'speak, brother, Speak!'/Max Roach
(Debut japan reissue LR-8819)
訳せば『同志よ!主張せよ』という感じでしょうか。ミンガスが主催するDebutが原盤であれば、何らかの主張が込められているのは容易に想像がつくところです。そしてミンガスの盟友とも言えるローチの公民権運動に加担する政治的な動きは有名な話しですが、こんな主張とは無関係に純粋に演奏を楽しめるアルバムが本日アップの"Speak , Brother, Speak"だと思います。
メンバーはClifford Jordan(ts), Mal Waldron(p), Eddie Khan(b), MAx Roach(ds)のカルテットです。サンフランシスコのJAZZ WORKSHOPでのライブ演奏で,火の出るようなソロの応酬が聴けます。各面1曲の長尺演奏ですが、各人に充分にソロスペースが与えられ、5スポットのドルフィ的な演奏に共通性を感じるのは自分だけでしょうか。特にA面タイトル曲がすばらしい!クリフ・ジョーダンと言えば自分にとってはアルバム的には"In The World"なのですが,演奏的にはワンホーンと言えるこの盤に軍配を挙げたいですよね。黒いサウンド,ときにロリンズ的に逞しいフレージングが最高です(B面ではコルトレーン的ですよね!)。またマルのロングソロがワルツタイムに載って展開されます。モールスもありますがとにかくスウィングしています。勿論,御大ローチのメロディックなドラミングも期待通りですね。
所有盤は東芝が出した国内再発見本盤です。何とレッドビニルにホワイトラベル(見本盤)です。ライブですが録音が良いですし,彼らの熱気溢れるソロが堪能できます。オリジナルは凄いだろうね!
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