Traditionalism Revisited/Bob Brookmeyer
(World Pacific PJ 1233)
(World Pacific PJ 1233)
実験的ジャズというのは概して面白くはないことが多いと思っているのは自分だけでしょうか? Traditionalism Revisited(邦訳:伝統主義への回帰)、このへんてこりんなおどろおどろしいタイトルを聴いただけでメゲてしまいそう・・・。ましてや実験室が似合う?ジミー・ジュフリー入りとなると腰が引けるのも無理はないです。しかし、このカバーは有名だしジャズファンならブルックマイヤーにジム・ホールとくればやはり気になるに違いない。英語表記なら何とも気にならないタイトルですが、この伝統主義への回帰、いったん何をやらかしているのかと心配になってしまい手が出ない方もおられるのでは???
本アルバム、録音は57年ですが、この年代より前のスィング、デキシーエラの名曲にBob Brookmeyer(vtb, p), Jimmy Giuffre(cl, bcl, ts), Jim Hall(g), Ralph Pena(b), Dave Bailey(ds)のクインテットで挑戦したものであり、それほどに実験色は強くないのです。A-1の"Louisiana"からスウィンギーなジャズが展開されます。深遠なる音色を生かしたブルックマイヤーのバルブトロンボーンとジュフリーのテナーのソロと終盤にみせる両者の対位的な絡みなど絶妙でスウィングジャズが好きな方には涙ものです。続く"Santa Claus Blues"のジュフリーのクラリネットのソフトな音色にも脱帽です。ピアノで参加のブルックマイヤーもいいですし、ジムホールのギターも味わい深いですね。B-1の”Sweet Like This"はキング・オリバーの名演がありますが、ここでのブルースフィーリングも素晴らしく、その名演のソロを踏襲しながらもモダンな感覚をかもしだすブルックマイヤー、ジュフリーが最高です。B面終盤の曲としては有名なBGの"Don't Be That Way"、ファッツ・ウォーラーの"Honeysuckle Rose"に於けるブルックマイヤーのピアノ、ボントロの両者を駆使したソロもファンには嬉しいものですね。
所有盤はワールドパシフィックのモノラル盤です。恐らくオリジナルだろうと思っているのですが、ロック畑に行っちゃったパシフィック博士のNOTさんに聞いてみたいものです。
このジュフリーはいいですよね。
テナー、クラリネットともストレートな演奏で好感が持てます。ジュフリーと言えばジム・ホール、この辺りは人脈的にうなづける人選ですね。ブルックマイヤーとべイリーもマリガンつながりですかねぇ?・・・
リバティのマークが入っていましたけど、
オリジナルはワールド・パシフィックなのですね。
確かにジュフリーはクセ者ですけど、
なかなか好きな内容です。
このカバー,インパクトがありますよね。自分は以前は国内盤で聴いていたのですが,購入時に帯についていたこの仰々しいタイトルには閉口したモノです。
ふたを開ければ大した事ないじゃん!って感じ。
最近,ワールドパシフィックで手に入れアッップとなりました。
このLP購入した時は、カラフルなカバーが印象的でタイトルはほとんど意識しませんでした。確かに固いタイトルですね(笑)camperさんのご指摘どおり実験臭は全然感じず、ジュフリーもそういえばいたっけ?という感じでした。トラッドジャズ?好きにはたまらない1枚でしょうかね。
ブルックマイヤーのピアノ上手いのかよくわかりませんが、エヴァンスとのダブルピアノ盤は好きです!