二言瓦版

「復讐は神に所属する。」 「旧約聖書」


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知らなかった、桐

2019年12月29日 03時55分45秒 | ニ言瓦版
東京新聞のコラムは、いい。
知らなかった、花札、桐か。


「花の暦にも似て、花札は一年のそれぞれの月を、十二の花木で表している。一月の松に始まり、梅、桜と続き、最後の今月は桐(きり)である。花は五月頃で、冬には葉を落とす桐が十二月である理由は乏しい。「ピンからキリまで」のキリにしゃれたのだと、国語学者の金田一春彦さんは『ことばの歳時記』に書いている
▼紋所にも似た図柄は、鳳凰(ほうおう)を伴い、派手な五色で彩られる。しゃれから生まれたにせよ、締めを飾るにふさわしい、厳かにして華やかな趣を感じなくもない
▼昨日は多くの職場で今年のキリである仕事納めだった。心を軽くしつつ過ぎ行く一年を厳粛にかみしめる。そんな方もいただろう
▼貿易商の家に育った作家の陳舜臣さんが桐にまつわる戦後の思い出を随筆に書いている。中国から仕入れた桐に電動ノコギリをかけると、突然歯がはじかれることがあった
▼ひそんでいた銃弾のいたずらという。日本軍の弾かもしれず、輸出元に文句は出なかった。戦後の家庭に、家具になって届くことも多かった木材である。<平和な植物にも、戦争の影は覆いかぶさっていたのである>と作家は書いた
▼戦争を知る人たちが今年も世を去った。桐の中から時折響いてくる硬い音のように、わが国の進む道に硬質の言葉を発してきた人、道しるべを示そうとした人は、年々少なくなる。失われるものの重みを思う年のキリである」



桐の話は、花札。
そして、桐の強さ。
12月は、桐か。
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