67camper's Blog

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ヴァーブ時代のビリー

2006-12-04 00:00:59 | jazz & vocal
Songs For Distingue Lovers/Billie Holiday
(Verve MV2531 jp reissue)


 Verve時代は、ビリー・ホリデイにとって全盛期ではないというのはほぼ定説となっているのは知っていますがあまり聴いた事はないんです。デッカとかアラジンなどの名唱があるのでしょうが、自分のライブラリーにはほとんどがVerveの諸作ばかりです。古い録音に恐れをなして、購入しなかった事、いまさら聴こうとは思わないので彼女の真骨調には実際真剣に対峙した事がないのが実状です。Verve以前はオケの伴奏によるモノが多いようですが、Verve時代に入るとグランツの思惑でしょうか途端にコンボがバックを務めるアルバムが増えて来ますよね。元来インストファンの自分にとってはこう言ったコンボのバック、それもJATPのメンバー(みんな好きですよね!)による演奏は伴奏陣のソロも楽しめたりで入りやすいモノです。

 今回アップのアルバムも1957年録音のコンボのバッキングのVerve盤です。メンバーはスウィーツのトランペット、ベンのテナー、ジミー・ロールズのピアノ、バーニー・ケッセルのギター、レッド・ミッチェル、ジョー・モンドラゴンのベース、アルビン・ストローラー、ラリー・バンカーのドラムと言うメンバーです。A面1曲目の"Day In Day Out"からビリー独特のカラッとしたなかに絡み付くような歌唱が聴かれます。続く"A Foggy Day", そして邦題にもなった"Stars Fell On Alabama"と名唱が続きます。B面の"One For My Baby"ではスウィーツとベンのオブリガートが印象的です。絞り出すように唄い始める"Just One of Those Things"はビリーらしい語り口が充分に発揮された好唱、バースから入るラストの"I Didn't Know What Time It Was"も好きですね。

 タイトルの"distingue"とはフランス語で“高貴な”という意味らしいです。それを知ったのもこのLPです。自分で購入した最初のビリーのアルバムです。当然のポリドールからの国内再発盤です。