静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

英語俳句の広がりを嬉しく思う朝

2024-07-24 08:51:20 | 文芸批評
 Sky of wishes   Soldiers sleep under   Shooting stars   By Lyudmila Hristova (Sofia, Bulgaria) ★Selected by Dhugal J. Lindsay
                                       【試 訳】 ~ なに願う 眠る兵士は 流れ星のもと ~

・ これは英文毎日<The Mainichi> Haiku in English: July 12, 2024 掲載の句。 英語音でのシラブル(音節)を<5・7・5>に合わせ、且つ句頭を【S】で揃えている点は巧みだと感じた。
・ 名前から作者は女性と思われる。ブルガリアは嘗て旧ソ連の支配下にあった点ではウクライナと同じ。戦争が終わり平和な夜の流れ星を兵士は願っていよう、との想いが迫ってくる。
  兵営から夜空を仰ぐ心情は軍隊経験のない私には実感できないながら、想像してみるだけで女性の立場から兵士を気遣う優しさが伝わり、胸が熱くなった。

★ 俳句の前から続く「短歌」が同じように外国語でも親しまれているのか、私は知らない。 <575+77>とシラブルが増えることで語彙も豊かになるが、果たしてどうなるか?見たいものだ。
   
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首を捻る 今朝の3題

2024-07-24 08:08:21 | 時評
▼【時事通信・パリ時事】仏、日本引き渡しに反対=反捕鯨のワトソン容疑者
 反捕鯨団体シー・シェパード(SS)の創設者ポール・ワトソン容疑者(73)がデンマーク領グリーンランドの警察当局に拘束されたことを巡り、エリゼ宮(フランス大統領府)は23日、
 同容疑者が日本に引き渡されることに反対だと明らかにした。拘束は日本の国際手配に基づくものとされる。
  フランスは反捕鯨国。ワトソン容疑者の即時釈放をデンマークに働き掛けるようマクロン大統領に訴える請願書には、インターネット上で38万人超の署名が集まった。
 エリゼ宮は「大統領が状況を注視している。フランスはワトソン(容疑者)が日本に引き渡されないよう、デンマーク当局に働き掛ける」と表明。グリーンランドの裁判所は8月15日までに引き渡し
 の是非を判断するという。 
  ⇒ 「反捕鯨」であることと、公海上で船舶の航行を妨害し負傷者まで出す暴力犯の逮捕・訴追は別のハナシではないか? 若し此の論理を仏大統領が本気で考えるなら、
    それは『動機が正しければ何をやっても許されるという「動機至純論」(保阪正康氏)』 そのままではないか?
     (注)7月10日◆【産経】動機正しければテロ許されるか  途切れず届く差し入れ、山上の謝意と当惑・・・ 五・一五の警鐘  を参照されたい。


◆【Reuters】ウクライナ国民の3割、領土譲歩容認も 紛争早期終結を期待: <ロイター通信調査>
 ウクライナ国民の約3分の1が、ロシアとの紛争の早期終結に向け、領土の譲歩を受け入れる考えがあることが、23日に公表された世論調査から分かった。
 調査はキーウ国際社会学研究所が5月16─22日に国内で1067人を対象に実施。何らかの形の領土譲歩を受け入れるとした回答は32%となり、昨年末時点の19%から上昇。
 1年前の10%からは3倍となった。しかし依然として、いかなる領土の譲歩にも反対するという回答は55%に上った。
  ⇒ 此の調査結果の発表は誰を利するのか? ロシアではないか? 通信社は「そりゃ自分たちの使命とは無縁のこと」と言うだろうが、私は何か釈然としない。


〇【デイリースポーツ】100キロマラソン完走の森渉 真夏のマラソン批判に「努力している人を侮辱」とプロの矜持

 当日は酷暑でもあったため、100キロという長距離マラソンに「危険なのでは」など心配の声も上がっていた。これに森は「ちなみにネットニュースを見ると真夏の長距離マラソン 
 への批判がいくつか見られますが、真夏の暑い中でのマラソンが危ないのなんて、オファーを受けた次点でみんな分かってます」とキッパリ。
  「その企画を批判するのは、本気で準備して、本気でその場に立ちたくて努力している人たちを侮辱している気がして残念です」と本音をつぶやいた。「これはどの企画や番組だって一緒。
 出演者は、危険だけどそれでも準備を怠らずにギリギリまで努力する姿を見せて、1人でも多くの人に元気になってほしいと思ってやってます!!」とプロの矜持をにじませた。
 「走るからには危険も伴うからそれなりの準備をしなきゃいけないのはお金をいただく者として当然のこと」ともつづり「僕は夢の舞台に立てて最高に幸せでした!!」と結んでいた。
  ⇒ まず、酷暑の中のマラソンは危ない、と指摘するのは走る人への侮辱ではない。森氏は言葉の使い方を誤っており、「危ない」は当然の懸念である。
    他方、「金をもらってるからプロは覚悟のうえでの自己責任だ」というのも正しい。
     だが、似たような口調がプロではないアマチュア&学生スポーツの世界にも使われており、それが日本の危うさであり、私が常々懸念している風土なのだ。
    わかりやすい例が、甲子園球場をドームにせず高校野球を続ける高野連と阪神球団だ。ドームにすれば阪神タイガースの試合日程も楽になるだろうに、根性論の他にどういう理由があるのだ?
    『甲子園は野球の聖地』とドーム化は何ら繋がらない。炎天下に汗を流すことに美を見る感覚そのものが、温暖化の進む現在、もはや許されない!
    選手、観客、応援団の内の誰かが死ぬ事態にならないと腰を上げないつもりか? それじゃ遅いのだ!
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