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狩人の道東放浪記 Ⅱ

定年後道東に移住しました。
しかし2年後、都合により帰郷しました。徳不孤必有隣の旗印は同じです。

山科植物資料館の見学

2019年05月20日 | 内地の紹介

昨日、松阪薬剤師会主催の「薬草見学会」に参加させて頂きました。

もう50回になる歴史ある見学会です。いつも入念な資料を頂戴し、浅学の徒である小生は目から鱗です。

今回は日本新薬KK「山科植物資料館」を見学しました。

1919年(大正8年)に創立された会社で、100年となります。創立の頃中国から輸入されていた「支那ヨモギ」、実際はロシア産の蓬から摘出した「サントニン」で作る回虫駆除薬の生産が主でした。支那ヨモギは入手が困難な為、国産化に努力しましたが、フランス産の蓬にもサントニンが含まれることを発見しました。この蓬を改良して作られたのが「ミブヨモギ」です。

1934年には山科試験農場(現在の資料館)が開設されました。

ところが日本は高度経済成長となり、生活の衛生が行き届くと回虫は激減し、現代では絶滅状態だそうです。なんとも皮肉な話です。日本新薬KKは発展を遂げて現在に至っています。

植物資料館は3000種を超す薬用・有用植物を栽植し無料で見学させています。写真は回虫駆除用の「ミブヨモギ」です。

住宅街にある別天地で、開設時は一面の田園地帯でしたでしょう。

予約の上、ぜひ見学に訪れて下さい。