第1回の予備試験合格者の中には、既に本試験で3連敗してしまった人が少なからずいます。今年の本試験において、「平成23年予備試験合格者 18人受験 6人合格」となっており、仮にこの12名が3年連続で本試験を受けているとすると、この12名は「三振」していることになります。平成23年度の予備試験最終合格者は116名なので、1割に相当する数です。もっとも、法改正により5年で5回受けられるようになったので、特に耳目を集めるような話ではないのですが、改正がなければいわゆる「三振」をしていることになります。予備組といえども、安心できないという現実があるわけです。
これは、予備試験組であろうが、法科大学院組であろうが実は共通の問題なのですが、1回目の本試験で落ちた場合、2回目に向けて試験対策の質的転換をうまくできない人は、3タテを喰らう可能性が非常に高いと言えます。これは勉強の量的問題はない、という前提ですが、要は質に問題があった=方向性を間違えているから落ちた、という場合、抜本的な見直しをしなければ、同じことを2度3度繰り返すだけになるのです。言葉は悪いですが、「無駄な努力」をいたずらに積み重ねるだけになりかねないのです。
ですから、上位ロー既修出身であろうが、予備試験組であろうが、本試験で1回失敗した場合、「抜本的な戦略の練り直し」が決定的に重要になってきます。既に「出自」は関係なくなります。従って9月10月の間に徹底した自己分析をする必要があります。「とりあえず」また勉強再開、というのは大変危険だということです。
敗因分析はどのように行えばいいでしょうか。