巨星逝く・・・
言わずもがな『日暮泰文(やすふみ)』氏(75)
彼もやはりブルースマンであった。
おそらく本紙読者なら『日暮さん』を知る人も多かろう。
ただ、知らない読者のために書くと
彼は『ブルースを世に広める為にPヴァインレコードを設立』し
その大いなる音楽見識から
『度肝を抜く盤』をここ日本で簡単に聴ける様にして頂いた!
そのブルース発展の張本人である。
後にアメリカの名門ブルースレーベル『チェス』と契約し、
チェスの名盤を次々と国内発売!
それでは飽き足らず黒人音楽の名門『モダン・ケント』を買収し、
強烈なSP盤ブルースの埋もれた盤を続々CD化して話題をさらった!
そして俺や『ハウリンメガネ』にとって一番馴染み深いもの・・・
それこそが『レコードのライナー執筆』による『日暮氏』であろう。
的確な文章によりブルースという音楽を紐解いてくれた。
もちろん忘れてはならないCD付き雑誌
『ブルース&ソウル・レコーズ』も元はPヴァインだった!
(現在はTwo Virginsが発行)
確か『メガネ』も読んでいた記憶が有るな。
様々な功績は語りつくせないが
俺にとって最も大きかったものは
『バスター・ベントン』の1st LPを『Pヴァインがレコーディングした』
この事実と遺産であろう!
当時のバスターは『ロン・レコード』へシングル盤2枚を吹き込むのみ・・・
そんな彼に『LP製作を持ち掛け実現させ、しかも名盤に仕上げた』事実。
コレだけでも功績はノーベル賞級と俺は思っているくらいだ!
しかも『ロン』の既発シングル曲も強引に説き伏せLPにネジ込み
『Spider in my Stew(蜘蛛入りシチュー)』
が大いに知られるコトとなったのだ。
(この名曲についてはバックナンバーをどうぞ!)
https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/58e636641274661e8eb46c558d6a1d81
レコーディングの出来に満足した『ロン』は掌を返した様に母国にてUS盤も発売。
70年代ブルースの大名盤となり、現在まで全世界で知られた存在となったのである!
(後の2007年CD化時には『ロン』のジャケデザインで再発した!)
もし君が
「ブルースを聴いてみよう!」
とレコードでもCDでも盤を手に取ったとしよう。
きっとそこには『日暮氏』による丁寧なライナーがあり
君をブルースの世界に引きずり込んでくれるはずだ。
流れ出る強烈なサウンドと共に・・・
心配なさらず、安らかにお眠りください。
後は俺や『メガネ』が受け継ぎます!
合掌
《編集長& Jerry's Guitarオーナー「Mash」筆》
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