まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

船場芝川ビルはニッカウヰスキー生誕の地

2017-10-15 17:16:24 | 建築まち巡礼近畿 Osaka, Kansai

船場を歩いていると、目を奪われるまちかどが出現。脇道を歩いていたご利益です。

アールデコ・・といっていいでしょう。インカの遺跡風?ライト風?・・・。

芝川ビル。1階の管理室で販売していた解説の冊子によると、1927年竣工、設計者は渋谷五郎、本間乙彦氏。施工は竹中工務店。

それにしても徹底したインカ、マヤ風意匠です。

エントランスホールには、定礎版?ニューヨークのアールデコスカイスクレーパーのホールを思い出します。

今も現役です。事務所やお店が入っています。

オニックスです。

エレベーターは撤去されています。扉を開けて入るタイプです。

階段室。

最上階です。やはりお店があります。

船場の建築群を保存活用されているグループによる(と思われる)解説もあります。

花嫁学校だったんですね。作ったのは、「江戸から続く商家・芝川家6代目当主の芝川又四郎」(引用は解説冊子からです)。

デザインも又四郎自身の好みだそうです。

階段も凝っています。

 

階段の竪穴区画もきちんとされています。シャッターは鶴岡の恵比寿ビル(1935)と同じく鈴木シャッター。

いつも一人で歩くときはそうですが昼ご飯を食べるのを忘れていました。ふと京都で見た武田吾一設計の1928年ビルを思い出した私は「きっと地下に面白い店がある」はずだということで、地下へ。少し雨も降っていたので、建築探訪も小休止・・・。

こんなお店でした。ただ、食べるよりも水分補給を優先させてしまいました。

ニッカ創業者の竹鶴正孝・リタが住んでいたのが又四郎所有の洋館。帝塚山のご近所同士ということで芝川ビルにニッカの創立事務所があったそうです。創立総会もこの建物(解説冊子から)。

高谷時彦記

As I took a side street to  MIDO-SUJI, the main street of Osaka,

I was able to encounter an interesting building in Art Deco style.

It is where  NIKKA whiskey corporation was founded.

Tokihiko Takatani

 

Architect/Professor

Takatani Tokihiko and Associates, Architecture/Urban Design, Tokyo

Graduate School of Tohoku Koeki university ,Tsuruoka city, Yamagata

高谷時彦/建築家・都市デザイナー

設計計画高谷時彦事務所/東京都文京区千石4-37-4

東北公益文科大学大学院/山形県鶴岡市馬場町14-1

 

 


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