Burning Heart

2009-09-19 02:37:07 | 司法試験関連
今日はケースメソッド論文マスター行政法の収録をやった後、現役ロー生との意見交換を行い、更にその後、出題フレーム体得ゼミ生の方と75分ほどお話をさせていただきました。2年のブランクの後会社を辞めたのが昨年の12月で、戦線復帰と同時に私のゼミを受講されたそうです。わずか半年の勉強で一気に合格を決められた女性の方です。詳しいことを書くとプライバシーの問題もあるのでいかんのですが、かなり厳しい状況での受験だったようです。

こちらが感心する事ばかりで、楽しいお話が出来ました。その中で「これは」と思う言葉が幾つか飛び出たのですが、例えば「覚えない物は読まない」というのは、はっ、とさせられました。時間がない、落ちるわけにはいかない、じゃぁ、どうする、という発想で勉強されたそうなんですが、物凄い絞り込みようでした。3月から試験前日まで、毎日4時間から6時間、何度も何度も答案を書いていたそうです。これは凄いことですよ。1日の勉強時間は13時間ほどだとか。

彼女の勉強の最大の軸は、ゼミで教わった「枠=フレーム」だけは徹底的に外さないようにしたことだそうです。体に染み込ませる形でトコトン叩きこむことを意識する。知識で勝負することはせず(時間もないしどうせ覚えられないしブランクも大きかったからだそうです)、とにかく「枠」だけは外さないようにすると。

択一対策も判例六法で条文を読み、百選の判旨を読むだけ(あと択一答練)。時間がないので、定義・趣旨・要件・効果だけを満遍なく徹底して繰り返し覚え込む。

条文と判例、問題文の読み方(フレーム=枠を押さえる)だけで勝負したそうです。そして絶対諦めない、落ちたらどうしようとか考えない。

「落ちたらどうしようとか考えない」理由が凄くて、落ちた場合のダメージが大きすぎるため、逆に落ちたらどうしよう、と考えるのを止めたそうなのです。逆説的ですが、「なるほど」と思いました。考えたところでどうしようもないので考えない、という発想の転換ですね。

わずか半年で最後の勝負に出た理由が不思議だったので、なんで1年半勉強して万全の体制で第5回で勝負しようと思わなかったんですか?と聞いてみたんです。その答えは以下の通り。

「1年半もあんな勉強は出来ない。半年が限界だと思った」。

大変重い言葉です。

こんな勉強、1年半も続けられない、そこまで言い切れるかどうか。
単に受験生は辛いとか、気分が晴れないとか惨めだとかではなく、純粋に「このような(ハードな)勉強を1年半も続けられない」と言えるかどうかです。凄い言葉だと思いました。

みんな凄まじいドラマがあるんだな、と思いました。益々、役に立つような講義をしなければ、と身が引きしまる思いがしました。

第5回本試験まであとたったの8ヶ月。合格目指して完全燃焼しましょう。
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