クーリエ：最高機密の運び屋

10/31(日)曇り時々にわか雨
曇天、午後から時折ぱらつく雨。8：00起床。散歩、選挙、ファミレスで朝食＆読書。昼から物置の清掃。あんなものこんなもの色々な不要物が雑然と放置されており整理・選別に難儀をする。義父の大工道具や園芸用品、作業着・ヘルメット・壊れた家電製品などなど。母屋より設置が古く、スライド扉の開閉にガタがきて、床も抜けそうである。中身は快晴の日に天日干しでもするか。我が仔と2度目の散歩を終えて池袋へ出張る。馴染の中華屋で遅い昼食後にシネマ・ロサにて英国映画を鑑賞。1960年代前半、キューバ危機が時代背景。M１６に雇われた実在の商人・グレヴィル・ウィンを描いたスパイもの。主人公が平凡な中年ビジネスマンで≪運び屋≫だったことがミソ。東西冷戦の最中に国家の監視や諜報機関の恐ろしさが丁寧に描かれる。熱演のベネディクト・カンバーバッチ以下、欧州俳優のキャスティングが渋い。往時を再現したプロダクションデザインも素晴らしく、収容所のシークエンスなどは、007なんぞよりよほど緊密で胸に迫る。それにしてもいざとなったら個人など捨て駒にされる国家権力と云うのは怖い。ラストはお約束のモデル本人の解放後のインタビュー。1990年に天寿を全うしたそうな。18：30小雨のなか帰宅。

アイの歌声を聴かせて

10/30(土)晴れ

晴天継続。深夜まで読書をして8：00起床。散歩、ファミレスでの朝食、シネコンで映画鑑賞。昨日から公開、10：30上映開始の邦画（アニメ）には観客２０名未満と閑散。意外なことに過半が単身の中年男性。これを独りで観るのは相当な思いがあるからと思料。監督は２０代で佳作≪イヴの時間≫を発表した吉浦康裕。以下、ファーストコンタクトを日記から。『・・・お話は近未来の人間と精巧な人型ロボット（アンドロイド）を描いていた。有名なロボット三原則や魂を持ったアンドロイドというテーマの類似作品は幾らもある。だがしかし古典的と云えるが故に普遍性もあり。クライマックスでは不覚にも眼前に陽炎が立ち我が頬は滂沱にまみれた。絵柄すっきり小癪なCGを多用することもなく温もりのある作品でありました。無機なるものにも意志はある。生身の人間はそれを生み出したが故にそう思いたいのだろう。』今作は旧作の発展形とも云える物語。美少女転校生となった精巧なアンドロイド型A.Iが、悩み多き同級生らを巻き込んで騒動を起こす。丁寧な仕事振り（背景、セット、人物造形）に制作陣の心意気が伝わる。可愛い絵柄で対象年齢を限定してはならない。広い世代に共感されるエンターテインメント作品に仕上がっていると思ふ。ヒロイン・太田太鳳の歌唱力は特筆しておきたい。正直驚いた。帰宅して我が仔とポカポカ陽気の公園を長い散歩。夕方はジムでエクセサイズとサウナ。体重変化なし。

そして、バトンを渡された

10/29(金)晴れ
連日の快晴。有休消化のため休暇取得。8:00起床。散歩、朝食、買い物、掃除。昼にスペシャルサンド。午後の散歩を終えて近所のシネコンまで。14：30開始の邦画を鑑賞。本日初日。制服姿の女子高生や中高年のアベックなどで４割超えの入り。場所と時間帯を考えれば健闘の部類か。ベストセラーとなった瀬尾まいこの原作小説は既読。この作家の映画化≪僕らのごはんは明日で待ってる≫≪天国はまだ遠く≫≪幸福な食卓≫は全て観ている。主演はすっかり売れっ子の長野芽郁。自慢ではないが≪俺物語≫（15年）でオッ！と思い≪ひるなかの流星≫（17年）では初日舞台挨拶に駆けつけてもいる。本作でもその魅力を炸裂させてましたな。小賢しい芝居などせず、ナチュラルで勘の良い所作と愛嬌は天賦のものだろう。『産みの親より育ての親』とも云うが、流転すれどポジティブなヒロインと周囲の愛情が時代を反映して上手く表現されていた。多少の出来過ぎ（メルヘン）感はあれ、丁寧な演出と役者の熱演でめでたくハッピーエンド。家族連れやデートムービーに最適な演目。17：30帰宅。我が仔と3度目の散歩。

ヒューマンズ

10/28（木）晴れ
文句のない快晴。気温も20℃を超えて心地よし。8：00起床。就業１時間。朝昼夕に我が仔と３回の散歩。昼食は明星・神麺（醤油味）に肉野菜炒めを盛って殆ど街中華の完成度。豆板醤とレモン果汁のチョイ足しがミソ。車検が済んだ愛車を引き取り。車歴１３年、走行距離4万5千キロ内外。各種オイル、エレメントや消耗品を交換、タイヤを新調して合計194,546円也。駐車場代がかからないだけで任意保険やらガス代を考えるとレンタカー・カーシエアの方が当然経済的である。ファミレスに寄って甘味摂取をしつつ週末に迫る総選挙の各党主張などを斜め読み。夜はネットで英・米・スウェーデンの合作ドラマを視聴。近未来の人間型アンドロイドのお話。ジェンマ・チャンが美しく、久し振りに見たウイリアム・ハートは年をとりました。ロボットは皆々美男美女で勤勉。更には感情が生まれたら・・・。過度に進んだシステムは人間をスポイルする。機械ある者は、必ず機事あり。機事ある者は、必ず機心あり。2千3百年も前に荘子も云っている。

スクールガール・コンプレックス 放送部篇

10/27（水）曇り時々小雨
8：00起床。終日曇天時折忘れたころに小雨。公園では雑草刈機の騒音。土と水と草の匂いに我が仔が尾を振る。10：00～12：00ファミレスでお仕事。午後は帰宅してダラダラと調べもの。夜はネットでインディー系邦画を視聴。2013年製作、主演は森川葵と門脇麦。監督・小沼雄一の演出より脚本・足立紳に興味がひかれた。女子学園モノもいちジャンルとして確立されており≪櫻の園≫≪檸檬のころ≫など佳作多し。ちょい役で新木優子が出ていたり、ヒロインふたりも鮮度抜群。ミニスカートとハイソックスの制服がなかなかエロチックで、これはキワドイ見方を慫慂されているようでムズ痒くなった。乙女の気持ちはガラス細工のように輝き繊細である。白土三平が逝去した。未完の大作≪カムイ伝≫は若年の頃に通読して大いに感銘した。昨日発表された文化勲章クラスの業績あると思うが、扱う題材が階級闘争やら被差別の問題やらで褒章叙勲とは無縁の一生。享年８９。合掌。

劇場版 おいしい給食 Final Battle

10/26（火）雨後晴れ
8：00起床。外は昨夜から降り続く冷たい雨。9：00天気急変で青空が出現。散歩、朝食、気持ちばかりのお仕事。午後、駅前の床山で散髪。予約せずとも待ち時間なし。夕刻、カフェで読書。夜はアマゾンプライム昨年見逃していた邦画を視聴。地方局で放映された連続ドラマ（全１０話）の劇場版。ドラマ版は春先に全話視聴して大いに楽しんだ。役者・設定はドラマと同じ。タイトル通り学校給食にまつわる学園コメディ。１９８０年代と云う時代背景がミソ。鯨の竜田揚げ、ソフト麵など懐かしき献立が郷愁を誘う。脱脂粉乳を経験している世代は還暦を超えている。あの味を知っているか否かで人間の厚みが違ってくると思ふ。(笑)　市川隼人の過剰演技に呵々大笑。生徒会候補者の公約が≪給食改善≫と云うのも笑わせ泣ける。武田玲奈は適役。他に、いとうまい子や直江喜一をキャスティングしているところが実に渋い。好評を受けてドラマは新規シーズン放映中。映画も続編決定だとか。これは追っかけてゆきたい。

サウンド・オブ・メタル ～聞こえるということ～

10/25（月）晴れ後曇り
7：30起床。散歩、朝食、少し仕事。10：00リフォーム会社の委託業者が現調にやってきた。30分ほど家の周りを検分して見積もるとのこと。昼食に特製サンドウィッチ。夕方、愛車を車検に出す。代車に乗ってファミレスで一服。更にドライブ気分で遠回りして帰宅。夜はアマゾンプライムにて現在公開中の洋画を鑑賞。アカデミー賞主要6部門ノミネート作品。主演はパキスタン系英国人リズ・アーメッド、相手役にオリヴィア・クック。題名通り、突発性難聴から聾者になったドラマーの受難と再生の物語。支援コミュニティ内の音無き世界で奮闘する主人公に感銘。仲間と心を通わせ成長してゆく過程が丁寧に描かれる。我々は普段夥しくノイズに囲まれ暮らしている。実に映画的な音響ギミックで主人公の聴力を疑似体験できる。オスカー（編集賞と音響賞）受賞は伊達ではない。主人公は先端手術によって治療を施すのだが、ラストは皮肉な結果となる。ハンディキャップは我が身を成長させる。深い余韻を残す佳作。

CUBE 一度入ったら、最後

10/24（日）晴れ
秋晴れ続く。寝坊して8：15起床。散歩、朝食、映画鑑賞。11：05上映開始の邦画には年代雑多で５割程度の入り。1997年製作されたカナダ映画のリメイク。公開時に観た感想は、スター不在の低予算作品ながら着眼点（アイデア）が斬新で映像にインパクトあり。念の為に昨深夜、ネットで見直して予習充分。さて本作。シチュエーションと美術セットはほとんど同じ。お話の肝と展開も同様。但し登場人物のキャラ設定が随分異なる。ハッキリ云ってシナリオは改悪。演出もキレがない。尺が３０分伸びているのは世相を反映した意味深長な回想シーンに費やされているが、これがチープの極み。これだけの役者を使って押しつけがましい科白を連呼されると観る方が辛くなる。企画を通した松竹上層部の罪は重いと思ふ。ガックリして劇場をあとにし、帰宅して我が仔と長い散歩。日差しは暖かく公園は家族連れで賑わっている。

ひらいて

10/23（土）晴れ
昨日から一転の秋晴れ。7：00起床。散歩、ファミレスで朝食、シネコンで映画と云う午前中のスケジュール。9：30上映の邦画は昨日から公開。上映後オンラインで舞台挨拶付き。若年層の婦女子中心に２割程度の入りとチト寂しい。綿矢りさの原作小説は１０年ほど前に読了。近年、大九明子監督が２本（勝手にふるえてろ、わたしをくいとめて）撮っているが、本作の監督・首藤凛も１７歳で原作に惚れ込んで製作に至ったそうな。その溢れんばかりの原作愛がヒシヒシと感じられた。主人公（優秀な女子高生）には片思いの同級生がおり、彼には付き合っている地味な彼女がいる。ヒロインは、そのよくある三角関係から一歩踏み込んだ行動に出る。恋愛や友情を安易に語るなかれ。青春とは歪んだプリズムの如きもので屈折しながら暴走することがある。メインの３人（山田杏奈・作間龍斗・芋生悠）は本作出演が転機となるだろう。ベテランの板谷由夏・田中美佐子・萩原聖人がしっかり脇を固めていた。両手を、手紙を、折り鶴を、そして心を「ひらいて」愛を知る。ラストのセリフは監督のフィルモグラフィーを知っている人間ならニンマリとするはず。２０代の女流監督が執念で仕上げた一作に賛辞を贈りたい。夕方からジムでエクセサイズとサウナ。体重１キロ減。夜は我が仔と３度目の散歩。

決戦は金曜日

10/22（金）雨一時曇り
6：00に覚醒するも降雨を確認して２度寝。8：00起床。散歩に行けぬ朝は調子が狂う。午前中は定例の報告書作成。昼食も摂らずに居間の清掃。13：30ちょうどにリフォーム会社の営業あらわる。相当な美人で我が仔がじゃれつく。見積もり拝受。大手ハウスメーカーより３割方安い。物置の位置確認に庭へ出た隙に我が仔が客に出したココアを盗み飲み。育ちの悪さは飼い主の責任。幾つかの疑問や確認事項あれど大筋はこれで行こうと思う。15：00雨の小休止に我が仔と散歩。夕刻、自宅を出て新宿まで。夕餉にゲンをかついでカツ丼を食す。18：30馴染の雀荘で戦闘開始。メンバーのひとりは元同僚だが、外資系銀行へ転職して来春に台湾（台北）勤務となるそうな。２時間かけて半荘一回という囲碁将棋ばりの長考進行。だがしかし、天使が我が双肩に降りてきて大物手で連続和了。南３局の親の8連チャンでラストは対面から跳満を上がって有終の美を飾る。今月の運は使い果たした。雨の夜道を用心して帰宅。

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ

10/21（木）晴れ時々曇り
7：30起床。昨夜は肩こりと偏頭痛で良く眠れなかった。原因は重たいリュックを背負っての通勤か？軟になったものである。散歩、朝食、特命業務で午前中が消費される。昼食にスペシャル焼きそば。段取りと食材・調味料を変えて試行錯誤しているが、完成形に近い１品ができた。忘れぬうちにレシピを書き留めておこう。むふふ。夕刻、駅前カフェで一服。長い散歩を我が仔とする。夜はアマゾンプライムにて邦画アニメを視聴。恥ずかしながら≪ガンダム≫初体験。夥しい関連諸作あり、本作は続編なりスピンオフ的な位置づけなのだろう。一応ウィキペディアで予習はしたが、まぁサラッと背景さえわかれば良し。９０分と云う程よい尺で制作サイドの意図はおおむね解るが、やはりこれはマニア向けの作品であろう。妙に穏やかな主人公とミステリアスな美女との絡みは悪くないが、肝心の戦闘シーンは画面が暗くこれは劇場の大スクリーンでないと映えない。中途半端な終わり方だなと思ったら三部作だそうで、パート２を観るかは気分次第だろう。オトナ目線で云うと、この手の商権は数十万のコアなファンがいれば成立するのだろう。

Our Friend／アワー・フレンド

10/20（水）晴れ時々曇り
5：45起床。出勤日。寒くなってきたので我が仔に気づかれぬように忍び足で家を出る。駅前のマックで朝食。7：00奉公先到着。毎度の封緘・発送作業を終えて10：00から新人研修。上着を着ていない同僚にどうしたと声をかけると一張羅をクリーニングに出しているという。相当な変人だろう。昼に西新橋の蕎麦屋でモリを啜る。15：50定刻退社。新宿で途中下車してピカデリーで米国インディー作品を鑑賞。場内２０名内外と閑散。妻を癌で亡くしたジャーナリストの体験談を基にした所謂≪難病≫モノ。夫婦には幼いふたりの娘もおり、一家の生活を親友が同居して献身的に助ける、というのがメインストーリー。時間軸を前後させた語り口に工夫あり。泣けるエピソード満載のヒューマンドラマではあるが、あざとさがないのは、ケイシー・アフレック、ダコタ・ジョンソン、ジェイソン・シーゲルの主演３名の熱演の為せる業だろう。ケイシーは≪マンチェスター・バイ・ザ・シー≫同様、こうしたややうらぶれた中年男の悲哀を出すのが実に上手い。19：00帰宅。我が仔と長い夜の散歩に出る。夜道を明るく澄んだ月が照らす。

燃えよ剣

10/19（火）曇り時々雨
終日愚図ついた天候で肌寒い。吾と我が仔はフリースのペアルックで散歩に出る。朝から特命業務で真面目にお仕事。創業100年を数える老舗企業の財務状況を分析。遅い昼食に韓国激辛ラーメン。体を温めて我が仔と2度目の散歩。夕方、小雨パラつくなか愛車に乗って近所のシネコンまで。先週末から公開の邦画を鑑賞。17：10の上映回は驚いたことに過半が若年層の女性ばかり10数名と閑散。原作のファンと云うより贔屓の男優目当てでありましょう。司馬遼太郎の小説は10代に読了。大いに胸が高鳴った記憶がある。TVで何回か映像化されているが、映画化は半世紀ぶりだとか。原田眞人はここ数年の諸作を観ると巨匠の風格。但し幕末の複雑な世相、尊王攘夷や長州・土佐・薩摩など各藩の思惑などの基本知識がないと辛い鑑賞になるだろう。≪関ケ原≫同様、観客が史実をキッチリ理解している前提でストーリーはズンズン進む。岡田准一のガチの役作りと身体能力には正直驚いた。その他、美術・衣装・擬闘 ・小道具のリアルさが素晴らしい。流麗な嘘っぽい殺陣ではなく、泥臭く血の匂いのする無様な立ち廻りにも感心。一刀両断など余程の達人でなければ出来る芸当ではない。スタッフロールに≪男≫と≪女≫の所作指導とあった。役者皆々、文字通り腰の据わった熱演でありました。新選組を多角的な視野で捉え、その徒花の如き特異な集団の美学と顛末を描いた力作だと思ふ。

老後の資金がありません！

10/18（月）晴れ
快晴の週明け。各地で最低気温を更新。東京も10℃を切って11月の気温だとか。7：30起床。散歩、朝食、珍しく午前中に特命業務が入って昼食も摂らずに真面目に仕事。午後の散歩を終えて一段落。15：00遅い昼食にインスタント・ラーメンを啜る。16：15自宅発。17：00有楽町着。駅そばの家電量販店施設の7階にあるよみうりホールにて今月末公開予定の邦画の試写会に潜入。義姉から招待券を頂き鑑賞。キャパ1,100人の小屋にコロナシフトでひと席あけての指定席。倍率は13倍だったそうな。上映前に主演女優の単独挨拶あり。元宝塚のトップスター（男役）は全身からオーラを放っていた。原作小説あるようだが未読。今夏、渡辺えり主演で舞台もあったようだ。老後の資金は2千万円必要だとか、要らぬお節介も甚だしい。映画は観客の願望や理想を描く虚構ではあるが、本作は身につまされるエピソードばかり。デフォルメされた災難や苦しい家計状況をコメディーとして軽やかに描く。世の中、金で買えないものなどほとんどない。であるから、我々は容易に換金できない愛情や信念に心を動かされるのだ。大いに笑ってホロリとさせられた。技ありの佳作。草笛光子の好演（88歳！こちらが主役？）と歌唱は特筆しておきたい。21：30帰宅。我が仔と3度目の散歩に出る。

最後の決闘裁判

10/17（日）雨後曇り
7：00起床。いまにも降り出しそうな曇天から小雨。我が仔と散歩を終えて愛車に乗って近所のシネコンへ。8：45上映開始の大作洋画には単身の中高年層中心に観客２０名と閑散。傘寿過ぎても意気軒高なリドリー・スコット監督作。欧州１００年戦争時代のフランス領が舞台。姦淫の真相を決闘裁判で決着させるという史実に基づいた凄まじいストーリー。注目したいのはマット・デイモンとベン・アフレックの共演と共同脚本。被害女性にジョディ・カマー。被告はアダム・ドライバーという布陣。ホン良し、役者良し、演出良し。更には往時を再現した美術セットや衣装、大道具・小道具、軍馬・猟犬からCGの蝿に至るまで素晴らしい出来映え・完成度。特に着目したい（科白）時代背景。≪強姦によって受胎しないことは【科学】で証明されている≫≪強姦の被害者は所有物である妻ち汚された夫である≫≪女性が頂点に達しないと子供は授かれない≫などなど。この作品を現代に問う意味は明白である。我々の矮小な属性や劣情は何時の時代でも変わらないと云うことだろう。王侯貴族だろうが勇者であろうが物乞だろうが。物語は視点を変えて三度なぞられる。セリフと結果は同じであっても表情（ニュアンス）の違いで観る者の受け取り方もまた違う。本来善悪は誰にも裁けないのではないか。ラストの決闘シーンは圧巻。皮肉なラストに深い余韻が生まれる。文句ない年度最上位の１本。午後はジムでエクセサイズとサウナ。帰宅して我が仔と２度の散歩。夜は急に冷えてきた。