Jackie Cain And Roy Kral
(Brunswick BL54026)
ジャズボーカル界で混声デュオユニットと言うとジャッキー&ロイをおいて、右に出るユニットはないと思います。彼らの録音は、ストリーヴィル、abc paramount, Columbia, Verve, CTIといくつかのレーベルに分散してありますが、駄作と言われるアルバムは本当に少なく、どの盤もそれなりに彼らの息のあった掛け合いが聴かれ、聴いててウキウキする気分になりますよね。初期では何と言ってもストーリービルの録音が知られていますが、本日アップのBrunswickの盤もなかなかハイレベルで楽しい一枚ですよね。額をつき合わせたカバーは極めて印象深く大好きな一枚です。
本アルバムは53年、54年の3つのセッションを一括して収録したモノで確か単体で10インチが作られていた記憶もあります。ヘフティのオケとの共演も良いですが、Roy Kral(p), Barry Galbraith(g), Bob Peterson(b), Bill Ladley(ds)のカルテットのセッションやRoy Kral(p), Charlie Ventura(ts, bs), Max Bennett(b), Sonny Igoe(ds)のカルテットのセッションが面白いですよね。クラールのピアノがスウィンギーで良いし、ベンチュラのゴリゴリ来るサックス、ベツレヘムのアルバムで知られるベネットの競演は貴重ですよね。収録曲もA面では"I Hear Music", "Isn't It Romantic", "They Can't Take That Away From Me", B面の"The Continental", "Just You, Just Me"等彼らのコーラスを楽しむには最適なスタンダード曲が選ばれています。個人的には"The Continental"のパフォーマンスが大好きでB面偏重で聴いてます。
所有盤はブランズウィックのブラックラベル、シルバーロゴのモノラルオリジナル盤です。デッカと同じで瓦せんべいのような硬い盤も魅力ですね。
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