した。これって、市民団体や労組なども捜査機関が“性質を変えた”と言えば、いつでも「組織的犯罪集団」として共謀罪が適用されるということ。実際、彼らの立場ならそれはそうでしょ。テロを起こす前から、わざわざ「我々はショッカーです」とか、「黒い(ブラック)幽霊団」ですとかの看板を掲げる奴は珍しいわけで。で、「デモはテロ」と考える人たちなんだから、沖縄の基地反対運動や安保法制デモに参加した人が逮捕されない方がおかしいことになる

室井 しかも、一旦、捜査対象になったら、盗聴もやりたい放題になるんでしょ? 気に入らない人間をとりあえず逮捕して、それ以前に盗聴していた内容を使って微罪でも何でもデッチ上げられる。

斎藤 昨年の刑事訴訟法改正で、警察は盗聴し放題になったからね。あらゆる犯罪で、電話会社の立ち会いがなくても自由に盗聴できるようになった。それと、逮捕されなくても、共謀罪があるというだけで萎縮効果を生むというのが大きい。共謀罪の怖さは、そうした恐怖が空気となって常に漂い、お互いを監視しあい、人間不信に陥らせることです。特高警察が支配した戦前の日本や旧ソ連のKGB、旧東ドイツのシュタージ、いまの北朝鮮のような社会になるってことです。要するに思想や言論を処罰したい。それに尽きる

室井 安倍さんが共謀罪に固執している目的も、最初はテロ対策なんて言っておいて、結局は条文案から削ってしまった。大嘘だった。本当の目的は自分たちにとって都合の悪い集会やデモ、話し合いを一切させないことその対象はテロリストではなく、“政権に逆らう人なんだよね。


●安倍首相の説明は嘘だらけ! 本当の狙いは政権批判封じ

斎藤 もともと、共謀罪の本質は治安維持、つまり権力に従わない国民を片っ端から“犯罪集団”と認定し、権力を批判する人々を排除しようとするものだからね。しかも、共謀罪は安倍首相ととくに相性がいい。安倍首相の究極の願望は“国民が一丸となり同じ方向を向くのは当然という全体主義だから、それを実現するには格好の道具になる。

室井 しかも、安倍さんって、こんな悪法でも手柄だと思っていて、「歴史に名を残したい」とか言ってそうだしな(笑)。

斎藤 安倍さんの御母堂・洋子サマによると“晋三は宿命の子”らしいからね。「文藝春秋」のインタビューで、そう話しているんだけど、いやはや、なんともはや、マンガだね、ありゃ。俺も『巨人の星』が好きで、“宿命のライバル”とかカッコイイとは思うけど、本気でマンガの主人公になりきった気になるほど幼稚じゃない。

室井 だったらうちの息子だって宿命の子ですよ。ていうか、母親にとって自分の子どもは全員が宿命の子です! それを首相の母親が公言するなんて、本当に恥ずかしい。あ、つい熱くなっちゃったけど(笑)、とにかく、怖いのはこんなとんでもない法律が通りそうなこと。安倍さんに「テロを防ぐためには絶対必要」と言われて、信じちゃう人も結構いたもの

斎藤 テロを取り締まる法律なんて、現時点でも事前の段階で取り締まれる各種予備罪のたぐいが合計58もあり、凶器準備集合罪のような独立した罪とあわせたら、いくらでもある。共謀罪なんて、タテマエとしたって必要がない

室井 あと、私が一番呆れたのは、安倍さんが「国際組織犯罪防止条約」という条約締結のためにはこの法律が絶対に必要で、「この条約を締結できなきゃ、東京五輪を開けないと言っても過言ではない」って言ったこと。本当に五輪開催に必要なら、共謀罪をつくるんじゃなくて、オリンピックを返上したほうがいい。ていうか、共謀罪がなくても東京が開催地に選ばれているんだから問題ないはずでしょ? 

斎藤 あれはまったくの嘘です。国際組織犯罪防止条約を結ぶ187の国・地域のうち、締結に際して国内で共謀罪を新設したのはノルウェーとブルガリアのたった2カ国だけ。日本政府はこれまでに、国連のテロ対策関連条約のうち主要な13本を批准し、日本の国内法ではすでに57もの重大犯罪について「未遂」の前段階で処罰できるように整備している。日弁連も共謀罪立法がなくても国連条約締結は可能だと指摘しています。

室井 でも、そういうこと、全部ごまかしているでしょ。金田(勝年)法務大臣の国会でのめちゃくちゃな答弁、あれ何よ! ハイジャック目的の航空券予約は「現行法で対処できない」なんて言ってたのに、民進党の福山哲郎議員の追及で、現行法の予備罪が適用できることがバレたり。

斎藤 あの人には政治家の以前に、そもそも社会人としての資格も能力も著しく欠如しています。

室井 しかも金田大臣があまりにアホで答弁にすら答えられないから、「法案については成案を国会に提出した後、法務委員会で議論を重ねるべき」なんて文書まで出したでしょ。後になって撤回したけど、事実上の野党質問封じ、議論封じ。何やってんだか。でも、こんな調子でも、成立しそうだから怖いよ。

斎藤 安倍首相の辞書には以外の項目が載っていないから。安保法制成立前の2015年4月にアメリカ議会で「一般に海外派兵は認めらない」なんて言ってたけど、これも大嘘だった。TPPも“絶対反対”って言っていたのに強行採決で成立させた。こうした安倍政治に国民はすっかり慣らされてしまって違和感さえももたないことも大きな問題だと思う。こんなことしてると、共謀罪どころかもっとひどいことになると思うよ。電話やネットだけでなく、事務所や団体に忍び込み、盗聴器や監視カメラを取りつけての監視活動さえ行われる危険性もある。これは実際に警察内部の検討会で「会話傍受」という名前で提案されていることなんだ。

室井 もうすでにやっていませんでしたっけ? 昨年8月に、大分県警別府署員が民進党関連建物の敷地内に無断で立ち入って隠しカメラを設置して、問題になったことがありましたよね。

斎藤 建物外に取り付けることはもうやっているけど、それを室内にまで広げようとしている。とにかく、僕たちが考えるよりはるかに異常な世界になっている。

室井 もう、どんどんそうなって来ていますよ。この異常な世界に何か対抗手段はないんですか?

斎藤 まず第一に、とにかくこんなバカげた政権をさっさと退陣させ、共謀罪だけじゃなくて、盗聴法だの“マイナンバー”──ホントは「スティグマ(奴隷の刻印)ナンバー」だけど──だの顔認証機能付の監視カメラ網だのといった、人間を支配するための悪法や仕組みを根絶する。で、そこまで持っていく過程で一番大切なのは「気にしない」ことでしょう。気にしはじめたら、たとえば「政権批判なんて一切やらないほうがいい」となってしまうけど、「やったら捕まるかもしれないけど、それは悪いことではない」という意識をもつこと。空気を忖度しない、これに尽きると思う。逮捕されても、「自分は正しいことをして捕まったんだから、何も問題はない」と思うしかない。少なくともこの場合は、ひとりよがりではないよ。悪法でも法は法、かもしれないが、こんなものは人間の真実なんかじゃない人間にはやっていいことと悪いことがあるんだ

室井 それは斎藤さんがジャーナリストで、権力批判をするという当然の責務をもっているから。でも多くの一般の人は、やっぱり怖いよ。心のなかを覗かれて、会話を盗聴されて、ちょっとでも気に入らないと逮捕されて。それで新聞に実名が載っちゃうんだよ。サラリーマンだったら解雇されちゃうかもしれないし。

斎藤 僕だって積極的に捕まりたいとは思わないよ。でも今のような絶望的な世の中で、無理をして保身に汲々してもひとつもいいことない。何よりも、支配されるだけの生き物に成り下がったら、人間はオシマイじゃないですか。だから開き直るしかないと思っている。

室井 安倍さんに寿司に誘われて喜んで食べているメディアの人たちは、保身しか頭にないみたいだけど(笑)。


●安倍政権下で進むグローバル資本主義ファシズム

斎藤 メディアの体たらくは論外ですね。共謀罪は最近になってようやく反対キャンペーン的な報道も散見されるようになったけど、それだって市民運動の力に押された結果。独自の調査報道なんて、まずやろうとしない。そもそも監視社会のテーマがすごく嫌われるようになった。以前は「週刊文春」でも連載させてくれたけど、いまはメディア状況が激変した。「そんな話題は誰も興味がないから、やめてくれ」と言われてしまう。

室井 マスコミだけじゃなく、フリーのジャーナリストも変わってきてません? だって2002年の住基ネットや、2003年の個人情報保護法にしても、多くのジャーナリストが集まって反対の声を上げたけど、マイナンバー制度や共謀罪については批判の声が少ないと思う。

斎藤 そうなんだ。「斎藤さん、頑張ってください」で終わり。以前は監視社会の恐ろしさや問題点を知っている人たちが現役だったからね。古い世代の人々は戦争を体験していたり、皮膚感覚で権力の暴走の怖さをわかっていた。でも、あれから10年以上経ったいま、当時運動をしていた人たちも高齢化し、いい加減くたびれたんでしょう。そして何も知らない若者が大人になり、ネットなどで番号に慣れちゃって鈍感になっている。さっき、旧ソ連や旧東ドイツ、北朝鮮みたいなファシズムになるといったけど、共産主義ではないので、グローバル資本主義によるファシズム社会が出来上がりつつある、と言った方が正解ですね。世界的に見てもそう。新自由主義やグローバリズムというのは、巨大資本の経済的利益以外のものに一切の価値を認めない。みんなが金持ちになるというならまだしも、いまで言うところの“成長”の意味って下々の金を吸い上げて、大企業が太る=成長”でしかないんだけどね。

室井 なんでみんなそのことに気がつかないんだろう。私はこの現状を、なんとか大きく変えたいんだけど。

斎藤 それは僕もそうだけど、焦ってもしようがない。とにかくいまは自分を見失わないようにと常日頃考えている。監視社会の問題点を取材し続けてきたけど、最近は「もしかして自分のほうが狂っているのか?」と思うときさえあるからね(笑)

室井 その気持ちよ〜くわかります。世論調査で安倍さんの高い支持率が出ると、「ひょっとして私が間違っているの?と思うことがあるもの。でも潮目が変わるときはきっとくる。それにマスコミにもやっぱり期待したいんです。私は1970年代生まれですけど、その世代の文系の最高峰って、朝日新聞社の記者になるというイメージが強い。頭が良くて正義感もあって。だから「金儲けがすべてじゃない。金儲けばかりを唱えている人間は恥ずかしいという社会正義の観点があった。それを取り戻して欲しい。

斎藤 確かに僕と同世代か上の人で、記者になったような人たちは、「戦争のない世の中をつくりたい。平等な世界をつくりたい」という動機が主流だった。僕なんかはその中では、最も志の低い記者でした。

室井 私の本業は、物書きじゃないですか。物書きってみんな、戦争反対とか、権力を疑うという共通の意識があると思ってた。新聞記者やテレビに出ているコメンテーターも含め、権力批判するのは当たり前だと思っていました。でもそうではなく権力をヨイショして、平気で戦争に協力しようとする人がどんどん増えて。逆に、誰も「戦争反対」って声を上げなくなってしまって。そんなのって、鼻から牛乳を飲むくらいおかしなことでしょ? こんな状況でヤバイくない? それとも、私がおかしいの? わからなくなっちゃう。

斎藤 でもちょっといい話がある。昨年12月6日に保阪正康さんの『ナショナリズムの昭和』(幻戯書房)の出版記念パーティーがあって、文藝春秋の松井清人社長が発起人代表として挨拶した。そこで松井社長は「“右翼的独善”の象徴みたいな政権に対して、正面からモノを言いにくい。(メディアが)異を唱えようとしない現状はおかしい」と発言したんだ。同じく文藝春秋の元専務だった半藤一利さんも、「昔は“反動”と言われていた私が、今や極左と言われている。世の中、どうなっちゃったの?」だって。あの文藝春秋の社長や元幹部が、だよ。保守の代表メディアでさえも危機感をもつほどヤバい世の中ということだし、そもそも物書きやメディアが権力批判をするのは当たり前。しかもそれが商売だし特権でもあったはずだからね。

室井 そんな特権を捨てちゃういまのマスコミってバカなのかな。

斎藤 バカなんでしょう。なんてもったいない。ほとんどの職業は“お上”がどんなに酷いことをやっても、逆らわず、その枠のなかで儲けることが賢いと考えられていると思うけど、しかしマスコミと物書き、弁護士と大学の先生は、権力批判が生業なんだ。特権というか、それが責務のはずなんだけどね。

室井 でも、実際のメディアは萎縮しきっていますよね。安倍政権についてだけじゃなく、視聴者や読者のクレームやネットでの批判にも過剰に反応する。だから、萎縮させない努力しているんです。いいことを書いた記者には「よく戦った」と名前を出して褒めるようにしています

斎藤 僕も講演会で「私たち市民はどうすればいいですか?」と聞かれたら、「いいと思うメディアがあったら、ぜひ直接電話して褒めてください」と言うようにしています。マスコミはこのところ、文句ばかり言われているからね。良い報道は褒めてもらわなくちゃ

室井 『ニュース女子』(TOKYO MX)問題で、安田浩一さんや津田大介さんがMXへの出演を拒否していたのも、それはひとつの見識だと思うけど、私はテレビ局との意見が違っても、サンドバックのように批判されても、追い出されるまでテレビに出続けます。自分から「もう出演しません」と言ったら負けだと思うから。それでもし追い出されたら「追い出された! 追い出された!と言いまくる。それも作戦だと思ってる。

斎藤 それもまた見識だと思います。多様性を否定し、権力に隷属させようとするのが共謀罪の本質です。だからこそ室井さんのような存在は貴重だし、必要なんだ。

室井 じゃあ、最後にもう一度確認しますけど、私と斎藤さんが異常なわけじゃないんですね

斎藤 もちろん(笑)。でも、異常と言われても最後まで頑張って共謀罪を阻止しましょう

……………………………………………………………………………

斎藤貴男 ジャーナリスト、1958年生まれ。日本工業新聞、「週刊文春」記者などを経てフリーに。著書に『「非国民」のすすめ』、『ジャーナリストという仕事』『「マイナンバー」が日本を壊す』、「『戦争のできる国へ──安倍政権の正体』など多数。

室井佑月 作家、1970年生まれ。レースクイーン、銀座クラブホステスなどを経て1997年作家デビューし、その後テレビコメンテーターとしても活躍。現在『ひるおび!』『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS)、『あさイチ』(NHK)などに出演中。
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●「閣僚の適格性に関わる重要問題」連発…そもそも「テロ等準備罪 必要46%」というような法案なのか?

2017年02月24日 00時00分58秒 | Weblog


東京新聞の社説【「共謀罪」審議 法相の迷走が目に余る】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017021602000140.html)。

 《担当閣僚がまともに国会答弁できないような法案を、なぜ国会に提出する必要があるのか…安倍晋三首相の任命責任は、もちろん重い》。

   『●室井佑月さん、「なんで2週間余りの祭りのために、
           大切な人権を蔑ろにされなきゃならないの?」
   『●ダークな五輪のために「大切な人権を蔑ろに」!? 
       …なぜならニッポンは人治主義国家、アベ様王国だから
   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を

 「自民党「等」が推進する「平成の治安維持法」、「提出前に批判しないで」」とまで言う始末。迷走を続ける、「平成の治安維持法」。4度目の廃案しかないのだが…。「「アベ様「記念」広報局NHK」が、世論を「平成の治安維持法」へとミスリードして「裸の王様」を歓喜…」させるようなデンデン王国ですからね。

   『●自民党「等」の公明「等」がデンデン王国
      「裸の王様」御所望の「平成の治安維持法」を推進、「人権」献上
   『●唖然、呆然、あ~あ言っちゃったょ…
      「アベ様一押しの「次期総理」「未来の総理」」稲田朋美防衛相
    《今月6日には、法務省がマスコミに向けて、「共謀罪」の
     国会質疑について「法案を国会提出後に法務委員会で議論すべきだ
     とする文書を配布。これは金田勝年法相が指示して作成したもので、
     批判が集まり金田法相は撤回したが、これは国会への圧力だけではなく、
     マスコミの言論を封殺しようとする蛮行だ。金田法相といい、
     稲田防衛相といい、安倍政権のやりたい放題ぶりはますます拍車が
     かかって凄まじいものとなっている。言葉を言い換えることで憲法違反を
     繰り返し、マスコミに圧力をかけ、国会での議論を抑え込もうとする
     ──こんな恐ろしい状況を、当たり前にしてしまってはいけない》

   『●唖然・呆然…自民党「等」が推進する「平成の治安維持法」、
                            「提出前に批判しないで」
   『●「アベ様「記念」広報局NHK」が、
     世論を「平成の治安維持法」へとミスリードして「裸の王様」を歓喜…

    「NHKのニュース記事【テロ等準備罪 必要46% 必要でない14%
     NHK世論調査】」

 そもそも、あの小泉純一郎氏ですら、「平成の治安維持法をつくった総理」と呼ばれることを嫌ったそうだ。でも、デンデン王国「裸の王様」アベ様は全くお構いなし。「(非)特定秘密保護法」という秘密隠蔽法強引に可決し、いま、「共謀罪」で『平成の治安維持法』を完成させようとしています。

   『●保坂展人さん、あの小泉純一郎氏でさえが
      「『平成の治安維持法』をつくった総理」と呼ばれることを嫌った
    《谷垣禎一幹事長は……犯罪を実行しなくても計画を話し合うだけで
     処罰対象にする「共謀罪」の新設を含む組織犯罪処罰法の改正の
     必要性に言及》。
    《共謀罪の新設をめぐる同改正案は過去三回、国会に提出されたが、
     国民の強い反発を受け、いずれも廃案になっている
    《<日弁連共謀罪法案対策本部副本部長の海渡雄一弁護士の話> 
     共謀罪は国際組織犯罪防止条約を批准するための制度として
     提案されたが、この条約はテロ対策とはまったく関係ない。共謀罪を
     テロ対策として提案することは、無理やりなこじつけといわざるを得ない》

   『●「『平成の治安維持法』をつくった総理」の
                  非常に危険な思い入れ、それに手を貸す責任
    「保坂展人さんの記事によると、あの小泉純一郎氏でさえが
     「平成の治安維持法をつくった総理」と呼ばれることを嫌ったそうだ。
      「『平成の治安維持法』をつくった総理」安倍晋三首相や
      石破茂幹事長らの危険な思い入れの強さ」で、戦争できる国
      まっしぐら…。「「私たちの知る権利がメルトダウンしてしま」い、
      さまざまな権利が「民主主義国家」をメルトスルーし、
      どこに権利が存在するのかわからない状態へ」
    《「目配せ」でも成立する共謀罪と特定秘密保護法案 文 保坂展人

   『●「『平成の治安維持法』を作った総理」の「時代錯誤の富国強兵」』』

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017021602000140.html

【社説】
「共謀罪」審議 法相の迷走が目に余る
2017年2月16日

 担当閣僚がまともに国会答弁できないような法案を、なぜ国会に提出する必要があるのか。「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「テロ等準備罪」を新設する「組織犯罪処罰法改正案」である。

 「この大臣、大丈夫か」との言葉がつい出てしまう。金田勝年法相の国会答弁。質問のたびに背後に控える官僚と打ち合わせて答弁したり、答弁が二転三転したり、答えに窮して立ち往生したり

 委員長にたびたび注意されるようなひどい答弁がまかり通るのは、閣僚としての資質はもちろん、組織犯罪処罰法改正案の内容自体に問題があるからではないのか。

 安倍内閣は、二〇二〇年東京五輪・パラリンピックのテロ対策には国際組織犯罪防止条約の締結が必要で、そのためには犯罪の実行行為がなくても処罰できる法律が不可欠だとしている。

 同条約の国会承認を受け、政府は「共謀罪」を創設する法案を過去三回提出したが、いずれも廃案になった。「共謀罪」ができれば捜査機関の拡大解釈や恣意(しい)的な運用で人権侵害の恐れがあるとして世論が強く反発したためだ。

 安倍内閣は法案提出に当たって「テロ等準備罪」に名称を変え、対象犯罪を従来の六百七十六からテロに関わる二百~三百の犯罪に絞り込み、適用対象も従来の「団体」から「組織的犯罪集団」に限定、犯罪構成要件に準備行為を加えるなど厳格化するという。

 これまでの「共謀罪」とは全く別だと訴えるが犯罪の実行行為がなくても処罰できる点は「共謀罪」と変わらず、人権侵害の懸念が拭い去れない。

 条約上、対象犯罪の絞り込みはできないとしていた従来の政府見解との整合性はどうなるのか。既存の法律で対処できるとの指摘にも、政府は耳を傾けるべきだ。

 加えて見過ごせないのは、法務省が法相の指示を受けて、テロ等準備罪については法案の国会提出後に議論するよう促す文書を報道機関向けに出したことである。

 人権に関わる法案について国会提出前から政府の考えをただすのは何ら不自然でない。「質問封じ」と批判されて当然だ。

 答弁能力の欠如を自ら認めたも同然の内容である。法執行をつかさどる法相が、国会の国政調査権を制限し、三権分立に反する文書を出すよう指示したことは、閣僚の適格性に関わる重要問題だ。撤回では済まされない。安倍晋三首相の任命責任は、もちろん重い
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●「アベ様「記念」広報局NHK」が、世論を「平成の治安維持法」へとミスリードして「裸の王様」を歓喜…

2017年02月19日 00時00分03秒 | Weblog


NHKのニュース記事【テロ等準備罪 必要46% 必要でない14% NHK世論調査】(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170214/k10010875401000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_039)。

 「つぶやき」で知りました。不正な操作とは言わない、でも、非常に危険なミスリード。被検者が「平成の治安維持法」であることを理解しての結果とは、とても思えない。「なんで2週間余りの祭りのために、大切な人権を蔑ろにされなきゃならないの?」。ダークな東京五輪での「テロ防止」の呪文さえ唱えれば、なんでも、デンデン王国の「裸の王様」の思い通りになる…そんな社会を許していいの?
 「メディアの仕事とは「権力者から寵愛を受ける」こと」(リテラ)なのか? これも「つぶやき」に出ていましたが、いまや、「アベ様のNHK」は、「「裸の王様アベ様「記念」広報局NHK」。

   『●室井佑月さん、「なんで2週間余りの祭りのために、
           大切な人権を蔑ろにされなきゃならないの?」
   『●ダークな五輪のために「大切な人権を蔑ろに」!? 
       …なぜならニッポンは人治主義国家、アベ様王国だから
   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「平成の治安維持法」: 「もうすでに、
      政府に刃向かう人は一般人じゃないって解釈が許される世の中に」
   『●自民党「等」の公明「等」がデンデン王国
      「裸の王様」御所望の「平成の治安維持法」を推進、「人権」献上
   『●唖然・呆然…自民党「等」が推進する「平成の治安維持法」、
                            「提出前に批判しないで」

   『●「ゲスの極みの会話」…「安倍がトランプの心を掴んだ理由…
                    「俺は朝日新聞に勝った」「俺もNYT…」」
    《もはやNHKや産経にとって、メディアの仕事とは
     「
権力者から寵愛を受ける」こと


 ジャーナリズムの矜持=「権力の監視」をやらず、「権力者から寵愛を受ける」NHKで本当にいいのか?

   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
     「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」
   『●青木理さん: ジャーナリストの矜持
      「権力や権威の監視」「強者にこそ徹底した監視の目を」
   『●反骨の報道写真家・福島菊次郎さん亡くなる: 
      『証言と遺言』の最後に赤々と押印、「闘え」「菊」と
   『●斎藤貴男さん、大新聞社は「自分たちだけは例外。
        権力にオネダリして、そうしていただいたのである」
   『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」: 
         「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」
   『●柴田鉄治さん「キナ臭さが一段と増した年」、
        マスコミから失われる「ジャーナリズムの義務」…な1年

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http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170214/k10010875401000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_039

テロ等準備罪 必要46% 必要でない14% NHK世論調査
2月14日 5時19分

政府が、組織的なテロや犯罪を防ぐため、「共謀罪」の構成要件を厳しくして「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法の改正案を今の国会に提出する方針であることをめぐり、NHKの世論調査でこうした法整備が必要だと思うか聞いたところ、「必要だと思う」が46%、「必要ではないと思う」が14%でした。

NHKは、今月11日から2日間、全国の18歳以上の男女を対象にコンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。調査の対象は1501人で、64%にあたる957人から回答を得ました。

それによりますと、政府が組織的なテロや犯罪を防ぐため、「共謀罪」の構成要件を厳しくして「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法の改正案を今の国会に提出する方針であることをめぐり、こうした法整備が必要だと思うか聞いたところ、「必要だと思う」が46%、「必要ではないと思う」が14%、「どちらとも言えない」が29%でした。

また、今の憲法を改正する必要があると思うか聞いたところ、「改正する必要がある」が31%、「改正する必要はない」が30%、「どちらとも言えない」が31%でした。

さらに、現在、運転を停止している原子力発電所の運転を再開することについては、「賛成」が16%、「反対」が45%、「どちらとも言えない」が32%でした。
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●自民党「等」の公明「等」がデンデン王国「裸の王様」御所望の「平成の治安維持法」を推進、「人権」献上

2017年02月02日 00時00分29秒 | Weblog


東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017012902000130.html)。
琉球新報のコラム【<金口木舌>共謀罪の本質】(http://ryukyushimpo.jp/column/entry-435244.html)。

 《▼慎重論もあったはずの公明党だが、公明党の井上幹事長は最近、今国会提出を容認する考えを示した。政府がやや譲歩し、改正案にある「共謀罪」の対象を半分程度に絞り込む姿勢を示していることと関係があるのだろう▼おっかない法案を政府と自民党が乱暴に言い出し、それを公明党がなだめて、国民が受け入れやすい方向で修正、成立を図る》。
 《▼警察は辺野古や高江での基地建設に反対する市民らを動画撮影している。運動のリーダーの山城博治さんが勾留されて3カ月以上たつ。政府は「テロ等準備罪」で「市民団体は対象外」とするが、「反政府組織かどうか誰が判断するのか。すでに監視人権侵害が起きている中、「」への疑念が拭えない》。

 おなじみの光景。自公によるデキレース猿芝居デンデン王国の「裸の王様」定義の「積極的平和主義溺愛な公明党ですもの。
 そして、今回も、自民党「」の公明「」がデンデン王国国王様・アベ様御所望の「平成の治安維持法」を推進し、臣民の「人権」を献上すべく、「謀議」している訳です。自民党「」が暴走。お維も「」。
 公明「」の信奉者の皆さんも、「裸の王様」によって「一般市民かどうか」「「反政府組織」かどうか」を判断して頂くのですね?

   『●東京MXテレビ「沖縄デマ」番組について、
       想像を超えた制作会社の対応のあまりの酷さ
   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために
       「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国
   『●アベ様のデンデン王国ニッポンこそ、
       既にオーウェルが描いた『一九八四年』の「世界」へと
   『●「平成の治安維持法」: 「もうすでに、
        政府に刃向かう人は一般人じゃないって解釈が許される世の中に

==================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017012902000130.html

筆洗
2017年1月29日

 若い刑事が取調室で容疑者に大声でどなる。机を叩(たた)く。「さあ、白状しろ」。もう一人の温和な老刑事が「そう興奮しなさんな」となだめる。容疑者に優しく声をかける。「カツ丼でも食べるか」▼一九七〇年代の刑事ドラマにはこんな場面がよくあった。容疑者はやがて温和な刑事に心を開き「旦那、実はあっしが…」。今こうして書くと出来の悪いコントみたいだが、心理的効果を利用した有名な説得方法である。「良い刑事悪い刑事」という。人は悪い刑事への恐怖心によって、良い刑事にすがるようになり、協力的になるそうだ▼自民、公明両党には古い刑事ドラマのファンがいるらしい。話は捜査当局の拡大解釈によって人権侵害のおそれが消えぬ組織犯罪処罰法改正案である▼慎重論もあったはずの公明党だが、公明党の井上幹事長は最近、今国会提出を容認する考えを示した。政府がやや譲歩し、改正案にある「共謀罪」の対象を半分程度に絞り込む姿勢を示していることと関係があるのだろう▼おっかない法案を政府と自民党が乱暴に言い出し、それを公明党がなだめて、国民が受け入れやすい方向で修正、成立を図る。両党の十八番の国会対応で、国民の方もそれで何となく納得しているのだとすれば、二人の「刑事」の効果である▼公明党には温和なお顔の先生が多い。なるほど、あの役が似合ってしまう。
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http://ryukyushimpo.jp/column/entry-435244.html

<金口木舌>共謀罪の本質
2017年1月29日 06:00

 記者になって間もないころ、自治体に情報公開請求をすることになった。先輩記者から「〇〇の案件について、と『』を入れるのがポイントだ」と助言を受けた

▼「」を入れると、対象の範囲が広がり、資料の質が高まり、量も増すのがその理由だった。「お役所用語」というのはそういうものなんだと妙に納得した覚えがある

▼国会で「共謀罪」の趣旨が盛り込まれた「テロ準備罪」が審議されている。ここに出てくる「」が気になって仕方ない。代表質問で山本太郎議員が「」が示す犯罪の範囲をただした

▼安倍晋三首相は「一般の人が対象となることはあり得ない」と答弁した。「」の中にさまざまな狙いが潜んではいないか。素直に「テロ準備罪」とすればいいのにと思うのだが、役所の用語に対するこだわりは強い

▼片や沖縄防衛局はオスプレイ墜落の第一報で、名護市に「墜落」と伝えていた。その後「不時着水に修正した。言葉の言い換えで事故を矮小(わいしょう)し、印象操作を図るのもお役所の手法か

▼警察は辺野古や高江での基地建設に反対する市民らを動画撮影している。運動のリーダーの山城博治さんが勾留されて3カ月以上たつ。政府は「テロ準備罪」で「市民団体は対象外」とするが、「反政府組織」かどうか誰が判断するのか。すでに監視・人権侵害が起きている中、「」への疑念が拭えない。
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●「平成の治安維持法」: 「もうすでに、政府に刃向かう人は一般人じゃないって解釈が許される世の中に」

2017年02月01日 00時00分50秒 | Weblog


アサヒコム(『週刊朝日』)のコラム『室井佑月 「やるなぁ、牧さん」』(https://dot.asahi.com/wa/2017012500180.html)。

 《まずはじめに大きな声で叫ぶ。 「ヒロジを返せ!」 ヒロジといえば、去年の10月に逮捕された沖縄の反基地運動家、山城博治さんである》。
 《東京新聞の1月9日付「こちら特報部」のデスクメモがまたイカしてた。〈現代の治安維持法たる共謀罪を導入しないと、五輪が開けないという。ならば五輪などやらなくてもよい〉》。

   『●東京MXテレビ「沖縄デマ」番組について、
       想像を超えた制作会社の対応のあまりの酷さ
   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために
       「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国
   『●アベ様のデンデン王国ニッポンこそ、
       既にオーウェルが描いた『一九八四年』の「世界」へと

 室井佑月さんは、《もうすでに、政府に刃向かう人は一般人じゃないって解釈が許される世の中になってやしない?》、と。山城博治さんの長期「拉致」という「独裁的な国家が反対派を黙らせる常とう手段」は、既に、沖縄では発動済み。デンデン王国の「裸の王様」・アベ様らが恣意的に、「一般人かどうか」を判断して下さるシュールな世界…、恐ろしいことに、《ジョージ・オーウェルが描いた『一九八四年』の「世界」》は、少なくとも沖縄では既に実現しているようだ。

   『●「国際人権法」違反: 山城博治さん長期「拉致」という
           「独裁的な国家が反対派を黙らせる常とう手段」


 ダークな五輪でのテロ防止なんて、無茶苦茶いい加減な後付けな理由だし、(室井佑月さん)「なんで2週間余りの祭りのために、大切な人権を蔑ろにされなきゃならないの?」。そうならば、共謀罪=「平成の治安維持法」も不要だし、五輪開催権も返上を。

   『●室井佑月さん、「なんで2週間余りの祭りのために、
           大切な人権を蔑ろにされなきゃならないの?」
   『●ダークな五輪のために「大切な人権を蔑ろに」!? 
       …なぜならニッポンは人治主義国家、アベ様王国だから
   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を

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https://dot.asahi.com/wa/2017012500180.html

室井佑月
「やるなぁ、牧さん」
(更新 2017/1/27 07:00)

     (作家・室井佑月氏は、政府の推し進める「共謀罪」法案の内容から、
      この国の在り方を問いただす。(※イメージ))

 作家・室井佑月氏は、政府の推し進める「共謀罪」法案の内容から、この国の在り方を問いただす。

*  *  * 

 まずはじめに大きな声で叫ぶ。

   「ヒロジを返せ!

 ヒロジといえば、去年の10月に逮捕された沖縄の反基地運動家、山城博治さんである。

 なんでも、高江での抗議活動中、2千円相当の有刺鉄線一本を切った容疑で逮捕され、ほどなく、沖縄防衛局職員の肩をつかんでゆさぶってけがを負わせるなどの容疑も加わったみたいだ。

 その程度のことで、3カ月も勾留。家族にも会わせてもらえないんだって。……異常だな

 彼がここまでやられる理由は、誰が考えてもわかるでしょうが。

 菅官房長官が『共謀罪』は「一般の方々が対象になることはありえない」とかいっていたけど、一般の人かどうかを決めるのは逮捕する側なんだっちゅーの

 もうすでに、政府に刃向かう人は一般人じゃないって解釈が許される世の中になってやしない?

 政府に刃向かう人、とくに目立つ人に目星をつけ、盗聴でもなんでもがんがんやって、微罪で逮捕後から罪はなんとでも作り上げられていく。そんな世の中になれば、誰も本音をいえなくなる戦争反対って当たり前のことをいうのもはばかられ子どもに赤紙がきても万歳三唱しなきゃならなくなるのか?

 安倍首相は1月10日、共同通信の単独インタビューで、「共謀罪の成立なしで五輪開けない」と語った。

 が、そこまでして東京オリンピックをやりたい国民はどれほどいるんだ

 世論調査では、五輪に期待するかしないかだけでなく、まずはじめに、この国の貧困問題をあげ、その上、共謀罪の危なさなども話し、そうそう未だどうやったら解決できるんだかわからない福島第一原発の現状も、五輪招致を巡って賄賂疑惑が出た巨額支出の話もしてから

   「東京オリンピック、やるべきだと思いますか?」

 と聞いてもらいたい。ぜんぶ、本当のことじゃん。そこまでしての世論調査だ

 東京新聞の1月9日付「こちら特報部」のデスクメモがまたイカしてた。

   〈現代の治安維持法たる共謀罪を導入しないと、五輪が開けないという。
    ならば五輪などやらなくてもよい

 ほかの新聞もこのくらいわかりやすく、はっきりと書いてほしいよ

   〈米軍がいないと、中国に侵略されるという。米軍が守ってくれる
    という「お花畑思考」は論外だが、米軍基地とテロの関係も語られない
    今年はおめでたい空気と決別したい。(牧)〉

 ひゃー、ラストの嫌味もいいね、いいね。

 大統領になったトランプさんがどう出るかと騒ぐ前に、この国がどうしたいかどうありたいかの、国民を交えた話し合いはなぜ展開されていかないのか? すべてがその時その瞬間のノリで決められそうで、怖いんですけど。

 牧さんという記者は、男かな、女かな? 若いのかな、年寄りかな。惚れそうよ。

※週刊朝日  2017年2月3日号
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●アベ様のデンデン王国ニッポンこそ、既にオーウェルが描いた『一九八四年』の「世界」へと

2017年01月31日 00時00分46秒 | Weblog


東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017012802000151.html)。

 《ジョージ・オーウェルの『一九八四年』…「“もう一つの事実”を示したのだ」▼明白な事実や数字を権力者が都合のいいように変え、信じ込ませようとする。それこそオーウェルが描いた世界ではないか》。

   『●東京MXテレビ「沖縄デマ」番組について、
       想像を超えた制作会社の対応のあまりの酷さ
   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために
       「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国

 「オルタナティブ・ファクト」か…。トランプ氏らと云うよりも、アベ様らがいつも使っている手ではないですかね。
 《自由とは二足す二が四であると言える自由である》、か…。デンデン王国では、国王・アベ様を過剰に忖度し、多くの「本土」マスコミは、既に、「カラスはやっぱり「黒い」」と言えなくなって久しい。
 いま、デンデン王国の国王様・アベ様は「平成の治安維持法」を御所望である。
 アサヒコム(『週刊朝日』)のコラム【室井佑月人の心まで管理する共謀罪法案のタチの悪さ」】(https://dot.asahi.com/wa/2017011900029.html)によると…:

   《何度も提出されては廃案になった危ない法案なのに。だって、
    人として生きていくために大切な人権の話だよ。…菅官房長官は
    6日の記者会見で、「政府が検討しているのはテロ等準備罪であり、
    従前の共謀罪とは別物だ。犯罪の主体を限定するなど(要件を絞って
    いるため)一般の方々が対象になることはあり得ない」…。
    信濃毎日新聞の社説には、こう書かれていたぞ。〈テロ対策は、
    後付けで持ち出されたにすぎない日本はテロ防止に関わる国連の条約を
    すべて締結している。国際的な要請として、さらに共謀罪を
    導入しなければならない理由は見いだしにくい〉と。
    東京オリンピックをダシに、権力者が今までそこまではできなかった
    国民への監視を強めようとしているんじゃないか? ただの監視じゃない
    共謀罪は心まで管理されるようになるからタチが悪い

…との指摘。今度こそ、「平成の治安維持法」が完結するのか…。


   『●生活保護費切り下げと監視社会を歓迎する社会って
                              ・・・冷たい国だ
    「真に生活保護を欲している人の中で一体何%の人が
     「仕事をせず、遊んで暮らしているという」のか? 
     マスコミや一部の政治家の言動に踊らされていは
     いけない。「「生活保護受給者らしく」生活しているか、
     パチンコをしていないかどうかを監視し、隣近所に
     通報密告)を奨励している自治体があります」……
     監視社会なんて、ゾッとする。「オーウェル
     「一九八四年」…まで、あと一歩ではないか」」

   『●『日本の公安警察』読了(2/2)
   『●「超・監視管理社会」: 自公支持者の皆さんの大好きな、
               アベ様の思うがままに恣意的に操れる社会
   『●青木理さん「冤罪」「マイナンバー」
     「監視・管理されたがり社会」、金子勝さん「もんじゅ「廃炉」?」
   『●「検察・警察も冤罪防止のために“前向き”」?…
      刑事訴訟法の「改正案が成立すれば、新たな冤罪を生む」
   『●刑事訴訟法の「改正」どころか、
      警察・検察に、司法取引と盗聴拡大という「追いゼニ」
   『●教員について密告させ、労組を監視する=
       =自公支持者の皆さんの大好きな「超・監視管理社会」
    《『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の
     水井多賀子氏による記事【自民党が密告フォームで集めた
     反戦教師情報を警察に提供、大分県警は野党の施設を監視…
     自民党=警察一体の監視社会に】
     (http://lite-ra.com/2016/08/post-2480.html)》

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017012802000151.html

【コラム】
筆洗
2017年1月28日

 実際には読んでいないのに、読んだふりをしている本は、どんな本か? そんなユニークな調査を、英BBCが昨年実施した。一位は『不思議の国のアリス』で、二位がジョージ・オーウェルの『一九八四年』。確かに、どちらも「読んでいません」とは言いにくい歴史的な名作だ▼だが、『一九八四年』は「読まれぬ名著」という地位を返上するかもしれない。世界各国で突然、ベストセラーになり、出版社は増刷に追われている。どうも人々が貪(むさぼ)るように読み始めたらしい名作が読まれるのは、実に結構なことであるが、これがトランプ政権のおかげだというからおもしろい▼大統領就任式の観衆をめぐり大統領報道官は「過去最多」と言ったが、それは事実に反する観衆の数という単純な事実すら曲げるのかと追及され、政権幹部は言った。「“もう一つの事実を示したのだ」▼明白な事実や数字を権力者が都合のいいように変え、信じ込ませようとする。それこそオーウェルが描いた世界ではないかと読者は飛び付いたのだろう▼わが本棚に鎮座してきた文庫本(高橋和久訳、早川書房)を取り出したら、止まらなくなった。名作を読了できたお礼に、トランプ大統領に有名な一節を献呈する▼<自由とは二足す二が四であると言える自由である。その自由が認められるならば、他の自由はすべて後からついてくる>
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●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国

2017年01月30日 00時00分17秒 | Weblog


東京新聞の山田祐一郎、横山大輔両記者による記事【「共謀罪」法案 テロ「等」範囲拡大の恐れ 市民団体、労組、会社にも】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201701/CK2017012602000125.html)。

 《共謀罪を言い換えた「テロ等準備罪」の「」が示す犯罪の範囲を問われ「テロ組織をはじめとする組織犯罪集団に限定し、一般の方々が対象となることはあり得ないことがより明確になるよう検討している」と述べた。これに対し、渕野貴生・立命館大教授は「一般市民も対象になり得る」と懸念した》。

 ニッポンは「民主主義国家」ではありません、特に沖縄の状況をご覧になれば、それは明確。「ト」な取り巻きやオトモダチに支えられた《裸の王様》が支配する「人治主義国家」です。
 そのデンデン王国伝々王国)国王・アベ様やその「ト」な家臣の意のまま、恣意的に「共謀罪」を適用されたのでは、暗黒の世。《一般の方々》かどうか、《テロ》かどうか、をアベ様らや「憲兵」が判断? 王様は『平成の治安維持法』を御所望です。ダークな五輪のために「大切な人権を蔑ろに」!? 出来る不思議王国・デンデン王国。臣民は騒がず、もはや、「本土」マスコミは抵抗する、ジャーナリズムの矜持も無い。斎藤貴男さん曰く《人権を否定することに喜びを感じている変質者集団》に支配されるデンデン王国臣民…「人権の砦」のはずが最「低」裁も機能せず三権を掌握したかのごとく振る舞うデンデン王国国王・アベ様。

   『●「開催権返上の決断」:
      
「完全にブロック」「情況はコントロール」されてはいない我国こそ

   『●東京五輪と東電原発人災の現実: 
         「ダダ漏れは数字で歴然」・・・・・・
   『●ベトナム、核発電建設「延期」…
      ハノイ・アジア大会開催権返上といい、至極真っ当な判断
   『●室井佑月さん「それとこれは別です」:  
      東京の五つのダークな輪と3.11東電原発人災と共謀罪と…
    「オリンピックを理由に「平成の治安維持法」? これも以前、
     室井佑月さんが…《東京新聞の解説に書かれてあった。 
     <共謀罪の本質はテロ対策に名を借りて心の中で思ったことを処罰する
     ことにつながる恐れがあるということだ> あたしもその通りだと思う。
     たとえば戦争中、「戦争反対!とみんな心で思っていても、
     みんな口に出せなかった。この法案が通れば、同調圧力の効いた、
     そういう世の中に戻るかもしれないってことだ》。
      オリンピックのおかげで、《心の中で思ったことを処罰》なんて
     勘弁してほしい」
    《そうそう、東京五輪のテロ対策のため共謀罪を名前を変えて、
     新法案を成立させよう、なんて話も出て来ている。
     なんで2週間余りの祭りのために、大切な人権を蔑(ないがし)ろに
     されなきゃならないの?》

   『●室井佑月さん、「なんで2週間余りの祭りのために、
           大切な人権を蔑ろにされなきゃならないの?」
   『●ダークな五輪のために「大切な人権を蔑ろに」!? 
       …なぜならニッポンは人治主義国家、アベ様王国だから
   『●『琉球新報』は「警察国家」と指摘…「反対運動つぶし」
            「国策捜査」「狙い撃ち」な山城博治さん「拉致」
   『●「廃棄」どころか、議事録さへ作成しないことを
            「謀議」して決めた?…「謀議の犯罪性」?
    「共謀罪など以ての外ですが、皮肉を込めて…、自らは
     「謀議の犯罪性」は問われず、一方で、アベ様らが恣意的に
     「犯罪」かどうかを判断するのでしょうか? 恐ろしい世の中です」

   『●情報公開法と公文書管理法: 「「何が秘密かすら秘密」
            という特定秘密保護法が施行」、そして共謀罪へ
   『●映画タイトルは、稲嶺進さんが「我々は、
      また命を救う《風かたか》になれなかった」という嘆きの言葉」から
    《もしかしたら現政権は、沖縄だけではなく全国で、これと同じようなことを
     やりたいのではないか。さらにそんな思いが頭をよぎったのは、
     何度も危険性が指摘されてきた「共謀罪」が、またしても国会に
     提出されるかもしれない、というニュースを読んでいたからかも
     しれません。秘密保護法や安保法制の強行採決繰り返される
     メディアへの圧力を思えば、あながち絵空事ともいえない気が
     するのです》

   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201701/CK2017012602000125.html

「共謀罪」法案 テロ「等」範囲拡大の恐れ 市民団体、労組、会社にも
2017年1月26日 朝刊

 安倍晋三首相の施政方針演説などに対する参院の各党代表質問が二十五日行われた。首相は「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案について、共謀罪を言い換えた「テロ等準備罪」の「」が示す犯罪の範囲を問われ「テロ組織をはじめとする組織犯罪集団に限定し、一般の方々が対象となることはあり得ないことがより明確になるよう検討している」と述べた。これに対し、渕野貴生・立命館大教授は「一般市民も対象になり得る」と懸念した。 (山田祐一郎、横山大輔

 自由党の山本太郎共同代表は「『』とはどういう意味か。テロ以外にも適用される余地を残す理由を教えてほしい」と尋ねた。首相は、テロと関連が薄い犯罪も対象に含める意図があるかどうかは、明確にしなかった。

 首相は国連の国際組織犯罪防止条約の締結のために必要だと強調し、テロ対策を前面に押し出す。今後、対象犯罪を絞り込む方針だが、条約が共謀罪の対象に求める死刑や四年以上の禁錮・懲役に当たる犯罪は六百七十六。このうち政府が「テロに関する罪」と分類するのは百六十七(24・7%)にとどまり、大多数が「テロ以外」という矛盾をはらむ。

 組織的犯罪集団に限定しても、警察の恣意(しい)的な捜査市民団体労組、会社も対象になりかねない。

 政府は二〇一三年に成立した特定秘密保護法で「特定秘密の範囲を限定した」と説明したが、条文に三十六の「その他」を盛り込み、大幅な拡大解釈の余地を残した前例もある。

 刑事法が専門の渕野教授は「テロと無関係の犯罪も多く、名称と実体が一致していない一般市民の犯罪も対象になり得るのに、あたかもテロだけを対象とするかのように説明するのは、国民を誤解させる表現」と指摘。「組織的な犯罪集団に限定しても、捜査機関による恣意的な解釈や適用を適切に規制できない」と危ぶむ。
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●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を

2017年01月28日 00時00分36秒 | Weblog


東京新聞の記事【「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201701/CK2017012402000120.html)。

 《共謀罪の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法の改正案について、捜査の相互協力などを定めた国際組織犯罪防止条約の締結に必要だと強調。「国内法を整備し、条約を締結できなければ東京五輪・パラリンピックを開けないと言っても過言ではない」と述べた》。

   『●「開催権返上の決断」:
      
「完全にブロック」「情況はコントロール」されてはいない我国こそ

   『●東京五輪と東電原発人災の現実: 
         「ダダ漏れは数字で歴然」・・・・・・
   『●ベトナム、核発電建設「延期」…
      ハノイ・アジア大会開催権返上といい、至極真っ当な判断
   『●室井佑月さん「それとこれは別です」:  
      東京の五つのダークな輪と3.11東電原発人災と共謀罪と…
    「オリンピックを理由に「平成の治安維持法」? これも以前、
     室井佑月さんが…《東京新聞の解説に書かれてあった。 
     <共謀罪の本質はテロ対策に名を借りて心の中で思ったことを処罰する
     ことにつながる恐れがあるということだ> あたしもその通りだと思う。
     たとえば戦争中、「戦争反対!とみんな心で思っていても、
     みんな口に出せなかった。この法案が通れば、同調圧力の効いた、
     そういう世の中に戻るかもしれないってことだ》。
      オリンピックのおかげで、《心の中で思ったことを処罰》なんて
     勘弁してほしい」
    《そうそう、東京五輪のテロ対策のため共謀罪を名前を変えて、
     新法案を成立させよう、なんて話も出て来ている。
     なんで2週間余りの祭りのために、大切な人権を蔑(ないがし)ろに
     されなきゃならないの?》

   『●室井佑月さん、「なんで2週間余りの祭りのために、
           大切な人権を蔑ろにされなきゃならないの?」
   『●ダークな五輪のために「大切な人権を蔑ろに」!?
       …なぜならニッポンは人治主義国家、アベ様王国だから
   『●『琉球新報』は「警察国家」と指摘…「反対運動つぶし」
            「国策捜査」「狙い撃ち」な山城博治さん「拉致」
   『●「廃棄」どころか、議事録さへ作成しないことを
            「謀議」して決めた?…「謀議の犯罪性」?
    「共謀罪など以ての外ですが、皮肉を込めて…、自らは
     「謀議の犯罪性」は問われず、一方で、アベ様らが恣意的に
     「犯罪」かどうかを判断するのでしょうか? 恐ろしい世の中です」

   『●情報公開法と公文書管理法: 「「何が秘密かすら秘密」
            という特定秘密保護法が施行」、そして共謀罪へ
   『●映画タイトルは、稲嶺進さんが「我々は、
      また命を救う《風かたか》になれなかった」という嘆きの言葉」から
    《もしかしたら現政権は、沖縄だけではなく全国で、これと同じようなことを
     やりたいのではないか。さらにそんな思いが頭をよぎったのは、
     何度も危険性が指摘されてきた「共謀罪」が、またしても国会に
     提出されるかもしれない、というニュースを読んでいたからかも
     しれません。秘密保護法や安保法制の強行採決繰り返される
     メディアへの圧力を思えば、あながち絵空事ともいえない気が
     するのです》

 記事のタイトル【「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」】…ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上しましょう。
 《東京五輪開けない》のは共謀罪が理由?? 東京五輪「開いてはいけない」理由は別にありますので。二重の意味での間違い。「そもそも共謀罪など要らない」し、「東京五輪を開くべきでない理由は共謀罪の有無じゃない」。

 日刊ゲンダイの記事【だったら返上すべきだ 「五輪に共謀罪は必要」の大ペテン】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/198211)も、《本気でやるつもりだ。2020年の東京五輪と抱き合わせで「共謀罪」の創設を企んでいる安倍政権。ついに国会の場で、安倍首相がその黒い野望を明言した…テロ対策の名前を借りて、一般市民に対する権力の乱用につながる…》と指摘。正気じゃないです、デンデン王国の国王様・アベ様。

 デンデン王国の国王様・アベ様のウソの原点を思い出すべきだ。
 これも、日刊ゲンダイの記事【反対派がお断りデモ このままでは「復興妨害五輪」になる】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/198062)に、《「社会矛盾を隠す装置として機能するメガイベント」と指弾したが、最も隠蔽したい矛盾こそ福島の原発事故だ…「政府や都は16年の五輪開催に落選しても、20年開催に再び手を挙げ、ものすごく無理をして東京五輪招致にこぎつけた。なぜか。政府は福島原発事故以降の状況を深刻な危機だと感じていた。そこで五輪開催で、危機を突破しようと考えた。あろうことか、“復興五輪”と銘打っている。実際は事故を忘れさせる復興妨害五輪”だ」…これでは、“原発復興五輪”ではないか》…とあります。
 《最も隠蔽したい矛盾こそ福島の原発事故だ》《事故を忘れさせる復興妨害五輪》……鋭い指摘だと思います。「東京五輪を開くべきでない理由は共謀罪の有無じゃない」。

   『●世界に向けて「汚染水漏えい問題はない」と言い切ってしまったょ……
   『●放射能汚染で「太平洋は終わり」との声が出るほどの
                重大事故だというのに、この国は……
   『●『DAYS JAPAN』(2013,OCT,Vol.10,No.10)の
                          最新号についてのつぶやき
     ■『DAYS JAPAN』(2013,OCT,Vol.10,No.10) /
      斎藤美奈子さん(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/0c58925fcace3ecc668bc445318ce9e0
      【OUTLOOK 東京五輪で予想される原発事故への悪影響】、
       「しかしながら、原発事故より東京五輪誘致の方が大事な
        政府と東京都」「2013年に入ってからの五輪招致報道、
        その「国威発揚」「翼賛報道」ぶりはそもそも異常だった。
        7年後に事故が収束している保証などどこにもない。
        復興五輪の名目だ、福島がまた東京の犠牲になる。
        浮かれている場合だろうか

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201701/CK2017012402000120.html

「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」
2017年1月24日 朝刊

 衆院本会議は二十三日、安倍晋三首相の施政方針演説など政府四演説に対する各党代表質問を行った。首相は共謀罪の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法の改正案について、捜査の相互協力などを定めた国際組織犯罪防止条約の締結に必要だと強調。「国内法を整備し、条約を締結できなければ東京五輪・パラリンピックを開けないと言っても過言ではない」と述べた。

 トランプ米大統領の就任を踏まえた今後の日米関係について首相は「大統領との信頼関係のもと、揺るぎない日米同盟の絆をさらに強化したい」と述べた。トランプ氏が離脱を正式表明した環太平洋連携協定(TPP)に関しては「戦略的、経済的意義についても、腰を据えて理解を求めていく」と、発効に向けて説得を続ける考えを示した。

 文部科学省の天下りあっせん問題に関しては「国民の信頼を揺るがすもので、あってはならない」と遺憾の意を表明。今後、全省庁を対象に行う実態調査の結果を公表するとした。
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●「国会という言論の府」「神聖な国会」「国権の最高機関と憲法にうたわれている神聖な場所」…虚しい響き

2017年01月25日 00時00分21秒 | Weblog


東京新聞の社説【安倍首相答弁 野党批判の度が過ぎる】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017012402000124.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/プラカード 自民もやっていた】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1769423.html)。
日刊ゲンダイの記事【安倍首相が民進に皮肉の“プラカード”は自民も使っていた】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/198117)。

 《国会という言論の府で一党の党首が他党を批判するのは当然だろう。しかし、安倍晋三自民党総裁の場合、度が過ぎはしないか。安倍氏は同時に行政府の長だ。野党批判にもおのずから限度がある》。

 もはや三権の長を気取っているアベ様…ニッポン国の王様ですからね。アベ王国の国王による「人治主義国家」。

   『●ダークな五輪のために「大切な人権を蔑ろに」!?
       …なぜならニッポンは人治主義国家、アベ様王国だから


 一方。日刊スポーツと日刊ゲンダイの記事…。 
 《二階俊博は…「…この神聖な国会の中にプラカードを持ち込むのは、そういうことして良いか悪いかは子供でも分かる話。国権の最高機関と憲法にうたわれている神聖な場所に、そういうもんを持って集まることが良いかどうかは回答を申し上げるに値しない」と擁護》。
 《実際、野党時代の自民党がプラカードを使ったのは1回じゃない。たとえば、「放送法」について審議が行われた2010年5月25日の衆院総務委員会と、「郵政関連法」が審議された10年5月28日の同じく総務委員会。…自民党議員は「強行採決」「選挙目当て」と書かれたプラカードを手にして大声でヤジを飛ばして審議を妨害している。衆院のホームページをチェックすると、菅義偉官房長官佐藤勉国対委員長までプラカードを持っているように見える》。

   『●「統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟・・・どうするの」?、   
                            とアベ様をヤジり返してみては?
    《先日の衆院予算委員会で、耳を疑う場面があった。
     …首相が自席からこんなヤジを飛ばした。「日教組!」「日教組どうするの、
     日教組!」…見かねた大島理森予算委員長が「総理、総理も、
     ちょっと静かに」とたしなめた国権の最高機関の中での話である》
    「そのヤジが的を射ているのならまだしも、「民主党議員にヤジを
     飛ばしたことへの説明で「日教組(日本教職員組合)は補助金を
     もらっている」などと20日に発言したことについて、
     「補助金(をもらっている)ということは私の誤解だった。
     正確性を欠く発言だった」と訂正」って、なんじゃそら~!?
      誰か「統一協会暴力団日本会議神道議員連盟…どうするの」
     とヤジり返して、アベ様にそれらの真偽を確認してもらいましょうよ」

   『●ニッポンの委員会風景: 「議員や速記者が委員長の
           声が聞こえていない以上、採決は存在しない」
   『●アベ様による壊憲国会: 「立憲主義を蔑ろにし、
           「国権の最高機関」の名を汚した国会」


 ブーメランが自らに。それにしても、「国権の最高機関と憲法にうたわれている神聖な場所」とはよく言います。
 「民進」御得意のブーメランが「自民」に…当時の野党自民党が神聖な場所を穢していた訳です。過去の自民党政権、特に小泉・麻生・アベ政権辺りで、散々に穢され続けてきました。「ブーメラン」な党に「ブーメラン」される情けない与党・自民党。


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017012402000124.html

【社説】
安倍首相答弁 野党批判の度が過ぎる
2017年1月24日

 国会という言論の府で一党の党首が他党を批判するのは当然だろう。しかし、安倍晋三自民党総裁の場合、度が過ぎはしないか。安倍氏は同時に行政府の長だ。野党批判にもおのずから限度がある。

 きのう衆院で始まった各党代表質問。冒頭、質問に立ったのは民進党の野田佳彦幹事長だった。

 現職首相と前職首相との「大将戦」である。野田氏が「大局的な視野から質問する」と述べたように、本来なら「国の在り方」をめぐる骨太の議論が期待されるところだ。しかし、後味の悪さが残ったのは、首相の野党批判と無縁ではなかろう。

 野田氏は成長重視の経済政策の行き詰まりを指摘し、二〇一七年度予算案について「メリハリに欠け、ニーズにも的確に対応した予算とは言えない」として、予算案を撤回して「人への投資」に重点的に予算配分することを提案した。

 これに対し、首相は、安倍内閣では旧民主党政権時代と比べて国と地方の税収が二十二兆円増加したことや、毎年一兆円ずつ増えていた社会保障費の伸びを五千億円以下に抑えたことなどを列挙し、「私たちは言葉だけではなく、結果を出している」と強調した。

 保育士の処遇についても「民主党政権では三年三カ月、何も行わず給与はむしろ引き下げられた。安倍内閣は言葉を重ねるだけでなく結果で応えていく」と述べた。

 現衆院議員は任期四年の半分が過ぎ、年内の衆院解散の可能性が取り沙汰される政治状況だ。政権与党の党首が選挙に勝つために、野党第一党への批判に力を入れる意図は理解できなくもない。

 しかし、首相は政権与党の党首であると同時に、権力を行使する行政府の長でもある立法府に対する行き過ぎた批判は、三権分立の大原則を逸脱しかねない

 首相は先週の施政方針演説でも民進党を念頭に「ただ批判に明け暮れ、国会の中でプラカードを掲げても何も生まれない」と述べ、民進党は抗議した。

 自民党側も理解を示し、衆院議院運営委員会理事会では「行政府の長である首相が立法府を評価するのは適切ではない」と政府に伝えることを申し合わせた、という。当然である。

 首相はこれまでも国会の場で野党批判を繰り返してきた安倍一強の「おごり」にほかならない。国会が批判合戦に明け暮れず、建設的な議論の場となるよう、首相には猛省を、野党側には奮起を促したい。
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http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1769423.html

政界地獄耳
2017年1月24日9時35分 
プラカード 自民もやっていた

 ★米国がすべては「米国第一」だと言い出し、就任初日に離脱表明したTPPについても首相・安倍晋三は施政方針演説で「大統領も自由で公正な貿易の重要性については認識していると考えており、戦略的、経済的意義についても腰を据えて理解を求めていきたい」と寝ぼけた答弁。野党の質問も重箱の隅をつつき、首相の失言を期待するような次元に下がってしまった。

 ★自民党幹事長・二階俊博は首相が同演説で野党のプラカードによる抗議を批判したことを受け「やっぱり相当、気に障っておったんでしょう。外のグラウンドか何かでするなら別だが、この神聖な国会の中にプラカードを持ち込むのは、そういうことして良いか悪いかは子供でも分かる話。国権の最高機関と憲法にうたわれている神聖な場所に、そういうもんを持って集まることが良いかどうかは回答を申し上げるに値しない」と擁護した。

 ★ところが、このプラカード国会持ち込み問題。議運の理事会では民主党政権時代に自民党もやっていたと民進の理事に指摘され、最後には自民党は表現が不適切だったとして、首相に注意すると釈明するに至った。「首相はことあるごとに民主党時代の失政を自らの4年間と比較したがる。国民から見れば民主党政権下と比較して良くなっているなど評価ではない。誰がやっても良くなるはず。全体の水準が下がるだけ」(自民党ベテラン議員)とうんざり気味だ。

 ★本来の独自外交などなく金満外交、米国依存と米国の顔色を見ること、中韓両国にケンカを売ることばかりで外交が成り立つはずもなく、自立外交へのシフトが今国会の最大のテーマだが、すでに英国やドイツなどG7各国はシフトチェンジを始めていることを見ればお寒い国会論戦スタートだ。(K)※敬称略
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/198117

安倍首相が民進に皮肉の“プラカード”は自民も使っていた
2017年1月24日

     (自民党も使っていた(2010年の衆総務委員会))

 二言目には「だから民進党は」と、民進党を批判することだけで支持率をアップさせてきた安倍首相。20日に行った施政方針演説でも、「批判に明け暮れ、国会でプラカードを掲げてもなにも生まれない」と民進党を批判していた。TPPの承認案を強行採決した時、野党議員が「強行採決反対!」と書かれたプラカードを使って抗議したことを皮肉った。

 ところが、民進党から「野党時代の自民党も同じようにプラカードを使っていた」と、逆襲されタジタジになっている。とうとう自民党は「誤解を生むところもあり、こういった表現は今後控えたい」「首相に注意する」と平謝りしている。

 実際、野党時代の自民党が、プラカードを使ったのは1回じゃない。たとえば、「放送法」について審議が行われた2010年5月25日の衆院総務委員会と、「郵政関連法」が審議された10年5月28日の同じく総務委員会。

 自民党議員は「強行採決」「選挙目当て」と書かれたプラカードを手にして大声でヤジを飛ばして審議を妨害している。衆院のホームページをチェックすると、菅義偉官房長官佐藤勉国対委員長までプラカードを持っているように見える。政治評論家の本澤二郎氏が言う。

   「安倍自民党が民進党に対して『批判ばかりでなく対案を出せ』
    などとエラソーに口にするのは噴飯モノです。野党時代の
    自民党ほど野党らしい野党はなかった。野党だから当然ですが、
    民主党政権の足を引っ張ってばかりいた。政権に返り咲いたのも、
    批判に徹したからです。なのに、自分たちが政権に就いた途端
    批判を許さないのだから調子が良すぎます」

 しかも、安倍首相は、自分を棚に上げて民進党を批判しているからタチが悪い。施政方針演説で、当時の鳩山首相が普天間基地の県外移設を断念したことを持ち出し、人さし指を掲げながら「威勢のよい言葉だけを並べても、現実は1ミリも変わらないと批判していたが、「拉致問題」や「北方領土問題」を1ミリも動かせないのは、安倍首相も同じだ。二度とエラソーな口は利かないことだ。
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●ダークな五輪のために「大切な人権を蔑ろに」!? …なぜならニッポンは人治主義国家、アベ様王国だから

2017年01月16日 00時00分33秒 | Weblog


東京新聞の社説【共謀罪 内心の自由を脅かす】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017011402000173.html

 《話し合っただけで罪に問われる-。それが共謀罪の本質だ。準備行為で取り締まりができるテロ等組織犯罪準備罪の法案が通常国会に提出される予定…「行為を取り締まるのではなく、想を取り締まるものだ」-。…東京五輪を念頭にテロ対策強化の看板」》。

 ダークな五輪なんて止めちまえばいい…そう「思うこと」さえ、罰するつもり?

   『●「開催権返上の決断」:
      「完全にブロック」「情況はコントロール」されてはいない我国こそ

   『●東京五輪と東電原発人災の現実: 
         「ダダ漏れは数字で歴然」・・・・・・
   『●ベトナム、核発電建設「延期」…
      ハノイ・アジア大会開催権返上といい、至極真っ当な判断
   『●室井佑月さん「それとこれは別です」:  
      東京の五つのダークな輪と3.11東電原発人災と共謀罪と…
    「オリンピックを理由に「平成の治安維持法」? これも以前、
     室井佑月さんが…《東京新聞の解説に書かれてあった。 
     <共謀罪の本質はテロ対策に名を借りて心の中で思ったことを処罰する
     ことにつながる恐れがあるということだ> あたしもその通りだと思う。
     たとえば戦争中、「戦争反対!とみんな心で思っていても、
     みんな口に出せなかった。この法案が通れば、同調圧力の効いた、
     そういう世の中に戻るかもしれないってことだ》。
      オリンピックのおかげで、《心の中で思ったことを処罰》なんて
     勘弁してほしい」
    《そうそう、東京五輪のテロ対策のため共謀罪を名前を変えて、
     新法案を成立させよう、なんて話も出て来ている。
     なんで2週間余りの祭りのために、大切な人権を蔑(ないがし)ろに
     されなきゃならないの?》

   『●室井佑月さん、「なんで2週間余りの祭りのために、
           大切な人権を蔑ろにされなきゃならないの?」

 「内心の自由」を縛り、「思想」を取り締まる『平成の治安維持法』。「『平成の治安維持法』を作った総理」になることに何の躊躇いも無いアベ様。
 ここ数日ずっと引用させてもらっている室井佑月さんの言葉に尽きる。「なんで2週間余りの祭りのために、大切な人権を蔑ろにされなきゃならないの?」。

 その答えは、ニッポンは人治主義国家であり、民主主義国家ではない、また、法治国家ではなく、アベ様という王様の思うがままに思想的に統制して良い王国だから。アベ様らは、《基本的人権の制限》《国民主権の縮小》なんてことに、何の躊躇いもない。自公議員やお維議員、あるいは、その支持者の皆さんも、それに対して平気な人たち。かつてはまだしも、「本土」マスコミの一部は、いまや、連帯もせず、アベ様に逆らうことも出来ず、嬉々として「広報」機関に。あ~、そして国会の無力と、最「低」裁を頂点とする司法の「政治判断」機関化。哀しいニッポン。

   『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
      「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」
    《それは、自民党の憲法改正草案とはずばり「国民主権、平和主義、
     基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身だからだ
      先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』
     (太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉
     について、その本質をこう指摘している。
      〈一、国民主権の縮小
       一、戦争放棄の放棄
       一、基本的人権の制限〉》

   『●斎藤貴男さん「人権を否定することに喜びを感じている変質者集団」
                    …「人権の砦」のはずが最「低」裁…
   『●誰が憲法を「破る者」=「壊憲者」か?:
      自公お維支持者、「眠り猫」の皆さんと「考えないことの罪」
   『●アベ様広報官として、「「スゴイ、スゴイ」と安倍さんを
           ヨイショしながら食べるしゃぶしゃぶは旨」いか?
   『●「政権批判を封じ込めるかのごとく…
     「政府広報予算」をドーンと弾んで」もらったマスコミ…最早「広報」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017011402000173.html

【社説】
共謀罪 内心の自由を脅かす
2017年1月14日

 話し合っただけで罪に問われる-。それが共謀罪の本質だ。準備行為で取り締まりができるテロ等組織犯罪準備罪の法案が通常国会に提出される予定だ。内心の自由を脅かさないか心配になる。

 「行為を取り締まるのではなく、思想を取り締まるものだ」-。戦前の帝国議会である議員が治安維持法についてこんな追及をしたことがある。明治時代に刑法ができたときから、行為を取り締まるのが原則で、例外的に共謀や教唆、未遂なども取り締まることができた。

 治安維持法はこの原則と例外を逆転させて、もっぱら思想を取り締まった。共謀罪も原則と例外の逆転の点では似ている。

 犯罪の準備段階で取り締まる罪は実に六百七十六にものぼる。詐欺や窃盗でも対象になる。道交法違反なども含まれる。では、それらの犯罪の「準備」とは具体的にどういう行為なのだろうか。六百七十六の罪でその定義をするのは、ほとんど困難であろう。

 むしろ、共謀罪を使って、捜査機関が無謀な捜査をし始めることはないのか。そもそも共謀罪は国際的なマフィアの人身売買や麻薬犯罪、マネーロンダリング(資金洗浄)などをターゲットに国連が採択した。

 それら重大犯罪には既に日本の法律でも対処することができる。政府は新設を求めるが、もう国内法は整っているのだ。日弁連によれば、国連はいちいちそれらをチェックすることはないという。つまり共謀罪を新設しなくても条約締結は可能なのだ。

 政府はむしろ二〇二〇年の東京五輪を念頭にテロ対策強化の看板を掲げている。だが、この論法もおかしい。例えばテロリストが爆弾を用いる場合は、企んだ段階で処罰できる爆発物使用共謀罪が既に存在する。テロは重大犯罪なので、法整備も整っているわけだ。政府は「テロ」と名前を付ければ、理解が得やすいと安易に考えているのではなかろうか。

 合意という「心の中」を処罰する共謀罪の本質は極めて危険だ。六百以上もの犯罪の「準備」という容疑をかけるだけで、捜査機関は動きだせる。デモはテロと発言した大物議員がいたが、その発想ならば、容疑をかければ、反政府活動や反原発活動のメンバーのパソコンなどを押収することもありえよう

 共謀罪は人権侵害市民監視を強めるし、思想を抑圧しかねない性質を秘めているのだ。
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