フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月27日(水) 晴れ

2007-06-28 02:06:34 | Weblog
  先週の水曜日、京浜東北線の人身事故の影響で大学に着いたのが授業の直前になってしまい、しかもコピー機のトラブルで教材の印刷に手間取り・・・という風に始まったさえない一日について書いたが、今日、またしても午前中に京浜東北線で人身事故があった。自宅にいるときにネットでそのニュースを知ったので、早めに家を出て、お昼休みに約束してあった学生との面談には遅れずに済んだが、3限の質的調査法特論でせっかく準備してきたNHKスペシャル「松田聖子 女性の時代の物語」のDVDをプレーヤーが認識してくれずに使えないというトラブルに見舞われた。自宅で録画したパソコンとは別のDVDプレーヤーでも作動することをちゃんと確認してきたというのに・・・。授業の教材として映像や音楽を使っているとたまにこの種のトラブルに遭遇する(ビデオテープやMDを家に忘れてくるといったミスを含めて)。これは実に困る。授業の段取りがまったく崩れてしまう。山の中で熊と出くわしたときのように、その場で床に倒れて、死んだ振りをしたい気分になる。もちろんそういうわけにもいかず、DVDの内容を「口頭で」紹介しながら(ああ、舌を噛んで死んでしまいたい)、授業は続けたものの、テンションは著しく低下した。こういうとき、授業を盛り立てようとして発言する学生は偉い。きっとよい教育者になるであろう。4限の卒論演習を終え、帰りがけに、生協戸山店で以下の本を購入。

  阿部真大『働きすぎる若者たち』(NHK出版)
  岩田正美『現代の貧困』(ちくま新書)
  門倉貴史『ワーキングプア』(宝島社新書)
  加藤陽子『シリーズ日本近現代史5 満州事変から日中戦争』(岩波新書)

  丸善丸の内店に寄り道。こういう日は買物が一番手軽な気分転換である。ロディアのエピュレのブラック(大小)を購入。オレンジは蒲田の東急の文房具店にも置いてあるのだが、ブラックは川崎や大森の丸善でも置いていない。さすがに本店である。それからロディアのロゴが刻印された合皮カヴァー(オレンジ)とセットになったブロックロディアのNo.12とNo.13を購入。私はブロックロディアは一番小さいNo.11を携帯して使っているのだが、本当は一回り大きいNo.12の方が使い易いような気がしている。しかし好みのカヴァーがないので(No.11用のカヴァーは豊富に出回っているのに)、No.11を使ってきたようなところがある。今日購入したオレンジ(裏はブラック)のカヴァーは一目でデザインが気に入った。No.13の方は机上に置いて使う。机上のメモ用としてはNo.13が最適だと思う。
  蒲田に着いて、東急プラザのユーハイムでケーキを買って帰る。29日が息子の19歳の誕生日なのだが、その日は家族全員が夕食のテーブルに着くことができないので、二日早いが、今夜誕生祝をすることにしたのである。メニューは息子の大好物の餃子である。母が、やはり息子の大好物の、赤飯を炊いてくれた。それにしても、あっという間に二十歳目前ということろまで来てしまった。子供の成長はそのままわが身の老いでもあるわけだが、困ったことに(いや、誰が困るということもないだろうが)、その自覚があまりない。やりたいことは山ほどあり、それをするための時間も十分にあるような気がしている。あきらかに錯覚なのであるが、人間というものは各自の欲求というフィルターを通して世界を見ているわけで、それで世界が生き生きと輝いて見えるのであれば、欲求の羊たちの放し飼い(あれもしたい、これもしたい)を止める必要はないだろう。ときに忘れそうになるが、人生は一度しかないのである。