退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「言葉による世界の分節あるいは緊張と優雅さの舞い」について

2017-03-12 01:00:47 | Weblog
晴れ。また夜に冷えが戻ってくる。

保坂和志「試行錯誤に漂う」を読む。

著者の小説は失礼ながらひとつも読んだことはなく。
カフカ、ベケット、小島信夫の影響が濃い模様。

普段とはちょいと異なる「言語空間」に遊ぶといった趣き。
言葉によって「世界を分節する」という意味がありありと。

この種の「複雑さ」は好ましい限り。
だって世界は複雑なんだもん。

今宵も老舗バーへ。

「貸切り」になるのはいいのかどうか。
マスターからバレエをあれこれ見せてもらう。

振付はヌレエフやらジェローム・ロビンスやら。
終わりがけにメリメ原作ビゼーによる「カルメン」に至る。

お馴染みの曲がどのように使われているかを確認。
「恋愛ぶり」を描くシーンが長すぎるような。

それぞれのダンサーの個性を味わいつつ
最近のバレエは「エロ」を目指しているのかと思った次第。

統率された筋肉がもたらす「美しさ」にはふむふむ。
まっすぐに伸びた足のキビキビした感じとしなやかな手あるいは身体の動きの対照にふむふむ。

「暗黒舞踏」のような動きも採り入れられているけれど。
「古典」を意識した上での「乱調」ということか。

ただ。

同じ「ダンス」なら最近のものの方が面白そう。
滑らかなステップと「ロボットのカクカクのさまざまな変形」など。

「従来の型の美しさ」もいいけれど個人的には「心が躍る」かどうかがポイント。
もちろん「自分というフィルター」が限られていることは承知の上で。

好きでもないものに「入れ揚げる」ことはなく。
この「当然」は誰に否定されても残るもの。
コメント
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