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男は夢に追われる孤独なランナー

ちよ散歩35碓氷峠アプトの道

2011-06-12 01:37:35 | まち歩き

ちよ散歩、今回は前回の続きで碓氷峠「アプトの道」遊歩道を歩きます。

横川・軽井沢間(通称碓氷線)は、急勾配のためアプト式が採用され1893(明治26年)に開通しました。

アプト式については、「ちよ散歩34碓氷峠鉄道文化むら」を参照してください。

アプト式は、1963(昭和38年)新線開通でその役割を終えました。

1997(平成9年)長野新幹線が開業し、碓氷線は廃線となりバス路線となりました。

007_2その廃線となった碓氷線を利用した遊歩道が、「アプトの道」です。

「鉄道文化むら」ゲート近くの、ウォーキング・トレイル「アプトの道」起点からスタートです。

 

 

 

 

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しばらくは、「鉄道文化むら」沿いを歩きます。

「峠の強力(ごうりき)」と言われた、留置線のEF63形の2台です。(左上) 

ここで遊歩道を少し外れて、碓氷関所跡に寄ります。(右上)

門柱や門扉は当時使用されていたもので、1959(昭和34年)に復元されました。

この地に移ったのは徳川幕府初期で、1869(明治2年)の廃止まで中山道の要でした。

083新線の上り線(画像右)に造られた、これが遊歩道「アプトの道」です。

砂利で固めてありますが、レールが見えています。

下り線(画像左)は、「トロッコ列車シェルパくん」の軌道です。

残念ながら、現在故障運休中です。

 

 

087やがて、レンガ造りの丸山変電所があります。

1912(明治45年)、碓氷線電化のため建築されました。

この棟は蓄電池室で、蓄電池312個が整然と並んでいました。

もう1棟(画像左奥)は機械室で、回転変流器変圧器を収容していました。

1963(昭和38年)新線開通で、その役割を終えました。

 

096アプト式の碓氷線が完成したときは、トンネル数26・レンガ造りの橋梁18を要しました。

この霧積川にもレンガ造りの第1橋梁がありましたが、取壊されました。

「人間の証明」に出てくる西条八十の詩「母さん、僕のあの帽子、どうしたんでしょうねぇ」、その舞台がこの霧積川の上流です。

 

 

 

098日帰り温泉の「峠の湯」が、見えてきます。

新線の遊歩道は終わり、旧線(アプト線)の遊歩道に入って行きます。

通常トロッコ列車はここまでで、終点の駅「峠の湯」があります。

 

 

 

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いよいよ、第1号トンネルです。(左上、中上)

第1号トンネルを出た所にある、レンガ造りのアーチ橋の第2橋梁です。(右上)

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続いて、第2号トンネルへと入って行きます。(左上、右上)   

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第2号トンネルを抜けると、眼下に碓氷湖が広がります。(左上)

ほとりに下りて、昼飯です。

横川駅で買っておいた、おぎのやの「峠の釜めし」を食べます。(中上)

碓氷湖は、中尾川碓氷川の合流地点を堰き止めて造られた人造湖です。(右上)

125遊歩道にもどり進むと、段々勾配がきつくなってきます。

碓氷線が出来る前は、碓氷馬車鉄道が走っていました。

旧国道18号線に軌道を敷き、1888(明治21年)に開通しました。

途中、碓氷橋(停車場)・中尾橋で馬の継ぎ替えを行っていました。

所要時間は、2時間30分(1日4往復)かかりました。

 

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第3号トンネルです。(左上、右上)

ここから、3つのトンネルが連続します。

この入口からは、次のトンネルさらにその次のトンネルまで覗くことが出来ます。

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第4号トンネルです。(左上、右上)

134碓氷線の橋で、径間4.57m以下のものをカルバートと呼びました。

碓氷線には21のカルバートがあったとされ、これもそのひとつです。

その中で、第11カルバートは当時の原型をとどめています。

ただし、第9号第10号トンネルの間にあり見に行くのが大変です。

 

 

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少し長く、左にカーブしている第5号トンネルです。(左上、中上)

トンネル内、むき出しのレンガです。(右上)

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この第5号トンネルを出ると、ゴールの第3橋梁めがね橋の上です。(左上)

めがね橋の上から、旧国道18号線を見た所です。(右上)

画像の左上辺りに、碓氷馬車鉄道の碓氷橋停車場がありました。

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碓氷線第3橋梁(めがね橋)は、国内最大のレンガ造り4連アーチ式鉄道橋です。(上)

碓氷線旧線(アプト式)のもので、長さ91m・高さ31mあります。

設計には、日本人古川晴一氏も参加していました。

古川氏は、東洋一と言われた山陰本線旧余部鉄橋(現在は解体され新鉄橋が出来ています)の設計も手掛けています。

長さ310m・高さ41mの余部鉄橋では、1986(昭和61年)突風による列車の転落事故が起きています。

ちなみに、自分はこの事故で有名になる前の1980(昭和55年)に余部鉄橋を見に行っています。

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いろいろな方向からのめがね橋です。(左上、右上)

すぐ横に階段があり、下まで降りられます。

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めがね橋を渡ったところにある第6号トンネルですが、ここから先は工事中で入れません。(左上)

熊ノ平まで「アプトの道」が伸びるそうで、完成は24年3月末日です。

めがね橋の上から山側を見ると、平行して走る新線(廃線)が見えます。(右上)

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今日のおみやげは、タブレットのストラップです。(上)

タブレットは、単線区間で安全確認のため通行手形のような役割をしています。 

-ちよ散歩35碓氷峠アプトの道・おわり-

 

 

 

 

 

 

 



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