Tell It The Way It Is/Paul Gonsalves
(Impulse A-55)
(Impulse A-55)
エリントン楽団の花形テナー奏者としてPaul Gonzalvesは有名なプレイヤーですが前回ジャズランド盤をアップしたときに「ズーズー弁テナー」とご指摘を受けたプレイヤーです。タンギング不足で「それが却って味」と評されたテナーですね。エリントン楽団のニューポートのライブでのロングソロは彼のプレイでは最も優れたモノかも知れませんが、本日アップのインパルス盤で聴かれるプレイもなかなか味わい深く渋いメンバーの参加もあって捨てがたい魅力を持った一枚です。
メンバーはRolf Ericson(tp), Ray Nance(tp, vln), Johnnny Hodges(as), Paul Gonsalves(ts), Walter Bishop Jr.(p), Ernie Shepard(b, vo), Osie Johnson(ds)のセクステットです。A面は長尺のタイトル曲ではじまります。ゴスペル調の曲で、既にWalter Bishopのピアノが粘りあるタッチでいい味を出しています。ビッグトーンのゴンザルベスのテナーも好調です。続く、"Things Ain't What They Used To Be"では大好きなホッジズがフィーチャーされます。B-1のErnie Shepardの見事なボーカルが聴ける"Duke's Place"も掘り出し物の名演ですよ。ナンスのフィドルも効果的です。ラストの"Body And Soul"のゴンザルべスのバラードプレイもいい感じです。ここでもビショップのリリカルなタッチは健在で,両者の実力を示したトラックで幕を閉じます。タコ耳の自分にはエリクソンとナンスのラッパの聞き分けは困難ですね。
所有盤はabc impulseのブラックラベルで再発でドリルホールがあります。ジャケットが今一で中古屋では皆さんスルーしていると思いますが,インパルスの一連の中間派盤は結構聴かせてくれますよ。ベン・ウェブスター,ライオネル・ハンプトン,ベニー・カーターなど然りですね。
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