2012年07月13日(金)
枝野氏「原発割に合わない」 「東電の廃炉費用など沖縄電以外で負担を」 2012年7月11日 東京新聞夕刊 枝野幸男経済産業相は十一日都内で講演し、「原発はコストが安いと扱われてきたが、東京電力福島第一原発事故で見られるような廃炉や賠償、除染も考えると全く割に合わない」と述べた。その上で、「原発を保有していない沖縄電力以外の電力会社が、原発比率に応じて保険料相当分のコストを負担し、東電の廃炉や事故の賠償に使うべきだ」と持論を展開した。 沖縄電力を除外した理由は、原発が無いため。「本州より約一割高い電気料金を払ってきており、原子力に起因する賠償その他の費用の負担をお願いするのは不公平だ」と話した。 また、枝野氏は「私は原発がない方が良いと思うし、一日も早くなくすべきだと思う」と脱原発派であることを強調。その一方で、昨年の東日本大震災時点で原発が日本の電力の約三割を担ってきたことを引き合いに、「明日できるかと言われればできない。中長期的に原発をやめることと、今すぐやめることはイコールではない」と述べ、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に理解を求めた。 さらに「既存の原発で省エネと再生可能エネルギーの負担を補うのが現実的な手法だ」と話し、一定期間は原発を稼働させていく従来の方針を繰り返した。 |
26年後の現実、福島は… チェルノブイリ 2012年07月12日 朝日新聞デジタル ●県議団視察 ウクライナを訪問中の県議会の調査団は10日、チェルノブイリ原発や30キロ圏の立ち入り規制区域を視察した。事故発生から26年。処分が進まない原発の使用済み核燃料、原発事故からの避難で廃虚になった街なみ――。時が止まった被災地の現実に県議は言葉を失い、復興の糸口を見つけようと次々に質問をぶつけた。 ●溶け落ちた核燃料 処分先未定にため息 17人の議員を乗せたバスは10日午前(日本時間10日午後)、キエフからチェルノブイリ原発へと向かった。原発から30キロ、立ち入り規制区域の手前でウクライナ内務省の警察官が管理する検問所を通過した。 爆発事故を起こした4号炉は、外観は事故直後のままだ。建屋から200メートルの見学施設からは、赤茶けた鉄骨のさび、黒い筋が浮き出た石棺の様子が見えた。屋外の線量は、建屋周囲の除染が進んで毎時7マイクロシーベルトまで下がった。 「25年かけて事故後の原発のリスクを管理できるようになった」。ウクライナ非常事態省のユーリヤ・マルシチさんはそう説明した。 建屋の手前には、老朽化した石棺の崩壊を防ぐ巨大な鉄骨の骨組みがそびえる。建屋わきの敷地では、石棺全体を覆う、新たな遮蔽(しゃへい)ドームの組み立てが4月から始まっていた。将来的に石棺を解体し、内部の燃料を安全に取り出す計画だ。いまも3500人が廃炉に向けた作業に携わり、一歩一歩進んでいるように見える。 しかし、建屋内に溶け落ちたまま残る核燃料は200トン。「線量の高い原子炉の下部には入れない。千年では足りない半減期の放射性物質も多い」 議員からの質問は途切れることなく続いた。「取り出した核燃料の処分先のめどは」「福島の原発事故は、チェルノブイリよりもっと短期間で進むか」 戸惑うユーリヤさんの回答は「四つの原子炉を抱える福島の事故の影響はより大きい」。4号炉の核燃料の処分先について「遮蔽ドームの耐用年数である100年の間に場所を探し、建設する」との答えには、一斉にため息が漏れた。 ●原発3キロ無人の街 「本当は見たくない」 原発から3キロ北西にある原発労働者の街、プリピャチ市。この街の現実は、被災地選出の議員に酷なものとなった。人口5万人、五つの学校と11の幼稚園を備え、平均年齢26歳の住民が暮らした「夢の街」。事故当日に全員に避難命令が出された。 26年後の無人の街は、深緑にのみ込まれ、建物は、破れた窓や崩れた壁をさらしていた。市民会館、デパート、遊園地の観覧車と、生活の痕跡が痛々しい。 「福島もこんなになっちまうんだ」。議員の一人がつぶやいた。「本当は見たくない。でもこれが現実だ」 ●放射性廃棄物保管 「最終処分場なのか」 原発から10キロ離れた場所に、ウクライナ唯一の放射性廃棄物の埋設処分場「ブリャコフカ埋設施設」があった。この施設を、双葉郡に設置要請されている中間貯蔵施設と重ね合わせた議員も少なくなかった。 96ヘクタールの広大な敷地に縦140メートル、横60メートルの土盛り30個が、見渡す限り広がる。1カ所あたり2万3千~5万立方メートルの容量がある土盛りの下には、原発周辺の除染作業などで出た低放射線の廃棄物が埋められている。2カ所を残してすでに満杯だ。土盛りのすき間にさらに埋設地を増やし、放射性廃棄物の処分を続ける計画だ。 「最終処分場なのか」。議員の質問に非常事態省の担当者は「当初は300年の保管計画だったが、最終処分場に変更された」。 展望の見えない現実をどう受け止めたのだろうか。「まもなく、区域見直しが本格化する。帰れない地域、帰らない地域を決めざるを得ない。26年後、こうなると住民に伝えられるか」。避難区域を抱える選挙区出身の議員は、そう自問自答した。 南相馬市や飯舘村を選挙区に持つ高野光二氏は、言った。「報告書には包み隠さず事実を書く。そのうえで将来に向けた選択肢をともに考えたい」(キエフ=林義則) |
米報道官「オスプレイ配備は不可欠」 2012年7月13日 09時02分 沖縄タイムス 【ワシントン共同】米国防総省のリトル報道官は12日の記者会見で、米軍普天間飛行場へ配備予定の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイについて「紛争地域を含め世界各地に配備されており、部隊には欠かせない存在だ」と述べ、配備の必要性を重ねて強調した。 沖縄のほか、搬入先の岩国基地を抱える山口県などで反発が強まっていることに関しては「日本の世論を理解し、配慮している」と指摘した。 報道官は4月以降に相次いだ2件の墜落事故の調査状況についても、日本側に開示していると説明。オスプレイを「極めて良好な飛行記録を持った飛行機」とした上で、全体として順調に運用されているとの認識も表明した。 |
大飯原発破砕帯の掘削調査を求めた超党派国会議員108名 氏名リスト 国会議員の呼びかけ議員、賛同議員は下記の通り。 <呼びかけ議員>(五十音順、39議員) 衆議院議員 相原史乃/国民の生活が第一 衆議院議員 阿部知子/社会民主党 衆議院議員 網屋信介/民主党 参議院議員 市田忠義/共産党 衆議院議員 石田三示/新党きずな 衆議院議員 生方幸夫/民主党 参議院議員 大河原雅子/民主党 衆議院議員 太田和美/国民の生活が第一 参議院議員 小野次郎/みんなの党 衆議院議員 柿澤未途/みんなの党 衆議院議員 笠井亮 /共産党 参議院議員 加藤修一 /公明党 参議院議員 紙智子 /共産党 参議院議員 川田龍平 /みんなの党 衆議院議員 櫛渕万里 /民主党 衆議院議員 河野太郎 /自民党 衆議院議員 重野安正 /社民党 衆議院議員 瑞慶覧長敏 /無所属 衆議院議員 平智之 /無所属 衆議院議員 高橋千鶴子 /共産党 参議院議員 武内則男 /民主党 参議院議員 谷岡郁子 /民主党 衆議院議員 玉置公良 /民主党 衆議院議員 中後淳 /新党きづな 衆議院議員 辻恵 /民主党 参議院議員 ツルネン・マルテイ /民主党 衆議院議員 照屋寛徳 /社民党 衆議院議員 松木けんこう /新党大地 衆議院議員 服部良一 /社民党 衆議院議員 橋本べん /民主党 衆議院議員 初鹿明博 /民主党 衆議院議員 鳩山由紀夫 /民主党 参議院議員 平山誠 /新党大地 参議院議員 福島みずほ /社民党 衆議院議員 三宅雪子 /国民の生活が第一 衆議院議員 山崎誠 /民主党 参議院議員 山下芳生 /共産党 参議院議員 横峯良郎 /新党大地 参議院議員 吉田忠智 /社民党 <賛同議員>(五十音順、69議員) 衆議院議員 赤嶺 政賢 /共産党 参議院議員 有田 芳生 /民主党 衆議院議員 泉健太 /民主党 参議院議員 糸数 慶子 /無所属 参議院議員 井上 哲士 /共産党 参議院議員 江崎 孝 衆議院議員 江田 けんじ /みんなの党 衆議院議員 大谷 啓 /国民の生活が第一 衆議院議員 大山 昌宏 /国民の生活が第一 衆議院議員 岡本 英子 /国民の生活が第 参議院議員 小熊 慎司 /みんなの党 衆議院議員 川内 博史 /民主党 衆議院議員 川島 智太郎 /国民の生活が第一 衆議院議員 木内 孝胤 /無所属 衆議院議員 菊池 長右エ門 /民主党 衆議院議員 城内 実 /自民党 衆議院議員 黒田 雄 /国民の生活が第一 衆議院議員 小泉 俊明 /民主党 衆議院議員 古賀 たかあき /国民の生活が第一 衆議院議員 穀田 恵二 /共産党 衆議院議員 小宮山 泰子 /国民の生活が第一 衆議院議員 近藤 昭一 /民主党 参議院議員 今野 東 /民主党 衆議院議員 斎藤 やすのり /新党きづな 衆議院議員 斉藤 進 /民主党 衆議院議員 坂口 岳洋 /民主党 衆議院議員 佐々木 憲昭 /共産党 衆議院議員 佐藤 夕子 /減税日本 衆議院議員 志位 和夫 /共産党 衆議院議員 塩川 鉄也 /共産党 衆議院議員 篠原 孝 /民主党 衆議院議員 杉本 かずみ /民主党 衆議院議員 首藤 信彦 /民主党 参議院議員 外山 斎 /国民の生活が第一 参議院議員 大門 実紀史 /共産党 参議院議員 たしろ かおる /民主党 衆議院議員 田中 眞紀子 /民主党 衆議院議員 玉城 デニー /国民の生活が第一 参議院議員 田村 智子 /共産党 衆議院議員 道休 誠一郎 /民主党 参議院議員 徳永 エリ /民主党 衆議院議員 豊田 潤多郎 /新党きづな 衆議院議員 中川 治 /民主党 衆議院議員 中島 政希 /無所属 衆議院議員 中島 隆利 /社民党 衆議院議員 長島 一由 /民主党 衆議院議員 中津川 博郷 /民主党 参議院議員 中西 健治 /みんなの党 参議院議員 那谷屋 正義 /民主党 参議院議員 姫井 由美子 /国民の生活が第一 衆議院議員 福島 伸享 /民主党 参議院議員 舟山 康江 /民主党 衆議院議員 本村賢太郎 /民主党 衆議院議員 牧 義夫 /国民の生活が第一 参議院議員 又市 征治 /社民党 衆議院議員 皆吉 稲生 /民主党 衆議院議員 宮崎 岳志 /民主党 衆議院議員 宮本 岳志 /共産党 衆議院議員 三輪 信昭 /新党きづな 衆議院議員 村上 史好 /国民の生活が第一 参議院議員 山内 徳信 /社民党 衆議院議員 山口 和之 /民主党 衆議院議員 山田 正彦 /民主党 衆議院議員 吉泉 秀男 /社民党 参議院議員 米長 晴信 /無所属 衆議院議員 若井 康彦 /民主党 衆議院議員 渡辺 義彦 /新党きづな 衆議院議員 渡辺 喜美 /みんなの党 衆議院議員 渡辺 浩一郎 /新党きづな 引用元 |
7月13日 4時3分 NHKニュース 東京電力は、福島第一原子力発電所で最も多くの燃料が保管されている4号機のプールで、試験的に使用前の燃料を取り出す際の安全対策をまとめました。 この対策を、国の原子力安全・保安院が「妥当」と評価し、東京電力は近く燃料を取り出す方針です。 福島第一原発では、最も多い1535体の燃料が保管されている4号機の使用済み燃料プールで、廃炉の作業に向けて、燃料を運び出す手順などを確認するため、試験的に使用前の燃料2体を取り出すことになっています。 作業では、燃料を1体ずつ、クレーンを使ってプールからつり上げたあと、原子炉建屋の5階に当たる場所で、臨界を防ぐ専用の容器に入れてから、地上まで別のクレーンで下ろし、トラックで「共用プール」という施設に輸送します。 燃料を取り出す際には、強い放射線を出す使用済み核燃料を誤ってつり上げないために、水中カメラで撮影したり、線量を測定したりするとともに、輸送容器が落下しないよう、4本のワイヤーを用いるなど、安全対策をとるとしています。 この安全対策について、原子力安全・保安院は12日、「妥当」と評価しました。 東京電力は近く燃料を取り出す方針ですが、詳しい日時は「核物質の防護」のため、事前に公表できないとしています。 4号機のプールでは、事故のあと、一時、冷却に海水を使っていたことから、東京電力は、核燃料を閉じ込めている金属製の容器が破損していないか確認することにしています。 4号機では来年中に燃料の取り出しが本格的に始まる予定ですが、水素爆発が起きた原子炉建屋やプールの健全性が懸念されています。 . |
7月13日 4時3分 NHKニュース 東京電力は、福島第一原子力発電所3号機で、格納容器下部の圧力抑制室がある地下の部屋に、11日、初めてロボットを入れて調査した結果、最大で1時間当たり360ミリシーベルトという高い放射線量が測定されました。 ロボットは調査途中で制御できなくなり、回収のめどは立っておらず、今後の廃炉に向けた作業に課題を残しました。 福島第一原発では、廃炉に向けて、格納容器を水で満たし、溶け落ちた燃料を取り出す計画で、汚染水が漏れ出ているとみられる格納容器や、その下部の圧力抑制室を調べて、修理することが課題となっています。 3号機では、圧力抑制室がある地下の部屋に、11日、初めてロボットを入れた調査が行われ、内部で撮影された映像が公開されました。 映像では、南西側で扉が壊れているほかは、目立った損傷や水漏れは見つからなかったということです。 しかし北側では最大で1時間当たり360ミリシーベルトという高い放射線量が測定され、ほかの場所でも1時間当たり100ミリシーベルト以上が目立ち、隣の2号機よりも平均的に値が高いことが分かりました。 また、調査に使われた遠隔操作のロボットは、調査開始から3時間ほどで、ケーブルが遮断され制御ができなくなり、回収のめどは立っていません。 東京電力は「ロボットは当面放置するしかなく、今後の作業に影響するかどうか検討したい」と話していて、廃炉に向けた作業に課題を残しました |
いじめ自殺 なぜ防げない 文科省対策、常に後手 2012年7月13日 東京新聞朝刊 大津市立皇子山(おうじやま)中学二年の男子生徒=当時(13)=が昨年十月に自殺した事件をめぐり、文部科学省の対応が後手に回っている。いじめ自殺が社会問題化するたびに、文科省はいじめの定義や調査方法を変えたり、緊急対応マニュアルを配ったりしてきたが、悲劇は繰り返されている。今までのやり方で本当に良いのか。自殺した子どもの遺族や学校現場から疑問の声が上がる。 (早川由紀美、加藤文) 大津の自殺で文科省は、滋賀県教育委員会などを通じ、事実関係の聞き取り調査を始めていた。ところが、滋賀県警が十一日夜、中学校などを捜索したため、調査は事実上、宙に浮いている。 十二日の定例記者会見で高井美穂副大臣は「県警に加えて文科省が直接聞き取り調査をするのはふさわしくない」と話し、捜査や遺族が学校側に起こした裁判の推移を見守る姿勢を強調した。 いじめ対策の基礎的データとなる全国調査の方法を、文科省は二回、変更している。最近では北海道滝川市などでいじめ自殺が相次いだ後の二〇〇六年、それまで「継続的な攻撃」などの条件をつけていたいじめの定義を、被害者側が苦痛を感じた場合はいじめと認めるよう変更した。 報告の対象も「発生件数」ではなく「認知件数」に。文科省が統計上の件数の減少にとらわれていることが、教委の隠蔽(いんぺい)体質につながっているとの批判を受けたためだ。いじめを発見するため、アンケートなどで子どもたちから状況を聞き取ることも求めた。 しかし、大津市の事件では、いじめが見過ごされたうえ、自殺後のアンケートも、真相究明のために十分に活用されなかった。 中学在学中のいじめが原因で高校生の娘が自殺した高橋典子さん(54)は「文科省は決まり事をつくるだけで終わっている。学校現場で決まり事が守られているかを責任を持って調べるべきだ」と指摘。「学校側の隠蔽体質が変わらない以上は、第三者による調査機関設置を義務づけるべきだ」と訴える。 名古屋市の小学校教諭岡崎勝さん(59)は「子どもは以前より親に気を使って、いじめられていることを言わなくなるなど、指導は難しくなり、時間がかかるようになっている」と話す。「国は、言い訳的に事後に何かするよりむしろ、学校現場の困難な状況などを継続的に情報発信して、仕事をしやすい環境をつくってほしい。それが事件を未然に防ぐことにつながる」 |
戦争被害の差別を問う――大阪空襲の控訴審始まる 2012 年 7 月 5 日 週刊金曜日 太平洋戦争末期、一万五〇〇〇人もの犠牲者を出した大阪大空襲の被害者や遺族らが国に謝罪と損害賠償を求めた「大阪空襲訴訟」の控訴審が6月11日、大阪高裁で始まった。 国は、旧軍人・軍属とその遺族にはこれまでに五〇兆円を超える恩給や年金を支給している。援護の対象は引揚者や沖縄戦被害者へと広がり、原爆被爆者や中国残留邦人に対する援護立法も制定したが、民間の空襲被害者については「戦争という国の存亡にかかわる非常事態のもとでは、国民は等しく耐えねばならない」という「戦争損害受忍論」を押しつけ、何の補償もしていない。 大阪空襲訴訟の原告たちは「戦争損害受忍論を空襲被害者だけに押しつけるのは、法の下の平等をうたった憲法一四条に違反している」などと主張、二〇〇八年一二月八日に大阪地裁に訴えた。空襲をめぐる集団提訴は東京に次いで二例目。 原告は、爆弾の破片で足を失った人、焼夷弾で全身大火傷を負った人、肉親を亡くして戦災孤児になった人など二三人。年齢は六七歳から八二歳。〇九年三月の初弁論以来、原告らは証言台に立ち、自らの空襲体験やその後の苦難などを訴えた。 だが一審判決(昨年一二月七日)では、国が主張した「戦争損害受忍論」は支持しなかったものの、「補償を受けた者と原告との差異は不合理とは言えない」として請求を棄却した。 この日の第一回口頭弁論では、六歳のときに空襲で左足の膝から下を奪われた安野輝子さん(七三歳)が意見陳述を行ない、「人権の砦である司法に、日本の良心を問うてみたが、一審判決は微塵も感じられなかった。このままでは空襲はなかったことにされてしまう」と涙ながらに訴えた。 次回の公判は、九月二四日午後三時半から二〇二号法廷で。 (矢野宏・大阪空襲訴訟を支える会代表、6月22日号) |
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