フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

1月30日(木) 晴れ

2013-01-31 09:54:02 | Weblog

   7時半、起床。パンを切らしていたこともあって、朝食はとらずに、家を出る。


東京駅丸の内北口

  神楽坂で途中下車して、いつもより早めの昼食を「SKIPA」でとる。チキンカレー、食後の紅茶とプリン。

  先週来たときにご夫婦そろっての写真を撮らせていただき、ブログにアップしたのだが、ご主人(宙太さん)の方はいい笑顔で撮れたと思うが、奥さん(ノンちゃん)の方が、いまひとつだったと思う。かわいらしい女性をかわいらしく撮るのはそんなに難しくない。自然な笑顔がとれればたいていOKだ。しかし、きれいな女性をきれいに撮るのは、案外、難しい。これは何故だろう。 一般に、かわいさというのは性格的なもので、美しさというのは造形的なものであると思われている。だから、美しさの方が写真に撮りやすい(目に見えているものを撮るわけだから)と思われている。美人はどう撮っても美人だと。本当にそうだろうか。私には美人を美しく撮る方が難しいと感じる。もちろんそれなりに美しくは撮れる。しかし、その美しさは実際の美しさを下回っているのが常である。「いまひとつ」なのだ。美しさを撮るには技術がいる、そう思うのだ。料理の写真にも同じことがいえそうである。

 

 

  「梅花亭」で草餅とうぐいす餅を購入。少し坂を下ったところにある「菓匠 静閑院」という初めて入る店で、「野の苺」という名前のゼリーを購入。この店は京都が本店のようである。「大野家」でスコッチエッグを1つ購入。

  スコッチエッグは研究室ですぐに食べた。評判通りのボリュームとうまさである。ふと思いついたのだが、これを「SKIPA」に行く前にあらかじめ購入して、チキンカレーにトッピングしてもらうことはできるだろうか。特製スコッチエッグのせチキンカレー。 「SKIPA」と「大野屋」のコラボ。面白いんじゃなかろうか。もしノンちゃんを実物どおり美人に撮ることができたら、ご褒美として、お願いしてみることにしよう。

  和菓子の方はお八つに食べた。教員ロビーの期末試験本部に詰めていた事務所の女性におすそ分けしようと思い、「ご苦労様です。草餅と苺のゼリーのお好きな方をどうぞ」と言うと、見た目のかわいらしい苺ゼリーの方を希望されるかと思いきや、草餅を希望された。花より団子(違うか)。苺ゼリーは私が食べる。苺の果汁がたっぷりと使われていて、さわやかな美味しさである。 

   5時半頃、大学を出る。丸善(丸の内店)に寄って、買物。林ナツミの写真集『本日の浮遊』を購入。この写真集は前から書店に並んでいるのを見て知っていたが、私は勘違いをしていて、これは合成写真だと思っていた。しかし、今日、手に取って、実際にジャンプした一瞬を撮った写真だと知った。それがただの「ジャンプ」ではなく、「浮遊」として写っているところが凄いわけだが、私が合成写真だと勘違いしたのは、たとえば表紙に使われている駅の自動改札の前の「浮遊」の写真がそうであるように、周囲の人たちの視線が彼女に向いていないからである。いかに儀礼的無関心が都会で生活する人間の技法だとはいえ、そばでこれだけのジャンプをしている人に視線が行かないはずはないと。だからこれは合成写真に違いないと。これが実写と知って驚いたのは、彼女の浮遊の見事さもさりながら、彼女が周囲から浮遊している(関心を払われていない)という状況、都会に生きるとはこういうことなのだということを、見事に作品化しているからである。  

  1月始まりの手帳のバーゲン商品の中から一点購入。モレスキンの一日一頁のポケット版(『ピーナッツ』仕様)。50%オフで、1354円なり。何に使うかはこれから考える。文具に関しては、存在は目的に先立つのである。

  桜(山桜か)の花入りのペーパーウェイト。

  丸善に寄ったときは東京駅へは地上から行くことになる。


東京駅丸の内北口(朝とは反対の方向から)

   蒲田に着いて、東急の「海老家総本舗」で本日が特売の浅利の佃煮を購入。毎週水曜日に浅利だけ特売とのこと。知らなかった。

  夜、書斎のラジオで、TOKYO-FMを聴いていたら、何かの番組に、今月の23日にデビューシングルを出したばかりだという塩ノ谷早沙耶香という名前の歌手が生出演をしていた。彼女のデビュー曲「Dear Heaven」が流れたが、これがとてもよかった。心にしみる歌声だった。昔、デビューしたばかりの中島美嘉の歌を初めて聴いたときにハッとしたのと似た感覚があった。


1月29日(火) 晴れ

2013-01-30 09:33:59 | Weblog

  7時半、起床。卵焼き、トマト、ガーリックパン、紅茶の朝食。

  午前中は答案の採点。

  昼から大学へ。

  3限は選択基礎演習の最終回。

  4限は演習「ケーススタディの方法」の最終回。 

  今週で秋学期の授業は終わる。後は・・・テストやレポートの採点が待っている。

  授業を終えて、「ミルクホール」で調理パンとコーヒーを購入。研究室のPCでメールをチェックしていると、左右社のTさんから面会の申込みのメールが届いていた。遅れている原稿の件である。トホホ。明後日の夕方に時間を作ることにした。

  5時に研究室を出る。まっすぐ地下鉄の駅には向かわず、「maruharu」で一服してから帰ることにする。 杏仁豆腐の苺ソースがけと紅茶を注文。

  丸の内丸善に寄って、本を数冊購入し、店内のカフェで目を通す。

  文具コーナーを覗いたら、有名ブランドの1月始まりの手帳が30%から50%引きで売られていた。私はいまの手帳は値段が異様に高いものが多いと常々思っているのだが、それはあらかじめ売れ残る分を見越してそれを価格に上乗せしているからである。50%オフくらいでやっと適性価格といえるのではないだろうか。 

 

 

  お気に入りに登録しているNさん(卒業生)のブログを読む。一週間単位でアップされるのだが、いつも月曜日がアップの日なのに昨日はアップされなかった。どうしたのかなと思っていたら、今夜、アップされて、いつもよりかなりの長編である。自分がいま直面している問題について真正面から書いてある(1月27日)。

  「男は仕事、女は家庭」、昭和の命題だが、まだまだしぶとく生き残っている。いや、最近は若い人たちの間で復活のきざしさえある。両者が納得しているならばよいが、夫婦の間で仕事観・家庭観がずれている場合、どうするか。一方の主張を他方に有無を言わせず押し付けるのは論外として、粘り強く話し合いを続けてずれの解消・縮小をめざすか、それがとても期待できそうにない場合は、これが結婚生活というものと割り切って、ずれを抱えたままでやっていく覚悟を決めるか、さしあたり、このどちらかである。

  どちらが正解かは、ケースバイケースで、一概には言えない。とりあえずNさんにはブログを読んだことをメールで伝える。普段は一々そういうメールは出さないのだが、今回はそれが必要なことに思えた。あなたの語りに耳を傾けている他者がいるということ、あなたは虚空に向かって語っているわけではないということ、そのことは伝えておきたいと思った。


1月28日(月) 晴れ

2013-01-29 00:44:30 | Weblog

  8時半、起床。春雨サラダ、パン(ベーコン&チーズ)、紅茶の朝食。

  答案の採点作業は一日に50枚と決めている(全部採点するのに一週間かかる)。他にもしないとならないことがあるし、似たり寄ったりの内容なので(同じ問題への解答だから当然そうなる)、たくさん読んでいると飽きてくるということもあるが、答案を読むついでに、14回の講義についてのレビューシートも読んでいるので、どうしても時間がかかる。もちろん答案だけでも採点はできないこともないのだが、答案が似たり寄ったりなのに対してレビューシートは学生ひとりひとりの個性が出ていて、読んでいて面白い。私の講義について、感想や書かれているわけだが、学生と対話している感じがする。大教室で講義しているときには見えない学生一人一人の顔が見えてくる感じがする。

  午後、食事がてら散歩に出る。

  腕時計の電池が切れたので時計屋に寄って電池の交換をしてもらう。山田時計店はご夫婦とも職人さんだが、二人そろって店に出ているときは、ご主人が時計を見てくれる。セイコーのクレドールという高品質の腕時計なのだが、かれこれ30年も使っているので、さすがにあちこち痛んでいる。今回は電池だけでなく磨耗した裏蓋のパッキンも交換してもらった。時計屋さんのお世話になるのはせいぜい一年に一度だが、毎回来ているせいで、顔なじみになっている。ご主人や奥さんとは時計の話しかしないが、いつもお二人の時計に対する愛情を感じる。この店に来る度に、ずっとこの腕時計を使い続けようという気持ちになる。商店街からしだいに時計屋さんが消えていく昨今だが、山田時計店には頑張ってほしいと思う。

  遅い昼食(もう午後の3時だ)を「テラスドルチェ」でとる。ハンバーグとコーヒー。カフェランチのよいところは、午後3時でも食事ができること、そして食事を終えてもすぐに店を出なくてよいことだ。1時間ほど滞在する。 

  店を出て、ジムへ行く。途中の道に手袋の片割れが落ちている。冬によく見る光景だが、哀れな感じがする。落とし主のところへ戻れる確率はどのくらいあるだろうか。どこで落としたか、記憶をたどりながら歩けば、見つかるかもしれない。しかし、諦めてしまう人も多いだろう。こういう光景を見る度に、森鴎外の「扣 鈕」(ぼたん)という詩を思い出す。

    扣 鈕     森 鷗外

南山の たたかひの日に
袖口の こがねのぼたん
ひとつおとしつ
その扣鈕
惜し

べるりんの 都大路の
ぱつさあじゆ 電燈あをき
店にて買ひぬ
はたとせまへに

えぽれつと かがやきし友
こがね髪 ゆらぎし少女
はや老いにけん
死にもやしけん

はたとせの 身のうきしづみ
よろこびも かなしびも知る
袖のぼたんよ
かたはとなりぬ 

ますらをの 玉と碎けし
ももちたり それも惜しけど
こも惜し扣鈕
身に添ふ扣鈕

  

  ジムではクロストレーナーを60分漕いで、830キロカロリーを消費。終盤は時速15キロのペースだった。フルマラソンを3時間を切るペースだが、もちろんこれは60分で終えることを前提としたペースであり、3時間はもたない。

  トレーニングの後の一杯のコーラが美味しい。 

  「シャノアール」で1時間ほど本を読んでから帰宅。

  途中、東急に寄り道して、海老家總本舗で鮪の角煮を購入。最初、浅利の佃煮を注文したのだが、お店の人が、「いつもありがとうございます。浅利は水曜日に特売をしますから、そのときに買われた方がいいですよ」とアドバイスしてくれたのである。特売のことは知らなかった。どこかに書いてあるのですかと聞いたら、「どこにも書いてないのです。書かなくちゃね」と笑っていた。 


1月27日(日) 晴れ

2013-01-28 09:44:27 | Weblog

  7時、起床。ウィンナー、ゆで卵、ブロッコリー、トマト、くるみパン、牛乳の朝食。

   答案の採点に取り掛かる。350枚もあると取り掛かるだけでも決意を必要とする。まずは赤のサインペンをコンビニへ買いに行く。野良猫のなつが玄関先で日向ぼっこをしている。庭先の寒椿が咲き始めている。名前を知らない花の蕾もほころび始めている。

   出席状況と答案の出来不出来は正の相関を示すが、ときどき、出席状況がよいのに出来の悪い答案や、まれに、出席状況が悪いのに出来のよい答案がある。前者は出席はしていてもちゃんと授業を聴いていなかったのだろう。後者は試験対策のヤマがあたったのだろう。たまに、出席状況がよいのに試験を受けなかった学生がいる。これが一番気になる。当日、体調でも悪かったのだろうか。そういう場合、「未済試験」を申し込むことができるので、諦めないこと。ただし、「未済試験」は申込み日が決まっているので要注意。「ライフストーリーの社会学」の場合、申込み日は2月1日(金)である。詳しくは文学学術院HPを参照。不明の点は事務所に問い合わせること。

  昼食はインスタントラーメン(マルちゃん正麺)で済ます。

   昼寝の後、ジムへ行く。クロストレーナーを60分。830キロカロリーを消費。ジムで運動すると、心身が軽くなる。

   ジムの後、「シャノアール」に寄って、1時間ほど本を読んで、7時頃、帰宅。 

  『もやもやさまぁ~ず2』という街歩き番組を観た。今回の場所は川崎(川崎大師と新丸子が主)。大江麻理子アナが出演しているので『出没!アド街ック天国』の出張版という趣があるが、構成はずっとゆるい。さまーずの後を、一歩下がって、大江アナがついて歩いていくというところがこの番組のポイントかと思う。彼女は、下女のようでもあり、お姫様のようでもある。

  『dinner』の第3話を観た。真野響子がグルメ評論家の役で出演していた。ワイン担当のスタッフを演じている柴本幸と母娘共演である(テーブルで柴本が真野にワインをつぐシーンがあった)。柴本幸は、凛とした美しさを母親から、強いまなざしを父親の柴俊夫からもらっている。脇役ではなく、主役で出演するドラマが観たい女優の一人である。


1月26日(土) 晴れ

2013-01-27 08:04:27 | Weblog

  7時、起床。快晴。そして空気がとっても冷たい。

  カレーライスと牛乳の朝食。

  朝食をとりながら『ぶらり途中下車の旅』を観ていたら、TVドラマ『シェアハウスの恋人』の舞台となっているシェアハウスが出てきた。「バウハウス横浜」という実在するシェアハウスで、市営地下鉄の三ツ沢下町駅から徒歩7分のところにあるそうだ。木の上の小屋は「なんじゃもんじゃ」という名前のカフェである。

http://www.hituji.jp/comret/tankentai/archives/10718

  昼から大学へ。土曜日だが、会議があるのだ。ホームで電車を待つ人たちが後発の始発電車を待合室代わりにしている。ホームはとにかく寒いのだ。

  会議の始まる前に、「maruharu」で昼食。店内に入ると同僚のK先生がカウンターの片隅で本日のサンドウィッチとスープを召し上がっていた。私はハムサンドとコーヒーを注文。ハムサンドはトーストにして、片手で食べやすいように4つにカットしてもらった。

  ドアのところに「本日は13:00~15:00まで貸し切りとなります」との貼紙が出ている。この小さな店は何人で貸し切りになるのかをハルさんに尋ねたところ、「5人」とのことだった。確かにカウンター席は5人分しなかい(別に2人用のテーブルがある)。5人なら私でも気軽に貸し切れる計算だが、まさかケーキとコーヒーだけというわけにはいくまい。食事+デザート+飲物の注文が期待されているのだろう。ゼミ論の編集作業が終わったら、ここで編集係の学生たちと打ち上げをやろかな。

  会議は1時から始まって6時まで続いた。長い会議だった。研究室で雑用を片付けてから大学を出る。

  行き帰りの電車の中で松浦弥太郎『100の基本』(マガジンハウス)を読む。文筆家で、書店「COW BOOK」の経営者でもある彼が、日々心がけていることを書いた本である。共感できることも、できないこともあるが、それは彼と私が違う人間である以上、あたりまえのことで、共感できることはもちろん、できないことも、そのことの意味を考えることを通して、自分の生き方を反省するよい材料である。

  共感できることの例:

   003 シンプルに生きる。すべきことは少しでいい。

   013 小さな約束ほど大切にする。

   027 心のこもったおいしいものを食べる。

   034 それで人は幸せになるのかと考える。

   065 家族を大切にする。お墓参りは一年に六回。

   066 机の上には何も置かない。白い紙から仕事を始める。

   068 一人の時間を大切にする、楽しむ、味わう。

   080 歴史を学ぶ。歴史から学ぶ。

   091 仕事人間にはならない。生活人間になる。

   100 自分の基本の更新を常に行なう。

  共感できないことの例:

   001 すべては自分の責任と思うこと。他人を責めても何も生まれない。

   041 何があろうと意思をつらぬくこと。

   060 何があろうがあきらめない。

   067 本は読むもの、飾るものではない。読んだら処分。

   083 迷った時はしんどいほうを選ぶこと。

 7時半、帰宅。風呂を浴びてから、夕食。今日は鶏鍋。寒い日には鍋が一番。

 『泣くな、はらちゃん』の第2話をリアルタイムで観る。はらちゃん(長瀬智也)の愚直なまでのひたむきさに越前さん(麻生久美子)が思わず微笑んでしまうシーンがよかった。今回のハイライトシーンで、このシーンのためにずっとムスッとした表情をしていたのだろ。

  「人を笑わせる」は、私にとって、日々の心がけの1つである。