旧函館博物館一号・二号を引き継ぎ、1966年に開館しました。
館内は考古から自然、人文など一通りの展示が成されています。
漏れなく、万遍に、簡潔にして詳細、さすが函館。
この博物館ならではの展示としては開拓使仮博物場内で使われていた日本最古の展示ケースがあります。
さすがの時代物、ガラスに気泡が入っていたり歪んでいたり、それが味になっています。
また日本最大級の出土量を誇り重要文化財の「志海苔古銭」も、迫力があります。
総重量は1.6t、その9割が北宋銭、実物を見るとその凄さがわかるね。
さて、展示スペースの所々に常設展とは違う展示物があります。
それは特別展の一部なのか常設展の展示替えの残りかわかりません。
しかしそのテーマといいクオリティの高さといい、非常に目を惹きます。
聞くところによるとここは年に数回、常設展の入れ替えを行っているらしい。
それに企画展も頻繁に行われています。
ということは、何回来てもその度に違う展示を観ることができるということ。
函館の方が羨ましい、私なら年に何回も通ってしまうな。
決して広くない展示スペース、しかしそれを感じさせないクオリティの高さ。
私は函館では市立博物館など必要ないのではないかと思っていました。
街中の全てが博物館みたいなものなので。
ですがここは存在価値がある。
それはひとえに、学芸員の力量の高さによるものです。
その努力に敬意を表するとともに、函館の文化度の高さに感服しました。
まっ、一般の方が見学してもそう感じることは少ないでしょうけれども。
*市立函館博物館
住 所:函館市青柳町17-1
開館時間:9:00~16:30(11月から3月は~16:00)
入 館 料:大人100円、小学生から大学生は50円(常設展期間の日曜は無料)
休 館 日:月曜、祝日、毎月最終金曜日、年末年始、他臨時休館あり