杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

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肺胞出血とCollagen vascular disease

2009年06月09日 | Kanpo-Master の部屋
うーん、このペーパーは自分が担当していたケースもありました。
MPA症例、SLE症例ではGoodpasture syndromeやTTPの合併も注意する、というこの文献のメッセージの一つは、自分がまさに勉強させてもらったことそのものです。
研修医の頃、昼休みにこの文献のauthorの先生とdiscussionしていた際に、この血小板の下がりはおかしい、末血のsmearをみるべきよ、という言葉を頂き、破砕赤血球がばりばり出ていたことに驚いたことを覚えています。結果的にはTTPも合併していたのですが、、。その当時はVWFのcleaving proteaseの活性はADAMTS13 activityとは言われていなかったと記憶しております。
Intrapulmonary Hemorrhage in Collagen-Vascular Diseases Includes a Spectrum of Underlying Conditions Shoko Kobayashi1) and Shigeko Inokuma1)
http://www.jstage.jst.go.jp/article/internalmedicine/48/11/48_891/_article
以来、末梢血の所見は比較的大事にしたいと思っています。自分のチームでは感染症で状態が悪い、もしくは悪くなりかけている患者では末梢血もlaboのラウンドをするようにしています。デーレ小体、中毒性顆粒、aggregation, 空砲形成など好中球だけでも情報はとることができます。最近は破砕赤血球がsmearで上昇していたためTTP等も疑っていたが、実はそれはsepsisそのものの影響で、マルクではHemophagocytosisを起こしていたケースがありました。いろんな角度から病態を捕らえる重要性を再確認する今日この頃です。以下も勉強になります。
Infections associated with haemophagocytic syndrome.
Lancet Infect Dis. 2007 Dec;7(12):814-22.も

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