シャンテシネにて。平日にも関わらず、『ラスト、コーション』が激混みらしく、あぶれたご老人たちが流れてきて結構な混みよう。アカデミー賞外国語映画部門にノミネートされましたね。
ナチス時代を描く作品には佳作が多く、人間ドラマという言葉がピッタリ合う。この作品もまたよく出来ていて、1時間半強の中にぎゅっと詰まってる。ユダヤ人のサリーはニセ札造りの容疑で逮捕され収容所に送られる。絵が得意なことを活かして、看守に取り入ろうとする。あくまで生きるための言動がストイック。しかし、英米を脅かすための偽造紙幣作成の責任者になると、彼の中に変化が起こる。
この偽造工場に携わっている者は、破格の扱いを受けている。他では簡単に銃殺される者がいるにも関わらず。そのギャップが息苦しい。工場の中でも、病気になった者を必死に隠したり、ニセ札造りを巡り意見が対立したり。その中でサリーは、生き延びることとナチスに対する反抗心との間で揺れる。ここら辺のスリリングさが見もの。人間の良心、尊厳とは何ぞや。
戦争の無惨さ空虚さを描きつつ、心理ゲームのようなエンターテインメント性もあって、バランスがいい。戦後、サリーがカジノで自暴自棄になってるのを見て、また再び考えさせられる。
ナチス時代を描く作品には佳作が多く、人間ドラマという言葉がピッタリ合う。この作品もまたよく出来ていて、1時間半強の中にぎゅっと詰まってる。ユダヤ人のサリーはニセ札造りの容疑で逮捕され収容所に送られる。絵が得意なことを活かして、看守に取り入ろうとする。あくまで生きるための言動がストイック。しかし、英米を脅かすための偽造紙幣作成の責任者になると、彼の中に変化が起こる。
この偽造工場に携わっている者は、破格の扱いを受けている。他では簡単に銃殺される者がいるにも関わらず。そのギャップが息苦しい。工場の中でも、病気になった者を必死に隠したり、ニセ札造りを巡り意見が対立したり。その中でサリーは、生き延びることとナチスに対する反抗心との間で揺れる。ここら辺のスリリングさが見もの。人間の良心、尊厳とは何ぞや。
戦争の無惨さ空虚さを描きつつ、心理ゲームのようなエンターテインメント性もあって、バランスがいい。戦後、サリーがカジノで自暴自棄になってるのを見て、また再び考えさせられる。