まち・ひと・くらし-けんちくの風景-

建築設計を通してまち・ひと・くらしを考えます。また目に映るまち・人・くらしの風景から建築のあるべき姿を考えています。

荘内日報への寄稿:鶴岡まちなかキネマの創造的再生を願って

2021-01-17 23:37:35 | 民間建築 Private Sector Building

https://twitter.com/ttakatani/status/1349029544741650433

鶴岡まちなかキネマは十分な検討も行われないまま、D、E棟、キネマ1,2の解体、みんなの広場であったエントランスホールの介護ルーム化などハードの改変が

どんどん既成事実となろうとしています。本来はどうすれば映画経営が可能なのか、どういう体制なのか、支配人は誰にすべきかなど、いわゆるソフトの検討が

ハードの検討と並走しなければなりません。大変可笑しな方向に進んでいます。

私の思うところを荘内日報さんに寄稿したところ、掲載してくださいました。ちょっと長いのですが

お読みいただけると有難いです。

 


まちキネ・活用案の比較

2021-01-13 19:13:15 | 民間建築 Private Sector Building

鶴岡まちなかキネマについて活用案の比較検討を行いました。

建築的な面と、映画館運営の両面から比較しました。

本来この両面(さらには都市的、まちづくり的視点も必要です)からの十分な検討

のうえ「計画案」はつくられるべきですが、なぜか今回はキネマ1,2の取り壊し、

エントランスホールの改築というハードが何より先に決められています。

 

ともあれ、これまで市の活用案と11.29での専門家案の2案が出ていますが、11.29専門家案が

前提としていた空き工場の解体が進んでいる現状を踏まえて新たに第3,第4案を

追加しました。第3、第4の案については、下記の比較表の後ろにイメージを

添付しました。

 

 

まずハードの観点からの比較です。

 

次に文化性、持続可能性の面からの比較です。

 

 

次に映画館運営の観点からの比較です。ただ、本当のところは映画館のプロ(興業側)の視点が必要です。

シナリオ3のイメージを参考に提示します。

シナリオ4のイメージです。社協さんの事務室・会議室をCLTなどの木造で新築します。

事務室や会議室は効率よく配置できます。また使う側にも快適な空間となります。

 

また、キネマ1を映画館の空間特性を生かして介護予防室にするのであれば、大変元気老人にも職員にも魅力的なスペースが生まれると思います。

 

 

改修費も抑えられ、かつこんな楽し気な場所でフレイル予防活動ができるのなら、多くの元気老人が孫を連れてやってくるのではないでしょうか?