メイショウタバルの除外は、展開的にはガラっと大きく変わるでしょうね。ハイペースで飛ばすかと思っていたので。ではスローになるかと言えば、そんなに単純ではないかな。
先週のオークスで、ルメールに乗り代わったチェルヴィニアが勝ったことから「乗り代わり」という視点で考えてみました。
どうして、「乗り代わり」に注目したかと言えば、1番人気ステレンボッシュにもルメールは阪神JFで乗っていたので、ルメールがステレンボッシュを選択する可能性はあったと思う。桜花賞は負傷でルメールは乗れなかったが、もし騎乗できていればアスコリピチェーノだったでしょう。仮にもし、ルメールが桜花賞に騎乗してたらアスコリピチェーノが勝ったかどうかはわからないが勝ってた可能性も否定は出来ないが、それはタラレバなのでそれ以上は考えても無駄なので止めます。
ただ、桜花賞をムルザバエフ騎手で13着と大敗したチェルヴィニアにルメールが乗ってくるというのは、余程チェルヴィニアの能力をルメールが高く評価していたのでしょう。それは、他の要因もあった。例えば桜花賞は久々で状態的にはひと息で、叩かれたオークスで完調になったとか。
それでも、いろいろな馬に跨がってくる過程で乗り馬を選択する能力は一流の騎手になればなるほど、厳しいものがあると思う。選択ミスは騎手としての手腕を疑われかねない。その意味では、正解の選択だったことになる。
さて、その視点から話を進めるとダービー出走馬でルメールが乗ったことがある馬。シックスペンスはルメールがレガレイラの方が先着すると見ているはずだ。
その論法で言えば、モレイラが選択したダノンエアズロック以外の馬。コスモキュランダ、ゴンバデカーブースは評価を落としてもいいかな(?)
武豊がシュガークンを選択したので、エコロヴァルツ、サンライズジパングも軽視できるか(?)
M.デムーロがコスモキュランダを選んだので、デムーロが前走乗ったサンライズアースも要らないか?
騎手が選んだのか、乗らざるを得ないのかは難しい。ここでは選んだことにします。ひとつ面白いのは、モレイラが乗らないコスモキュランダとゴンバデカーブースは元々乗っていたM.デムーロと松山に手が戻る。これは、今までは珍しいことだったが現在のように短期免許で来た外国人騎手がクラシックレースにまで乗る時代になったので、今後は当たり前のことになるのでしょう。
ルメールが降りたシックスペンスは川田が乗ることになった。主戦のジャンタルマンタルがマイルを選択したので、川田の乗り馬がなくなった。そこにちょうどルメールがスプリングSで勝ったシックスペンスが回ってきた。
それは、もちろんルメールがレガレイラを選択したためです。つまりダービーで勝つ可能性が高いのはレガレイラだとの見立てです。
それなら、シックスペンスがレガレイラに先着する可能性はないのか。
ところが、ここに面白いデータがあります。2016年です。
ルメールは弥生賞を自分が乗って勝ったマカヒキと、やはり自分が乗ってきさらぎ賞を勝ったサトノダイヤモンドを皐月賞でどちらに乗るかの選択を迫られます。ここで、ルメールはサトノダイヤモンドを選んで、結果は1番人気で3着。乗り代わったマカヒキは3番人気で2着でした。鞍上は川田なんです。そして迎えた日本ダービー、ルメールが乗ったサトノダイヤモンドは2番人気。川田のマカヒキは3番人気。ちなみに1番人気は皐月賞馬で蛯名のディーマジェスティでした。
結果は、皆さんご存知の通り。川田のマカヒキがダービーを優勝します。
では、ルメールの馬の能力を見る眼がなかったのか。そんなことはないですね。着差はハナ差でゴール前は、日本語で言えばデッドヒート、熾烈な競り合いでした。
さて、今年ルメールは牝馬のレガレイラを選択して、因縁の川田はシックスペンスで参戦です。シックスペンスは牝馬では実績のある国枝調教師です。定年まで残り少なくなってきました。牡馬での戴冠はあるんでしょうか?